尾崎豊 禁猟区 高音質
改正派遣法10月1日施行
政令で骨抜きさらに
業界歓迎「完全復活近い」 ■全労連など「再改定を」
民自公3党の談合で骨抜きにされた改定労働者派遣法が10月1日施行されます。政省令も改定されましたが、骨抜きをさらにすすめる内容になっており、「改定法に残されたわずかな規制さえなきものにするものだ」との声が上がっています。
労働者派遣法の改正は、貧困と格差を拡大した自公政権に対して民主党が掲げた政権交代の原点でした。
ところが民主党は、派遣法の規制強化を【アンチビジネス(反企業)】と攻撃する自民、公明両党に追随して、政府案に盛り込んでいた「製造・登録型派遣の原則禁止」を削除。ワーキングプアの元凶といわれる「日雇い派遣の原則禁止」についても、2ヵ月以内の禁止から30日以内に後退するなど、大穴が開いた政府案さえ骨抜きにしてしまいました。
■脱法的日雇い合法化
さらに政省令では、「日雇い派遣の原則禁止」について、劣悪な労働条件にならないとして「事務用機器操作」など18業務を除外。高齢者や学生、いわゆる主婦なども、禁止とすると雇用機会が失われるとして除外しました。
年収500万円以上でないと働けないという規定も設けましたが、所得証明書の提出義務もありません。
しかも厚労省は、雇用契約が31日以上なら、実際の派遣日数はそれより少なくても構わないとする「Q&A」を発表。認められないケースとして示しているのは、就労日数が1日しかない、あるいは初日と最終日だけしかない場合だけです。形だけ長期的な契約を結んでおいて、実際は短期派遣を繰り返している脱法的な日雇い派遣の現状を合法化するものとなっています。
改定法に盛り込まれた「みなし雇用」(違法派遣などがあれば、派遣先が直接雇用の申し込みをしたものとみなす制度)についても、なきものにする動きが強まっています。
同制度は直接雇用といっても正社員になる保証もないものでしたが、政府案で施行が1年後とされていたのが3党談合で3年後に先送りされました。派遣業界は、国会で自民党議員が「3年の間に(見直しを)検討したい」と答弁したことをあげて、施行までに見直しを迫っています。
■期間制限外しを拡大
また、今回の改定に先立って、派遣可能期間の制限(最長3年)から除外する業務として、新たに「非破壊検査の機器運転」や「水道・下水道施設、一般廃棄物処理施設の管理」を加えました。東日本大震災からの復興を口実にしています。
人材派遣業界は「日雇い労働者の登録現場の規制はなきに等しい」(『週刊東洋経済』8月25日号)と評価。「派遣サービスの完全復活は遠くない」(同)と歓迎する声を上げています。
これに対し、労働組合や弁護士らは「政省令で例外を広範に認めることは法律の規定を骨抜きにするものだ」(労働弁護団)と批判。「職業紹介か直接雇用で対応できる。日雇い派遣は全面禁止にすべきだ」(自由法曹団)と強調しています。
期間制限の除外拡大についても「(期間制限の目的である)常用代替の防止が損なわれる。復興の名で規制をなし崩しにすることは許されない」(労働弁護団)と指摘し、「労働者派遣法の実効ある再改定を求める」(全労連)と主張しています。
(しんぶん赤旗2012・10・1)
日本アカデメイア 野田政権の後援会化
経済界や連合幹部、一部学者でつくる提言組織「日本アカデメイア」(事務局・日本生産性本部)が野田政権への応援を活発化させています。7月は、古川元国家戦略担当相(31日)、前原誠司政調会長(25日)、玄葉光一郎外相(23日)、枝野幸男経産相(11日)を「日本アカデメイア」主催の会合に招き、激励しました。
会合では、消費税増税と社会保障改悪の「一体改革」法案提出前に「政治生命をかけて、命をかけて、この国会中に成立させる」(野田佳彦首相)と誓わせ、「社会保障も聖域ではない」(前原政調会長、7月)と社会保障費削減を当然視する発言も披露されました。国民の苦難に寄り添う議論はありません。
民自公3党の増税談合が始まった5月から6月中旬にかけては、自民党の石原伸晃幹事長と公明党の井上義久幹事長らを会合に招待。「3党合意」に一役買いました。「日本アカデメイア」は、いまや原発再稼動やオスプレイ配備を強行する野田政権の後援会と化しているといえそうです。
