カミノアナログ

POGに命を削る日々を綴る「紙の穴」ブログ編。ドラフト終了までは日当たりアクセス100以下に抑えたいんで、ご協力よろ。

確変継続予告-12年目のHaloインブリード

2010-06-28 | pog-strategy
Haloインブリードについての続編。

3歳世代では春G1馬2頭、他に重賞勝馬2頭をだして大暴れだったHaloインブリード配合馬。
2歳ではさらに増えて229頭、前年の1.5倍にのぼるため、Haloインブリード旋風は続くだろう。じっさい、先週ディープインパクト産駒の初勝利をあげたのもHaloインブリード馬だった。

俺はこれら229頭のなかから5頭をことしの私撰馬にとりあげた。あまりにも穴狙いすぎて、噴いたり引いたりした人もいるだろうかw

Haloインブリード配合馬は今後も増え、1歳では341頭、世代全体の5%近くを占めるようになる。
ア●クサデンエン・ス●ィフトカレントの兄弟から10年、ここまで増え、クラシックを毎年取るまでになるとは正直、俺も予想外だった。

ここで過去のHaloインブリードを振り返りながら、そのポイントを押さえておきたい。
簡単な数字の比較を示しながら説明するが、こちらの表を参照しながら繰り返し読むと、深く理解できるはずだ。
なお、同表の作成にあたっては血統派の星、pbさんのご協力をいただいた。感謝するとともに同氏のPGPサテライトにおける優勝を祈念したい。

1997年産~2007年産 11世代 全Haloインブリード馬
 血統登録馬 448頭
 中央登録馬 393頭
 生涯 331頭出走 121頭勝上 勝馬率36.6% 1頭当賞金1591万円 平均勝利距離1656m
 2歳~3歳春 310頭出走 98頭勝上 勝馬率31.6% 1頭当賞金812万円 平均勝利距離1609m

2歳~3歳春の重賞・OP連対 計22頭
 重賞勝ち 7頭
  ロ●ユニヴァース、ヴ●クトワールピサ、ダ●ンシャンティ、
  コ●モネモシン(牝)、メ●ショウクオリア、サ●ディエゴシチー、
  ア●リーロブスト
 重賞2着 5頭
  メ●ショウレガーロ、マ●ハヴェロシティ、ダ●アモンドヘッド
  モ●ローブロンド(牝)、ウ●ングレット(牝)
 OP勝ち 9頭
  ア●バンスヘイロー、メ●ショウドンタク、ノ●トアローン
  カ●ンナホホエミ(牝)、シ●バーストーン、ジ●ウクリュウシン
  サ●ディエゴシチー、ウ●ングレット(牝)、ヴ●クトワールピサ
 OP2着 4頭
  ニ●ンピロザプラウ、テ●エムミゴテカ(牝)、ガ●マーバースト、
  エ●シンイチモンジ

ネオユニ×Machiavellianが強烈すぎてそこに目を奪われている人が多いようだが、狙うべきポイントは他にもある。

2歳~3歳春の牡セン馬★
 178頭出走 71頭勝上 勝馬率39.9% 1頭当賞金1145万円 平均勝利距離1654m
2歳~3歳春の牝馬 
 131頭出走 27頭勝上 勝馬率20.6% 1頭当賞金359万円 平均勝利距離1452m

まずはここ。
牡馬では平均よりもずっと高い数字が出ている。延べ178頭でこの数字というのは非常に優秀であり、あとで述べるような絞り込みによって数字はさらに跳ね上がる。
ところが、牝馬の数字は、牝馬の世代毎平均にほぼ等しい。若い牝馬では、Haloインブリードによる「強い癇性」がコントロールできず、成績向上に役立たないんである。

2歳~3歳春の芝★
 263頭出走 60頭勝上 勝馬率22.8% 1頭当賞金768万円 平均勝利距離1671m 勝率10.2% 単回71円
2歳~3歳春のダート
 206頭出走 41頭勝上 勝馬率19.9% 1頭当賞金237万円 平均勝利距離1480m 勝率7.4% 単回92円

Haloインブリードは血統表のアメリカンな要素を増幅するものだが、基本は芝向きである。
ダートでは馬券での穴狙いがうまい。
坂/平坦あるいは大回り/小回り、良馬場/重馬場の成績にはそれほど差はない。ただ坂や大回りコースで先行すると脆い傾向が見られる。

2歳~3歳春の父SS系★
 168頭出走 60頭勝上 勝馬率35.7% 1頭当賞金1108万円 平均勝利距離1649m 勝率10.7% 単回89円
2歳~3歳春の母父SS
  49頭出走 13頭勝上 勝馬率26.5% 1頭当賞金507万円 平均勝利距離1612m 勝率7.5% 単回72円
2歳~3歳春の母父SS以外のSS系
  42頭出走  9頭勝上 勝馬率21.4% 1頭当賞金301万円 平均勝利距離1309m 勝率5.4% 単回135円
2歳~3歳春の父母とも非SS系
  55頭出走 17頭勝上 勝馬率30.9% 1頭当賞金503万円 平均勝利距離1571m 勝率7.7% 単回55円

Haloインブリードに限っては母父SSよりも父SS系の方がよい。通常=非Haloインブリードでは逆なのだが。

2歳~3歳春の父SS系×母父SS以外のTurn-to系
 36頭出走 12頭勝上 勝馬率33.3% 1頭当賞金553万円 平均勝利距離1415m 勝率6.9% 単回47円
2歳~3歳春の父SS系×母父Danzig系★
 12頭出走 6頭勝上 勝馬率50.0% 1頭当賞金3002万円(ロジユニ除いても775万円) 平均勝利距離1800m 勝率18.5% 単回97円
2歳~3歳春の父SS系×母父Danzig以外のND系
 26頭出走 10頭勝上 勝馬率38.5% 1頭当賞金689万円 平均勝利距離1746m 勝率9.0% 単回80円
2歳~3歳春の父SS系×母父Machiavellian★
 35頭出走 13頭勝上 勝馬率37.1% 1頭当賞金1484万円(ヴィクピサ除いても808万円) 平均勝利距離1743m 勝率11.5% 単回56円
2歳~3歳春の父SS系×母父Rahy★
 17頭出走 7頭勝上 勝馬率41.2% 1頭当賞金1144万円(クオリア除いても715万円) 平均勝利距離1555m 勝率12.0% 単回83円
2歳~3歳春の父SS以外のTurn-to系×母父SS系
 50頭出走 13頭勝上 勝馬率26.0% 1頭当賞金490万円 平均勝利距離1453m 勝率8.3% 単回116円
2歳~3歳春の父ND系×母父SS系
 24頭出走 4頭勝上 勝馬率16.7% 1頭当賞金260万円 平均勝利距離1600m 勝率9.0% 単回80円

まず前提として、「Haloクロスは避けるべきものではなく狙うべきもの」という理解が生産者の間に広まったのは、以前に述べたように05-06年頃である。
ただし、依然として「サンデーサイレンスのクロスは避けるべき」と考えられており、実例もまだ少ない。2歳馬では9頭、1歳馬では18頭と増加の兆しが見えるが、Haloインブリードと比べると圧倒的な少数だ。
したがって、Haloインブリードをつくる際にはSS以外のHalo経路、具体的にいうとDevil's BagやGlorious Song、Coup de Folie、グッバイヘイロー、Rowdy AngelといったHalo牝馬の存在が必須になる。

