コバルトブルーのような風に包まれて

俳優の赤楚衛二くん、ミュージシャンの藤井風くん、好きなドラマについて、日常生活などを中心に書いてます。

初夏のギフト

2023年07月20日 | 朝ドラ「舞いあがれ!」

今日、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」のBlu-rayが届いた。「舞いあがれ!」のBlu-rayはBOX3まである。今日届いたのは、最後のBOX3だった。

私が風ちんのBlu-rayが買えなかったのは、「舞いあがれ!」のBlu-rayを買ったからだ。(風ちんゴメン)しかし、このBlu-rayは初夏のギフトとなった。

本編はもちろん、特典映像が良かった。キャストのクランクアップ映像を見ていたら、こみ上げるものがあった。私は現場にいたわけじゃないけれど、キャストの方々を親戚のような気持ちで、半年間見守っていたからだ。本当に私にとって思い入れのある朝ドラでした。

そして、封入特典が、まさかのビッグサプライズ!ブックレットには貴司くんの短歌のコーナーがあって、私が好きな歌人・木下龍也さんが貴司くんの短歌の解説をされていたのです!これはとても嬉しかった。私の好きな木下さんと貴司くんの短歌がこんな形で結ばれるなんて…。木下さんの解説は尊かったです…。涙 

木下さんのメッセージを読ませていただいて、自分にしか作れない短歌があるとおっしゃってた。貴司くんも劇中で話していました。私もこうして自分の言葉でブログを書いています。「舞いあがれ!」を見てから、自分が思い浮かんだことを言葉にしたい、素敵な言葉を探したいと思うようになりました。

そんな文学の才能があるわけじゃないし、ブログをやっていても読みづらい文章いっぱい書いてるなぁと思います。苦笑 でも、伝えたいことを書いていたら、それで通じるかなぁと思ってます。

そして、もうひとつのビッグサプライズ!貴司くんが舞ちゃんに送った短歌の絵葉書が入ってました!!

劇中と全く同じ絵葉書でした。表面の宛名も書かれていて、まるで舞ちゃんから貴司くんの絵葉書をもらった気持ちになりました。笑 まさか貴司くんの短歌の絵葉書を自分が手にすることになるとは思ってませんでした。

現物を手にすると、ドラマ以上に貴司くんの世界観に引き込まれます。貴司くんが選んだ写真は、テレビで見るよりも鮮明でした。海は深い青色、空は水色、白い雲が淡く浮かんでいる。星空の短歌は、千億の星の中で、大瀬崎灯台が暗闇を照らしている。すごい星の数でした。

星、空、海。自然が好きな貴司くんが紡いだ言葉に、心打たれるものがありました。舞ちゃんとBlu-rayを買った人だけに送られた貴司くんからのギフトだと思いました。

数日前に「舞いあがれ!」のブログ記事をたくさん書きましたが、Blu-rayが全巻揃ったところで「舞いあがれ!」の記事はこれで本当に完結することになります。

「舞いあがれ!」のBlu-rayは私の宝物です。本当に買ってよかった、手にしてよかったと思いました。しかし「舞いあがれ!」が、どれだけ思い入れがあるドラマだったとしても、長い時間が経てばドラマの熱の冷めていき、感動したことも懐かしい思い出に変化していくと思います。だからこそ、Blu-rayがあれば風化することはなく、作品として私の手元にずっと残っていきます。

今年の初夏にもらった素敵なギフトを大切にしようと思います。

一枚目の短歌の絵葉書"トビウオが飛ぶとき他の魚は知る水の外にも世界があると"

舞ちゃんへのメッセージも表面に書いてありました。

二枚目の絵葉書”君が行く 新たな道を 照らすよう 千億の星に 頼んでおいた”

私が手にした絵葉書は、ドラマよりも千億の星が鮮明に写っていました。


NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」

2023年07月15日 | 朝ドラ「舞いあがれ!」

令和5年3月31日。NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」が感動の最終話を終えました。あれからもうすぐ4か月半が経とうとしています。「舞いあがれ!」を見てよかったと心からそう思ってます。最終話は終始大号泣で見てました。朝ドラの最終回でこんなに大号泣したことって初めてでした。泣き終えてからは清々しさを感じました。笑

「舞いあがれ!」は、今まで視聴してきた朝ドラ史上一番好きなドラマになりました。6月に「舞いあがれ!」の公式HPやSNSの閲覧も終了しましたね…。ドラマが遠くに旅立っていったようで、とても寂しいです。

ドラマにあまりにも思い入れが深すぎたので、私はこの感動を風化して終わらせたくないと思うようになりました。「舞いあがれ!」を振り返りながら自分の感じたことや学んだことをたくさん残しておきたいと。

それなら貴司くんの随筆のように書きたい…と思い始め、「舞いあがれ!」関連をテーマごとに分けながらブログに書きました。書き終えるまでに何と!約4か月半もかかりました。やはり朝ドラは半年間放送され、ヒロインの長い人生を描いているので書きたいことも多くなってしまいました。

まずはこの記事では「舞いあがれ!」の最終話について書きたいと思います。

当初、公式HPはドラマのテーマを掲示していました。「空を見上げて飛ぶことをあきらめないヒロインの物語を通じて、明るい未来への希望を届けます。」終わってみると、そのテーマを遥かに超えた壮大な物語だったと思います。ばらもん凧揚げ、なにわバードマン、貴司くんがいた灯台、パイロット、大河内教官の言葉、お父ちゃんの夢、空飛ぶクルマ…最終回は伏線を全て回収してお見事でした。

「舞いあがれ!」が他の朝ドラとの違うのは、登場人物の縦の関係と横の関係が丁寧に描かれていました。最後まで登場人物一人一人が人生の歩みを止めませんでした。また登場人物の繋がりが途中で断ち切られることもなく最後まで繋がっていました。みんなの夢を乗せてヒロインが最後に舞いあがるチーム戦のようなドラマになりました。道半ばで亡くなった舞ちゃんの父・浩太さんの大きな夢も歩みを止めることはなかった。だからこの朝ドラは感動が大きかったと思います。だから最終回はキャストがほぼ全員集合してましたね。(IWAKURAの社員が出てこなかったのは編集する際、泣く泣くカットになったのかしら?)

物語を振り返ります。ヒロインの岩倉舞ちゃんは、ものづくりの町・東大阪で町工場を営む父・浩太さんと母・めぐみさん、兄・悠人くんと4人暮らし。子供時代は、原因不明の熱をよく出し、引っ込み思案で、内気な女の子でした。序盤はチビ舞ちゃんを毎日見るたびにかわいそうになって泣きながらドラマを見てました。みんなに迷惑かけまいと頑張っているのに報われない日々が続いていました。

環境を変えてみようと、舞ちゃんは自然豊かな長崎の五島列島にいる祖母・祥子さんの家で暮らすことに。美しい自然と島の人たちと触れ合いながら、舞ちゃんは少しずつ元気になっていきました。そして東大阪に戻り、幼なじみの貴司くんや久留美ちゃんと交流を深めていきました。

大きくなった舞ちゃんは、なにわバードマンでは人力飛行機の操縦、航空学校ではパイロットを目指し、父が他界後、母と一緒にIWAKURAの業績を回復させ、オープンファクトリーを考え、「こんねくと」を起業して、「空飛ぶクルマ」の開発に関わっていきました。最後は「空飛ぶクルマ」かささぎを操縦して長崎の五島の空を飛びました。舞ちゃんの進んできた道には無駄なことはなく、全てが繋がっていました。これだけのことをやり遂げたヒロインは朝ドラでは本当に珍しいケースです。そう遠くはない時代の最先端まで描いてくれました。

最後に見せてくれた舞ちゃんの姿は、私たちの希望、明るい未来でした。回想シーンで私がずっと泣いていたのは、最終回の15分で、舞ちゃんは、どれだけたくさんの人たちと繋がっていたのかがわかったからでした。繋がっていたたくさんの人たちが舞ちゃんを空に飛ばせてくれたのだと思うと涙が止まりませんでした。

幼い頃、舞ちゃんは五島列島の広い空に風を受けて力強く舞いあがる「ばらもん凧」に魅入られます。

東大阪で感じられた「ものづくり」の楽しさ、自然とともに生きる離島での五島の暮らし。二つの土地で暮らす人たちとの絆を深めた舞ちゃんは、新しい形で空への夢を見つけていきました。

桑原亮子さんの脚本は、とても丁寧に描いていて、言葉選びが素晴らしかった。人情味があり、優しくて、柔らかくて、あったかくて。登場人物が放つセリフ(言葉)に、ぐっと心惹かれ染みわたることが何度もありました。(他の脚本家さんが担当してた回もありましたが)

また登場人物の感情も、繊細に描かれていたので感情移入して見ることができました。ただ残念だったのは、ドラマ終盤は尺の問題があり駆け足気味だったところです。最終週の前にもう一週分アナザーシーンがあったらよかったかなぁと思いました。

舞ちゃんの幼なじみで、後に夫となる貴司くんは歌人として活躍しますが、彼の短歌は全て脚本家の桑原さんが生み出したオリジナルの短歌でした。短歌には美しいロマンが感じられ、大切な人への思いを伝えることの奥深さがあることに気づきました。31文字に凝縮された美しい世界観は、このドラマの中でとても大きな存在でした。朝ドラを見ていて心が豊かになれたのは貴司くんの短歌のおかげです。舞ちゃんと貴司くんを繋げてきた短歌は「舞いあがれ!」でしか味わえない珠玉の名言でした。

最終回、なにわバードマンのOBとOGが「ノーサイド」にやってきて空を飛ぶ舞ちゃんを見つめています。由良さんが感動してウルウルしてました。思い出すのは、みんなで作ったスワン号を飛ばした青春時代。ケガをした由良さんの代わりに、舞ちゃんがスワン号のパイロットとして飛ぶことになって…その経験が旅客機のパイロットになりたいという夢に繋がっていきました。

浪速大学人力飛行機サークル「なにわバードマン」の先輩だった刈谷さんと仲間たちが空飛ぶクルマ(かささぎ)を開発し、舞ちゃんは「空飛ぶクルマ」のパイロットになり空を飛びました。刈谷さんの夢は現実となり、大勢の人の生活を豊かに変えようとしています。刈谷さんと玉本さんがここに辿り着くまでは長い道のりでした。これからもきっと二人は新たな夢を追い続けることでしょう。(刈谷先輩はこのまま独身?)

