Romarin フランスの草の根となって

住み始めた時は腹がたち、住み慣れると離れがたいフランスにすみ、45年の年月がたちました。日々のことなど綴ります。

インバルの指揮

2008年01月30日 | 音楽
約十年ぶりに、エリアフ・インバルが振りに来ている。
マーラーの第4交響曲を振る。

久しぶりに、指揮者らしい指揮者に出会えたという感を
覚える。

●マーラーはニュアンスをとにかく重んじなければいけない。
 ただ、マーラーは自分の曲をよく振っていたが、もう少し強く
 して欲しかったり、弱くして欲しかったりすると、ニュアンス
 を書き換えたそうだ。
 だから、そのときの状況と音楽を考えて弾かなくてはならない
 こともある。

●オーケストラで弾くといっても受身ではいけない。
●「私を指揮してください。」とホルンのソロの所でホルンソロに注文。

何はともあれ、このようにきちんとした音楽をできる事は
非常に喜ばしい事である。

インバルは昔に比べずいぶん柔らかくなった。
昔はいやみがぽんぽん飛び出したが、今はユーモアをまじえ、
和やかにしかし要点はきっちりと押さえての練習である。

久しぶりに練習時間がたつのを忘れる。

サン・パピエ(無法移民者)

2008年01月20日 | 生活
Sans papiers(サン・パピエ)とは 言葉どうりに訳せば
紙がない、ということですが、無許可で移民し、
滞在許可も労働許可もなく、フランスで暮らしている人の
ことを言います。

サルコジ大統領になってから、この人たちを検挙し、自国に
送り返す事をしていますが、子供たちはフランスで生まれ、
フランスの教育を受けたりしている事もあります。

許可証もなく、よくそこまでやっていけると言うのが正直な
驚きではありますが・・

それはさておき、自国を逃れてきたにはそれなりの事情が
ある人です。
国によってはその人らが戻ってきたら死刑、という事もある
らしいです。

今朝のラジオでは、そのことを話していました。

ちょっと前には警察に問われそうになった中国人が逃げよう
として窓から飛び降りて死んでしまった事がありました。

中国からもずいぶんフランスに来ていて、建物の中に監禁状態で
洋服などを縫う仕事をさせられ、それも外から見えないように
窓に目張りをし、ほぼ24時間労働みたいな感じらしいです。

彼らがとまっているところをテレビで見せていましたが、
小さい部屋に三段ベットがくっつくようにして置かれそこだけで
生活しているとか。

この人たちはフランスに来るためにかなりなお金を支払い、
この悪条件で働かされているのだそうです。
中国人のボスがいるんでしょうね。
こういう人は中国に戻る事も出来なくて、もし強制送還されたら
大変みたいです。
そこで先ほどのように、飛び降りて死んでしまったのでしょう。

何にしても、他国に逃れないと暮らせないと言う事が根本問題
ですね。

フランスにしても、どこまでその人たちを受け入れるか、ほうって
置くか、これから難民が来るのを予防するするか。

課題です。

署名と募金

2008年01月19日 | 生活
前回に続いて・・・

私が署名をしたショッピングセンターの前には、この手の子供たちが
きれいさっぱりいなくなったと思ったら、昨日はその近くの駅前に
群がっていて署名運動をしていました。

どうもその手のグループがこの町に繰り込んできたようです。

数年前に、信号待ちの車のところに、足が片方なくなった人や、
杖を突いて破れたズボンをはいている人が突然大量に現れ物乞いを
したことがあります。

その破れたズボンからは、怪我をした部分が見えていてグロテスク
なのです。

なんなんだろうと思ったら、新聞に記事が出ていて、
ルーマニアの人たちがこの町にやってきて、そのボスがお金を
稼がせにその人たちを街中に出していたそうです。

警察がその人たちの野宿の場所に行き、一斉捜査をしたので
また一挙にいなくなりました。

今回の場合もきっとその手でしょう。
子供たちが命令されてお金集めをしているのだと思いますね。

またそのうちにいなくなるとは思います。
いままでフランスに外国から流れてくる人が大変多いのが、
取締りが厳しくなってきて今は難しくなっているはずなのです。

フランスで十何年も暮らして、子供も学校に行っているような人が、
実はもぐりでフランスで働いていたのが見つかり家族ぐるみ拘留
されて、自国に送り返されると言う例が頻繁に起きています。

自国に帰るといっても、自国に何もなく仕事も出来るはずが
ありませんから、死を宣告されているのも同然なのです。

フランスも変わりつつあります。

だまされたかも???