父SS系に対して、母父MachiavellianやRahyなどHalo牝馬を通じた異性経由のHaloインブリードが定番で、重賞勝馬の多くがここから出ている。Devil's Bagはその数に比べて結果が出ていない。
母父Danzig系で母母にHaloをまぜてくるのもよい。ただしDanzigとそれ以外のND系では標本数に差があるため、Danzigでは早くに結果が出ただけであって、今後は他の母父ND系にも活躍馬が出るだろう。
逆に父ND系はひどい。当歳が生まれたばかりのフサイチリシャールなど、ND×SSの種牡馬が今後登場してどこまで変わってくるかというところだ。
Haloの経路としてはCoup de Folie>>父方SS>Devil's Bag≒Glorious Song>母方SSである。SSは当然として、Coup de FolieよりもDevil's Bag経由の方が数は多いが、活躍する確率はだんぜんCoup de Folie経由の方が高い。
種牡馬としてはマンハッタンカフェが父サンデーサイレンス並かそれ以上の優秀さを発揮しており、ついでゼンノロブロイ。爆発力のネオユニヴァース、Singspielに対して、フジキセキ、タイキシャトル、バブルガムフェロー、スペシャルウィーク、アグネスタキオンなどは小銭こそ稼ぐものの、まだ大爆発が少ない。

さらに絞り込んでみよう。

2歳~3歳春の父方SS経由×母方Coup de Folie経由、牡馬★★
 19頭出走 11頭勝上 勝馬率57.9% 1頭当賞金3755万円 平均勝利距離1846m 勝率20.4% 単回93円
生涯の父方SS経由×母方Coup de Folie経由、牡馬★★
 21頭出走 13頭勝上 勝馬率61.9% 1頭当賞金6311万円 平均勝利距離1925m 勝率13.8% 単回93円

定番のHaloインブリード配合というと、父はSS系経由、母はCoup de Folie経由(典型例はMachiavellian)になるだろう。
2歳の該当馬は、フ●ルスター、リ●ウノオーシャン、シ●イニングカラー、マ●ネルシトラス、タ●ゲットマシン、ス●イルサポートの08、ソ●ンクの08、キ●ュウフラワーの08、ミ●トエンジェルの08の9頭である。

2歳~3歳春の社台グループ生産馬★
 51頭出走 22頭勝上 勝馬率43.1% 1頭当賞金1772万円 平均勝利距離1749m 勝率14.7% 単回74円
2歳~3歳春の社台グループ以外の生産馬
 258頭出走 76頭勝上 勝馬率29.5% 1頭当賞金622万円 平均勝利距離1557m 勝率7.9% 単回83円

2歳~3歳春の社台グループ生産牡馬★★
 21頭出走 15頭勝上 勝馬率71.4% 1頭当賞金3565万円 平均勝利距離1818m 勝率23.0% 単回89円
2歳~3歳春の社台グループ生産ネオユニヴァース牡馬★★★
 2頭出走 2頭勝上 勝馬率100% 1頭当賞金25990万円 平均勝利距離2000m 勝率76.9% 単回230円

あとで述べるように社台以外も悪いわけではない。が、さすがに社台、Haloの扱いに慣れている。
牡馬に限ると恐ろしい数字になる。とくにネオユニ産駒では2頭中2頭がクラシック勝馬で数字が振り切れてしまう。
2歳には残念ながら該当馬がいない。

ネオユニ以外のSS系産駒では、先ほどあげたファルス●ー、ターゲットマ●ン、ソニ●クの08、スマイルサポ●トの08のほか、メ●ショウリョウマ、フ●ールジャック、デ●アルスウォード、ア●セナルゴール、ロ●ハーツ、ミ●クルペガサスの6頭が該当する。

また母方にSSが入るパターンでは、非Haloインブリード馬同様、社台系が強い。数は少ないがア●クゼットキなどが出ている。
2歳ではルイド●ル、アグネスタラ●アの08、ギミーシェル●ーの08が該当する。

非社台では、SSの入った牝系に淘汰圧が十分かかっていないためか、母方にSSの入ったパターンがひどい。
狙うなら父SS系。とくにアベレージでもっとも優秀な数字をあげているマンハッタンカフェ産駒に注目すると、非社台での狙いどころが見えてくる。

マンハッタンカフェのHaloインブリード馬は、メ●ショウレガーロ以来毎世代確実に重賞級を出しているが、なんとそのすべてが浦河町東部の牧場生産馬。そのためメイショウの持ち馬が多い。これらはすべて牡馬である。
これほど猛烈に偏っていると、POGでも馬券でも狙いやすい。

メ●ショウレガーロ 牡 2004 (美)小島太  三嶋牧場 マンハッタンカフェ×コ●コレ(Carson City) 3歳春 5980万円
メ●ショウクオリア 牡 2005 (栗)西橋豊治 富田牧場 マンハッタンカフェ×ア●ノウンウォーターズ(Rahy) 3歳春 8010万円
ジ●ウクリュウシン 牡 2005 (栗)昆貢   林孝輝 マンハッタンカフェ×イ●デポジット(Nureyev) 3歳春 2030万円
メ●ショウドンタク 牡 2006 (栗)本田優  太陽牧場 マンハッタンカフェ×ミ●ティックライト(Machiavellian) 3歳春 4030万円
マ●ハヴェロシティ 牡 2006 (美)武藤善則 日の出牧場 マンハッタンカフェ×マ●ミッシェル(タイキシャトル) 3歳春 4460万円
サ●ディエゴシチー 牡 2007 (栗)作田誠二 アイオイファーム マンハッタンカフェ×ジ●ニーソング(Rahy) 3歳春 5980万円

マンカフェ産駒の重賞級は、全体としては地域に偏りは見られない。安平町や千歳市(いずれも社台グループの拠点)からも、新冠町や新ひだか町からも、それぞれ活躍馬が出ている。しかし、それらのマンカフェ産駒はHaloインブリードではない。
つまり現時点では「浦河東部の生産者グループ」だけが、何らかの確信を持って「マンハッタンカフェを用いて」「意図的に社台のやらないHaloインブリード配合を試み」「牡馬で成功している」わけなんである。

2歳~3歳春の浦河町東部生産、マンカフェ牡馬★★
 8頭出走 7頭勝上 勝馬率87.5% 1頭当賞金3933万円 平均勝利距離1793m 勝率31.1% 単回181円

G1勝馬無しでこれ↑は、とんでもない数字なのがわかるだろうか。
今年この条件にあてはまるのが、ス●ートストームクリークの08、ゲ●ラの2頭だった。

また、絞り込み条件の「父マンハッタンカフェ」を「父SS系」にするとこうなる。

2歳~3歳春の浦河町東部生産、父SS系牡馬★
 15頭出走 10頭勝上 勝馬率66.7% 1頭当賞金2234万円 平均勝利距離1700m 勝率19.5% 単回193円

数字はかなり落ちるが、今年の2歳は浦河でもマンカフェ以外の数が増えてきているので状況が変わるかもしれない。
こちらはメ●ショウテッサイ、タ●ノシャーロック、コ●コレの08、ジ●ピターズビコーの08、ビ●ーティーコンテストの08、サ●ンシーラの08、レ●ィーデイの08の7頭が該当する。