厳しい環境にある町工場を何とかしたい、町工場の高度な技術を繋いでいき…舞ちゃんの夢「空を飛びたい」「飛行機を作りたい」「人と町工場を繋げたい」に繋がっていきました。ものを作り、町工場を守り、人を繋げて、空を飛ぶ…。舞ちゃんって朝ドラ史上最強のヒロインかもしれません。

「ノーサイド」では航空学校の同期全員が集まり、かささぎを操縦する舞ちゃんを見守っていました。みんな立派になったなぁと思いました。最終回に入ると、航空学校時代がとても懐かしく感じられました。舞ちゃんの空への憧れは、パイロットになる夢へとふくらんでいきましたね。本物のパイロットになるべく努力を重ねる舞ちゃん。しかし想像以上に厳しい道のりが待ち受けます。厳しい訓練と勉強、同期との友情、舞ちゃんの初恋、大河内教官との出会い…。いろんなことがありました。

最終回で、舞ちゃんは飛行中に右を見ます。すると航空学校時代の大河内教官の回想シーンが流れます。ソロフライト中、舞ちゃんの機体の右側に大河内教官の航空機が飛んでいました。大河内教官から学んだことの全てが集約されていたシーンでした。「答えはひとつだけではない。大切なのはこれからどう生きるかだ。」大河内教官は、舞ちゃんの立派な姿を航空学校で見守っているのでしょうか?大河内教官の回想シーンを見て更に私は号泣です。

かささぎがいよいよ出発する前、貴司くんと娘の歩ちゃんが最前列センターで待機してます。

舞「行ってくるな。」

貴司「行ってらっしゃい。島で待ってる。」

いつものように穏やか優しい表情で舞ちゃんを見送る貴司くん。ハイテンションにならず、いつも静かに舞ちゃんを見守ってます。そういうところがいかにも貴司くんらしい。笑 

舞ちゃん、貴司くん、10才になった歩ちゃん、五島の幼なじみの一太くん、一太くんの息子の進くん。貴司くんからは大人の風格が漂ってます。舞ちゃんのフライトが終わった後、みんなで打ち上げしたかな?

舞ちゃんが、かささぎを降りて帰る場所は貴司くんと歩ちゃんのところです。これからもずっと。

1年前、貴司くんは「空飛ぶクルマ」の開発に携わる妻のことを書いた随筆「トビウオの記」を出版しました。タイトルを見た時、あぁ…貴司くんもトビウオになったのだと思いました。水の中にいても外にいても貴司くんには貴司くんの世界がある。貴司くん、今度は空を飛んだ舞ちゃんのことを随筆にするはず。その随筆、いつか読みたいです。笑

舞ちゃんは、祥子さんに、ばらもん凧のように、どんな向かい風にも負けずにたくましく生きることを教えてもらいました。あれから30年以上が経ち、祥子さんをかささぎに乗せて空を飛んでいます。祥子さんは愛する故郷を空から見渡しながら、舞ちゃんが向かい風にも負けずに立派になった姿を見て感極まっていました。祥子さんは、舞ちゃんの人生に多大な影響を与えたキーパーソンでした。

また、祥子さんは、貴司くんの人生にも多大な影響を与えました。普通になじめず、自分を見失って五島に失踪した彼に「そがん腫れもんみたいに扱わんでよか、貴司くんも周りに合わせんでよか、自分の言葉知っちょる人間が一番強かけん、変わりもんは変わりもんで堂々と生きたらよか。」と言ってくれました。歌人の人生を歩む決心をした貴司くんが五島に頻繁に訪れていたのは恩人である祥子さんに会いたかったからだと思います。祥子さんは、舞ちゃんと貴司くんを五島と繋げるかささぎのような人でした。ラスト直前での舞ちゃんと祥子さんのやりとりにはもう涙が止まりませんでした。

かささぎは、大瀬崎灯台の付近に向かいます。

舞ちゃんが飛行中、貴司くんは船に乗って島に向かっています。空を渡る妻、海を渡る夫。これからも二人が目指していく方向は一緒です。

五島の灯台を通り過ぎて、貴司くんの原点回帰に立ち会えた瞬間にも涙しました。

貴司くんはこれからも海に潜って言葉を探して、そして舞ちゃんや歩ちゃんの乗る船に帰ってくる。そう思えるような船上でのラストシーンは秀逸でした。

舞ちゃんの兄・悠人くん、好きなキャラでした。悠人くんの「俺やで。」「あかんか?」「今頃気づいたんか?」のセリフには毎回爆笑してました。笑 

悠人くんの人生も丁寧に描かれていました。悠人くんは幼い頃から甘えることができない環境下にいました。妹は病弱、父の会社が経営難で中学受験のチャンスも失われるようなこともありました。そんなこともあって自立も早くて現実しか見なくなってしまいます。プロの投資家としての才能を発揮して自分の力で人生を切り開いてきました。

ひねくれてるし自信家な一面もあり、人に対して上から目線で見るところもありました。そんな悠人くんもインサイダー取引で自暴自棄になってしまいます。しかし実家に身を寄せていた時、悠人くんを思う父・浩太さんの気持ちを知って、悠人くんは浩太さんに謝りながら号泣します。それ以降は角も取れて、めぐみさんや舞ちゃんにとって心強く頼れる家族となりました。悠人くんが号泣するシーンを見た時には私はもう涙が止まりませんでした。

浩太さんと会えば言い合いになってた悠人くん。改心した悠人くんと浩太さんが仲良く話しているところが見たかったなぁ。悠人くんはこれまでのようにお金を増やすためではなく、会社を育てるための投資や企業を応援する投資家になっていきました。終盤では、舞ちゃんを投資家としてビジネスでもサポートしてました。そして久留美ちゃんと結婚し、今は一人娘の紗奈ちゃんと3人で長崎で暮らしています。かささぎが空を飛んだ時、悠人くんが「親父、夢叶ったな。」と言った一言に、またまた私は大号泣しました。悠人くんが言ったから私は泣けたんです。

浩太「よぉ飛ぶなぁ。」子供の頃、舞ちゃんが飛ばした模型飛行機を見上げながら言ってました。

めぐみ「浩太さん、舞が空飛んでるで。岩倉のネジ乗せて。」

めぐみさんは、浩太さんの夢が叶ったことを涙しながら喜んでいました。めぐみさんの気持ちを思うと泣けて泣けて…。章兄ちゃんとIWAKURAの社員が叶えてくれました。

ネジ工場IWAKURAの社長だった浩太さんは夢を持って頑張ってました。素敵な舞ちゃんと悠人くんのお父ちゃんでした。しかし浩太さんが突然他界し、めぐみさんの悲しみと苦悩を見ていた時は、あまりにも残酷すぎると思った記憶があります。亡くなったのも新年早々の放送開始時期でした。新年に入ってドラマでまさかこんな悲しい不幸が訪れると思っていませんでした。

長期にわたってIWAKURAを支えてきた笠巻さんと、IWAKURAの社長となった章兄ちゃん。章兄ちゃんが、町工場や従業員と力を合わせ飛行機部品の開発に成功しました。

誰からも慕われていた浩太さんは、最終回までたくさんの人たちの心の中で生き続けていました。浩太さんがやってきたことに無駄なことは一つもなかった。浩太さんの志は、IWAKURAの社員が引き継いでいきました。めぐみさんも、浩太さんの意志を継いで社長として工場を守りました。めぐみさんに浩太さんの代行が務まるのか心配しましたが、めぐみさんの頑張る姿が従業員の士気を高めていました。

久留美ちゃんのお父ちゃんも、紗奈ちゃんのおじいちゃんです。かわいい孫にメロメロです。

舞ちゃんが飛行中、大瀬崎灯台が映った時、久留美ちゃんは「貴司くんが自分を見つけた場所でした。」と涙を溜めながら言いました。久留美ちゃんの言葉にまたまた号泣しました。

あの灯台は、幼なじみ三人の絆が深くなった思い出の場所。その当時を振り返りながら久留美ちゃんが、舞ちゃんと貴司くんを見守るところが胸熱でした。しかし三人の幼なじみは家族になりましたね。意外な展開でした。久留美ちゃんは舞ちゃんと貴司くんの義理のお姉ちゃんになったわけです。笑 これからはずっと家族。そしてこれからもずっと幼なじみです。幼なじみ最高!これからも三人で和気藹々出来そうです。

久留美ちゃんは幼いころから家庭環境が複雑で、人よりも勉強して努力して、人よりも経済的に家庭を支えていきたいという思いがありました。すごく頑張り屋でしっかり者。そのかいあって看護師となり一人前になりました。

苦労してきた久留美ちゃんには幸せになって欲しい、ずっとそう思いながら彼女を見てきました。婚約破棄など辛いこともあったし悲しみを乗り越えて、看護師としてキャリアアップして、悠人くんと結婚して、かわいい一人娘も生まれて。望月家のお父ちゃんは道子さんと再婚して幸せに暮らしてます。

最後にたくさんの幸せが訪れた久留美ちゃんを見ることが出来て、涙…涙…でした。悠人くん、ありがとう。久留美ちゃんの人生のパートナーが悠人くんで良かったと思ってます。

お好み焼き「うめづ」は町工場の憩いの場所でした。貴司くんの両親の会話は夫婦漫才を見ているようでした。笑 こういうシーンがあってこそNHK大阪局が制作する面白いドラマだと思います。笑 こんなに明るく元気で商売気質な両親から、なぜ貴司くんのようなおとなしい子が生まれたのか不思議でしたが、笑 勝さんも雪乃さんも、お客さんの前では、いつも明るくて細かいところにも気を配れる。みんなの悩みを親身に聞いてくれてとても優しい。そんな両親だから、やはり貴司くんは二人のDNAが受け継がれてます。笑

「舞いあがれ!」のラストは、かささぎで飛行中の舞ちゃんが「まもなく一つ目の目的地に到着します。」と言って完結しました。ドラマが終わっても、舞ちゃん、貴司くん、悠人くん、久留美ちゃん…みんなが次の目的地(未来)に向かいますね。私たち視聴者も同じです。舞ちゃんが一足先に、2027年というまだ見ぬ未来への希望を乗せて飛んでくれました。さぁ、4年後の私たちの未来はどうなっているでしょうか?

