書評 社風と聞いて読者は、社風っていったいなんだろう?と思うだろうか・・。
漠然とした日本の用語であるが、(英語表記)corporate behavior style で、コトバンクの解説を引用すると、企業の中の人々に共有された行動の様式,スタイル。それぞれの企業は意思決定の方法,伝達の方法,上下間の接触の仕方,共同の方法,説得の方法などに関して独特の特徴を持っている。社風は,企業の価値観,信念,規範としての目に見えない企業文化を知る重要な手掛かりである。とある。
要はその会社の社長、社員を含めた全体的なイメージを意味するもので、その会社全体としての考え方などもその社風から感じ取れるものと思うのです。
コトバンクの解説のとおり、その会社とのビジネス(取引)を行う上で、この漠然とした社風をよく知っておくことは、その会社と有益なビジネスができるかどうかを予知する上で重要な情報となると考えます。こうした個々の会社の社風を研究しその実態を探ること、経験したことがこの書籍から発信されており、その経験則や応用、ノウハウはビジネスを行う上で貴重な情報としてビジネスを行う読者にその会社とのビジネスを予知するための武器を与えてくれるでしょう。一方、会社内においても、近年企業CSR(企業の社会的責任)が叫ばれ、さまざまなCSR手法によって会社の社会的価値を高める動きが広がっています。会社が自社の収益ばかりに固執し社会全体の利益を考えない会社はこれから信用を落とすことにつながり、長く成長する会社として生き残ることができなくなる時代です。社風とはどれだけ企業の社会的責任が示せる会社かが問われていることに対する回答としての目に見えない企業価値を示す言葉となるでしょう。