昨年のロジユニヴァースにつづき、ヴィクトワールピサがクラシックを勝った。
いずれもネオユニヴァース×Machiavellian+Busted+Lorenzaccioという、きわめてよく似た配合馬だ。
hyracoは07年ネオユニヴァース産駒を選ぶ際、ベスト8まではヴィクピサを残していたが、それを半分に絞って私撰馬とする最終段階でこれを取りのがしてしまった。
痛恨事。猛省している。
ただし、ヴィクピサはロジユニ同様、本質的に粘着スタミナ成分不足であり、ダービーへの適性は低い。
昨年のような不良馬場や、超スローの上がり勝負といった特異な展開にならないかぎり、おそらく1番人気で飛ぶことになるだろう。
さて、ロジユニ・ヴィクピサに見られるようなHaloのインブリードは、3歳世代の私撰馬でおそらくNHKマイルCで1番人気になるであろうダノンシャンティ、同じく2歳重賞を制したサンディエゴシチー(これも私撰馬)、コスモネモシンにも共通するものだ。他にダイワアセット、カレンナホホエミなども稼いでいる。
これまで、メイショウクオリアで重賞勝ち(同世代ジュウクリュウシンとノットアローンでOP勝ち)したことはあったが、同世代でダービーまでに重賞勝馬4頭というのはいかにも派手なブレイクだ。まさに確変と呼ぶのがふさわしい。
Haloのインブリードがなぜこれほど猛威をふるっているのか?
なぜこれまではそうでなかったのか?
説明しよう。
Haloには下記の特徴があるため、そのインブリードはPOGでは有利にはたらく。
1)
Halo自身が強烈な近交馬である。
よってその近交には通常の近交以上の効果(望遠鏡効果)が期待できる。
2)
Haloの両親はそれぞれ互いに相似な「米血セット」
母:Cosmah =Mahmoud
+Pharamond
+Spearmint近交
+Blue Larkspur
父:Hail to Reason =Royal Charger(母Sun PrincessがMahmoudと7/8同血)
+父にPharos 近交(Pharamondと3/4同血)
+Sir Gallahad~Plucky Liege近交(その父Spearmint)
+Blue Larkspur
になっており、他の米血セット、例えばMr. Prospectorの母やRed God、Robertoなどと呼応する。
3)
Haloの伝える資質のうち、最も重要なのは「癇性の強さ」である。
これは気性難というデメリットと、早熟さ、そしてギアチェンジの素早さ=末脚の斬れというメリットを併せ持つが、現代の日本競馬における、道中スロー末脚勝負という展開や、サンデー産駒等で培われた育成技術がこれに適合している。
しかし、サンデー直仔ではHaloが2世代目にあたるためか、Haloインブリード配合馬は、サンデー最晩年の3世代で計5頭生産されたにすぎない。
Haloクロスの成功例としては
ウイングレット(04-05年に本格化)
アサクサデンエン(05年に本格化)
フィフティーワナー(05-06年に本格化)
スウィフトカレント(06年に本格化)
であり、これらの「リーチ目」を受けて06年の種付け(07年産=現3歳)世代以降、Haloインブリード配合馬が急増、のちの「確変」を導いたんである。
事実、それまでジリジリと増える程度であったHaloインブリード馬は、06年産で83頭、そこから07年産ではなんと154頭へと、爆発的な増加を見せた。
08年産では229頭にのぼり、さらに来年デビューの09年産では341頭に達する。今後もますます増加するわけだ。
母数とノウハウが増えれば、当然アタリも増える。今年も好配合馬が複数おり、私撰馬として推奨予定だ。
ちなみに余談だが、サンデーサイレンス・インブリードは毎年世代に数頭存在する。
過去モルフェマイハートが地方で初勝利、その後ナムラエンプレスが中央初勝利(2戦目で競走中止予後不良)を挙げ、昨年はモルフェサイレンスが障害戦を連勝して中山大障害にまで駒を進めた。
これらも血統的にはHaloインブリードによく似るものの、Haloほどの効果はないと予想できる。
結論。
・HaloインブリードはPOGで有利。
4歳世代でダービー馬、3歳世代では皐月賞馬など重賞勝馬4頭を出している。
・Haloインブリードは07年産から急増しており、08年産では世代200頭を越える。
アタリは多いが、ハズレも多い。
・Haloインブリード以外の部分に「米血セット」がある配合を選べ。
・Haloインブリード馬の良さは早熟さと末脚の斬れにある。