最高の朝ドラでした。ありがとう舞ちゃん!ありがとう「舞いあがれ!」

追記:

backnumberの清水さん、NHKスタジオ見学に来られていたようです。全員で「舞いあがれ!」ポーズ。

主題歌のbacknumberの「アイラブユー」。この曲すごく好きでした。清々しく壮大な世界観が表現されていて、この主題歌ありきの「舞いあがれ!」だったと思います。おかげでこの曲を聴くと、私の脳内は青い空と海のイメージに広がっていきました。

ドラマの後半からは、まるで貴司くんの思いを乗せているような主題歌だと思いましたが、トータルで考えると貴司くんだけではなく、登場人物それぞれの思いも乗せている歌だったと思いました。

オープニング映像は、舞ちゃんが歩んでいく道のりを描いたものだったんですね。ドラマ開始からネタバレをしていたのだと思うと、お見事としか言いようがないです。

「舞いあがれ!」はbacknumberの主題歌とオープニング映像が秀逸でした。青い空と海をイメージできる、コバルトブルーをドラマのカラーにしたところもさすが「舞いあがれ!」です。

「舞いあがれ!」最終回の日に配信された「舞いあがれ!感謝祭」を楽しむことができました。出演者を代表してヒロイン舞ちゃんを演じた福原遥ちゃん、舞ちゃんの幼なじみで後に夫となる貴司くんを演じた赤楚衛二くん、舞ちゃんの父・浩太さんを演じた高橋克典さん、ドラマの脚本家の桑原亮子さんが登壇されていました。脚本家の桑原さんは、舞ちゃんと貴司くんはどちらかがどちらかを支えるのではなく、お互いを支え合う関係性として描きたかったそうです。桑原さん、仲がとっても良くて素敵な夫婦を描いて下さり本当に感謝感謝です。「舞いあがれ!」の公式SNSなどから画像をお借りしました。

さて「舞いあがれ!」の続きはどうなっていくのか…。私の妄想を書かせて下さい。笑

東大阪の梅津家は三人暮らしになってますね。舞ちゃんの忙しさはこれからも続いていくと思います。舞ちゃんは、かささぎの運転をしながら、刈谷先輩たちと次の技術開発に協力しているかな?舞ちゃんのことだから、たくさん新しいアイデアが思い浮かびそうです。(貴司くんと話してる時 笑)御園さんと始めた「こんねくと」も好調で社員を増員するまでに成長していると思います。町工場の人たちやIWAKURAの力を借りながら、舞ちゃんは「アビキル」と「こんねくと」と両輪で仕事をしていくでしょう。

貴司くんは変わらずデラシネの店主で多方面で執筆作業にも追われてそうです。家庭ではこれまでと変わらず良き夫、良き父親です。歌人として第三歌集も出版しているような気がします。貴司くんもスランプを乗り越える術がわかったから、時には家庭と離れて旅をして…。言葉を見つけていきそうです。リュー北條さんもきっと編集でサポートしてくれるはず!

歩ちゃんは梅津の祖父母に可愛がられてて、お好み焼きはいつでもスペシャルを作ってもらっていそう。笑 デラシネで友達と過ごしたり。貴司くんのような読書家になってて宇宙工学の本を読んでいるかな?舞ちゃんに似ていて頑張り屋で行動派かも。舞ちゃんと貴司くんが10才になった歩ちゃんと食卓でどんな会話をしているか気になるところです。そのシーンが見たかった!

悠人くんは「パパが何でも教えたろ。」と言って、一人娘の紗奈ちゃんにわかりやすいように勉強を教えてそうです。「パパ、私も東大行くわ。」って言ったら動揺しそう。笑 久留美ちゃんに「俺の娘やで。きっと東大行けるやん。どないしよ~。紗奈とは絶対別れたくない。」って相談してるかもしれません。笑「あんたまたそんなことゆうてる。」久留美ちゃん、呆れていそうです。笑

久留美ちゃんは、ドクターヘリに乗ってフライトナースとして活躍していますね。悠人くんと助け合いながら頑張っていると思います。舞ちゃんや貴司くんとは時々同窓会やっているといいな。

五島に戻った祥子さんとめぐみさんも、島の人たちと楽しく暮らしてそうです。街は活気づいていて交通面でも便利になっていくかもしれません。そして時々、舞ちゃん家族が遊びに来てくれて。貴司くんが創作のために一人で五島に戻ってくることもあるかも。五島は歌人・梅津貴司の原点ですから…。

…という、私の勝手な妄想でした。それでは「舞いあがれ!」関連をテーマごとに分けながらブログに書こうと思います。長編になります!


舞ちゃんの人生を振り返ります。①

2023年07月15日 | 朝ドラ「舞いあがれ!」

NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」関連をテーマごとに分けながら書こうと思います。このブログで全て書き終えることで、私の「舞いあがれ!」の思いが完結します。長編になりますが「舞いあがれ!」をご覧になられた方は、よかったらもう一緒に振り返りましょう。ご覧になられてない方はスルーして下さい。苦笑

初めはヒロイン岩倉舞ちゃんの人生を振り返ります。「舞いあがれ!」は朝ドラでは珍しい理工系ヒロインの成長を描いた物語です。町工場や飛行機など工学的なものが取り上げられ、近い将来実用化されると話題になっている「空飛ぶクルマ」の開発にも舞ちゃんが関わっていきます。

初回の冒頭のイメージでは、舞ちゃんは旅客機のパイロットになって空を飛ぶ。誰もがそう思っていたのではないでしょうか…。ところがパイロットになるはずだった舞ちゃんは、最愛の父が亡くなったことで紆余曲折な人生が待ち受ける展開になっていきます。悩んだり、迷ったり、不安になったりすることも…。パイロットになるはずだったヒロインが、どんな人生を送り、どんな選択をするのか。私はドラマを見ながら一喜一憂していました。

舞ちゃんを見ていて「人生は一つにこだわらなくても色々な選択肢がある」「遠回りしたけどこの道を選んでよかった」そう思えるドラマだったと思います。また登場人物それぞれも同じように生きてきたと思います。私が「舞いあがれ!」で学んだことの一つです。では、舞ちゃんのヒストリーを振り返ります。

1994年(舞ちゃん8才)

岩倉舞ちゃんは、ネジ工場を営む父・浩太さん、母・めぐみさん、兄・悠人くんの4人で東大阪に住んでいます。舞ちゃんは人の気持ちを考えすぎて熱を出すような繊細な女の子。原因不明の発熱の為、小学校も休みがち。始業式から八日目になり熱が下がり登校します。

小学校には舞ちゃんのお気に入りのうさぎ・スミちゃんが飼われていました。幼なじみの梅津貴司くんの薦めで飼育係になった舞ちゃんは、同じクラスの望月久留美ちゃんとスミちゃんの世話をすることに。貴司くんは舞ちゃんの隣家に住むお好み焼き屋の一人息子でした。

子供時代の舞ちゃんはとても内気でおとなしい子供でした。失敗するたびに落ち込んでいました。そんな舞ちゃんがとてもかわいそうで、私は毎日泣いて見ていた記憶があります。

ある日、ウサギのスミちゃんが小屋から逃げてしまい、見つけようと走り回った舞ちゃんは熱を出してしまい、浩太さんとめぐみさんは病院に連れていきます。すると医師から環境を変えることを勧められます。

部屋の窓越しから貴司くんは、久留美ちゃんからの手紙を紙飛行機にして舞ちゃんに渡します。優しい貴司くんは、舞ちゃんを子供の頃からずっと見守ってくれましたね。

舞ちゃんの病状に、めぐみさんは心身が疲れ果てていました。それを気遣う浩太さんは、舞ちゃんをめぐみさんの母・祥子さんのもとへ連れていくことを提案します。めぐみさんは、祥子さんとは長年顔を合わせていませんでした。それには理由がありました。

祥子さんは「めぐみ丸」の船長で、漁師だった夫が亡くなり、女手一つで必死にめぐみさんを育てました。今もジャム製造、農業、瀬渡し船の操縦などの仕事をしています。めぐみさんを大学に行かせてあげたくて頑張ってきたやってきたと思います。

ところが、めぐみさんは大学を中退して浩太さんと結婚したいと言いました。祥子さんは「世間知らずのめぐみが町工場をやっていけるはずがない。」と猛反対し、浩太さんにも「娘はやれん。」と言いました。しかし、それでも二人が意思を曲げなかったため、カッとなった祥子さんは「だったら勝手にせい!二度と帰ってこんでよか!」と言ってしまい、めぐみさんも咄嗟に「なら、そうする。」と応じたまま音信不通となりました。

冷静になって時間をかけて話し合えば、または、めぐみさんが大学を卒業してからの結婚だったら、母と娘の関係は変わっていなかったかもしれません。しかし浩太さんは、めぐみさんに内緒で家族の近況を祥子さんに伝えていました。浩太さんに出来た精一杯の誠意だと思いました。

浩太さんは「東大阪のことは自分がちゃんとやるから」と言って、舞ちゃんとめぐみさんを五島列島へ送り出します。めぐみさんにとっては14年ぶりの帰郷です。フェリーを降りると、祥子さんが迎えに来ていました。舞ちゃんはそこで初めて祥子さんと出会います。序盤の祥子さんはとても気難しい印象でしたね。

めぐみさんは舞ちゃんを療養させるためやってきましたが、14年間も音信不通だった祥子さんとの間には気まずい空気が流れていました。

何日かが過ぎ、祥子さんは、舞ちゃんがめぐみさんの顔色をうかがって自分の意見を言えなくなっていることに気づきます。舞ちゃんをこのまま預かり、めぐみさんだけが東大阪に帰るよう促します。

めぐみさんは東大阪へ帰り、心細い舞ちゃん。祥子さんの二人暮らしが始まりました。舞ちゃんは、また熱が出るようなことがあったらどうしようという不安がありました。

祥子さんは、舞ちゃんに自分のことは自分ですること、自分の気持ちをきちんと言うことの大切さ、失敗することの大切さを教えます。祥子さんと一緒に暮らしながら舞ちゃんはいろんなことに挑戦しました。しかし、舞ちゃんは洗い物の皿を割ったり、寝坊して学校に遅刻したり、失敗ばかり。何をやっても上手くいかずに落ち込む舞ちゃん。祥子さんはそんな舞ちゃんを叱ることなく励ましてくれました。