結論。

・Haloインブリードは通算1000頭を越え、09年産では世代全体の5%を占める。
・父方にSS、ボトムラインにMachiavellianやRahyを入れるのが定番。
・Devil's Bag経由はここまで案外だが、09年産ではさらに大きく増える。
・Haloなら歓迎だが、SSインブリードは時期尚早。少なくともそう考えられている。
・牝馬は無視して牡馬を狙え。
・社台では父母どちらにSSが入っても狙えるが、やはりネオユニ牡馬の爆発力が突出。
・マンカフェ牡馬で社台を圧倒する、浦河東部生産の牡馬にも注目せよ。
・ほかではゼンノロブロイ、フジキセキ、バブルガムフェロー、スペシャルウィーク産駒に注意。

確変予告-池江Jr馬08

2010-06-23 | pog-stable
今年の2歳世代で最も充実したメンツを揃えたのは、じつは角居でも池江パパでも松国でも藤沢でも橋口でもなく、この厩舎だとhyracoは見ている。

(馬名未定)
  Be●nardini × F●ash By 牡 マクトゥーム家
(馬名未定)
  Dy●aformer × G●int in Her Eye 牡 藤田孟司氏
(馬名未定)
  In●ian Charlie × R●d Duchess メス 
(馬名未定)
  Ki●gmambo × T●sla メス 藤田孟司氏
ノ●ブルジュエリー
  Sm●arty Jones × N●ble Stella メス (有)社台RH
(馬名未定)
  Vi●dication × T●nderly メス 
ヘ●ヴンリーブリス
  アグ●スタキオン × ア●マイヤハッピー 牡 (有)サンデーTC
ア●ジェンタム
  アグ●スタキオン × ヒ●シルバーメイド 牡 マクトゥーム家
カ●ナ
  キン●カメハメハ × ピ●クパピヨン 牡 金子真人HD(株)
エ●ギベオン
  シン●リクリスエス × コ●ドネーム 牡 (株)ラッキーフィールド
プ●スウルトラ
  シン●リクリスエス × ト●ザヴィクトリー 牡 金子真人HD(株)
フ●ッティ
  シン●リクリスエス × ナ●ンミューズ 牡 前田幸治氏
ゼ●ノルジェロ
  シン●リクリスエス × フ●イチエアデール 牡 大迫久美子氏
オ●フェーヴル
  ステ●ゴールド × オ●エンタルアート 牡 (有)サンデーTC
(馬名未定)
  ステ●ゴールド × プ●プー 牡 橋修身氏←三協商事
フ●エラメンテ
  タニ●ギムレット × フ●アリードール メス (有)サンデーTC
ロ●ヤルインパクト
  ディ●プインパクト × シ●キングロイヤル メス ロイヤルF(有)
ロ●ドランパート
  ディ●プインパクト × ジ●ズキャット 牡 (株)ロードHC
ト●センレーヴ
  ディ●プインパクト × ビ●ハイジ 牡 島川哉氏
ダ●ンウィスラー
  ディ●プインパクト × ミ●フーバフーバ 牡 (株)ダノックス
ハ●ルバブル
  ディ●プインパクト × ラ●アンドバブルズ メス 金子真人HD(株)
モ●カートローザ
  ディ●プインパクト × ロ●ザロバータ メス 吉田勝己氏←社台OC
マ●ターオブライト
  ファ●タスティックライト × タ●ノクリスタル 牡 マクトゥーム家
ア●ジュドール
  ブラ●アンズタイム × レ●レドール 牡 (有)サンデーTC
(馬名未定)
  ワイ●ドラッシュ × ユ●キャンドゥイット 牡 

一般的にはプ●スウルトラやト●センレーヴ、ついでオ●フェーヴルあたりが人気なのだろうが、じっさいはそれほど注目されていないところから複数の重賞級が出てくるだろう。
今年の私撰馬にはそうした馬を6頭挙げたが、他にも挙げたい馬がいるほど、ほんとうに層が厚い。
池江Jr厩舎史上、最高の水準である。

これにパパの厩舎から筆頭格が転厩してきて加わるわけだから、来年のクラシックは池江Jrの多頭出しばかりとなるに違いない。
その様子はおそらく、「銀河系軍団」と称された03年産世代の松田博資厩舎を上回るだろう。

(ちなみに、03年産世代の松パク馬ではアドマイヤムーンなど4頭を私撰馬としたが、このうち未だ現役のキャプテンベガを除く3頭が、すでに種牡馬入りしている。
キャプテンベガもその血統と兄アドベガが死亡していることから、種牡馬入りするだろう。
ドリームパスポートさえ加えていれば、この世代の松パク卒業種牡馬を完璧に当てられたんだが・・・)。

世間ではラストイヤーの池江パパ厩舎が人気だそうだ。しかし現実はそう甘くない。
池江親子の世代交代は、じつはディープインパクトの翌年03年産世代からすでに行われているんである。
今年Jrの厩舎で2歳馬が粒揃いということは、パパ引退後、Jrの厩舎に転厩しきちんと出走できるものは限られる・・・ということであり、これらによって急激に馬房を圧迫される09年産世代のJr厩舎は狙いにくくなる、ということでもあるだろう。
因果のドミノ的展開を正しく読むのは難業だが、POGを楽しみ、かつ勝つためには欠かせない。

結論。

・池江ならJrの方、それもこの世代だ。
・人気の死角になった好配合馬に注意しろ。
・来年の春G1は池江Jr祭り。
・来年のドラフトもJr祭りだが、一歩引いて冷静になれ。

ドラフト終了

2010-06-16 | pog-select
恒例の実弾戦ドラフトが終了。

ルール:
* 10頭持ち、3歳年末、有馬記念週までの獲得賞金の合計で競う。
* 海外、地方での獲得賞金も算入。海外の賞金は当日東京為替市場の終値で換算。
* SS直系および母父SSは1人7頭まで。ここ重要。
* 9頭は安田記念翌週に指名。残り1頭は有馬記念翌週に追加する(追加も未出走馬に限る)。
* 合計賞金とは別に、9位指名馬でサシウマ対決を行う。組合せは一昨年優勝者が準優勝者と(以下略
* 2歳戦、3歳前半(ダービーまで)、3歳後半(有馬まで)の各期間について区間賞あり。

参加者25人とあってハズレ1位を選ぶ前に15頭ちかく消える。つまり、競合負けは致命的な結果につながる。
そのため1位から出し抜き狙いの指名が多い傾向にある。
昨年は1位でリディルが競合したり、高馬ぞろいのアドマイヤ軍団が2頭しか出てこなかったりと、毎年かなり一般とは違った情景が展開される。
2位でダノンシャンティが出てくるドラフトはそうそうないだろう。
ドラフト後も競馬場や酒席で集まりがある。ジャパンカップ観戦会で、興奮のあまり倒れて馬主席から病院に運ばれた人も・・・。

1位で消えた馬:
レーヴディソール(4人競合)、リベルタス(3人競合)、ヴィジャイ(3人競合)、トーセンレーヴ(2人競合)、ユニバーサルバンク(2人競合)、グルヴェイグ、プランスデトワール、母エアトゥーレ、シュプリームギフト、コティリヨン、テンペル、ダノンバラード(外れ1位2人競合)
(ここまでディープ産駒。外れを除く1位では25人中17人がディープを指名)
アヴェンチュラ(3人競合)、アドマイヤセプター(2人競合)、カーマイン、カラータイマー(2人競合)、デボネア、ネオザイオン、プルスウルトラ、 ガムラン、ゼンノルジェロ、ダーズンローズ、母ファンジカ、ジョーアポロン、ルルーシュ