(しんぶん赤旗2012・8・2)
民自公後押しする「国会」へ
財界・連合・学者が「提言」 「第2次政治改革」と位置づけ
財界、連合トップが学者を巻き込んで「国会改革」へ10月から本格的に動き出します。
「決められない政治」からの脱却には政治における国会の役割と比重を軽くすることが必要などとして、【国権の最高機関】(憲法41条)である国会の空洞化をにらんでいます。
推進するのは財界と労組である連合の首脳陣。1990年代の小選挙区制導入=「政治改革」を引き継ぐ「第2次政治改革」と位置づけて、メディア・世論を巻き込むキャンペーンを目論んでいます。
「第2次政治改革」ともいうべき今回の「国会改革」で口火を切ったのは、長谷川閑史(やすちか)経済同友会代表幹事ほか財界、連合、学者6人の連名で『文芸春秋』10月号(9月10日発売)に発表された「『国会改革』憂国の決起宣言」でした。
大幅な制約
「国会改革」決起宣言の柱は
①首相、閣僚の国会出席時間を週5時間、全閣僚出席の予算委は最大月1日
②法案審議前に成立日程をあらかじめ定める
③質問主意書に提出制限を設ける
―など。
国会の役割・機能と国会議員の審議権に大幅な制限を加えるとともに、国会に対する内閣の優先的優越的地位を確保すべき、という内容です。わかりやすくいえば、国会を、政府の提出する法案、条約、承認案件を政府の政治スケジュール通りに効率よく決める機関に変えたい、という主張です。
国会と内閣との関係について日本国憲法は、国会は【国権の最高機関、唯一の立法機関】(憲法41条)、「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う」(同66条)と位置づけています。
衆院事務局の議会制度専門家は「提言の方向では、政府与党寄りのスタンスで行政府(内閣)優位の立法手続きが強まるのではないか」と警戒の目を向けます。
「決起宣言」を発表した長谷川氏ら6人は今年2月、「政治基盤の再整備」を目的に発足した「日本アカデメイア」の中心メンバーで、大橋光夫日本経団連前政治委員長、板根正弘日本経団連副会長、岡村正日本商工会議所会頭、古賀伸明連合会長、佐々木毅元東大総長です。
日本アカデメイアには大企業トップ(32人)、連合有力単産トップ(7人)、有力大学学長経験者(25人)と、いわば日本の<エスタブリッシュメント(特権支配層)>が集まっています。
舞台裏から
日本アカデメイアは政治家との関係強化のため、この間、野田佳彦首相と2回、民主党閣僚・幹部や自民党の石破茂新幹事長、公明党の井上義久幹事長らと計24回の会合を重ねました。政治家側は民自公3党だけでした。時期的には、消費税増税の3党合意成立(6月15日)から消費税増税法案審議のプロセスと重なり、民自公体制を舞台裏から支えるのに一役買っていたともみられています。
今回、打ち出された「国会改革」という課題は、一連の政治家との議論から浮かび上がったと長谷川氏らは説明しています。日本アカデメイア有志による今回の「国会改革」提言には「民自公3党合意政治を推進するのに都合のいい国会づくり」という大きな狙いが仕組まれているとみられます。
日本アカデメイアは、「政治改革」の名目で二大政党づくりのための小選挙区制導入の旗を振った民間政治臨調(現在の21世紀臨調)の系譜を引いています。4番目の財界団体といわれる日本生産性本部(牛尾治朗会長)が事務局を担当しています。
党首選を終えて、民主、自民、公明3党の新体制が固まるのをうけて「日本アカデメイア」として、「第2次政治改革」=「国会改革」へ乗り出す構えです。
(しんぶん赤旗2012・10・1)
雇用「有期を基本に」野田政権が使い捨てへ大転換
http://blog.goo.ne.jp/hydebrave/e/ae0a4eaccc4e985b9186655a449cd7a8
32万人の党員 130万人の方が「しんぶん赤旗」を読んでます
「しんぶん赤旗」はお近くの日本共産党地区委員会事務所へお気軽に。
日刊紙 月3、400円 日曜版 月 800円
