2010年02月07日
「地域映画祭を考える」シンポその4
ずいぶん間隔があいてしまいましたが、最後に山形国際ドキュメンタリー映画祭と世界遺産との関わりに言及して、このシンポについてのコメントをしめくくりたいと思います。
実は、2008年秋に発行された映画祭会報の「アンドユー」での里見理事と武田理事との対談で、里見理事が「文化なんて一朝一夕には形にならない。少なくても50年はかかる。継続と集積が大事だ。そこまでいったらライブラリーなんて世界遺産ですよ」との発言をされています。
そして、世界遺産のジャンルのひとつに、あまり知られてはいないようだが、記憶(記録)遺産があり、いわゆるアーカイブなどが位置づけられるのです。
山形国際ドキュメンタリー映画祭は、郊外のビッグウイングの一角にライブラリーを有しており、そこには1989年の第1回映画祭以来の応募作品がストックされています。
近年は、1000点をはるかに超える応募作品がありますから、まさに、このライブラリーが所蔵するアーカイブは宝の山といえましょう。
したがって、記録遺産の対象にあります、と言いたいところなのですが、実は記録遺産の規定には増加中のものは対象外となるそうですので、映画祭が継続される限りは対象にならないのです。
しかしながら、これらのアーカイブはビデオであったり、DVDであったりと保存媒体はさまざまです。とりわけ、DVDでの保存は数年で劣化する場合もあることが指摘されており、経年変化の生じない記録媒体へと移し変えて保存することが急務ではないでしょうか。
その意味で、経年変化の影響がほとんどない記録媒体が開発された時に、従来のライブラリーを一括して記録保存するという形であれば、記録遺産に該当するのではないでしょうか?
なお、世界遺産条約に加えて、2005年には「文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約」が発効しており、この条約を活用していくことも課題といえましょう。
では、以上で、このシンポについてのコメントを終えることとします。
「地域映画祭を考える」シンポその4
ずいぶん間隔があいてしまいましたが、最後に山形国際ドキュメンタリー映画祭と世界遺産との関わりに言及して、このシンポについてのコメントをしめくくりたいと思います。
実は、2008年秋に発行された映画祭会報の「アンドユー」での里見理事と武田理事との対談で、里見理事が「文化なんて一朝一夕には形にならない。少なくても50年はかかる。継続と集積が大事だ。そこまでいったらライブラリーなんて世界遺産ですよ」との発言をされています。
そして、世界遺産のジャンルのひとつに、あまり知られてはいないようだが、記憶(記録)遺産があり、いわゆるアーカイブなどが位置づけられるのです。
山形国際ドキュメンタリー映画祭は、郊外のビッグウイングの一角にライブラリーを有しており、そこには1989年の第1回映画祭以来の応募作品がストックされています。
近年は、1000点をはるかに超える応募作品がありますから、まさに、このライブラリーが所蔵するアーカイブは宝の山といえましょう。
したがって、記録遺産の対象にあります、と言いたいところなのですが、実は記録遺産の規定には増加中のものは対象外となるそうですので、映画祭が継続される限りは対象にならないのです。
しかしながら、これらのアーカイブはビデオであったり、DVDであったりと保存媒体はさまざまです。とりわけ、DVDでの保存は数年で劣化する場合もあることが指摘されており、経年変化の生じない記録媒体へと移し変えて保存することが急務ではないでしょうか。
その意味で、経年変化の影響がほとんどない記録媒体が開発された時に、従来のライブラリーを一括して記録保存するという形であれば、記録遺産に該当するのではないでしょうか?
なお、世界遺産条約に加えて、2005年には「文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約」が発効しており、この条約を活用していくことも課題といえましょう。
では、以上で、このシンポについてのコメントを終えることとします。