どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

「ハルサイ」祭り勃発

2015-04-18 00:57:41 | 日記

 

2012年にデッカが発売した、ストラヴィンスキー「春の祭典」デッカグループ録音音源全部というオバカなセットがあった。完璧なマニアアイテムだ。これを見逃すわけにはいかない。ドラティが全部あるというのは強い。あとはCBSに録音したブーレーズの録音とあまり良くないので有名なストラヴィンスキー自作自演盤があればいうことはない。

その前にデッカは有名指揮者に「ハルサイ」の録音を勧めていたのではないのかと思うほど、いろんな指揮者がいる。だから、ナゼこの人が?という盤がある。コリン・デイヴィスとかハイティンクなんてなんでこの人が2回も録音するのかがわからない。ハイティンクは若い時と最晩年だが、コリン・デイヴィスは時期が近いので、何かあったのだろう。

そして同じ人がなんども録音をしている。ドラティなんか3回だ。アンセルメとかショルティも納得の2回、先のコリン・デイヴィスとハイティンクも2回だ。当然のようにカラヤンも2回。コリン・デイヴィス以外は録音方式の違いで再録音することになったと思われる。ドラティなんてモノラル・ステレオ・デジタルと三種類あるわけだ。そうするとカラヤンのデジタル版もありそうなのだが、本人が断ったのだろう。ストラヴィンスキーが合わない人はいる。

ブーレーズはCBS盤があるので実は2回録音をしているが、バーンスタインも確かそうだったような気がする。

さてなぜ「ハルサイ」の録音がこんなにあるのかだ。確かに第一次世界大戦後の曲は現代音楽とはいえまだ聞きやすい。そしてリズムに慣れた現代人にとってはリズムしかないこの曲は割と分かりやすいだろう。とはいえ決して親しみやすい曲ではない。普通は売れるものではない。

だが売れるから出すわけだ。理由の一つには演奏機会が少ない事。現代のオケでは難曲とは言えなくなっているが、それでも周到な準備が必要な曲には変わりない。特にファゴット奏者には辛い曲だ。次が現代音楽にしては珍しく、版が6種類あるということだ。1913年版、21年版、29年版、43年版、47年版、67年版とあるわけだ。そして指揮者がミックスして使う場合もあり、指揮者の解釈の幅が残されているというのも大きい。だから買い集めたくなるマニア心をくすぐるのだろう。

そしてなのだが、5管編成の打楽器多用のリズムだらけのこの曲は、オーディオマニアにとってうってつけの曲なのです。再現しにくい曲の一つです。だから新録音が出るたびに購入する人がいるわけです。演奏に定評のあるドラティが三回も録音した理由はこれでしょう。アンセルメも同様です。ブーレーズもそうなのですが、この版はなにかCBS盤の素直さがないところが面白いところです。嫌だったんでしょう。

さて最速演奏は、ドラティの1回目のモノラル録音です。29分56秒です。CBS盤のオーマンディは29分47秒です。最遅はバーンスタイン82年録音の36分57秒です。これは意外です。まあこういった音楽になると、バーンスタインはなんか悪い癖があります。まだ聞いていないので期待しています。だいたい32分から35分の間に収まっているというのは意味がありそうです。

そのうち版の違いを無視して、時間だけを並べて感想にしてみようかな。こんだけヘビーローテーションにしても苦にならないのは、変人の証拠です。


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