舞「私な、何やってもでけへん。」

祥子「出来んなら出来ること探せばよかろ。失敗するは悪いことじゃなか。」

舞ちゃんは、祥子さんのお手伝いをすることになりました。ビワを摘み、ジャムを作り、瓶詰をする。祥子さんの手ほどきを受けながら、失敗をしつつもなんとかできるようになりました。舞ちゃんは一つのことをやり遂げる喜びを初めて知ります。そして舞ちゃんの表情が明るくなっていきました。

祥子さんの手ほどきと五島の自然に囲まれながら、舞ちゃんの病状も軽くなっていきました。そんな舞ちゃんの様子を電話で聞いて、浩太さんとめぐみさんは喜びます。舞ちゃんの近況を通して、めぐみさんは祥子さんと自然に会話が出来るようになっていました。舞ちゃんが、祥子さんとめぐみさんを繋ぐ架け橋となりました。舞ちゃんは、人と人を繋いでいく宿命のヒロインだったのかもしれません。

五島にいる舞ちゃんは、貴司くんに大瀬崎灯台の絵葉書を送りました。この頃、貴司くんは舞ちゃんがいなくて寂しかったでしょうね…。舞ちゃんからの絵葉書が届いて嬉しかったはず。舞ちゃんからもらった貴司くんの大切な宝物になりました。後にこの絵葉書が貴司くんの人生を変える大きな道標となっていきます。舞ちゃんは、貴司くんと五島を繋ぐ架け橋にもなっていくのです。でもそれはまだ先のこと…。

役場に勤める信吾さんの息子の一太くんは「舞!」と気さくに話しかけてくれる、活発でムードメーカー的存在。とても優しくて、舞ちゃんと仲良くしてました。五島で親しい幼なじみになりました。幼なじみの貴司くんとは正反対のキャラです。笑 ひょっとすると、一太くんは大人になった舞ちゃんと再会したら、恋愛に発展するって可能性もあり?と思ってました。舞ちゃんと一太くんは10年後再会しますが、そうならず…。苦笑

祥子さんと舞ちゃんの仲は、親密になっていきました。ある日、舞ちゃんはバラモン凧を祥子さんと一緒に作りました。ところが、祥子さんは釣り客を迎えにいく約束の時間に遅れてしまい、激怒させてしまいました。落ち込む祥子さんでしたが、舞ちゃんに励まされます。

祥子「失敗してしもた。」舞「おばあちゃん、失敗は悪いことやないんやろ?」

祥子さんは健気な舞ちゃんを優しく抱きしめます。このシーン見てたら涙が止まりませんでした。祥子さんに励まされ、島の人々に温かく見守られながら、舞ちゃんは自主性が見に付き、失敗することへの恐怖心も克服します。

舞ちゃんは、祥子さんが瀬渡しの仕事で乗っている船の名前が「めぐみ丸」という母の名前がつけられていることを知り、なぜめぐみさんと祥子さんが14年間も音信不通になっていたのかを聞きます。祥子さんは本当はずっとめぐみさんと会いたかったこと。舞ちゃんや悠人くんと会いたかったこと。そして、今、舞ちゃんと一緒に暮らせて嬉しいことを伝えました。祥子さんは、いつものように磯釣りの客を船で連れていく。舞ちゃんは生き生きと船を操縦する祥子さんの姿に感心します。

一太くんの弟の誕生祝いに作られた五島の伝統であるばらもん凧は2メートルもある巨大なもの。海を見下ろす高台の公園に、凧揚げメンバーが集まってきました。凧を揚げる前、一太くんから、舞ちゃんが揚げるようにと勧められます。

舞ちゃんは不安になりますが、勇気を出して凧揚げに挑戦します。ばらもん凧は船にあおられてしまいますが、みんなが助けに入って、ばらもん凧は空高く揚がりました。ばらもん凧を自分で空に飛ばすことができました。元気になり、体質が改善した舞ちゃんは東大阪に戻ることになります。五島を離れることになり祥子さんは舞ちゃんにエールを送ります。

祥子「舞も、ばらもん凧のように、どがん向かい風にも負けんとたくましく生きるとぞ。」

舞ちゃんは、祥子さんの言葉を胸にして五島を去りました。迎えに来てくれためぐみさんとは飛行機で帰りました。ばらもん凧を揚げたことがきっかけで、舞ちゃんは空に憧れを抱くようになります。

東大阪に帰ってくると、浩太さんと悠人くんがカレーを作って待っていました。浩太さんが作ったカレーの味にツッコミを入れる悠人くんに笑えました。笑 舞ちゃんは初めて飛行機に乗った興奮を浩太さんに伝えます。すっかり飛行機に魅了された舞ちゃん。実は浩太さんも飛行機が好きで、浩太さんの夢は飛行機を作ることだったと舞ちゃんは知りました。

久しぶりに東大阪の学校に登校する舞ちゃん。同じうさぎの飼育係の久留美ちゃんと再会しますが、ウサギのスミちゃんが死んでしまったことを聞かされ落ち込みます。舞ちゃんは江戸時代の絵図を参考にして、ばらもん凧に翼をつけることを想像して凧を改造します。貴司くんに手伝ってもらって凧揚げを行うけれど、翼がもげてすぐに落ちてしまって失敗。

そのことを浩太さんに相談すると模型飛行機を持った浩太さんの写真を見せてもらう。その後、模型飛行機の作り方を浩太さんに習おうとしますが、浩太さんは仕事が忙しいため、舞ちゃんは自力で勉強を始める。

舞ちゃんと貴司くんは、行きつけになった古本屋。デラシネに来ていました。舞ちゃんは模型飛行機づくり。貴司くんは、詩や短歌を愛する店主・八木さんの詩を読んでいます。貴司くんは八木のおっちゃんと出会ったことで言葉に興味を持っていきます。舞ちゃんの飛行機作りは、なかなかうまくいきません。そして舞ちゃんは、久留美ちゃんを秘密基地デラシネに誘います。舞ちゃん、貴司くん、久留美ちゃんは三者三様の過ごし方をしていました。

そのころ浩太さんの工場の経営は日に日に苦しい状況になっていました。それでも浩太さんは舞ちゃんが模型飛行機作りで苦労しているのを手助けし、舞ちゃんを遊園地に連れていくという約束を果たします。浩太さんは娘思いで優しく素敵なお父ちゃんです。

工場の受注が減ってしまい浩太さんは新たな受注先を探していました。経営不振脱却の糸口を手にした浩太さんは東大阪の仲間の助力も得て、新たなネジ作りに挑みます。

浩太「まだ諦めるわけにはいかへんな。」浩太さんは、新しい特殊ネジの試作を重ね、無事成功します。出来上がるには一か月半かかる案件を3週間で終えることが出来ました。すごい情熱の持ち主です。

舞ちゃんの「お父ちゃんを元気にするために模型飛行機を作る」という思いに共感した久留美ちゃんも、舞ちゃんの手ほどきを受けつつ、模型飛行機を作り始めます。舞ちゃんと貴司くんは、久留美ちゃんと仲良くなっていきました。模型飛行機を完成させるために、工場の章兄ちゃんにも上手く飛ぶ形状を教えてもらいました。

模型飛行機を作り上げた舞ちゃんと久留美ちゃんは、浩太さんとめぐみさん、悠人くん、久留美ちゃんの父・佳晴さん、貴司くん、工場の職人の笠巻さん、章兄ちゃんを校庭に誘って、内緒にしていた模型飛行機の初飛行を披露します。舞ちゃんと久留美ちゃんの模型飛行機は空に舞い上がり、苦境に立たされていた浩太さんと佳晴さんを元気づけました。ちなみに貴司くんが模型飛行機を作らなかったのは、お父ちゃんはいつも元気なので、あれ以上元気になったら…と思ったみたいです。笑

浩太「よぉ飛ぶなぁ。」

浩太さんは嬉しそうに空を見上げます。向かい風に立ち向かい工場のピンチを乗り越えました。いつか飛行機の部品を作りたい夢が叶いますように…。

工場の経営が順調になってきて浩太さんは、悠人くんと舞ちゃんに言いました。

浩太「やりたいことやったらええ。」悠人「ほな、東大行くわ。」悠人くん、面白い子です。笑

舞「飛行機作りたい!いつかお父ちゃんとジャンボジェット機飛ばそうな。」舞ちゃん、すっかりたくましい元気な女の子に成長しましたね。

「夢だった飛行機を作れるようにがんばり。」と両親から励まされました。

2004年4月(舞ちゃん18才)

十年の歳月が流れ、舞ちゃんは大学生になりました。五島のばらもん凧をきっかけに空への憧れを育んだ舞ちゃんは、浩太さんの影響で飛行機づくりの夢を持ち続け、航空工学を学んでいました。

大学で舞ちゃんは人力飛行機と出会い、その夜、両親に人力飛行機の美しさを語ります。舞ちゃんの目が輝いています。翌日、好奇心から、人力飛行機を作って飛ばすサークルをしているなにわバードマンへ入部します。そこには設計担当者の刈谷さんや女性パイロットの由良さんがいました。

新入部員として人力飛行機の翼のリブ作りを刈谷さんから任される舞ちゃん。気になるのは女性でパイロットを務める由良さんの存在でした。記録のためにひたすらトレーニングをする由良さんを舞ちゃんや部員たちは期待と尊敬のまなざしで見つめます。

久しぶりに東大阪に帰ってきた悠人くん。舞ちゃんはお好み焼き「うめづ」に居座ろうとする悠人くんを、なんとか実家に連れていきます。久しぶりに4人で食卓を囲んでも、険悪なムードになってしまう岩倉家。

浩太さんとめぐみさんは悠人くんと連絡が取れずに心配していました。悠人くんは就職が内定したことを告げますが、3年で辞めて投資で稼ぐつもりだと宣言。それを聞いた浩太さんは、なぜ辛抱ができないのかと言いますが、二人の口論はエスカレートするばかり。舞ちゃんとめぐみさんは、悠人くんをいさめようとします。浩太さんは「まぁ見とけ」と言って部屋を出ていきました。

イカロスコンテストに落選した人力飛行機・スワン号でしたが、記録飛行でスワン号を飛ばすことを決め、部員たちは決起会を開く。そこで舞ちゃんは、刈谷さんや由良さんら仲間たちのスワン号にかける熱い思いに触れます。そんな中、舞ちゃんは自分のスケッチブックを披露します。これまで舞ちゃんが描きためてきた数々の飛行機がありスワン号の姿もありました。

