2日目、サクラダファミリアの帰り道、バルセロナ北バスターミナルに寄った。明日の深夜に出発するグラナダ行きのバスチケットを購入するためだ。飛行機や鉄道は、日本の旅行社で買えるが、バスに関してはそうではない。
バルセロナ~グラナダ~マラガ間の往復チケットを購入した。帰りは、予定していた帰りのバスが満席であったため、飛行機に間に合うように早めに着くバスを選んだ。しかし、係員が手配したチケットをよく見ると、グラナダでの乗り継ぎ時間が10分ぐらいしかなかった。もしそのバスが遅れるようなことがあれば、飛行機のチケットもパーになってしまう。
私は、再度受け付けにそのことを言って変更してもらった。そのやりとりは、スムーズに伝わらなく、お互い声を張り上げた。相手の表情は怒っていた。熱い、ラテン系の女性である。
バスに乗る前、軽食券を2枚渡された。それは、その絵柄から判断できた。しかし、その使い方は解らない。他の乗客のみようみまねで軽食券を手渡し、パンとコーヒーを得た。グラナダへの約13時間は長い。トイレや食事休憩も適当にバスが出発するから周りに気を配りながら行動した。深夜でも運転手はラジオをガンガン大音量でかけている。日本では考えられないことである。国民性の違いである。
グラナダの宿泊先であるオアシスユースホステルへは、市中心部行きのバスに乗って最寄り駅で降りた。そこから、アラブ街の迷路のような路地の先に宿はあった。その周辺は、下町の良さを残している。宿のベランダからの景色は、橙色の屋根瓦の家並みがつづき、異国情緒を漂わせている。そのベランダで、本を読んでくつろいでいる客もいた。そこは、人気のホステルで、何人かの日本人とも話ができた。スペイン語の勉強のため、あるいは仕事を止めて一ヶ月間の旅の途中と、それぞれいろいろな想いがあるようだ。
そこもバルセロナのホステルと同様、深夜まで遊びにふける人が多かった。私も、午前様。旅の間は、睡眠時間が短い。それでも気の高まりなのか早く目覚める。
グラナダは、地中海から少し離れたところに位置するが、昼間、1時間以上かけても泳ぎに行く人も・・・。ヨーロッパ人は、日焼けに関して気にかけないようだ。太陽の恵みに感謝しているように思う。
朝早く、アルハンブラ宮殿のチケットを購入するため、宮殿行きのバス停に行ったが、開園前のためなのか、なかなかバスが来ない。わたしは、とうとう歩いて入場口に行った。しかし、その現場は、チケットを求める人たちが列を作って人だかりが出来ていた。そんな中、日本語で1枚チケットが余っているけど、欲しい人はいないかと探している日本人観光客の姿が目に入った。私は、それを安く譲ってもらった。その人たちは、チケットを前もって、インターネットで購入したそうだ。もし、その偶然がなかったら、私は、宮殿の中を見ることは出来なかったことであろう。
宮殿内は広く、出口に迷った。係員に言っても、よくわからない。英語が通じそうな外国人に「エグジット」と発音しても全く通じない。アクセントが違うようだ。電子辞書を見せ、やっと理解してもらった。その事を友達に話したら、「ゴーアウト」でいいよと。その辺の頭の切り替えができない。私は、何年英語を勉強してきたことか?