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ジーコ・6年前の忠告と進歩 アジア最終予選 日本対イラク

2012-09-12 | 日記
6年前の忠告と進歩 勝又 秀人

「日本の選手はもっとフィジカルを磨くべき」

 日本サッカーに15年間も身を置き、2006年のW杯ドイツ大会を最後に日本代表監督を退いたイラクのジーコ監督は、去り際にこんな注文を残していた。
 あれから6年。日本と対戦したジーコ監督は、当時の言葉を思い起こしながら「いまは変わっている」と実感を込めた。「90分走り回った長友はさらに90分走れるでしょう」と、分かりやすい実例まで紹介した。
 長友は170センチと比較的小柄ながら、当たり負けしない。イラク戦では相手ペナルティーエリア付近でトップスピードに乗り、再三にわたって好機を演出。最終守備ラインに戻れば、粘っこい対人守備に精を出した。

 「相手のあたりも激しく厳しい試合だった」。前田がこう振り返ったゲームで、本田は複数の選手に囲まれてもボールを奪われない。岡崎も、相手のマークを振り切る強さを発揮。どの選手も、競り負けないタフさを身につけていた。
 ジーコ監督時代に代表で十分な実績を残せなかった遠藤、駒野、長谷部の成長も、この間の日本の進歩を裏付けている。

 一方のイラクは国内の政情が不安定なままだが、アジアのサッカー強国としての地位を守っている。
 国内で代表の試合も合宿もできず、国際親善試合も満足に組めない。それなのに、有能な若手が次々と育っている。この日の先発選手の平均年齢は約23歳。若きチームが日本の猛攻を1失点に抑え、GK川島の活躍を光らせるほどの鋭いシュートを放った。

 試合後、観客席は「ジーコ」コールに包まれた。そこには、イラク代表監督として道を切り開く、かつての功労者への賛辞が込められていた。(勝又秀人)
(しんぶん赤旗2012・9・12)

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