テスト飛行でバランスを崩し墜落したスワン号。パイロットの由良さんは左脚を骨折し全治二か月と診断される。刈谷さんは設計ミスが原因だと自分を責めます。そんな中、記録飛行を諦めきれない鶴田さんと、あきらめるべきだと主張する刈谷さん。由良さんの代わりとなるパイロットが見つからないと、記録飛行はできない。しかしメンバーからは舞ちゃんなら由良さんと体格が近いので、代役になりうるのではという意見が出ます。

舞ちゃんはスワン号のパイロットに志願します。なにわバードマンの部長の鶴田さんは返事を保留する。しかし、舞ちゃんの意志は固く、パイロットに必要な体力をつけるために準備を始めます。舞ちゃんをパイロットにすべきかどうか悩む鶴田さんは、病院に入院中の由良さんに相談します。由良さんは舞ちゃんしか適任者はいないと鶴谷さんに告げます。

舞ちゃんがパイロットになることを、スワン号を設計した刈谷さんは認めず、なにわバードマンに戻ろうとしません。部員たちは舞ちゃんの体格に見合った操縦席を作ろうと模索するが、それはスワン号の設計全体に影響することだった。スワン号の設計を部員たちが変えようとしていることを舞ちゃんから聞いた刈谷さんが、怒り心頭で部室に乗り込んで口論になりつつも、設計変更を申し出た。

鶴田「大事な仲間やから窮屈な飛行機で飛んでほしくないんや!」

刈谷「一日で書き直すけん。スワン号をど素人のパイロットでも記録ばくれる飛行機にしちゃる。」

スワン号のパイロットとなった舞ちゃんが、刈谷さんから課せられたのは体重の減量(マイナス5㎏)と体力強化、特に脚力の向上。舞ちゃんは早朝からロードバイクでのトレーニングや食事制限で目標達成を目指す。しかし達成しなければいけないノルマは簡単なものではなく、非常に過酷なことでした。

一方、舞ちゃんの幼なじみの貴司くんは、システムエンジニアとして働いていましたが、営業成績がなかなか伸びず心が折れそうになっていました。

記録飛行まであとひと月。大学の夏休みに入り、舞ちゃんのトレーニングはますます過酷になります。体力がなかなか増強しません。部室で行われた体重測定でも、目標値の半分にも満たない状況。そんななか、刈谷さんが舞ちゃんのペダルを漕ぐ力の目標値を下げることを提案します。それは、舞ちゃんが目標とする50分間ペダルを漕ぎ続けられるようにするためでした。その設計変更に部員たちもなんとかしようという空気になっていました。

舞ちゃんによるテスト飛行を控え、スワン号の最終的な組み上げに取り組む部員たち。由良さんは舞ちゃんに操縦桿の扱い方を教えるとともに、その操縦次第でどこへでも行けるとパイロットの醍醐味を打ち明けます。由良さん、かっこよくて素敵な先輩ですね。

一方、浩太さんは工場を拡大。株式会社IWAKURAを立ち上げます。飛行機の部品を作るという夢に向かって一歩踏み出します。そうした近況を舞ちゃんは悠人くんに電話で伝えていました。しかしIWAKURAの誕生の知らせにもそっけない態度です。また悠人くんは妹の舞ちゃんの電話にしか出ませんでした。両親に対する反骨心のようなものがありました。

そして、スワン号のテスト飛行に臨んだ舞ちゃんは無事に終わらせますが、ペダルの重さに自信を無くします。刈谷さんは改良の余地があると言うが、それには金属部品の特殊加工が必要でした。そこで、部員たちは、工場を営んでいる浩太さんに相談して加工をしてもらいました。

スワン号の記録飛行まであと3日。舞ちゃんは目標の体重をクリアします。由良さんのけがも完治し、喜ぶ舞ちゃん。そして課題だった体力も目標値に届きました。そしてフェアリングも完成する。記録飛行前日、舞ちゃんが部室に行くと、全部員がすでに集まっていた。舞ちゃんの炭水化物解禁に合わせ、部員たちはたこ焼きを作って舞ちゃんを労います。舞ちゃん、最高においしいたこ焼きでしたね。

記録飛行当日、フライトには絶好の天気となりました。舞ちゃんが目指すのは、女性パイロットの世界記録15.44キロメートル超え。

舞「右翼OKですか?左翼OKですか?胴体OKですか?指示だしOKですか?ペラ回します!」

設計担当の刈谷さんは、人一倍空を飛ぶことを夢見ていました。「飛行機は向かい風受けて高く飛ぶんや。」14㎞飛ぶことは、舞ちゃんにかかっている。いよいよ、スワン号の挑戦が始まります。

刈谷「岩倉なら大丈夫。自分ば信じて飛べばよか。」

刈谷さんがエールを送る中、舞ちゃんは仲間たちの思いに応えようと懸命にペダルを漕ぎます。そしてスワン号は琵琶湖上の空へ飛び出していきました。気持ちに余裕が出来た舞ちゃんは、自分が飛んでいることを実感し感動します。しかし挑戦は始まったばかり。湖上では、ボートから無線連絡で刈谷さんと由良さんがサポートし励まします。

刈谷「最高に仕上がった飛行機と最高に仕上がった夢が未来で待ち合わせているぞ!」刈谷さんロマンティストだとからかわていました。笑 まぁ演じているのが、あの高杉くんだもの。笑

舞ちゃんの体力がどんどん落ちていき、漕いでいるペダルの速度も弱くなっていきました。「みんなの夢背負ってんねん。こんなところで。」夢を託された舞ちゃんは踏ん張ります。結果は3.5Km。悔しくて悲しくて涙が止まらない舞ちゃん。しかし、バードマンの仲間は全員が舞ちゃんの健闘を称えます。

刈谷「今日のためにここまで生きてきたんだって思えたか。全てをかけられたことを誇りに思う。スワン号お前に任して良かった。」

舞「この日のために飛んだんや。その空、琵琶湖の空を飛んだ。」

みんなで作ったスワン号を琵琶湖に飛ばしたい!その一心でひたむきに頑張った舞ちゃん。飛行機を好きと見抜いてくれた鶴田さん、憧れの由良さん…かけがえのない仲間との出会い。忘れられない舞ちゃんの青春となりました。

スワン号の記録飛行を終えた舞ちゃんは、三年生が抜けた新生なにわバードマンのパイロットを目指して、トレーニングを続けます。そして、時は秋になり、部内選考が行われ、その結果、新しいパイロットには由良さんが選ばれます。舞ちゃんは由良さんに祝福の意を表しますが、琵琶湖の空を飛んだ気持ちが忘れられず、いつしか「パイロットという職業」という本を手にします。

一方、会社が順調な浩太さんは、飛行機の備品を作る夢を語ります。そして舞ちゃんはスワン号で空を飛んだことがきっかけで旅客機のパイロットになりたいという新たな夢ができました。舞ちゃんの飛行機への憧れは、空を飛ぶ憧れへと変わっていきました。

両親に伝える前に舞ちゃんはパイロットになりたいことを悠人くんに相談しました。悠人くんは舞ちゃんの話を聞いて、興味本位な様子でしたが反対はしませんでした。

悠人「無謀な夢を。遅れてきた反抗期。どこまで続くか見ものやな。」しかし舞ちゃんは、旅客機のパイロットになりたいことをなかなか浩太さんとめぐみさんに言えずにいました。

Xmas、幼なじみの貴司くんと久留美ちゃん三人で集まり、舞ちゃんはパイロットになりたいことを相談します。久留美ちゃんは早く伝えた方がいいとアドバイスしました。貴司くんは夢を見つけた舞ちゃんのことを羨ましそうに見つめていました。

ついに舞ちゃんは、浩太さんとめぐみさんに旅客機のパイロットになりたいから大学を中退して、航空学校に行かせてくれと頼みました。しかし、めぐみさんから、とにかく大学を卒業すべきだと強く反対されてしまいました。

舞「お母ちゃんだって、お父ちゃんと出会って大学中退したんやろ?その気持ちに間違い無かったんやないの?」

浩太「舞!」

岩倉家は重い空気に包まれてしまいます。一方、久留美ちゃんは父の佳晴さんとの関係がぎくしゃくしたままで、子供の頃に離別した母親への思いをつのらせていました。そしてその頃、貴司くんは三日も帰宅せず行方不明になり電話にも出ない状態でした。

貴司くんは、会社を辞め失踪していました。その知らせを聞いた舞ちゃんは貴司くんに電話しますが繋がりません。舞ちゃんと久留美ちゃんは、古本屋・デラシネに向かいますが、デラシネは閉店していました。舞ちゃんは貴司くんの異変になんとなく気づいていましたが、自分のことで頭がいっぱいで気遣えなかった自分を責めます。貴司くんの母・雪乃さんは貴司の勤めていた会社に話を聞きに行くものの、何もわからずじまいで帰ってきます。貴司くんの安否がわからず貴司くんの両親の心労は増すばかり。

貴司くんが長崎の五島にいるとわかった舞ちゃんは、久留美ちゃんと一緒に五島に向かいます。舞ちゃんには貴司くんの居場所に覚えがありました。それはかつて舞ちゃんが送った絵葉書に写っていた大瀬崎灯台でした。貴司くんはそこにいました。舞ちゃんと久留美ちゃんが現れて、驚く貴司くんでしたが、二人に自分の心の内を吐露します。幼なじみ三人はこの日、祥子さんの家に泊まり、貴司くんは旅をしながら短歌を詠み、歌人の道に進むことを決意。舞ちゃんも自分のなりたい夢を貫くことを決心します。

久留美ちゃんは離別していた母親と福岡で再会し和解することができました。貴司くんも東大阪に帰宅し、両親に本心を打ち明けました。自分の思いを受け止めてくれた両親に感謝する貴司くんでした。

舞ちゃんを迎えに来た浩太さんとめぐみさんに、舞ちゃんは航空学校に行きたいと両親を説得します。

舞「お願いします!航空学校に行かせてください。」

めぐみさんは、舞ちゃんがただの思いつきで言ってるのではなく、自分の本当の望みも踏まえて、よく考えた末に航空学校入学を望んでいると知る。また浩太さんが舞ちゃんの意思を尊重しようとしている。めぐみさんは自分の考え方を変え、舞ちゃんの航空学校進学を認め応援することにしました。

めぐみさんが舞ちゃんのパイロットになる夢を了承する様子を見て、祥子さんはかつての自分とめぐみさんのことを思い出していました。

祥子「めぐみの話ば、ちゃんと聞いてやればよかった。すまんかったねぇ。あの時、私もお前の気持ちを認めてやればよかったねぇ。めぐみは大阪で、ちゃんと幸せになったたいねぇ。」

祥子さんは、めぐみさんとの長年のわだかまりも消えて仲直りが出来ました。浩太さんは祥子さんにめぐみさんを連れていったことを謝ります。

浩太「めぐみさんに幸せにしてもろてました。」

祥子「浩太さん、めぐみば幸せにしてくれて、あっがとね。」

めぐみさんは、涙が止まりません。三人は和解することが出来ました。さて次はいよいよ航空学校編に入ります!舞ちゃんはパイロットになれるのか??