本年の指名馬:
1位 シンボリクリスエス × フサイチエアデール 牡 栗東・池江泰寿 ゼンノルジェロ
2位 ディープインパクト × スプリットザナイト 牡 栗東・松田博資 アドマイヤカーリン
3位 ネオユニヴァース × カーリーエンジェル 牡 栗東・音無秀孝 フラアンジェリコ
4位 ネオユニヴァース × アンノウンウォーターズ 牡 栗東・西橋豊治? メイショウテッサイ
5位 Danehill Dancer × Mine Excavation 牡 栗東・矢作芳人 リッシュビスティー
6位 ハーツクライ × デルモニコキャット 牡 栗東・橋口弘次郎 レッドシェリフ
7位 Bernardini × Flash By 牡 栗東・池江泰寿 (馬名未定)
8位 エイシンワシントン × エイシンチタニア 牡 (厩舎未定) (馬名未定)
9位 フジキセキ × ホーマンルージュ 牡 栗東・安田隆行 ホーマンルッツ

2位でちょっとした騒動が。
直前にここでノーザンFのセレクトセール落札馬についてネガティヴなエントリを4連投してたにもかかわらず、2位まで連続該当馬だったことで、hyracoに非難轟々。
「ふざけんな」「金返せ」「人格破綻者」・・・そこまで言うかw
煙幕のつもりじゃなかったんだけどな。もっと読みこんでほしかった。

5位と7位で4年ぶりのマル外指名。
9位はお約束のサシウマ用早馬。
9位以外は徹底的に大振り。勝馬率を犠牲に、大物を狙っている。
結局、すべて関西馬かつ牡馬となった(母エイシンチタニアのみ厩舎未定)。
一発当てれば浮き、二発当てれば優勝。ちかごろ策士策に溺るるの嫌いがあったんで、今年は原初に回帰した。作戦と呼ぶほどのものではない。

ディープにかんしては、複数頭指名する人と、見向きもしない人に分かれ、5位までにおおよそ出尽くした。
有馬ルールだけに、ディープ肯定派と否定派で、明暗はっきり出ることはないだろう。ジリっぽくても格好はつけてくると見る。

指名馬以外の馬も含めた今年の推奨馬は、2008年産私撰馬40頭を参照してほしい。左のリンクにも加えてある。

ドラフト戦略参考資料

2010-06-11 | pog-strategy
ドラフト前こそ、冷静に復習することが必要。

マクロPOG学入門
牝馬と2歳戦
牝馬とPOG
確変分析-Haloインブリード
アグネスタキオン08産駒
確変予告-5年目のギム・ポケ
確変予告-2年目のマクトゥーム家
確変予告-37年目のメイショウ

クールにドラフトを乗り切れ。アツくなるのは指名馬の出走するG1でよい。

NFのセレクトセール(4)

2010-06-08 | pog-playback
(1)(2)(3)のつづきである。
ドラフト直前に・・・俺も暇だな。

ノーザンF生産馬を、セレクトS落札馬、庭先取引および預託生産馬、サンデーR所属馬、キャロットC所属馬の4グループに分け、世代ごとにこれらの成績を比較してみた。
ノーザンのセレクトセール落札馬に何が起こったのか、側面から検証するためだ。

数字の羅列がわかりにくいと指摘(というか質問メール)をうけたんで、厨二的不等号とグラフで表現してみることにする。


3歳春までの出走1頭当り賞金
(不等号1つが100万円差に相当)
1998産:庭先預託>サンデー=セレクト>1000万円
1999産:1000万円>>サンデー>庭先預託>セレクト
2000産:セレクト>>サンデー=1000万円>>庭先預託
2001産:セレクト>>>>>>>1000万円>庭先預託>サンデー>>>>>キャロット
2002産:キャロット>>>>>>セレクト=サンデー>>>>>>庭先預託>>>1000万円
2003産:セレクト>>>>>>>>>>1000万円>キャロット>サンデー>庭先預託
2004産:庭先預託>セレクト>サンデー>1000万円>>>>>キャロット
2005産:キャロット>セレクト>1000万円>>庭先預託>サンデー
2006産:サンデー>>>>>庭先預託>>>1000万円>セレクト>キャロット
2007産:サンデー>>>庭先預託>1000万円>>セレクト>キャロット



3歳夏からの出走1頭当り賞金
(不等号1つが200万円差に相当)
1998産:セレクト=3000万円>>庭先預託>>サンデー>>2000万円
1999産:セレクト=3000万円>>>>>2000万円=サンデー>庭先預託
2000産:サンデー>>>>4000万円>>>セレクト>>3000万円>>庭先預託
2001産:庭先預託>>>4000万円>>サンデー>セレクト>>3000万円>>>>>2000万円>キャロット
2002産:セレクト>>>4000万円>>>>サンデー>>3000万円>>>キャロット>>庭先預託
2003産:4000万円>セレクト>>庭先預託>>>3000万円>キャロット>>>>サンデー>2000万円
2004産:サンデー>>>2000万円>>>セレクト>庭先預託>1000万円>>>キャロット
2005産:2000万円>>>庭先預託>セレクト>キャロット=サンデー>1000万円
2006産:サンデー>庭先預託>1000万円>セレクト>キャロット
2007産:(これから)



これをみると2002年は本当にノーザンファームの当たり年だったんだな、など色んなことがわかる。
ここから4グループのそれぞれがもつ個性をつかんでみよう。

1)
ノーザンF産のキャロットC所属馬は、募集価格平均2000万円ともっとも安価なグループながら、2002年と2005年産で春クラシックをとっている。しかも同世代に複数活躍馬がでており、意図的な周期の可能性もある(トリエンナーレ妄想・・・ゲフンゲフン)。
ところが、その2ヵ年も含めてクラシック以降は毎年きまって伸び悩んでいる。
つまり、早熟馬が多い。ブルーメンブラットは5歳秋になって重賞を勝ったが、3歳デビュー後まもなくしてすでに一線級だった。
とくに力を入れたとみられる2002年産では、3歳春時点で勝馬率70.6%、1頭当たり賞金2,632万円という驚異的な数字を出してトップに立ったが、最終的にはセレクトS落札馬やサンデーR所属馬に抜かれている。

2)
NF産のセレクトS落札馬は、最初2年は晩成、徐々に早熟傾向へとシフトしていき成功した。
2000-2003年産世代の3歳春におけるNF生産馬稼ぎ頭は、サイレントディール、キングカメハメハ、ディープインパクト、アドマイヤメインと4年連続してセレクトS落札馬だし、この間の1頭当たり獲得賞金も他を圧倒している。
2002年だけ新装開店でブレイクしたキャロットに抜かれたが、ディープで稼ぎ頭だけは譲らなかった。
王者の貫禄である。
日本一のセールの、日本一の上場者。落札価格平均4000万円は伊達ではなかった。
・・・2003年までは。
ところが、2004年産で唐突に逆転され、2006-2007年ではほとんどキャロット水準まで落ちている。
ノーザンからセレクトSに上場された馬の落札価格が2004年以降もどんどん上昇し、2006-2007年産世代で頂点をきわめていることを考えると、いかにも異様と言わざるをえない。

