内窓比較実験

2019年11月21日 23時09分02秒 | 徒然日記
内窓シリーズその後(笑)

サーモカメラが結構面白くていろいろやっております。

さて、今回も自宅の窓から。


自宅は20年前に増築をしております。

その際、ガラスは普通のシングルガラスでした。

でもやはり寒い。当時何も知識はなかったけどやはり寒い。

で、当時でたばかりのサッシの戸は変えずにガラスだけを交換できる「アタッチメント付ペアガラス」というものに

変えました。

でも...

冬は多少マシな気はするけど夏はたっぱり暑い!

で、数年前にLIXILの内窓「インプラス」という商品を付けました。

ガラスは「Low-Eガラス 日射遮蔽型」のペアガラス。

今ついている窓の内側に取り付けます。

おかげさまで暑さ寒さはかなり改善された気がします。

で、都合ペアガラスが2セット、窓1か所につきガラスが4枚入ってることになります。

さてそこで再度実験です。

サーモカメラで測定しました。



これが窓をすべて閉めた状態。

前回とおなじような感じになってます。

引違窓なので真ん中と下側が青くなってます。

つまり冷気が入ってきています。

まず一番室内側にある内窓(インプラス)を開けますね。

そしたらこうなりました。



いきなり8℃ちょっと下がってしまいました。

これ、専門用語でいう「熱損失」で言えば相当です(^^;

でもペアガラスは閉めたままですが。

次にこのペアガラスを開けます。

窓全開状態です。



さらに7℃下がりました。

ペアガラスも案外効果はあるようです。

室内と外では15℃前後の差がありますが、内窓はその差を十分カバーできる、といってもよいと思います。

ついでにもうひとつやってみました。

外側のペアガラスは開けたままで内窓だけ閉めたらどうなるか(笑)

結果は...





あら!?

全部閉めてるときと変わらん?

Low-Eペアの遮熱ガラスの性能が相当いいってこと?

逆にいうと普通のペアガラスはあまり効果ない、というか助けになってない感じ?

ペアガラスで13℃くらいだったら結構寒いし場合によっては結露してしまうかもしれんですね(^^;

んー

なかなか興味深い結果でした。




















気密測定とおんどとり

2019年11月18日 22時54分16秒 | 徒然日記
こんばんは。

今日は昼間は結構温かかったですが明日は今日の気温の半分らしく、体調管理が難しいところです。

あぁ、もう先々週の土曜日になってしまいました。

今建築中のおうちの気密測定を行いました。

今回は直径30センチの送風機を使って事前の自社チェック。

すごい風量で掃き出し窓のガラスは反るは玄関ドアは思いっきり押さないと開かなかったりいやはやすごいパワーでした(^^;

でもおかげで外から入ってくる空気の流れがよくわかり非常に良い結果がでて満足しております。

平屋で吹き抜けがある家の場合、あまり良い数値は出にくいものらしいということなのでとても満足しております。





結果はどうだったかって?

それは気密(秘密)です(笑)

そしてもうひとつ。

ずいぶんと朝晩の気温差が激しくなってきましたが、先日11月14日の朝は結構冷え込みました。

ちなみに弊社I氏の地元、平田は2℃だったそうです。

そこでおなじみおんどとりの登場です。

先ほどの建築中のおうちには当然おんどとりを設置してます。



これがおんどとり。

自動で24時間ずっと温度と湿度を記録し続けてくれてます。

これを南側の窓際において計測をしているのです。

窓際なので外気温の影響も受けやすく結構シビアな環境ですが、この場所である程度の温湿度環境が保てれば家の中側はもっとよい温熱環境にあるはずです。

で、気になる結果はこちら。





今回からグラフのフォーマットが変わりました。

温度だけでなく湿度も同じグラフで表示され、温度と湿度の相関関係もわかりやすくなりました。

この日の最低気温は気象庁のデータですが、明け方3時から4時の間の5℃です。

このときの窓際の温度は15.4℃。

10℃以上の差があります。

そして注目すべきは折れ線グラフの傾向。

気温の変化に比べて折れ線の下降には時間差があります。

これは窓の性能が高いからと言えます。

窓自体の断熱性能がよいから外の熱の伝わり方が非常に緩やかとなってます。

そして室内の気温はおよそ15℃を下回ることなく、再び上昇に転じて行っています。

この家のUA値は0.36、換算Q値は1.47でHEAT20のG2グレードは普通にクリアしてますが

実際の温熱環境においてもクリアしています。


HEAT20についてはこちらを参照ください。

HEAT20について


ついでに(笑)

今回湿度も同時に表せるようになったことでより分かりやすくなったことがあります。

気温と湿度の関係です。

大まかにですが、室温が上がると湿度は下がり、逆に室温が下がると湿度は高くなっています。(相対湿度)

このことから例えば「少し寒いかな」と感じた時、エアコンの温度を上げるだけではなく逆に下げて湿度をあげるような工夫

(例えば室内に洗濯物を干す等)するというのもありかな、なんて思いました。


さて、最後に年内の弊社イベント予告です。


12月15日(日)家作りセミナー 「資金計画について」(仮称)

12月21日(土)22日(日)構造見学会

詳しくは弊社ホームページをご覧ください。

では...


