リクニスの花が咲いた。品種名はモルテン・ラバだが、ドイツ語だろうか。なぜそう感じるのかといえば、こういった花を品種改良するのはドイツ人が多いからだ。丈夫ではっきりした花が好きなようだ。そして特に丈夫さを求める。だからこの花をなぜ品種改良したのかよくわからないものがあったりする。
なおイギリス人は多少弱くても優美なものを、フランス人は丈夫で優雅のものを、オランダ人は大きくて珍しいものを、アメリカ人はでっかくて頑丈で規格が揃うものを、日本人は可憐で繊細なものを求めるように感じる。とはいえ世界で最高峰のオールアメリカンコレクションの審査で金賞をとった花は、優美であろうが優雅であろうが繊細だろうが、規格が揃って丈夫な花になる。なので花を育てるときには、このAAS受賞かどうかは目安になる。育てるのが楽になる。
今年はリクニスでも超多花性の「バーニング・ラブ」の種を蒔いてみた。どうなることだろうか。これはアメリカぽい。
家庭菜園は順調だ。来週から間引きを兼ねた収穫が始まる。
仕事中は音楽をかけっぱなしにしているが、ルガーノ音楽祭の過去の録音からのセレクションで、変なバイオリニストを見つけた。最初は凡庸だが音が美しすぎるように感じた。だが引っかかるところがあって聞き直したところ、とんでもない演奏だった。なんというか全く無理をせずに音色のみを追求しているのだ。一見テクニックが弱く感じるのだが、音のためにわざと超絶技巧を使わないか、違う使い方をしている。そのせいか譜読みがちょっと違うところがあってわかりにくいのだ。
その名もウート・ウーギ。ミラノの貴族のようだ。ウイキに寄ると「イタリアにおいては、今世紀の最も著名なヴァイオリニスト、そしてイタリアに生まれ開花した最初の偉大なヴァイオリン流派の伝統の正統継承者としてみなされる。」ルッジェーロ・リッチはイタリア系アメリカ人だから、イタリア人ではないようだ。
ただ7歳からコンサートに出る天才少年で、エネスコに師事とかなのだが35歳まで録音はない。ルガーノ音楽祭のは26歳だがこれは後年出てしまったというものだから、レコードデビューの異常に遅い天才ということになる。そしてイタリアでは絶大な人気を誇っていても、日本ではとんと聞かない。国内盤も少ないらしい。そうして調べてみたら、こりゃ仕方がない。同時期のバイオリニストがすごいのだ。40年代生まれだけでも、サルバドーレ・アッカルド、イツァーク・パールマン、ギドン・クレーメル、チョン・キョンファ、ビンカス・ズーカーマン、オーギュスタン・デュメイがいる。晩年とはいえハイフェッツもオイストラフもメニューインもシェリングもスターンもグリュミオーもいた時代だ。リッチも当然いた。これではレコード会社もコピーが書けない。イタリア至高のバイオリンと書くだけではうまく伝わらない。これ見よがしの超絶技巧とか内面性とか、理知性とか譜読みの斬新さとか、尖った音色でもない、ひたすら中庸で美しいものをどうやって紹介すればいいのだろうか。
むしろ音に無理をしない分、たどたどしく聞こえるところがある。表面的には下手くそなのだが、音楽の構築ということではすごいものがある。それがとてもわかりにくいのだ。バイオリン一本で和音を構築してゆく作業は。
だからイタリア以外では売れなかった。そのせいかボックスセットを買っても18枚組で5000円以下。ほとんどの録音がこれで揃うようだ。まだウートは生きているのだが超破格値になっている。おかげでいい思いができた。録音数が少ないというのはありがたい。
ルッジェーロ・リッチのあの底抜けに明るい音色と超絶技巧が大好きなのだが、そこに知性と伝統を加えた最強のバイオリニストだと思う。だが中庸すぎる。ドラマティックではないし軽く聞こえるところもある。これでは日本版が少なかったのは頷ける。
まったく同じ日にロッテ・レーニャのクルト・ワイルのソング集三枚盤が届いた。それも少し聞いたが、どうも気分になれない。
多分疲れているのだろう。ガリー・ベルティーニのマーラーをいいと言った時も思ったのだが、優しい歌を聞きたいようだ。ロッテ・レーニャはどんなにバックが完璧で歌にエコーをかけても、厳しい。最高にして最低、最低にして最高のワイル歌いが身にしみるのは、弱った時だ。
まだいいのだろうか。私は。
岩手大学硬式野球部がついに一部2部入れ替え戦になった。監督なしで今までよくもったと思う。ただいつかは落ちるのは預言できることであった。
人はみたいものしか見ない。そして過去すらも見ない。それが組織で起きると、いいことはない。
風が強い日が多かった。しかしまとまった雨はない。
カメラバックを置いていたらカラスが寄ってきた。これは面白いと思ってイタズラをする瞬間を捉えようとして努力したのだが、一番最初のこのカットしか撮れなかった。カラスはやはり賢い。どんなに隠れようが何しようがどんどん学習して行ってこちらもかなり難しかった。
ただ彼が狙っていたおにぎりなのだが、マグロ醤油漬けなのだがワサビ倍量の辛いものだ。食べたらどうなったのか。その様子を観察するのは難しかっただろう。
イチゴの初収穫だ。観賞用イチゴなのだが食べられるというのがウリのものなのだが、極度の完熟をさせると酸味も香りもないというただ甘いだけのものになるのだが、今年は花が多かったせいかバランスのとれた味になった。ただ香りはさすがに弱いな。形も悪い。
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