舞ちゃんの人生を振り返ります。②

2023年07月15日 | 朝ドラ「舞いあがれ!」

航空学校への入学を目指すことになった舞ちゃんは、受験に向けて猛勉強の日々。受験資格が大学二年以上在籍し、一定以上の単位取得をしていなければならず、競争率も高い。一次が筆記試験、二次は身体検査を終え、舞ちゃんは最終試験の面接までこぎつける。面接会場で同席した受験生は、自信家であからさまに舞ちゃんを見下し高慢な態度で接していた。

ついに合格発表の日が訪れた。舞ちゃんは入学試験に合格!「うめづ」で貴司くんと久留美ちゃんとお祝い会が開かれた。貴司くんは日本中を旅しながら元気そうにしていました。

無事に航空学校に入学した舞ちゃんは、宮崎本校で寮生活を始める。同室には矢野倫子さんがいた。男子ばかりだと思っていた舞ちゃんは、女性がいることに安堵します。そして、最終面接で会ったあの高慢な受験生の柏木くんも合格していました。クラスでは6人ずつの班分けが行われ、舞ちゃんは柏木くんや倫子さんと同じ班になり、水島くん、吉田くん、中澤くんと知り会う。仲間意識を持たない柏木くんは5人となかなか打ち解けようとしなかった。柏木くん、第一印象は最悪できたが、彼が卒業の時には一番人が変わります。笑

宮崎座学課程合格の記念写真。柏木くんだけ笑顔じゃない…。

舞ちゃんの班内では、都築教官が持つ黒いノートにそれぞれの需要な評価が書かれていて、帯広のフライト課程に引き継がれるので要注意だと話題になる。そんな中、授業の課題で柏木くんと矢野さんが対立して、班内は気まずい雰囲気になってしまう。舞ちゃんは、皆をまとめようとクリスマスパーティーを提案する。

なんと!柏木くんはお好み焼きの存在をここで初めて知ったのです。笑 カルチャーショックを受けたよう。柏木くんの家はエリート一家。お父さんは国際線のパイロットで、お母さんは元CA。裕福な家庭に育ったため庶民の味に出会ったことがなかったのかもしれない。舞ちゃんと出会い、同期と学び合いながら柏木くんは少しずつみんなに心を開いていくようですが…。

小テストの点数は75点だが、前回よりも上がったことを素直に喜ぶ舞ちゃんに、柏木くんは全体の平均点を下げていると批判する。あー柏木くん!そんなこと言っちゃダメよ!

一方、舞ちゃんと久しぶりに電話で話した実家の浩太さんは、新しい仕事に取り組むか迷っていると打ち明けた。それは自動車の部品作りだった。舞ちゃんは浩太さんの背中を押そうとしますが、その話を立ち聞きしていためぐみさんは、IWAKURAで自動車部品ができるのかと心配する。

宮崎校の座学課程の最終試験を受ける舞ちゃんたち。結果は53回生Ⅲ期Aチーム全員合格!次は帯広で飛行訓練に入ります。

帯広でのフライト課程を前に、舞ちゃんは一旦帰省する。東大阪の浩太さんとめぐみさんは、舞ちゃんをご馳走を用意して出迎えた。そんな折、悠人くんからの小包が岩倉家に届く。中には金色の奇妙な置物が入っていた。金の宇宙人にも見える。わけがわからない3人。舞ちゃんは、早速悠人くんに電話するが、とりつく暇もなかった。悠人くん説明して!笑

北海道帯広でのフライト課程に挑むことになった舞ちゃんは、貴司くんから届いた短歌の絵葉書で元気づけられる。どうやら貴司くんは福井の港で働いているようだ。航空学校編では貴司くんが登場するシーンがほとんどない。けれども貴司くんのこの短歌の存在はとても大きかった。舞ちゃんのそばにいなくても貴司くんの分身のように近くに存在していたのだ。

帯広で舞ちゃんは三人一組のチームに分けられるが、またしても柏木くん、そして水島くんと同じ班になる。担当教官は、学生の間で情け容赦ない鬼教官と噂される大河内教官であることがわかり、戦々恐々の中、フライトシミュレーターによる訓練が始まる。大河内教官待ってました!やっぱりかっこいい!

舞ちゃんと柏木くん、水島くんは、初フライトの日を迎える。学生たちは、フライト前に気象状況と飛行計画のブリーフィング、安全に飛行できるか否か大河内教官へ説明を行う。舞ちゃんたちは無事に行い、遂に初フライトに挑む。学生3人のうち、操縦開始の手順であるプロシージャーがちゃんとできなかった舞ちゃんが、大河内教官から訓練の一番手として指名される。その訓練は想像を超える厳しさだった。頑張れ舞ちゃん!

一方、「ノーサイド」で、久留美ちゃんは舞ちゃんからのメールを読んでいると、そこに悠人くんが現れる。久留美ちゃんは悠人くんから会社を辞めたと聞かされ、久留美ちゃんは舞ちゃんにそのことを伝える。心配した舞ちゃんは悠人くんに電話をするが、悠人くんに「ええ感じで空を飛んでいるのか?」と聞かれ、言葉に詰まってしまう。

一方、浩太さんとめぐみさんは、悠人くんが投資家になったと舞ちゃんから聞かされます。東大阪に商談で訪れた悠人くんは自宅には帰らす「うめづ」で食事をしていました。

めぐみ「今の仕事の先に悠人が手に入れたいものや、やりたいことがあんの?」

悠人「小さい工場で、金に苦しんでるあんたらと俺はちゃうねん!」

悠人くんにも、明確なビジョンがもちろんあるのでしょうが、めぐみさんを傷つける反抗的な態度でした。両親と悠人くんとの間に大きな確執が生まれていました。

大河内教官の指導は厳しく、飛行訓練は日々その難易度を上げていた。

大河内「パワー絞れ。」「慎重になりすぎてる。」着陸に苦戦する舞ちゃん。

一日一時間のフライトで技術を取得し、審査を通らないといけなかった。舞ちゃんは柏木くんと苦手な着陸のイメージトレーニングに励む。持参した手作りのレバーを柏木くんに褒められて、舞ちゃんはそれを作った父親の話をすると、普段は自分のことを話さない柏木くんが、国際線パイロットである父親の話を始める。舞ちゃんの握る操縦桿に柏木くんが手を覆って調整を手伝っていた。二人はお互い意識し合うようになっていった。

翌日、飛行訓練は突然の飛行空域変更となるが、柏木くんはその空域の予習もしていると大河内教官を納得させて、一番手として訓練飛行に挑む。ところがこれまで順調にフライトを行っていた柏木くんに、容赦なく大河内教官から厳しい指摘を浴びせられる。

大河内「自分を過信する人間はパイロットに向いてない。」

大河内教官から、厳しい言葉を告げられた柏木くんは深く落ち込みます。舞ちゃんや水島くんにも八つ当たりするようなことを言ってしまったり。プレッシャーを感じているようです。

すると舞ちゃんが、落ち込む柏木くんを励まします。

柏木くんと水島くんがつかみ合いのケンカをした翌日、悪天候のため飛行訓練は中止になる。舞ちゃんは大河内教官に、なぜ柏木くんが操縦訓練で迷子になるのか尋ねる。大河内教官はその問いに厳しい見解を示す。一方、柏木くんは一人で地図に多くの書き込みをしながら翌日のフライトの予習をする。そういう柏木くんを見て、矢野さんはプレッシャーを感じているんだろうと悟った。

柏木くんのために、体でシミュレーションできるよう、みんなが体育館に集合して準備してくれました。そんな仲間がいるって素敵なことです。

舞「パイロットは一人飛ぶわけやないですよね。失敗したり弱いとこ見せてもええと思うんです。いつか一人で飛べるようにもっと強くなれるように。私たち、飛ぶためにここに来たんですよね。私らチームになったんやないんですか。」

チームメイトがつらい思いをしている時は、いつも手を差しのべるところが舞ちゃんらしいです。

中澤さんに妻から離婚届が送られて来る。それを矢野さんに見せると、今は単独飛行が可能かをチェックする試験に集中すべきだと言われる。

一方舞ちゃんは、柏木くんのことが気になってなかなか寝つけなかった。飛行操縦試験の為に必死で眠ろうと目をつぶる舞ちゃんは何とか眠ることが出来た。翌朝、朝食をとろうと食堂に行くと、舞ちゃんは柏木くんを意識してしまい、会話を避けて離れた席に座ってしまう。同期の友情と恋が芽生えようとしてますね。

プリプロチェック前「みんなで円陣組んじゃう?」という水島くんの提案で、円陣を組み気合を入れるメンバー「全員、合格するぞー!!」

舞ちゃん、柏木くん、水島くんは緊張したプリソロチェックを終えて、大河内教官から結果を伝えられる。柏木くんは無事合格する。そして着陸に手こずった舞ちゃんも、なんとか合格する。しかし水島くんは不合格だった。舞ちゃんは、急な横風にあおられ着陸ミスをしたことを気にかけ大河内教官にそのことを尋ねると、大河内は着陸を取りやめ危険回避をしたことを評価したと答える。そしてセンターラインを外した着陸を改善するよう指導される。

舞ちゃんは水島くんの不合格を言い渡した大河内教官に反感を持つが、パイロットになることの厳しさを痛感させられる。

大河内「努力をしても、パイロットになれない学生もいる。審査に私情は不要だ。努力しても届かない人もいる。」

不合格となり帯広を去る水島くんを同期全員で見送った。柏木くんが水島くんとの別れを一番悲しんでいました。ケンカしたり一緒に喜んだりしながら一緒に頑張ってきたチームメイトでした。

