今日の一貫

民主党マニフェストはどう現実に近づけるか?低米価誘導策であるのは間違いない

昨日は民主の敵失勝利と書いたが、社会は明らかに自民離れ、民主よりになってきているのも確かなようだ。選挙としては勝つべくして勝ったといえよう。
90年代初めに「終わりのはじまり」というフレーズがあったが、これで今までの自民党的なものは「おわりのはじまり」は「おわり」なのだろう。自民党が再生するには、筋肉質に生まれ変わらないとならないような気がする。


今後民主党はどう動くのか?
政権交代、政と官の統治システムの変換、地方との関係はどうするのか?
日本の統治システムの変換を目指すとすれば、
①官との関係、②地方との関係は二大イシューだろう。
まだ、何にもわからないが、「マニフェスト」と「INDEX2009」を紐解き政策を推測するより他ない。
昨日、今回の選挙でマニフェストを選択して投票した人はいないと書いたが、実際、民主党の農政マニフェストは、理解を超えるものだ。

経済成長や防衛にもあまり触れておらず、2010年以降の日本をどうするのかは、不透明だ。

特に農政では戸別所得補償で農業を活性化するとはいうものの、どうも内容がわからない。
マニフェストには次のようにでている。

31.戸別所得補償制度で農山漁村を再生する
【政策目的】
○農山漁村を6次産業化(生産・加工・ 流通までを一体的に担う)し活性化する。
○主要穀物等では完全自給をめざす。
○小規模経営の農家を含めて農業の継続を可能とし、農村環境を維持する。
○国土保全、水源かん養、水質浄化、温暖化ガス吸収など多面的な機能を有する農山漁村を再生する。
【具体策】
○農畜産物の販売価格と生産費の差額を基本とする「戸別所得補償制度」を販売農家に実施する。
○所得補償制度では規模、品質、環境保全、主食用米からの転作等に応じた加算を行う。
○畜産・酪農業、漁業に対しても、農業の仕組みを基本として、所得補償制度を導入する。
○間伐等の森林整備を実施するために必要な費用を森林所有者に交付する「森林管理・環境保全直接支払制度」を導入する。
【所要額】 1.4 兆円程度

疑問は以下の点だ。
①完全自給する主要穀物とは? 
米、大麦、小麦、大豆、トウモロコシ等を指すとして
どうやって向上させるのか?
②生産調整は現状のシステム踏襲が考えられている?
③WTO交渉は現在の交渉を継続するよりほかないのではないか?
④戸別所得補償をどう機能させるか?難題が多い、23年から本格実施というが、、。
例えば、生産費と価格の差額とは赤字部分か?
価格捕捉や費用の捕捉は?
個々に捕捉しようとすると、膨大な仕組みが必要で、惰農育成策になるし、平均価格と平均生産費でやるとそれなりにがんばってる農家の育成策になる。どう制度設計するのか?
私は手上げ方式が良いと思うが、、

④結局何がどう変わるのかまだわからない。構造改革への措置が明確ではない。
制度設計に時間がかかりすぎるのではないか?お手上げにならないか、、
いざとなったら「エイヤ-」で行くより他なくなってしまうのでは、、
ただ単に全ての販売農家にバラマくだけにならないか?   不安要素が大きい

ただはっきりしているのは、民主党政権の方向は、低米価策であることだ。
消極的低米価策か、低米価誘導策かはわからないが、低米価を容認した上で、だから戸別所得補償がある、、といったスキームであることは確かだろう。

コメント一覧

えびはら
現時点で分かっている事は小沢さんが
全農・全中・農協を潰し、農水の出先機関に
所得保障の事務処理をやらせる。

要するに自民の票田を潰す作業に出る事。
農水に恩を着せる事。

出先機関に無い物流はどうもイオンが
やるらしい。という事。
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