宿に荷物を置いて、早速バルセロナの繁華街であるランブラス通りを、ぶらりと散歩。
旅行客や地元の人であふれていた。夕食は、ビールとパエリヤ。ビールのジョッキは大きく両手で支えて飲んだ。
さすがに全部飲み干せなかった。もったいない。
ストリートの至る所でいろいろなパフォーマンスに出くわした。、地球儀を背負った人や怪獣に変装した人たちは、無理な体勢でじっと静止している。人にからかわれても額から汗が流れ落ちても動じない。ときどき水を補給し休んでいる姿は、ピエロのおもての姿とうらの姿を見ているようで、悲哀さを感じる。
バルセロナの夜は、とても長~い。12時を過ぎても人の波である。ヨーロッパの9月は、バカンスの時期であるため、なおさらである。世界の人々が集まってくる。私の向かえのベットを利用している10代のハンサムな人は、ドイツからバカンスでやって来ていた。彼は、昼間は海水浴をし、夜は午前様である。若い人にとっては、過ごしやすいのかも・・・。
私にとっては、バルセロナと言えば、サクラダファミリアを代表とするアートの街で、石畳も石ころ一つもアートに見えてくる。この街に、2日間過ごしたが、時間が足りない。街そのものが素敵であった。現地で出くわした日本人は、イタリアの建築学の研修のつでにバルセロナを観光しに来たそうだ。彼は、最低でも4日間ぐらい費やすに値する程、街全体が見ごたえがあると言う。私も同感である。
カタルーニャ音楽堂は、特に良かった。そこは、ガイドツアーによる見学である。スペイン語によるツアーで、何を言っているかはさっぱり解らなかったが、天井からぶら下がっているように見えるステンドグラスは特に印象的であった。曲線を描く木の調度品など100年前の美意識の高さが伺えた。有名な音楽家がそこを利用したようだ。その重みがなんとなく目に映るようだ。
私は、次の日の予定を考えて、夜12時頃帰宅したが、8人部屋には、インド人ひとりがいた。1時過ぎになってぞろぞろ戻ってきた。私のベッドの上段は、若い女性であった。私は、微笑みを浮かべて無言で挨拶を交わした。相手も微笑み返しをした。言葉は通じなくても、相手の表情で充分通じ合えるものだ。