3)
NF産のサンデーR所属馬は、ほかと比べて数が多いわけでもないのに毎年数字が安定している。
過去10世代のうち半分にあたる5世代において、セレクトS落札馬・庭先取引および預託生産馬・キャロットC所属馬をおさえて、サンデーR所属馬の勝馬率が最も高くなっている。
ところが、早期に突出して稼ぐ馬は少ない。
過去10世代のうちサンデーR所属馬が3歳春までのNF生産馬稼ぎ頭となったことは、ブエナビスタの一度しかない。
2005年の突発的大不振から一転、2006-2007年産世代ではサンデーR募集馬がトップグループとなったが、この傾向が続くのかどうかは吟味が必要だ。

4)
庭先取引および預託生産馬は、基本的にもっとも地味なグループ。
これらが、他のグループをおさえて、3歳春時点あるいは生涯で勝馬率トップをとったことは過去10世代のうち一度もない。
いっぽうで3歳春までのNF生産馬稼ぎ頭となった馬は、過去10世代中5世代でここから出ており、ジャングルポケット、ロジユニヴァース、ラインクラフト、アパパネのようなクラシック馬がいる。
いずれもPOGドラフトの上位で消える馬ではないが、1頭持っていれば勝ち組確定するほどの存在であった。

結論。

・ノーザンF産のセレクトセール落札馬は、過去の栄光と裏腹に2004年産から異常発生。
 価格や頭数でセールを賑わわせたはずの2006-2007年産で、悲惨な成績をさらけだした。
・サンデーR所属馬は、高い勝馬率を誇り、安定が代名詞だった。
 だがセレクトS落札馬の転落を受け、2006-2007年産では代わってトップを張っている。
・ノーザンF産のキャロットC所属馬は、ほとんどが早熟。サンデーRとは違って確実性に欠け、
 看板馬のイメージほどは稼がない。ひょっとすると3年に一度仕込みが入る。
・爆発力なら、ノーザンF産でも庭先取引および預託生産馬。ただし勝馬率は低い。
 配合や馬体を分析して数少ない当たりを探り出すことが必要。

NFのセレクトセール(3)

2010-06-05 | pog-playback
(1)(2)のつづきである。

ノーザンファームおよびノーザンレーシングのセレクトセール上場馬を、世代別に分析した。

1998年度
 上場頭数 53頭  売却頭数 45頭  売却率 85%
 平均価格 3862万円  中央価格 3100万円
 最高価格馬 アドマイヤセレクト
 出走頭数 40頭  出走率 75%
 勝馬頭数 24頭  勝上率 60%
 平均獲得 3191万円  中央獲得 985万円
 賞金稼ぎ頭 ビッグテースト
 売上高 17.4億円  本賞合計 13.7億円  「回収率」 79%
 1~2倍当り率 13%  2~4倍当り率 8%  4倍以上当り率 4%
 1倍以上(価格回収)馬率 25%  1億以上獲得率 9%
 短評 初回で手さぐり状態、落札価格差ほとんどなし、馬の質はよくない。

1999年度
 上場頭数 72頭  売却頭数 65頭  売却率 90%
 平均価格 3088万円  中央価格 1900万円
 最高価格馬 ピタゴラス
 出走頭数 58頭  出走率 81%
 勝馬頭数 38頭  勝上率 66%
 平均獲得 3984万円  中央獲得 330万円
 賞金稼ぎ頭 バランスオブゲーム
 売上高 20.1億円  本賞合計 24.3億円  「回収率」 121%
 1~2倍当り率 3%  2~4倍当り率 3%  4倍以上当り率 10%
 1倍以上(価格回収)馬率 15%  1億以上獲得率 10%
 短評 上位大当りと下位低迷ではげしく二極化。

2000年度
 上場頭数 68頭  売却頭数 56頭  売却率 82%
 平均価格 4294万円  中央価格 2150万円
 最高価格馬 カーム
 出走頭数 58頭  出走率 85%
 勝馬頭数 40頭  勝上率 69%
 平均獲得 3598万円  中央獲得 640万円
 賞金稼ぎ頭 アドマイヤグルーヴ
 売上高 24.0億円  本賞合計 21.2億円  「回収率」 88%
 1~2倍当り率 6%  2~4倍当り率 12%  4倍以上当り率 7%
 1倍以上(価格回収)馬率 25%  1億以上獲得率 9%
 短評 市場過熱し価格先行、あいかわらず二極化、質は低下。

2001年度
 上場頭数 69頭  売却頭数 65頭  売却率 94%
 平均価格 3133万円  中央価格 2000万円
 最高価格馬 Dubai Sunday
 出走頭数 54頭  出走率 78%
 勝馬頭数 45頭  勝上率 83%
 平均獲得 4823万円  中央獲得 1818万円
 賞金稼ぎ頭 アドマイヤモナーク
 売上高 20.4億円  本賞合計 27億円  「回収率」 132%
 1~2倍当り率 14%  2~4倍当り率 10%  4倍以上当り率 10%
 1倍以上(価格回収)馬率 35%  1億以上獲得率 10%
 短評 価格は低下も、最高価格馬のぞいて質粒ぞろいの当たり年。

2002年度
 上場頭数 68頭  売却頭数 61頭  売却率 90%
 平均価格 2983万円  中央価格 2000万円
 最高価格馬 カフェリバティー
 出走頭数 60頭  出走率 88%
 勝馬頭数 45頭  勝上率 75%
 平均獲得 5686万円  中央獲得 1403万円
 賞金稼ぎ頭 ディープインパクト
 売上高 18.2億円  本賞合計 34.1億円  「回収率」 187%
 1~2倍当り率 4%  2~4倍当り率 12%  4倍以上当り率 9%
 1倍以上(価格回収)馬率 25%  1億以上獲得率 7%
 短評 市場は低迷も、超大物出て再び二極化。

2003年度
 上場頭数 72頭  売却頭数 69頭  売却率 96%
 平均価格 3517万円  中央価格 2600万円
 最高価格馬 フサイチオニヘイ
 出走頭数 59頭  出走率 82%
 勝馬頭数 40頭  勝上率 68%
 平均獲得 5879万円  中央獲得 1380万円
 賞金稼ぎ頭 アドマイヤムーン
 売上高 24.3億円  本賞合計 34.7億円  「回収率」 143%
 1~2倍当り率 15%  2~4倍当り率 4%  4倍以上当り率 8%
 1倍以上(価格回収)馬率 28%  1億以上獲得率 13%
 短評 市場活況も、いぜんとして二極化傾向。最後の良市場。

2004年度
 上場頭数 70頭  売却頭数 66頭  売却率 94%
 平均価格 4378万円  中央価格 2950万円
 最高価格馬 ザサンデーフサイチ
 出走頭数 57頭  出走率 81%
 勝馬頭数 38頭  勝上率 67%
 平均獲得 2546万円  中央獲得 740万円
 賞金稼ぎ頭 ベッラレイア
 売上高 28.9億円  本賞合計 14.5億円  「回収率」 50%
 1~2倍当り率 9%  2~4倍当り率 9%  4倍以上当り率 3%
 1倍以上(価格回収)馬率 20%  1億以上獲得率 4%
 短評 市場さらに活況も、質はとつじょ史上最悪となり、
     暗黒モードはじまる。その裏でクラブにいい馬が。