2008年01月16日 | 生活
物乞いの人がすごく多いですが、いろいろなパターンがあります。

●信号の所で赤信号待ちの車に、「小銭をください」と書いた紙を
 持ってお金を乞う人

●やはり信号待ちで待っている車のフロントガラスを磨いて、
 お金をせがむ人。

●スーパーマーケットなどのお店の外で物乞いする人

などが一般的です。



この町で、大きなショッピングセンターの入り口前に、
「体の不自由な子供たちへの寄付金」を募っている人がいました。

ここではよく、「・・・に反対の署名運動」とか、
「・・・への募金」などを募る人がいます。

わたしは、きょうはちょっと嫌な事があって心が空っぽの隙の
ある状態でした。

その「体の不自由な・・」の募金をしている男の子が、ちら、と
私を見て、よってきました。
私としてはなんとなくかわせない気分でした。

「署名をお願いします。」といって見せた紙には何人かが
書き込みをしていました。そして寄付する金額を書いてありました。

わたしも「5ユーロ」と書いて、20ユーロ札を出したんですが、
おつりをくれる時にまず5ユーロを出し、そのあと3ユーロを小銭で
出しました。本当は10ユーロ返してくれなくてはいけないのにね。

「10ユーロ」ないじゃない」といったら、ばらばらと子供たちが
寄ってきて、20サンチームやら50サンチームを出すのです。

「これはうその募金かもね」と思ったのですが、さらに小銭を出すので、
「もういいから10ユーロと書いておいて」といってその場を離れました。

う~む、きっとあれは絶対うそだったんだ!!

心の隙をうまく狙う天才が居る、と思いましたね。

今、ふっと思ったのは署名をして名前を書いちゃったことです。
何事もないといいけれど。ちょっと心配。

久しぶりにクラシックなプログラム

2008年01月09日 | 音楽
今週は二種類のプログラムで、一回ずつのコンサート。
何で、同じプログラムにしないのかしら。と言う疑問が
ありますが、

 ベートーヴェンの第7交響曲、
 ブラームスの第一交響曲、
 ブラームスの「悲劇的序曲」
 ウェーバー「魔弾の射手」序曲、
 シューマンチェロコンチェルト

と言うクラシックなもの。

久しぶりのオーソドックスなプログラムで、すごいエネルギーは
要るものの、弾いていて楽しいです。

やっぱりこういう曲を定期的に弾かないといけませんね。


喫煙者にとっての受難

2008年01月06日 | 生活
2008年の1月1日を持って公共施設内だけでなく、レストラン、バーなどでも
全面禁煙の法律が実行されます。

食事を終わってゆっくり一服、と言うわけには行かなくなりました。
バーでも、お酒を飲みながら煙草をくゆらす事も出来ません。

法律を破って、すっているのが見つかると罰金です。

年初めはこの法律でにぎわっています。
リヨンの「Cafe 203」と言うカフェのパトロンが、この法律に反対して、
店に来る人に喫煙を許しています。

反対して、と書きましたが、パトロン曰く
「お客さんに喫煙を許すとニュースにしてもらう事によって、
このことで議論が沸くことを望んでいるのです。
検閲が来るのが待ち遠しい」といっていました。

昨日の新聞に続きが大きく書かれていて、フランスで最初に
罰金をもらった人の写真がでかでかと出ていました。
その人はこの「カフェ203」のお客さんでした。

パトロンが、ニュースに「喫煙してもいいカフェ」と流したもので、
何人もの警察が早速押しかけたのです。
でもとても親切だったようですよ。

警察がテーブルの間を回って、喫煙している人に、「禁煙ですよ」
といって回ると、吸っている人は煙草を消したとか。
その中で、一人、警察と気づかずすい続けている人が外に
呼び出されて、罰金の紙をもらいました。

個人的には、レストラン、バーでタバコが吸われているのは
嫌なので、うれしいニュースなのですが、なんとなく
しっくり来ないものがあります。
なんでしょうね?