逆に気性と体質に気をつけろ。
いずれもネオユニヴァース×Machiavellian+Busted+Lorenzaccioという、きわめてよく似た配合馬だ。
hyracoは07年ネオユニヴァース産駒を選ぶ際、ベスト8まではヴィクピサを残していたが、それを半分に絞って私撰馬とする最終段階でこれを取りのがしてしまった。
痛恨事。猛省している。
ただし、ヴィクピサはロジユニ同様、本質的に粘着スタミナ成分不足であり、ダービーへの適性は低い。
昨年のような不良馬場や、超スローの上がり勝負といった特異な展開にならないかぎり、おそらく1番人気で飛ぶことになるだろう。
さて、ロジユニ・ヴィクピサに見られるようなHaloのインブリードは、3歳世代の私撰馬でおそらくNHKマイルCで1番人気になるであろうダノンシャンティ、同じく2歳重賞を制したサンディエゴシチー(これも私撰馬)、コスモネモシンにも共通するものだ。他にダイワアセット、カレンナホホエミなども稼いでいる。
これまで、メイショウクオリアで重賞勝ち(同世代ジュウクリュウシンとノットアローンでOP勝ち)したことはあったが、同世代でダービーまでに重賞勝馬4頭というのはいかにも派手なブレイクだ。まさに確変と呼ぶのがふさわしい。
Haloのインブリードがなぜこれほど猛威をふるっているのか?
なぜこれまではそうでなかったのか?
説明しよう。
Haloには下記の特徴があるため、そのインブリードはPOGでは有利にはたらく。
1)
Halo自身が強烈な近交馬である。
よってその近交には通常の近交以上の効果(望遠鏡効果)が期待できる。
2)
Haloの両親はそれぞれ互いに相似な「米血セット」
母:Cosmah =Mahmoud
+Pharamond
+Spearmint近交
+Blue Larkspur
父:Hail to Reason =Royal Charger(母Sun PrincessがMahmoudと7/8同血)
+父にPharos 近交(Pharamondと3/4同血)
+Sir Gallahad~Plucky Liege近交(その父Spearmint)
+Blue Larkspur
になっており、他の米血セット、例えばMr. Prospectorの母やRed God、Robertoなどと呼応する。
3)
Haloの伝える資質のうち、最も重要なのは「癇性の強さ」である。
これは気性難というデメリットと、早熟さ、そしてギアチェンジの素早さ=末脚の斬れというメリットを併せ持つが、現代の日本競馬における、道中スロー末脚勝負という展開や、サンデー産駒等で培われた育成技術がこれに適合している。
しかし、サンデー直仔ではHaloが2世代目にあたるためか、Haloインブリード配合馬は、サンデー最晩年の3世代で計5頭生産されたにすぎない。
Haloクロスの成功例としては
ウイングレット(04-05年に本格化)
アサクサデンエン(05年に本格化)
フィフティーワナー(05-06年に本格化)
スウィフトカレント(06年に本格化)
であり、これらの「リーチ目」を受けて06年の種付け(07年産=現3歳)世代以降、Haloインブリード配合馬が急増、のちの「確変」を導いたんである。
事実、それまでジリジリと増える程度であったHaloインブリード馬は、06年産で83頭、そこから07年産ではなんと154頭へと、爆発的な増加を見せた。
08年産では229頭にのぼり、さらに来年デビューの09年産では341頭に達する。今後もますます増加するわけだ。
母数とノウハウが増えれば、当然アタリも増える。今年も好配合馬が複数おり、私撰馬として推奨予定だ。
ちなみに余談だが、サンデーサイレンス・インブリードは毎年世代に数頭存在する。
過去モルフェマイハートが地方で初勝利、その後ナムラエンプレスが中央初勝利(2戦目で競走中止予後不良)を挙げ、昨年はモルフェサイレンスが障害戦を連勝して中山大障害にまで駒を進めた。
これらも血統的にはHaloインブリードによく似るものの、Haloほどの効果はないと予想できる。
結論。
・HaloインブリードはPOGで有利。
4歳世代でダービー馬、3歳世代では皐月賞馬など重賞勝馬4頭を出している。
・Haloインブリードは07年産から急増しており、08年産では世代200頭を越える。
アタリは多いが、ハズレも多い。
・Haloインブリード以外の部分に「米血セット」がある配合を選べ。
・Haloインブリード馬の良さは早熟さと末脚の斬れにある。
逆に気性と体質に気をつけろ。