花子が、「私、高校の社会の先生になろうと思ったんだよね~」と言ってきた。
思った・・?ってことは過去形か?
今、習っている世界史の先生の授業がおもしろいらしい。
2年生まで、花子の世界史の成績は地を這うようだった。
が、3年生になってからというもの、受験科目で真剣に勉強しないといけない・・というのもあると思いますが、先生の授業のおかげでで世界史の点数が上がってきた。
その先生が、「自分は第二次世界大戦前後の世界をじっくりと教えたくて教師になった」と言われたそうなのです。
なんでも、近代史になると、学年末に近くなり授業のコマ数の関係から、駆け足で教えてさっさと終わってしまうそう。
ええ、それはわかります。
日本史でも、明治時代、昭和初期までは、かなりしっかり教えてもらうのですが、太平洋戦争あたりから駆け足授業になる。
あとは、自分でやっとけよ~って感じ。
私も、あまりその時代の頃の記憶が無い。
その先生曰く、これこそ丁寧に、時代背景から世界勢力図から教えないといけない内容なのに、さらっと流されるのが気に入らない・・と。
なので、高校生には丁寧に教えようと考えていたのに、ふたを開ければ、時間をかけて教えられるのは、私立文系の生徒にだけ・・。
理系、国立系には、割ける時間が無く、やはり駆け足になるのだそうです。
「私も先生みたいな考え、いいと思ったけど、対象が私立文系だけじゃね~」と、あっさりやる気がそがれたらしい。
私も、高校生の頃、第二次世界大戦の背景なんて、何となくしか知る由はなかった。
でも、その後、戦争をテーマにした映画を見たり、ドラマを見たり、本を読んだりして、如何にして戦争への道を歩んだのか知った。
アメリカが日本に原爆を落としたのも、戦争を終わらせるため・・と聞いていて、ああ、そうなんだ・・と思っていた。
しかし、もっとそれ以前の背景を知れば、なぜアメリカが原爆を作ったのか?という疑問。
ドイツが原爆の開発を進めている話を聞いて、ヒトラーがそんな物を使ってはヤバイ・・となって、アインシュタインが危機感を募らせ、アメリカ大統領を動かし、オッペンハイマーが開発。
ドイツが開発を進めていたから、アメリカは躍起になって自国で原爆を作ったのか・・と理解した。
そして、アインシュタインは原爆投下後、ずっと罪の意識に苛まれていた。
最近は、オッペンハイマーの映画も上映されていましたね。
そう考えると、高校の社会の授業で教えられることなんて、限りがあると思う。
もっと知りたい・・と思わせることができたなら、それこそ意味がある授業なのではないかと思う。
そういう点では、花子の世界史の先生はすばらしのではないか。
現に、花子は、世界史というものに興味を持ち始めている。
受験勉強では、深く掘り下げる時間はないかもしれないけど、もっといろいろな事を知って、考えて欲しいと思います。
P.S
何の写真だと思いますか?
白い点は、電線いっぱいに止まっている、ムクドリです。