今日の一貫

09年衆院選 自民への懲罰投票と民主の敵失勝利?

おそらく09年衆院選への見解が必要なのだろう。

自民党が政党としての体をなしていない状況は、私ならずとも明らかだ。
麻生政権になってから、コメントは一切していないのは、前にも書いたがコメントするもばかばかしいからだ。
小泉流に言えば、『笑っちゃうね』といったところ。

自民党の07年参院選の総括が、間違っていた上に、さらにその間違い路線を走り続けたことが敗因であろう。
間違いとは、負けた理由を、「民主党のバラマキ」のせいにし、その上に「米価が上がらないのが問題だった」、とした例の総括だ。その結果、選挙はバラマキをやって、人気者がトップにいれば勝てると総括してしまったこと。
その結果が、麻生バラマキ政権だったのだろう。
人気さえあれば、ポピュリズムに走れば、と突き進んだ結果がこれだ。

結局選挙の結果からみると皆が、自民党のこのようなスタンスに危機感を抱いていて、ノーといったと言うことではないのだろうか。

07年の自民敗北は、年金等で自民の自滅、と書いたが、自民党への懲罰だったが、今回もその様なものではないか。
前回よりももっと強力な、自民党への懲罰投票だったのだろうと私はみている。

なにせ、国家公務員改革、年金改革、医療改革、農政改革、雇用対応、等々で言ってることと、決まって行動しようとする内容が違うのだから、皆がいい加減にしてくれとなるのは当然のことだろう。

族議員が、票ほしさに国民を無視したロジックを言い過ぎたのだ。
大臣と党の言い分が違うなどとなれば、国民は一体誰を信じればいいのだろうか、誰に自分の1票を付託すればいいのだろうか。
政治の機能不全が、小泉以降続き、腐臭が漂っていると国民が感じたとしても総間違いとはいえないだろう。

現場との齟齬は目を覆いたくなるほど大きくなった。医師会は、自民党を応援せず、農業者も農協と一体化した族議員を応援せず、気がつけば、民意とはかなりかけ離れたところに自民党は来てしまっていた。

民主党の勝因は、そうした敵失につけ込めたことだろう。
自民党の上記のような状況は、「政党が官僚をコントロールすべき」といった国民の間にすでに信仰となっているロジックにのっていくことができた。「できない自民、できる民主」と言った構図である。
この信仰は実に大きな信仰である。
社保庁、農政事務所、天下り、無駄な箱物建設等々、責任をとらない官僚、それを助長させた自民党という構図は、信仰と言うより、かなりの怒りになって我が国に渦巻いている。
麻生首相は、いや自民党はそれにあまりにも無自覚だった。

だから、マニフェスト選挙とはいうものの、実は言われるほどにマニフェストは浸透していなかったのではないかともおもっている。

私の周りでは殆ど読んでなかったし、また民主党のマニフェストはかなりいい加減なものだ。
結局、政治と官僚との統治システムを変えることに期待し、「政権交代」というワンフレーズポリテックスだったのではないだろうか。これは実は小泉郵政選挙と同じである。
こうしたワンフレーズポリテックスはいかがな者かとは思うが、それだけ、実は鬱積したものがあったのだろう。

しかし自民党が、政策執行と政治家の役割を投げ出し、党内闘争を繰り返しているうちに、民意がわからなくなった自民党、政治を官僚丸投げし、自分の票のためゴリ押しを繰り返す族議員といった、あからさまな利益誘導に国民は嫌気がさし、
また人気があればと、最後は東国原擁立事件まで起こして大衆迎合した政治に嫌気がさした結果といって良い。

これからは国家の有り様をしっかり考え、財政の有り様も踏まえ、国民にどのように接するのか、スタンスを決める作業が自民党には必要になる。、

コメント一覧

L
あれだけ小泉竹中ブッシュを賛美していたのに変節ですか。これからも構造改革、市場原理導入を唱え続けてください。
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