「パイロットになれなくても、彼の人生が終わったわけではない。」大河内教官の水島くんへの言葉は、貴司くんが送ったトビウオの短歌と実はリンクされています。貴司くんの短歌と大河内教官の言葉が、これから舞ちゃんの進むべき道標となっていくのです。航空学校時代に、そのフラグがあったと思うと鳥肌が立ちました。

舞ちゃんたちは、仲間との別れに落胆しました。そんな舞ちゃんを矢野さんは、翌週から始まるソロフライト訓練に向けて予習をしようと励ました。矢野さん前向きです。

いよいよソロフライトの訓練が始まり、舞ちゃんも初めての単独飛行に望みます。無事に着陸し、帯広の上空を旋回する舞ちゃんは、ふと隣を見ると大河内教官の姿はなく誰もいない。舞ちゃんに緊張が走る。地上から柏木くんは応援していた。

舞「ひとりで飛んでる…信じられへん。やっぱ怖いな。」

訓練最後の山場である着陸態勢に入る舞ちゃん。管制室から大河内教官や柏木くんが見守る中、舞ちゃんは着陸するが、センターラインを外してしまう。舞ちゃんの飛行機を、冷静かつ穏やかな声で誘導した大河内教官。誰よりも心配していたのは大河内教官だったかもしれません。

連日、大河内教官による厳しい着陸の特訓を受けた舞ちゃんは、疲労がたたり熱を出してしまう。寝込んでいる舞ちゃんにお見舞いのアイスクリームが二つ矢野さんから届けられる。差し入れてくれたのは大河内教官でした。大河内教官、優しい一面がある方だったんですね!

一方、めぐみさんと浩太さんは、家に近づこうとしない悠人くんを心配します、めぐみさんは投資家になった悠人くんを応援しようと言う。しかし浩太さんは、悠人くんのことが理解できないと本音を漏らす。

熱も治まり訓練に復帰する舞ちゃんでしたが、飛ぶのが辛く何のために訓練しているのかよく分からなくなってきた、と苦しい胸の内を吐露する。大河内教官は舞ちゃんに助言した。

大河内「(自分は若い頃は体調を崩したときに)飛べなかったことが、辛かった。」「決して間違えるな。訓練や審査に囚われず、なぜパイロットを目指したんだ。それを思い出せ。」大河内教官かっこいい!

柏木くんは、訓練飛行時間が足りてないことから舞ちゃんが失格になることを危惧して担当教官を変えてもらおうと言う。だが舞ちゃんは、大河内教官のことを勘違いしていたかもしれないと言って、このまま大河内教官の下で指導を受けたいと答えた。そこが舞ちゃんらしいところ。

ソロフライト訓練の途中、急な天候の悪化により帯広ではなく釧路空港への着陸を指示された舞ちゃんは、大河内教官の並走飛行によるサポートを受け、一路釧路空港へ向かう。

大河内「岩倉学生、聞こえるか。右を見ろ。釧路まで私が誘導する。自信を持て。落ち着いて。やれば出来る。」

大河内教官の励ましを受け、舞ちゃんは心を落ち着かせて着陸態勢に入る。舞ちゃんの着陸は、滑走路のセンターラインにしっかりと乗る。

大河内「よくやった。これまでで一番の着陸だ。」

柏木「俺、お前のことが好きだ」舞ちゃんは突然、柏木くんから告白されます。

柏木くんから告白されて、舞ちゃんはすぐに久留美ちゃんに電話をして恋の相談をします。

久留美「なんや、舞も好きやん。」舞ちゃんの恋の悩みに久留美ちゃんが背中を押してくれます。

いよいよ最終審査が三日間行われ、初日は教官の質問に口頭で応える口述審査。二日目は実際に飛行してその習熟度をはかるエアーワークの審査。この二日間で舞ちゃんたちは、立派に成長した姿を見せていた。

そして、最終日。帯広空港を起点に各空港を巡る野外飛行する野外航法に臨む。大河内教官は、舞ちゃんと柏木くんを帯広空港から見守る。無事二人は最終審査に合格する。最終審査を終えた大河内教官は二人の努力を称えた。

大河内「いつか君たちが操縦する旅客機に乗れることを楽しみにしている。」

舞ちゃんと柏木くん。嬉しいお祝いの言葉を頂きましたね。

舞ちゃんの夢は「作ること」から「飛ぶこと」へ。航空学校では仲間との別れ、挫折、そして恋。自分の夢を精一杯追いかけた青春の第二幕でした。ソロフライトで襲ったアクシデント…大河内教官の見守る中、一人でやりきった舞ちゃんの涙が忘れられません。よく頑張りました。

舞ちゃんは、柏木くんに誘われ帯広でデートします。ブルーサルビアの美しい丘で、柏木くんに告白の返事を伝えます。相思相愛となり、二人は付き合うことになりました。

帯広での訓練課程を無事終了した舞ちゃんは、東大阪に帰省します。浩太さんとめぐみさんが暖かく出迎えると、柏木くんも一緒にやってきました。戸惑う浩太さんとめぐみさん。航空学校の同期だと紹介する舞ちゃん。浩太さんは、柏木くんに向かって、舞の父だと自己紹介します。

柏木くんも自己紹介するものの、舞ちゃんはそれを遮るように柏木くんはとても仲の良い友達だと言う。しかし、柏木くんは「うめづ」で「舞さんと真剣にお付き合いしていくつもりです。」と挨拶をした。浩太さんは誠実な柏木くんを舞ちゃんの交際相手として認めました。

浩太さんに交際を認められて喜ぶ舞ちゃんと柏木くん。二人で幸せな時間を過ごそうとしていた時に、外から物音が…。窓を開けたら貴司くんが窓越しにいました。久しぶりの再会に喜ぶ舞ちゃんと貴司くんだった。貴司くんは、舞ちゃんに彼氏がいることを初めて知る。柏木くんは貴司くんのことを意識していた。

舞「あ、帯広でな貴司くんの短歌、いつでも見えるとこに貼ってたんやで。あれ、ええなぁ」

舞「”とびうおが 飛ぶとき 他の魚は知る 水の外にも 世界があると”私にとっては、チームがとびうおで、ホンマにいっぱい助けてもろた。」(舞ちゃーん!柏木くんにそれゆうたらあかんよ~。)

貴司「そうなんや。ええ短歌書けたら、また送るわ。」

柏木くんは二人のただならぬ仲の良さを目の当たりにして、思わず貴司くんを制します。

柏木「貴司さん。舞のことはこれから僕が支えていきます。安心して下さい。」

帯広で舞ちゃんが口にしていた短歌を送った相手が、まさか目の前にいる貴司くんだったとは!貴司くんからは優しそうで穏やかで柔らかいオーラが滲みでていた。しかもイケメン。(ここ重要)柏木くんは貴司くんをただの幼なじみとはどうしても思えなかった。警戒してしまい釘を刺す言葉をつい言ってしまった。

貴司「ええ彼氏やな…。」舞「うん…。」舞ちゃんは嬉しそうに微笑みます。貴司「ほな、おやすみ。」

柏木くんは、貴司くんをライバル視していたけれど、貴司くんには対抗心とか全く無かった。舞ちゃんの幸せをいつも願っているから、純粋に柏木くんのことをええ彼氏だと思ったはず。舞ちゃんに彼氏が出来て寂しい気持ちはあったかもしれない。でもそこに執着しない貴司くんの方が柏木くんより一枚上手でした。

水島くんも誘って同期で卒業祝いをしました。みんなすっかり仲良しになりました。同期っていいです。柏木くんは本当に人が一番変わったと思います。笑 みんなに慕われるようになりました。舞ちゃんのおかげです。

舞ちゃんたちは仙台の航空学校の最終訓練課程と並行して、それぞれ航空会社への就職活動を始める。面接で舞ちゃんは緊張しつつも、担当者に丁寧に自分の考えを答える。なかなか採用されない日々が続く舞ちゃんでしたが、博多エアラインの採用内定の連絡をもらえた。

舞ちゃんは航空学校の最終試験も合格し、無事卒業しました。柏木くんは、国際線のパイロットになるため、卒業後はサンフランシスコに留学することになり、二人は遠距離恋愛となります。一方東大阪のIWAKURAは、リーマンショックの影響を受け始めていました。

初めて飛行機を操縦した6人。厳しい訓練が続いて落ち込むこともあったけれど、空を飛ぶ楽しさを感じられてよかった。

教官と同期と一緒に舞いあがれポーズです。航空学校編とてもおもしろかったです!


舞ちゃんの人生を振り返ります。③

2023年07月15日 | 朝ドラ「舞いあがれ!」

2008年12月(舞ちゃん22才)

航空学校を卒業して東大阪に帰省した舞ちゃんは「うめづ」へお土産を持っていく。そこで貴司くんの母親から悠人くんの記事が掲載された雑誌を見せられる。悠人くんはリーマンショックを予測した投資家として、大々的に取りあげられていた。浩太さんもその記事を読み、悠人くんを複雑な気持ちで見つめていた。

リーマンショック以降、IWAKURAに逆風が吹き続けました。新しい工場が開始した矢先のことでした。仕事が激減、売上は不足、従業員の給料を岩倉家の貯蓄から捻出しなければならないほどの苦境に陥ります。浩太さんは仕事を得るべく客先を周り続けていた。

2009年1月

年明け、リーマンショックの影響で博多エアラインから入社一年延期の知らせが舞ちゃんに届く。そんな中、舞ちゃんは捻挫した祥子さんの手伝いに行くことになり、4年ぶりに五島に向かう。不安に押しつぶされそうな舞ちゃんは、祥子さんに入社が延期になったことを打ち明けた。祥子さんは「ばんばの船はな、出せん日も多か。嵐の日や家でじーっとしとるしかなかとさ。じゃばってん、そいや無駄な時間とは思わん。嵐の日やけんでくっこともある」と話し「いつかは空も晴れる。」と優しく励ましてくれました。