改正派遣法10月1日施行
政令で骨抜きさらに
業界歓迎「完全復活近い」 ■全労連など「再改定を」
民自公3党の談合で骨抜きにされた改定労働者派遣法が10月1日施行されます。政省令も改定されましたが、骨抜きをさらにすすめる内容になっており、「改定法に残されたわずかな規制さえなきものにするものだ」との声が上がっています。
労働者派遣法の改正は、貧困と格差を拡大した自公政権に対して民主党が掲げた政権交代の原点でした。
ところが民主党は、派遣法の規制強化を【アンチビジネス(反企業)】と攻撃する自民、公明両党に追随して、政府案に盛り込んでいた「製造・登録型派遣の原則禁止」を削除。ワーキングプアの元凶といわれる「日雇い派遣の原則禁止」についても、2ヵ月以内の禁止から30日以内に後退するなど、大穴が開いた政府案さえ骨抜きにしてしまいました。
■脱法的日雇い合法化
さらに政省令では、「日雇い派遣の原則禁止」について、劣悪な労働条件にならないとして「事務用機器操作」など18業務を除外。高齢者や学生、いわゆる主婦なども、禁止とすると雇用機会が失われるとして除外しました。
年収500万円以上でないと働けないという規定も設けましたが、所得証明書の提出義務もありません。
しかも厚労省は、雇用契約が31日以上なら、実際の派遣日数はそれより少なくても構わないとする「Q&A」を発表。認められないケースとして示しているのは、就労日数が1日しかない、あるいは初日と最終日だけしかない場合だけです。形だけ長期的な契約を結んでおいて、実際は短期派遣を繰り返している脱法的な日雇い派遣の現状を合法化するものとなっています。
改定法に盛り込まれた「みなし雇用」(違法派遣などがあれば、派遣先が直接雇用の申し込みをしたものとみなす制度)についても、なきものにする動きが強まっています。
同制度は直接雇用といっても正社員になる保証もないものでしたが、政府案で施行が1年後とされていたのが3党談合で3年後に先送りされました。派遣業界は、国会で自民党議員が「3年の間に(見直しを)検討したい」と答弁したことをあげて、施行までに見直しを迫っています。
■期間制限外しを拡大
また、今回の改定に先立って、派遣可能期間の制限(最長3年)から除外する業務として、新たに「非破壊検査の機器運転」や「水道・下水道施設、一般廃棄物処理施設の管理」を加えました。東日本大震災からの復興を口実にしています。
人材派遣業界は「日雇い労働者の登録現場の規制はなきに等しい」(『週刊東洋経済』8月25日号)と評価。「派遣サービスの完全復活は遠くない」(同)と歓迎する声を上げています。
これに対し、労働組合や弁護士らは「政省令で例外を広範に認めることは法律の規定を骨抜きにするものだ」(労働弁護団)と批判。「職業紹介か直接雇用で対応できる。日雇い派遣は全面禁止にすべきだ」(自由法曹団)と強調しています。
期間制限の除外拡大についても「(期間制限の目的である)常用代替の防止が損なわれる。復興の名で規制をなし崩しにすることは許されない」(労働弁護団)と指摘し、「労働者派遣法の実効ある再改定を求める」(全労連)と主張しています。
(しんぶん赤旗2012・10・1)
日本アカデメイア 野田政権の後援会化
経済界や連合幹部、一部学者でつくる提言組織「日本アカデメイア」(事務局・日本生産性本部)が野田政権への応援を活発化させています。7月は、古川元国家戦略担当相(31日)、前原誠司政調会長(25日)、玄葉光一郎外相(23日)、枝野幸男経産相(11日)を「日本アカデメイア」主催の会合に招き、激励しました。
会合では、消費税増税と社会保障改悪の「一体改革」法案提出前に「政治生命をかけて、命をかけて、この国会中に成立させる」(野田佳彦首相)と誓わせ、「社会保障も聖域ではない」(前原政調会長、7月)と社会保障費削減を当然視する発言も披露されました。国民の苦難に寄り添う議論はありません。
民自公3党の増税談合が始まった5月から6月中旬にかけては、自民党の石原伸晃幹事長と公明党の井上義久幹事長らを会合に招待。「3党合意」に一役買いました。「日本アカデメイア」は、いまや原発再稼動やオスプレイ配備を強行する野田政権の後援会と化しているといえそうです。
