みなさん初めまして。4月からスタッフとして入りましたKと申します
今日は私のお気に入りの本を紹介させていただきたいと思います!!
これを読んで少しでも興味を持っていただき、市貝図書館に足を運んでくだされば嬉しい限りです
宮部みゆき『孤宿の人 上・下』
宮部みゆきといえば、『模倣犯』や『火車』などの現代を舞台にしたミステリー作品がよく知られていますが、実は時代小説やファンタジーものも結構書かれているんですよね~
私は時代小説が好きなので、この方の著作で読んでいるのはもちろん(?)時代物ばっかり。
特に大好きな作品がこれ↑なんです!!
讃岐の国の丸海藩(架空の藩です)に、罪人である加賀様が流されてきます。
その加賀様の世話役として加賀様と同じ屋敷に幽閉させることとなった「ほう」という女の子が今作の主人公です。
ただ、この話はほうちゃんだけを中心に据えて展開していくわけではないんですね。
長編だけあって、登場人物が多いんです。
女引手の宇佐・藩医跡取りの井上啓一郎・同心の渡部一馬。
特にこの三人が中心になっています。
加賀様が藩に幽閉されることになって、民衆の心が波立っていく様は3人を通してわかってきますが、ほうちゃんを通して加賀様の実像がつかめてくると、そんな流言飛語に惑わされよってという思いもでてきて・・・
また、身分や性別に起因するどうしようもない差別にもどかしさが生まれたり、とにかく随所随所にイヤ~な感情がちりばめられてるんですね。
でもだからこそ、何気ない優しい平和な場面に心を癒されたりもするんですが
加賀様とほうの心が通じ合ってきた矢先に大事件がおこり、物語はクライマックスをむかえます!!ここら辺は涙なしでは読めません
「悲しいけど、悲しいだけの話にはしたくなかった。」と作者である宮部さんは語っていたそうです。
ラスト、未来に向かって力強く生きていくであろうほうちゃんに、その言葉を感じていただけたらと思います。
拙い文章で、まだまだ語りたいことは尽きませんが、とりあえず以上で終わりにします。
ありがとうございました