今、2つの大きな変化の時を迎えています。
一つは、一年サイクルの変化です。
4月に入り例年の如く、いたるところでフレッシュマンの姿を見ます。駅近辺ではリクルートスーツに身を包んだ若者が集団で移動中、研修会場か配属先への移動中か。空港のチェックインカウンターで先輩に指導されて発券業務をする姿。観光地のホテルでも、化粧に初々しさのある女性社員がフロントで対応、レストランでは自宅ではご飯を注いだこともなさそうな若い男性に給仕をしてもらったり。彼らの初々しさとひた向きな姿勢に清々しさを感じます。その真剣な姿を見ると「今時の若者はなってない」などと、偉そうなことを言えないと思ってしまいます。
若者が組織に入ることで、組織に新たな血が注がれ組織がリフレッシュします。毎年この時期は、先輩諸氏にも模範となる言動が求められ、新人同様に成長の機会が与えられることになります。 しかし、それも3ヶ月ほど経過すると、新入社員も組織になじんで、新人と先輩との;区別が付かなくなっていきます。それは、組織が進化していることなのか、それとも単なるマンネリ状態に戻っているといえるのか、評価が分かれるところです。
もう一つは、10年サイクルの変化です。
現在、景気が回復し大手企業を中心に設備投資に続いて人材投資の嵐が起こっています。10年前は、早期退職などリストラの嵐が吹き荒れ、学生にとっては氷河期を過ごしてきました。しかし、今は人材獲得競争で採用バブルの様相を呈し、かなりの売り手市場になっています。
また、定年延長、雇用継続など熟年層の活躍の場が広がろ、小子化時代、人口が減少する時代には、重要なことです。
ただ、これは10年先を見越した人材投資なのか、単なる当面の人手の確保か、人材獲得競争で互いに煽っているだけなのか。5年後10年後に経営の本質的な戦略性が問われることになります。
また、学生にとって売り手市場であることは、仕事への姿勢が甘えに転じる危機の始まりか。これもまた、歴史が判断することになるのでしょう。
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