Romarin フランスの草の根となって

住み始めた時は腹がたち、住み慣れると離れがたいフランスにすみ、45年の年月がたちました。日々のことなど綴ります。

サレーズでの演奏会

2007年09月17日 | 音楽
9月15日(土)と16日(日)は「フランスの国宝の日」あるいは
「フランス文化財産の日」とでも訳すのでしょうか、
「Les journées européennes du patrimoine」でした。

普段入れないような市庁舎、国会、オペラ座などなどが
開放されて、自由に見学ができる日なのです。

その一環として、サレーズという小さな村でコンサートを
しました。
その村にある、いわゆる朽ちていたチャペルを復興して
その復興祝いとしての最初のコンサートでした。

10世紀に建てられたそのチャペルは小さいながら、
天井に素敵な絵が描かれてあります。、
照明器具などはモダンなものを使っていて、
とても古い部分と新しい物とがうまくマッチして珍しく、
素敵なところでした。

私たちの前にその村の音楽学校の発表会があったらしく、
ヴァイオリンのケースを持った子供がちらほら見かけ
られました。
私たちの音楽会にも来てくれていました。

曲目はシューベルトの弦楽トリオ2曲と、主人作曲の
クラリネット五重奏「ある風景の記憶」
モーツァルト作曲クラリネット五重奏曲でした。

主人の曲は日本で初演され、今回の演奏会がフランス初演です。
大変好評でした。

自由に表現で気乗りに乗った演奏会となりました。

パヴァロッティ

2007年09月08日 | 音楽
昨日テノール歌手のルチアノ・パヴァロッティががんで亡くなった。
享年71歳。

昨日は朝から、そのニュース一色といってもいいほどだった。
クラシックファン以外でもパヴァロッティの名は知られて
いるためか。

今朝はフランスミュージックと言うクラシック音楽専門の
ラジオでパヴァロッティのマネージャーと言う人が出て
インタヴューに答えていた。

オペラやコンサートのために出かけると、ホテルに入ったきり
籠もってしまうとか。

友人たちを呼び寄せるために、35人分の飛行機の席を買ったり、
ホテルを取ってあげたり、など。おおらかで優しい心の持ち主
だったそうだ。

いま、France3と言うテレビ局で、パヴァロッティをしのんで、
パヴァロッティ、ドミンゴ、カレラス、三大テノールのコンサートの
録画を流している。
ズビン・メータ指揮。いつのコンサートか途中から見ているので
わからないが、素晴らしい。
なんとなく、マスコミに乗ってのコンサートのような気がして、
それほど関心がなかったが、テノールのいいところをたっぷりと
聞かせてもらえるし、3人が3人とも誰がうまいとか、などということが
なく、それぞれの良さを存分に発揮している。

一度聞いてみるべきだったと後悔している。

娘と久しぶりに再会

2007年09月04日 | 生活
シンガポールに行っていた娘が一ヶ月ぶりに帰ってきた。

空港まで迎えにいったが、道がすいていたので早くついてしまった。

空港の一時停車用のパーキングは20分間ただである。

なるべくぎりぎりに家を出ようと思っていたのにもかかわらず、
やっぱり早めに出てしまったので、空港に早くついてしまう。
おまけに飛行機は予定より15分遅れてつくとのこと。
20分ではとっても無理なので、一回出て、また入れなおす。

元気に娘が出てきた。
車の中でひとしきりシンガポールですごした日々のことをしゃべる。

家についてからシンガポールで撮った写真を見せてくれる。
島に行ったり、マレーシアのジャングルに行ったりしたときの
写真をみると、ため息が出るほどの美しさ。
別世界である。

誰もいない砂浜の海岸で寝そべったり、夕焼けを見ながら
レストランで食事をしている優雅なひと時を過ごした娘は
すっかり日焼けし、明るく楽しそうにして帰ってきた。

うれしいことである。

La Cote St Andre でのコンサート

2007年09月01日 | 音楽
ラ・コート・サンタンドレはベルリオーズの生まれた町である。
ここでは毎年8月末にフェスティヴァル・ベルリオーズを開催している。

小さな町だが、このフェスティヴァルに非常に力を注いでいる。
数々のオーケストラを迎えるが、控え室には果物、お菓子、コーヒー、
紅茶、水などがふんだんに用意されていて、なくなるといつの間にか
補充されている。
そのようなことをする人たちは、ボランティアである。

ここの聴衆は大変に音楽好きであり、拍手も非常に暖かいのが演奏者にとって
うれしい。みなニコニコとして拍手をしてくれる。

昨日はここでの演奏会。
指揮はミシェル・プラソン。元キャピタル・ドゥ・トゥールーズの
音楽監督であった人だ。今はあちこちで振って活躍している。

フランスものが大変にすばらしい。

昨日のコンサートの前に、一時間の舞台練習が予定されていた。
プラソンはこのときにベルリオーズの「幻想交響曲」を練習したかった。
ところが、練習時間の18時半に、「ムシュー・プラソンは大分遅れて
きますので15分練習時間が延びます」とのこと。

プラソン氏と、コンチェルトを演奏する、ヴァイオリニストを
車でつれてくることになっていたが、運転手が「ラ・コート・サンタンドレ」
と、「サンタンドレ・ラ・コート」という町と間違えて連れて行ったそうだ。

プラソンはえらくお怒りで、猛獣のように指揮をなさった。

        [写真はベルリオーズの生家]