井原建設のホームページはこちら


















内窓の効果について。

2019年11月07日 23時27分52秒 | 徒然日記
こんばんは。

早速ですが、先日来のサーモカメラを使っての内窓の検証です。

小出しにしてきてたのですが、実はサーモカメラの信ぴょう性というかほんとにあてになるのかという疑問がありまして(笑)



自分が使っているのはiphoneにつけるタイプです。

ネット価格で48,000円くらいのものなので数十万もするものとは当然差はあるだろうなとは思いつつも淡い期待も抱きながら何か確かめる方法がないものか考えておりました。

で…

まぁ考えてみりゃ単純なことw

おんどとりおいとけばいいやって。

おんどとりの温度表示とサーモカメラの温度表示が同じなら問題ない、ということで。



写真の通り、おんどとりの温度表示は20.9℃です。

周辺の温度が同じ、もしくは近ければまぁあてにしてよいなということにしました。




内窓を設置している部分の上の壁のいわゆる表面温度。

サーモカメラの温度表示は21.7℃

0.8℃の差はまぁよしとします。

ちなみに、「体感温度」というものがあります。

人が実際に肌で感じる気温、これは(室温+壁、天井等の表面温度)÷ 2 だそうです。

なので、今自分が感じている室温は「21.3℃」ということになりますが、実際は...まぁ快適です(^^)

さて、これからが本題。

我が家はこの窓がついてる部分は息子が生まれた年に増築したところです。

当時は断熱などあまり考えておらず、普通にシングルガラスをつけていました。

断熱材も今となっては全く想像もできないようなことをしでかしておりましたが、その辺りの悲哀の物語は、弊社の家作りセミナーで語り継がれております(笑)

で、やはり暑さ寒さにはかなわない、ということでまずペアガラスに交換しました。

枠は変えず、ガラス部分のみペアガラスに交換です。

さぞかし温かく夏も熱をカットしてくれる、かと思いきや冬はともかく夏は全くかわりなし。

その後、あまりの寒さに耐えきれずついに断熱リフォームを行った際に内窓も設置したのでございます…

内窓もただ普通のペアガラスをつけたのではなく、Low-Eの日射遮熱型のペアガラス仕様にしました。

体感的には夏も冬も効果適面!

かなり室内環境は改善されました。

そして、ようやくサーモカメラの登場です。

内窓だけの時、内窓を開けてペアガラスのみ、そして窓全開の状況をサーモカメラで撮ってみました。

まずはLow-E仕様の窓から。






ほぼ壁の温度と変わりませんね。

次は内窓を開けて、普通のペアガラスの場合。

ほぼ壁と変わらない温度はさすがです!

そして次はこのLow-E仕様の内窓を開けてみましょう!





色がいきなり真っ青になっていかにも寒い!仕様ですが、約4℃下がりました。

そして最後は窓全開状態。





11.2℃!!!

内窓まで閉めた状態から10℃も下がっています。

今日は夕方雨が降ったせいかそこまで気温は下がってませんが、こないだは結構外気温は低かったのでその差はもっと大きくなると思われます。

ということでいきなりですが結論!(笑)

内窓は非常に効果あります!

サーモカメラの結果もさることながら、内窓設置して数年たちますが夏も冬もあきらかに体感温度は違います!

もし室内環境を改善したいと思っておられるならまずは内窓設置をお勧めします!

およそ熱の出入りの半分以上は窓からです。

天井、壁に断熱材を入れる工事よりもはるかに効果的で短時間で済みます。

1か所設置するのに1時間程度で完了します。

是非ご検討ください(^^)
























サーモカメラとか!?

2019年11月05日 23時57分38秒 | 徒然日記
こんばんは。

少し間が空いてしまいました。

先日は弊社セミナー「ZEHのその先へ」に休日にも関わらずお越しいただきありがとうございました!

好評だった第1回に続き、今回も講師は東洋ソーラーNG島氏。

氏の実直な語り口は実に説得力があり、唸る内容の話でございました。



太陽光発電パネル、蓄電池を搭載したスマートPVなどどれが一番お得なのかや今後の電気代の値上がり予想等非常に興味深く拝聴させていただきました。

それにしても電気代の上昇は家計にはとてもキツイと改めて思いました。

控えめに見積もった上昇率でさえ35年間でみたら莫大な金額になり唖然としました。

このお話は引き続き継続して開催していきますので今回都合でお越しになれなかった皆様、ぜひ次回の機会をご利用ください。


さて、今日はもうひとつ別の話題も。

新兵器登場!w



これ、サーモカメラです。

iphoneに取り付けて使用するタイプです。

まだまだ研究途中ですがいろいろ面白いことを試みているところです。

その中で一つ。

現在建築中の現場で一枚撮ってきました!



南側の掃き出しサッシです。

サッシはLIXILのサーモスX、アルゴンガス入り遮蔽型トリプルガラスです。

写真の色合いでわかりますが、ガラス表面と周囲の壁の色がほとんど変わりません。

家の中で外部との熱の出入りが一番多いのがサッシ部分ですが、これならかなり暑さ寒さを防げるのではないでしょうか?

そして注目していただきたいのが、サッシの周囲です。

色が濃ゆくなっています。

これはこの部分が他の箇所よりも温度が低いためです。

現時点ではまだサッシの周囲に断熱補修を行っておりませんのでこのように外部の熱がそのまま伝わってきています。

サッシ周りに下地材を取り付けてからウレタンフォームで補修していきます。

他にもサーモスカメラを使った面白い企画をかんがえておりますが、それはまたの機会に(^^)