2005年度
 上場頭数 95頭  売却頭数 91頭  売却率 96%
 平均価格 4420万円  中央価格 3500万円
 最高価格馬 ダノンマスターズ
 出走頭数 81頭  出走率 85%
 勝馬頭数 48頭  勝上率 59%
 平均獲得 2053万円  中央獲得 540万円
 賞金稼ぎ頭 オウケンブルースリ
 売上高 40.2億円  本賞合計 16.6億円  「回収率」 41%
 1~2倍当り率 11%  2~4倍当り率 2%  4倍以上当り率 2%
 1倍以上(価格回収)馬率 15%  1億以上獲得率 2%
 短評 頭数・平均価格・中央価格・売上高いずれも過去最高だが、
     質は過去最悪、かつ二極化。

2006年度
 上場頭数 80頭  売却頭数 77頭  売却率 96%
 平均価格 5227万円  中央価格 3300万円
 最高価格馬 トゥザヴィクトリーの2006
 出走頭数 63頭  出走率 79%
 勝馬頭数 46頭  勝上率 73%
 平均獲得 1330万円  中央獲得 930万円
 賞金稼ぎ頭 ダノンカモン
 売上高 40.3億円  本賞合計 8.4億円  「回収率」 21%
 1~2倍当り率 13%  2~4倍当り率 0%  4倍以上当り率 0%
 1倍以上(価格回収)馬率 13%  1億以上獲得率 0%
 短評 価格高騰し最高水準更新も、質は最悪水準を大幅更新、
     価格上位に当たり皆無。再びクラブに良駒が。

2007年度
 上場頭数 102頭  売却頭数 99頭  売却率 97%
 平均価格 4445万円  中央価格 3000万円
 最高価格馬 アドマイヤハーレ
 出走頭数 79頭  出走率 77%
 勝馬頭数 39頭  勝上率 49%
 平均獲得 1325万円  中央獲得 500万円
 賞金稼ぎ頭 フォゲッタブル
 売上高 44.0億円  本賞合計 10.5億円  「回収率」 24%
 1~2倍当り率 2%  2~4倍当り率 2%  4倍以上当り率 3%
 1倍以上(価格回収)馬率 7%  1億以上獲得率 1%
 短評 頭数増加、価格ようやく減。
     質は下げ止まるが、クラブの方が上。

2008年度(一歳セール馬のみ既走)
 上場頭数 112頭 売却頭数 106頭 売却率 95%
 平均価格 3797万円 中央価格 2700万円
 最高価格馬 アドマイヤスコッチ
 売上高 40.3億円

2009年度
 上場頭数 123頭 売却頭数 116頭 売却率 94%
 平均価格 3235万円 中央価格 2300万円
 最高価格馬 ウインドインハーヘアの2009
 売上高 37.5億円

2004年度以降の結果と、サンデーTCキャロットC所属馬の結果とを比べるのも有効だ。

しかし、ここまでヤリとヤラズを鮮やかに切り替えられると、馬主としてはたまらない。文句のひとつも言いたくなるのは当然だ。
じっさい、トップバイヤーである近藤氏が注文をつけている。

> 競馬サークルの区切りをダービーだとすると、この1年はクラブ馬主の所有馬の活躍が目覚しかった。ダービーこそ個人馬主所有馬が上位を独占したものの、今年に入って平地GⅠ9レース中5戦を制している。その一方で世界中から注目されているセレクトセール出身の馬が、今年はGⅠを勝っていない。昨年の安田記念までさかのぼっても、勝ったのは菊花賞のオウケンブルースリとJCダートのカネヒキリの2頭だけ。ダービーに出走できたのはナカヤマフェスタ1頭のみだった。
> セレクトセールでは、今年の3歳馬を何頭も購入したが、悲しいことに2億5000万円もかけて競り落としたアドマイヤムーンの弟アドマイヤコブラは、いまだに500万クラスでウロウロしている。私の馬ではないが、2億4500万円もしたエアグルーヴの子供(フォゲッタブル)は、先々週の500万下特別で9頭立ての6着に敗れている。逆にブエナビスタやアンライバルドなど、セールに出さずクラブに回した馬が次から次へと勝っている。大金を投じた馬主の胸中はいかほどのものであろう?
> セールに上場するかどうかは牧場の判断だが、育成に携わる者ならば活躍する馬の目星はある程度つくと聞く。セレクトセールは選ばれた馬を選ばれた馬主に購入してもらうというのが本来の姿だと思う。上場していて買い損ねたのなら仕方ない。だが見ることも出来なかった馬に勝たれては、セリで何億円も使う馬主たちに疑惑を抱かせることにならないか。
> 私は今年の3月まで6年間に渡って日本馬主協会連合会の労務預託委員長を務め、様々な改革を行ってきた。賞金の値上げや預託料の引き下げを断行してきたし、今までウイナーズサークルに入ることのできなかったクラブ会員が口取り式に10人まで出られるようにもした。JRAに散々、嫌味を言って勝ち取ってきた権利は一般馬主に還元されず、クラブ馬主のためにやってきたのかと思うとむなしくなる。
> セールに出ない馬が勝ちまくれば、一般馬主の減少に拍車がかかるのは当たり前。世界屈指のセレクトセールでは、牧場の評判馬を包み隠さず上場して欲しいと願うばかりだ。
(近藤利一氏 2009年6月、馬三郎誌上「クラシックを振り返って」)


結論。

・2004年以降、ノーザン上場馬は頭数を拡大、値段も高騰した。
・しかしそれらがデビューすると、悲惨な事実があらわになる。
・セレクトセールに出なくなった当たり馬は、クラブや庭先に流れた。
・2004年以降の方向転換について、その理由が見えてくれば、
 これがいつまで続くのかもおのずと明らかになる。

NFのセレクトセール(2)

2010-06-04 | pog-playback
昨晩の記事のつづきである。

2004年以降、ノーザンファームおよびノーザンレーシング上場馬の様子がガラッと変わる。
クラシックが終わった2007年当歳セール・2008年一歳セールまでの結果を見てみよう。

金子氏
 落札総数 27頭
 平均落札価格 5102万円
 平均獲得本賞 2714万円
 落札価格合計 13.78億円
 獲得本賞合計  6.24億円
 本賞金/価格 45%
 デビュー率  85%
 出走馬勝上率 70%
 1~2倍当り率 15%
 2~4倍当り率 0%
 4倍以上当り率 0%

近藤氏(英子夫人、大魔神名義を含む)
 落札総数 59頭
 平均落札価格 4587万円
 平均獲得本賞 1637万円
 落札価格合計 27.07億円
 獲得本賞合計  7.53億円
 本賞金/価格 28%
 デビュー率  78%
 出走馬勝上率 50%
 1~2倍当り率 5%
 2~4倍当り率 7%
 4倍以上当り率 0%

関口氏(売却した馬を含む)
 落札総数 11頭
 平均落札価格 1億2495万円
 平均獲得本賞 2464万円
 落札価格合計 13.75億円
 獲得本賞合計  2.71億円
 本賞金/価格 20%
 デビュー率  100%
 出走馬勝上率 73%
 1~2倍当り率 9%
 2~4倍当り率 0%
 4倍以上当り率 0%

