カミノアナログ

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NFのセレクトセール(4)

2010-06-08 | pog-playback
(1)(2)(3)のつづきである。
ドラフト直前に・・・俺も暇だな。

ノーザンF生産馬を、セレクトS落札馬、庭先取引および預託生産馬、サンデーR所属馬、キャロットC所属馬の4グループに分け、世代ごとにこれらの成績を比較してみた。
ノーザンのセレクトセール落札馬に何が起こったのか、側面から検証するためだ。

数字の羅列がわかりにくいと指摘(というか質問メール)をうけたんで、厨二的不等号とグラフで表現してみることにする。


3歳春までの出走1頭当り賞金
(不等号1つが100万円差に相当)
1998産:庭先預託>サンデー=セレクト>1000万円
1999産:1000万円>>サンデー>庭先預託>セレクト
2000産:セレクト>>サンデー=1000万円>>庭先預託
2001産:セレクト>>>>>>>1000万円>庭先預託>サンデー>>>>>キャロット
2002産:キャロット>>>>>>セレクト=サンデー>>>>>>庭先預託>>>1000万円
2003産:セレクト>>>>>>>>>>1000万円>キャロット>サンデー>庭先預託
2004産:庭先預託>セレクト>サンデー>1000万円>>>>>キャロット
2005産:キャロット>セレクト>1000万円>>庭先預託>サンデー
2006産:サンデー>>>>>庭先預託>>>1000万円>セレクト>キャロット
2007産:サンデー>>>庭先預託>1000万円>>セレクト>キャロット



3歳夏からの出走1頭当り賞金
(不等号1つが200万円差に相当)
1998産:セレクト=3000万円>>庭先預託>>サンデー>>2000万円
1999産:セレクト=3000万円>>>>>2000万円=サンデー>庭先預託
2000産:サンデー>>>>4000万円>>>セレクト>>3000万円>>庭先預託
2001産:庭先預託>>>4000万円>>サンデー>セレクト>>3000万円>>>>>2000万円>キャロット
2002産:セレクト>>>4000万円>>>>サンデー>>3000万円>>>キャロット>>庭先預託
2003産:4000万円>セレクト>>庭先預託>>>3000万円>キャロット>>>>サンデー>2000万円
2004産:サンデー>>>2000万円>>>セレクト>庭先預託>1000万円>>>キャロット
2005産:2000万円>>>庭先預託>セレクト>キャロット=サンデー>1000万円
2006産:サンデー>庭先預託>1000万円>セレクト>キャロット
2007産:(これから)



これをみると2002年は本当にノーザンファームの当たり年だったんだな、など色んなことがわかる。
ここから4グループのそれぞれがもつ個性をつかんでみよう。

1)
ノーザンF産のキャロットC所属馬は、募集価格平均2000万円ともっとも安価なグループながら、2002年と2005年産で春クラシックをとっている。しかも同世代に複数活躍馬がでており、意図的な周期の可能性もある(トリエンナーレ妄想・・・ゲフンゲフン)。
ところが、その2ヵ年も含めてクラシック以降は毎年きまって伸び悩んでいる。
つまり、早熟馬が多い。ブルーメンブラットは5歳秋になって重賞を勝ったが、3歳デビュー後まもなくしてすでに一線級だった。
とくに力を入れたとみられる2002年産では、3歳春時点で勝馬率70.6%、1頭当たり賞金2,632万円という驚異的な数字を出してトップに立ったが、最終的にはセレクトS落札馬やサンデーR所属馬に抜かれている。

2)
NF産のセレクトS落札馬は、最初2年は晩成、徐々に早熟傾向へとシフトしていき成功した。
2000-2003年産世代の3歳春におけるNF生産馬稼ぎ頭は、サイレントディール、キングカメハメハ、ディープインパクト、アドマイヤメインと4年連続してセレクトS落札馬だし、この間の1頭当たり獲得賞金も他を圧倒している。
2002年だけ新装開店でブレイクしたキャロットに抜かれたが、ディープで稼ぎ頭だけは譲らなかった。
王者の貫禄である。
日本一のセールの、日本一の上場者。落札価格平均4000万円は伊達ではなかった。
・・・2003年までは。
ところが、2004年産で唐突に逆転され、2006-2007年ではほとんどキャロット水準まで落ちている。
ノーザンからセレクトSに上場された馬の落札価格が2004年以降もどんどん上昇し、2006-2007年産世代で頂点をきわめていることを考えると、いかにも異様と言わざるをえない。

3)
NF産のサンデーR所属馬は、ほかと比べて数が多いわけでもないのに毎年数字が安定している。
過去10世代のうち半分にあたる5世代において、セレクトS落札馬・庭先取引および預託生産馬・キャロットC所属馬をおさえて、サンデーR所属馬の勝馬率が最も高くなっている。
ところが、早期に突出して稼ぐ馬は少ない。
過去10世代のうちサンデーR所属馬が3歳春までのNF生産馬稼ぎ頭となったことは、ブエナビスタの一度しかない。
2005年の突発的大不振から一転、2006-2007年産世代ではサンデーR募集馬がトップグループとなったが、この傾向が続くのかどうかは吟味が必要だ。

4)
庭先取引および預託生産馬は、基本的にもっとも地味なグループ。
これらが、他のグループをおさえて、3歳春時点あるいは生涯で勝馬率トップをとったことは過去10世代のうち一度もない。
いっぽうで3歳春までのNF生産馬稼ぎ頭となった馬は、過去10世代中5世代でここから出ており、ジャングルポケット、ロジユニヴァース、ラインクラフト、アパパネのようなクラシック馬がいる。
いずれもPOGドラフトの上位で消える馬ではないが、1頭持っていれば勝ち組確定するほどの存在であった。

結論。

・ノーザンF産のセレクトセール落札馬は、過去の栄光と裏腹に2004年産から異常発生。
 価格や頭数でセールを賑わわせたはずの2006-2007年産で、悲惨な成績をさらけだした。
・サンデーR所属馬は、高い勝馬率を誇り、安定が代名詞だった。
 だがセレクトS落札馬の転落を受け、2006-2007年産では代わってトップを張っている。
・ノーザンF産のキャロットC所属馬は、ほとんどが早熟。サンデーRとは違って確実性に欠け、
 看板馬のイメージほどは稼がない。ひょっとすると3年に一度仕込みが入る。
・爆発力なら、ノーザンF産でも庭先取引および預託生産馬。ただし勝馬率は低い。
 配合や馬体を分析して数少ない当たりを探り出すことが必要。