(しんぶん赤旗2012・8・2)
民自公後押しする「国会」へ
財界・連合・学者が「提言」 「第2次政治改革」と位置づけ
財界、連合トップが学者を巻き込んで「国会改革」へ10月から本格的に動き出します。
「決められない政治」からの脱却には政治における国会の役割と比重を軽くすることが必要などとして、【国権の最高機関】(憲法41条)である国会の空洞化をにらんでいます。
推進するのは財界と労組である連合の首脳陣。1990年代の小選挙区制導入=「政治改革」を引き継ぐ「第2次政治改革」と位置づけて、メディア・世論を巻き込むキャンペーンを目論んでいます。
「第2次政治改革」ともいうべき今回の「国会改革」で口火を切ったのは、長谷川閑史(やすちか)経済同友会代表幹事ほか財界、連合、学者6人の連名で『文芸春秋』10月号(9月10日発売)に発表された「『国会改革』憂国の決起宣言」でした。
大幅な制約
「国会改革」決起宣言の柱は
①首相、閣僚の国会出席時間を週5時間、全閣僚出席の予算委は最大月1日
②法案審議前に成立日程をあらかじめ定める
③質問主意書に提出制限を設ける
―など。
国会の役割・機能と国会議員の審議権に大幅な制限を加えるとともに、国会に対する内閣の優先的優越的地位を確保すべき、という内容です。わかりやすくいえば、国会を、政府の提出する法案、条約、承認案件を政府の政治スケジュール通りに効率よく決める機関に変えたい、という主張です。
国会と内閣との関係について日本国憲法は、国会は【国権の最高機関、唯一の立法機関】(憲法41条)、「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う」(同66条)と位置づけています。
衆院事務局の議会制度専門家は「提言の方向では、政府与党寄りのスタンスで行政府(内閣)優位の立法手続きが強まるのではないか」と警戒の目を向けます。
「決起宣言」を発表した長谷川氏ら6人は今年2月、「政治基盤の再整備」を目的に発足した「日本アカデメイア」の中心メンバーで、大橋光夫日本経団連前政治委員長、板根正弘日本経団連副会長、岡村正日本商工会議所会頭、古賀伸明連合会長、佐々木毅元東大総長です。
日本アカデメイアには大企業トップ(32人)、連合有力単産トップ(7人)、有力大学学長経験者(25人)と、いわば日本の<エスタブリッシュメント(特権支配層)>が集まっています。
舞台裏から
日本アカデメイアは政治家との関係強化のため、この間、野田佳彦首相と2回、民主党閣僚・幹部や自民党の石破茂新幹事長、公明党の井上義久幹事長らと計24回の会合を重ねました。政治家側は民自公3党だけでした。時期的には、消費税増税の3党合意成立(6月15日)から消費税増税法案審議のプロセスと重なり、民自公体制を舞台裏から支えるのに一役買っていたともみられています。
今回、打ち出された「国会改革」という課題は、一連の政治家との議論から浮かび上がったと長谷川氏らは説明しています。日本アカデメイア有志による今回の「国会改革」提言には「民自公3党合意政治を推進するのに都合のいい国会づくり」という大きな狙いが仕組まれているとみられます。
日本アカデメイアは、「政治改革」の名目で二大政党づくりのための小選挙区制導入の旗を振った民間政治臨調(現在の21世紀臨調)の系譜を引いています。4番目の財界団体といわれる日本生産性本部(牛尾治朗会長)が事務局を担当しています。
党首選を終えて、民主、自民、公明3党の新体制が固まるのをうけて「日本アカデメイア」として、「第2次政治改革」=「国会改革」へ乗り出す構えです。
(しんぶん赤旗2012・10・1)
雇用「有期を基本に」野田政権が使い捨てへ大転換
http://blog.goo.ne.jp/hydebrave/e/ae0a4eaccc4e985b9186655a449cd7a8
32万人の党員 130万人の方が「しんぶん赤旗」を読んでます
「しんぶん赤旗」はお近くの日本共産党地区委員会事務所へお気軽に。
日刊紙 月3、400円 日曜版 月 800円