その他
 落札総数 236頭
 平均落札価格 4186万円
 平均獲得本賞 1724万円
 落札価格合計 98.79億円
 獲得本賞合計 33.44億円
 本賞金/価格 34%
 デビュー率  82%
 出走馬勝上率 63%
 1~2倍当り率 8%
 2~4倍当り率 3%
 4倍以上当り率 3%

 ___
/ || ̄ ̄|| ∧_∧
|.....||__|| (     )  どうしてこうなった・・・
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
|    | ( ./     /
 ___
/ || ̄ ̄|| ∧_∧
|.....||__|| ( ^ω^ )  どうしてこうなった!?
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
|    | ( ./     /

 ___ ♪ ∧__,∧.∩
/ || ̄ ̄|| r( ^ω^ )ノ  どうしてこうなった!
|.....||__|| └‐、   レ´`ヽ   どうしてこうなった!
| ̄ ̄\三  / ̄ ̄ ̄/ノ´` ♪
|    | ( ./     /

 ___        ♪  ∩∧__,∧
/ || ̄ ̄||         _ ヽ( ^ω^ )7  どうしてこうなった!
|.....||__||         /`ヽJ   ,‐┘   どうしてこうなった! 
| ̄ ̄\三  / ̄ ̄ ̄/  ´`ヽ、_  ノ    
|    | ( ./     /      `) ) ♪

つづく。

NFのセレクトセール(1)

2010-06-03 | pog-playback
今年で12年目となるセレクトセールだが、ダービーでちょうど10年目、節目の結果がとりあえず出たことになるんで、統計をとってみた。

1998~2003年のセレクトセールにおける、「ノーザンファーム」および「ノーザンレーシング」上場馬の落札者別結果である。
御三家馬主、いわゆる「キン・コン・カン」とそれ以外で分けると格差がすごい。

金子氏
 落札総数 44頭
 平均落札価格 5126万円
 平均獲得本賞 9673万円
 落札価格合計 22.56億円
 獲得本賞合計 38.69億円
 本賞金/価格 171%
 デビュー率  91%
 出走馬勝上率 85%
 1~2倍当り率 16%
 2~4倍当り率 14%
 4倍以上当り率 9%

近藤氏(英子夫人、大魔神名義を含む)
 落札総数 48頭
 平均落札価格 4618万円
 平均獲得本賞 8432万円
 落札価格合計 22.17億円
 獲得本賞合計 37.10億円
 本賞金/価格 167%
 デビュー率  92%
 出走馬勝上率 73%
 1~2倍当り率 15%
 2~4倍当り率 4%
 4倍以上当り率 15%

関口氏(落札後キャンセルのボーンキングらを含む)
 落札総数 10頭
 平均落札価格 7160万円
 平均獲得本賞 1億1639万円
 落札価格合計 7.16億円
 獲得本賞合計 8.15億円
 本賞金/価格 114%
 デビュー率  70%
 出走馬勝上率 86%
 1~2倍当り率 10%
 2~4倍当り率 10%
 4倍以上当り率 10%

その他
 落札総数 259頭
 平均落札価格 2797万円
 平均獲得本賞 2988万円
 落札価格合計 72.44億円
 獲得本賞合計 71.11億円
 本賞金/価格 98%
 デビュー率  92%
 出走馬勝上率 67%
 1~2倍当り率 8%
 2~4倍当り率 8%
 4倍以上当り率 8%

結論。

・ノーザン→キン・コン・カンは、すさまじい破壊力。
・ただし、その他の馬主も基本的に投資額を回収できていた。
・そう、2003年セールまでは。

ドイツ血統が流行りとか、もうね

2010-06-02 | pog-result
なんか「最近ドイツ血統が流行り」とか言ってる人多いけど、ハァ?いまごろ何言ってるのっていうか、流行りと言ってる時点で根本的に間違ってるっていうか。

1986年の記事
 山野浩一氏「血統理念のルネッサンス―レットゲン牧場における系統繁殖の研究」
 (『優駿』誌上連載)

1993年の記事
 栗山求氏「ドイツ・ダービーの父系」
 (『週刊競馬通信』誌上連載。栗山氏ウェブサイト再録

2000年の記事
 団亭鞘次郎氏「シュレンダーハン牧場の名牝系」

2003年の記事
 南元彦氏「ドイツ馬産の魅力」

↑記事で説かれている内容を理解すれば、ドイツ血統を「流行り」で語ることがいかにナンセンスで恥ずかしいか、わかるだろう。

競馬において、ドイツ血統(というかドイツ馬産文化)は古典であり、常識。
ランド、ビワハイジ、マンカフェ、コスモサンビーム、ガリレオの時にスルーだった自称血統派が、いまごろ大騒ぎしてるのには、失笑を禁じえない。
日本人が「さいきん二字熟語が流行り」とか言いだしたらおかしいと思わないか? そんな奇妙さを感じながら、俺はこのニワカ騒ぎを眺めている。

エイシンフラッシュは父系こそミスプロ系ながら、ドイツ馬産らしい系統繁殖の成果。
しかし、この手の配合を狙うとPOGでは厳しい結果が待っている。
むしろこの勝利で称えるべきは社台-エイシン-藤原英の育成・調教力、内パクの好騎乗ではないのか。

結論。

・ドイツ馬産文化は競馬の古典であり、常識。
・流行りとかそんなチャチなもんじゃねえ。
・リンク先記事↑でもっとすごいものの片鱗を味わうべき。

確変予告-37年目のメイショウ

2010-06-01 | pog-strategy
日高産の地味な血統馬を買って走らせる、古風な馬主にして、日本馬主協会連合会会長、松本好雄氏。
馬主生活28年目でたどりついた、メイショウドトウによるG1初制覇。これ以降、松本氏は急激に所有頭数を増やすとともにメイショウボーラー、二冠馬メイショウサムソンなどPOG期間内にも活躍馬を出すようになった。
かつてはPOGと無縁の馬主と見なされ、今もPOGメディアへの露出がほとんどないため、POG的には大きな死角となっている。

しかし、hyracoはおそらく今年から3年以内に、この馬主が三度目のブレイクを果たすとみている。

説明しよう。

メイショウドトウの宝塚記念制覇と引退が2001年。当時歴代6位となる9.2億円の獲得賞金と、9億円(1500万円x60株。供用はイーストS)のシンジケートが組まれた種牡馬代金が、松本氏の手元に入った。またこの年、重賞を2勝し3億以上を稼いだメイショウオウドウも引退種牡馬入りしている。
これらの資金は、松本氏のポリシーにしたがって大部分が馬産地、とくにある地区に集中して還元された。その結果が、メイショウ軍団の急増であり、その中に01年産のボーラーや03年産のサムソンがいたんであった。

歴史はくりかえす。

メイショウサムソンの引退が2008年。10.7億円の獲得賞金と、10.8億円(1800万x60株。供用は社台SS)のシンジケートが組まれた種牡馬代金が、松本氏の手元に入った。
その資金はどのように還元されたか。
・・・そう、ご想像のとおりだ。
昨年のメイショウホンマルは、あふれる才をみせながら斃死したが、今年は去年以上に好配合馬を多数抱えており、ブレイクは必至とみる。

では、世代あたり70頭をこえるメイショウ軍団のどこに当たりがひそんでいるのか。
軍団を分解してみよう。

1)市場購入馬
メイショウセンゴクなど。
過去73頭が平均975万円で購入され、1頭当たりの平均獲得本賞金は984万円。
最も稼いだのが準OP勝ちのメイショウセンゴク、大物を求めていないのがよくわかる。
他の馬主とちがい、メイショウ軍団においては、市場購入馬はもっとも小粒。
ほかに買い手のない馬を、目立つように市場で買ってやる、という慈善事業に近い行為なのだ。

2)外国産馬
メイショウドトウなど。
過去12頭が購入され、1頭当たりの平均獲得本賞金は9466万円。
一時期盛んに購入し、ドトウ以外でも平均獲得本賞金は2063万円と決して悪くなかったにもかかわらず、大当たりしたドトウ世代を最後に、ぱったりと途絶えた。
これはマル外よりも内国産馬を買うべきだという指摘を受けたからだといわれる。

3)預託生産馬
メイショウホムラ、メイショウバトラーなど。
過去261頭がおり、1頭当たりの平均獲得本賞金は1555万円。
門別の日成牧場をはじめとする日高各地の牧場にあずけられた松本氏所有の牝馬から生まれたもの。
数は多いがけっして成績はよくない。
ここからメイショウバトラーのような血統の重賞勝馬が出た意義は大きいが、POG的には避けるべきだろう。

4)庭先購入馬
メイショウボーラー、メイショウサムソンなど。
過去647頭がおり、1頭当たりの平均獲得本賞金は2272万円。
あきらかに主力である。
メイショウ軍団が日本競馬界のもっとも古風なモデルと言われるのは、まさにこれらの存在、調教師が牧場を回り、発掘してきて松本氏に買い取りを依頼するという形態からだ。
メイショウサムソンなどは、松本氏自身デビュー戦のパドックで会うまで、一度も直に見たことがなかったという。
この場合、いわゆるラインを主導するのは馬主でも牧場でもない。トライアングルのうち調教師が主導権を持ち、その相馬眼が成績を左右する。
また、きょうだいも松本氏が所有する「事実上の預託生産」状態になった場合は、きょうだいが同じ厩舎に入ることがほとんどだ。

4a)三嶋牧場など浦河町杵臼・西舎・西幌別地区の生産馬
庭先購入馬の一部だが、浦河町杵臼にある三嶋牧場の生産馬だけは、きょうだいであっても預託先厩舎が一定しない。
すなわち、調教師ではなく馬主・松本氏と牧場主・三嶋氏が主導権を持っている。
これは、松本氏と親交の深い三嶋氏が、近隣(おもに浦河町杵臼および隣接する西舎・西幌別の3地区)の生産者たちと、調教師の間の仲立ちをしているためだろう。

かつてのメイショウビトリアやオウドウこそこれらの地区出身馬だったが、そのころの松本氏は他の地区からも結構な数を買っていた。
ところが、メイショウボーラー(浦河町杵臼、日の出牧場生産馬)の活躍をうけた03年産以降、松本氏が仕入れと育成のまとめを三嶋氏にまかせるようになり、一気に浦河、とくに杵臼・西舎・西幌別の三地区に購買が集中したんである。
これらの馬は、育成も杵臼地区の三嶋牧場(あるいは西幌別地区の日進牧場)で行われることが多い。

こうした背景があったから、メイショウの第二次ブレイクが起こった。
メイショウドトウのライバル、テイエムオペラオーは杵臼生まれだったが、それを意識してオペラハウスを受胎したマイヴィヴィアンを西幌別の若き生産者・林氏が静内から購入し、生まれた子を三嶋氏の紹介で松本氏に売却したのが、あのメイショウサムソンだったんである(下記引用参照)。
03年産以降の世代では、浦河町杵臼・西舎・西幌別生産馬がメイショウ軍団のおよそ2/3を占める。
サムソン以降も、ベルーガ、レガーロ、クオリア、ドンタク。最近のメイショウの活躍馬はほとんどがこれらの地区生産馬であり、庭先で松本氏に売却されている。


> メイショウの冠号で知られる松本は、150頭近い現役馬を所有する大馬主である。預託先の厩舎が40にも及ぶこと、「所有馬が出走しない日はまずない」という事実も、彼が擁する“軍団”の規模を物語っている。ただしそのメイショウ軍団には、明確な特徴を指摘できる。メジャーな良血馬、値段の高そうな馬がほとんど見当たらないことだ。
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> 「僕らは地道な機械屋でしてね。何億もする機械を買うときには様々な角度から、それこそ何年もかけて検討をするんです。そんな本業のことを考えれば、1頭の馬に1億も2億も投資するなんてことは僕には考えられない。そもそも、いくら血統や馬体がよくても“絶対に走る馬なんていない”というのが僕の信条なんです。それなら人との付き合いのなかで馬を選んだほうが楽しみが大きい。僕はそう考えて馬主をやってきました」
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> 馬の仕入れは基本的に調教師に任せきりにしている。調教師の側でも彼の信条をよく呑み込んでいるから、億に手が届くような高馬を勧めてくることはまずないという。親交の深い日高の牧場から頼み込まれて、セリで売れ残ってしまった馬を自分の所有とすることもある。“人との付き合いのなかで馬を選ぶ” とはつまりそういうことである。

> 1千万円にも満たない価格で購買したメイショウサムソンも、“人との繋がり”のなかで巡り会った馬だった。周知の通りこの馬はもともと、前任のトレーナーである瀬戸口勉が発掘し、今年の2月末に定年を迎えるまで管理していた馬だ。
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> 「3年前、定年を間近に控えていた瀬戸口先生が“最後の世代に社長の馬がいないのは寂しいから”ということで北海道へ馬を探しに行かれたとき、僕と付き合いが深い三嶋牧場の三嶋さんが仲間の牧場から馬を4、5頭集めて、その中から瀬戸口先生が選んだのがメイショウサムソンだったんです。だからこの馬は、みんなが探してくれた馬。自分のやり方を貫いてきた結果、この馬に巡り会えたということではないかと思っています」
(Number [大いなる計画]メイショウサムソン 義理人情と凱旋門。)


4b)新冠町生産馬
オマケになるが、意外におもしろいのが新冠町生産のメイショウ馬。
過去124頭がおり、1頭当たりの平均獲得本賞金は2682万円。
1998年産以降激減し、世代あたり1~3頭の庭先取引馬と数は少ないものの、高い確率で活躍馬を出している。
とくに メイショウトウコンなど、マヤノトップガン産駒がすごい。

結論。

・メイショウは今年の2歳世代から三度目のブレイクをむかえる可能性大。
・メイショウ軍団では、市場取引馬や預託馬を軽視せよ。
・メイショウのマル外は12年前、ドトウ世代を最後に絶滅している。
・社台G生産馬は基本的にハズレだが、サムソンが社台SS入りしただけに今後要警戒。
・中心はボーラー・サムソンらが出た浦河町杵臼・西舎・西幌別地区生産の庭先取引馬。
・三嶋牧場生産馬のみ厩舎振り分けあり、その他は基本上と同じ厩舎に入る。
・新冠町生産馬は98年産以降少数精鋭。とくにマヤノトップガン産駒。

今年の私撰馬では、メイショウ軍団から3頭を取り上げる。こうご期待。