信吾さんの役場が始めた五島への留学体験の試みで、舞ちゃんは祥子さんの家に滞在する森重親子と対面。舞ちゃんは息子の朝陽くんに優しく接しようとしますが、彼は気難しい態度をとり続けます。困惑する舞ちゃんと祥子さんは、信吾さんから朝陽くんは都会の学校に馴染めず環境を変えようと五島に来たと聞かされる。そんな時、舞ちゃんは久しぶりに祥子さんを訪ねてきた貴司くんと再会します。

貴司くん、航空学校卒業祝いの短歌を紙飛行機にして舞ちゃんにプレゼント。粋なサプライズをして現れる…なんて恐ろしい子。笑 柏木くんから「舞は僕が支える」と釘を刺されていたのに…全く気にしてない。笑 二人の距離は変わってません!むしろ五島で距離がもっと近づいているような…。舞ちゃんと貴司くんがまるで夫婦のようです。

舞ちゃんと貴司くんはお互いの近況を語り合って、朝陽くんを見つめながら、舞ちゃんと貴司くんはかつての自分を重ねていた。二人は朝陽くんと仲良くしたいと思うようになる。家の縁側で南天の実を並べる朝陽くん。南天の実は星を表わしていた。昼でも星はあると言う朝陽くん。舞ちゃんに星のことを嬉しそうに話してくれました。そこへ貴司くんがやってきて土星を…笑 いえ、みかんを差し入れしてくれました。朝陽くんは、舞ちゃんと貴司くんに心を開いていきます。

舞ちゃんは、朝陽くんは星が好きだから、星を見るのに一番良い場所はどこか木戸さんや一太くんに聞く。すると、さくらさんの夫のむっちゃんも星が好きで「星空クラブ」を作ったと聞かされる。チラシをもらった舞ちゃんは、朝陽くんの母に勧めてみる。朝陽くんは初日に行くのは拒んだものの、舞ちゃんと貴司くんに素直な気持ちを言葉にして書いてごらんと勧められ、気持ちを打ち明けたことで星空教室に通えるようになります。

朝陽くんが明るくなって、皆が喜んでいる頃、浩太さんが救急車で運ばれたという知らせを受け、舞ちゃんは東大阪に帰り、浩太さんが入院している病院へ向かう。

五島に残った貴司くんは朝陽くんと一緒に過ごしてしました。

舞ちゃんが病院に駆けつけると、めぐみさんに付き添われながら、ベッドで浩太さんは元気そうにしていました。舞ちゃんは安堵します。胃潰瘍で一週間の入院と医師から言われました。浩太さんはすぐに退院したいと言いますが、めぐみさんにたしなめられます。

舞「あんま無理せんといてな。」

浩太「わかってる。けど今が正念場やってな、飛行機の部品も作れる大きい工場立てたいってずっと思ってて。やっとその入り口に立てたとこなんや。今はきついけどな、ここを乗り越えたらぐっと夢に近づけるわ。」

そこへ悠人くんが、浩太さんを心配してお見舞にやってきます。

浩太「東京からわざわざ来てくれたんかぁ」久しぶりの再会に嬉しそうな浩太さんです。

悠人「大阪の会社リサーチしに来てんねん。そのついで。確実に成長する会社探しにきてんねん。」

浩太「お前がやってるヘッジファンドってなのは、そういう仕事なんか?」

悠人「そうや、特にうちは、徹底した調査と分析が売りでなぁ、儲けるタイミングを見逃さへん。リーマンショックも、俺にとってら絶好の稼ぎ時やったわ。」

浩太「(苦笑いする)悠人、みんなしんどい思いしてんのにそんな言い方あれへんやんか。」

悠人「そりゃ、ここらの町工場は痛い目見てるやろな、まぁでも、ちゃんとしてるところは生き残るし、そうやないところは潰れる。それだけの話やろ。」

浩太「どういう意味や。」

悠人「どういう意味って…。この仕事で見てきた現実やん。ほな行くわ、待ち合わせあるから。」

いつものように浩太さんを心配しつつも、冷たい口調の悠人くんでしたが、舞ちゃんに呼び止められます。舞ちゃんは「ノーサイド」でIWAKURAが経営難だと悠人くんに伝えます。

舞「あんなお兄ちゃん、お父ちゃんの会社大変やねん。」悠人「大変て?」

舞「借金あんのに売上減ってて、みんなのお給料も貯金から出して。」悠人「そこまでいってんのか?」

舞「お父ちゃん何とかせなって無理して倒れてしもた。会社とかお金のこと詳しいやろ?お父ちゃんが会社立て直すの手伝ってくれへん?」

退院した浩太さんは職場に復帰。そこへ経理課長がやって来ます。経費削減のために人員整理をしてほしいと言いますが、浩太さんは頑なに拒みます。

また笠巻さんの一番弟子だった結城章兄ちゃんは、他社から引き抜きの話が出ていました。結婚してもうすぐ三人目の子供が生まれる家庭事情を抱えていた矢先のことでした。章兄ちゃんは悩んだ末に転職を決意しIWAKURAを退職します。

IWAKURAは信用金庫から融資の返済、会社の抜本的な立て直しを迫られます。舞ちゃんはIWAKURAの苦境を知って工場の仕事を手伝うと申し出ます。浩太さんは、苦渋の決断でパート従業員のリストラを断行。

舞ちゃんが工場を手伝い始めてひと月。浩太さんは社員たちに経営状態が改善していないことを説明し、皆にコストを下げて利益をどう上げるか知恵を貸して欲しいと頼むが、会議室はそれぞれの部署の言い分がぶつかり合い険悪な雰囲気になる。

舞ちゃんは不良品のチェックを行いながら商品梱包の仕事を責任を持って頑張っていた。10000本以上のネジを見てて不良品がたった一本。舞ちゃんはIWAKURAの品質の良さを改めて実感します。浩太さんは、舞ちゃんに「お前はパイロットに集中しろ」と言いますが、舞ちゃんはお父ちゃんやお母ちゃんが大変な時に出来ないと伝えました

舞「私なぁここで働いてたらなぁ、お父ちゃんパイロットみたいやなって思うねん。工場のみんな乗せてるから飛び続けなあかん。そう思て頑張ってるパイロット。責任が重くて大変やけど、仲間がおるから頑張れるんやろ?みんなで乗り越えられたらええな。」

浩太「ああ。そのためには何でもやるで。」

IWAKURAに新規の太陽光発電の話が出た矢先に、悠人くんが珍しく工場にやってきて、工場内の機械を物色するように一回りする。

悠人「さて。この工場、なんぼになるやろか。」

その夜、久々に家族4人が食卓を囲む。いつもクールな悠人くんが舞ちゃんが作った豚丼をおいしそうに食べてご機嫌でした。そんな悠人くんの様子に浩太さんとめぐみさんも嬉しそうだった。

悠人「へぇあれまだ飾ってんねや」悠人くんがプレゼントした謎の宇宙人の置物だった。笑

悠人「売ったらええのに。今プレミアついて俺がこうた時の10倍以上の値段すんで。」

めぐみ「せっかくもろたもん、売られへんやん。」悠人「やせ我慢せんと売ったらええのに。工場も。」

浩太「工場って、お前なんの話や?」

悠人「まだ新しいし、機械もきれいや。今やったら買い手もつくやろうし。リーマンショックの後、倒産していく会社いっぱい見てきた。ここらの工場もいっぱい潰れてんのやろ?親父、損切って知ってる?値下りした株、見限って売ることなんやけど。」

浩太「それがどないしたん?」

悠人「大抵の人間がこの損切が下手でなぁ、損失が出てるのにいつか巻き返せるはずや思うて自分を信じて売ろうとせえへん。ほんで損失が膨らんでくんねん。な、親父。借金増えてってんのやろ?傷が浅いうちに工場売んの考えた方がええんちゃう?」

浩太「悠人も知ってるはずや、うちの工場は長い時間をかけて、ちょっとずつ大きくしてきたんや。従業員と力合わせてな。一人一人が経験積んで、技術磨いて、みんなで一歩ずつ進んできたから今のIWAKURAがあんねん。それを売るやて、お前、簡単にゆうてくれるな。お金なんかには変えられへんのじゃ。」

悠人「わからん親父やなぁ。」浩太「お前こそなんでわからへんねん。」

悠人「何でみんな損切出来んか教えたろうか?自分の失敗認めんのが怖いからや。」浩太「何!?」

悠人「そやから親父も現実と向き合って、工場売んの考えたらどうや。」

浩太「株なんかと一緒にすんな。」悠人くんは投資家を侮辱するようなことを言われ腹を立てます。

悠人「話にならん。金に変えられへんと甘いことゆうて。結局、親父は現実見る気ないねん。」

舞「お兄ちゃんやめて!」めぐみ「お父ちゃんの気持ち考え!」

悠人「はぁ俺が悪いん?心配してゆうたってんねん!」浩太「いらんお世話や。帰れ!」

悠人「言わんくても帰るわ!」

浩太さんに怒号を返し、ケンカしたまま悠人くんは実家を後にしました。それが浩太さんとの最後の別れとなりました。後日、舞ちゃんは悠人くんと会って話しあうことに。

舞「こないだは話す時間なかったやんか、お父ちゃんとケンカしてすぐ帰ってしもて。」

悠人「俺のせいちゃう。」

舞「お兄ちゃんも心配して来てくれたんやろ?力になりたいってちゃんと伝わるようにゆうたらええやん。(帰ろうとする悠人くん)待って!あんなお兄ちゃん、一緒に考えて欲しいねん。工場立て直す方法。」

悠人「断る。親父が今やらなあかんのは被害を最小限に食い止めることや。これ以上借金が増えんうちに工場を売んのが一番や。」

舞「私ら小っちゃい頃からお父ちゃんずっと工場で働いてたやろ?そうやって工場ちょっとずつ大きくしていつか飛行機の部品作るっていう夢に一歩ずつ近づいて。その大事な工場売れって言われてもお父ちゃんは売れへんと思う。それだけやないで、お父ちゃんは工場で働いてくれはる人らのこと考えて、何とかこのピンチ乗り切ろうとしてんねん。売ってしもたらみんな働くとこなくなるやん。」

悠人「甘いな。親父がどんだけ工場のこと大事に思てようが関係ない。利益が出されへん会社は潰れるしかない。」

舞「なんでそんなに冷たいんよ。他人事みたいに。」悠人「お前にとっても他人事やろ?」

舞「ちゃうよ、工場の為に出来ること何でもやりたい思うてる。そやから商品梱包の仕事始めて…」

悠人「それは、お前の自己満足やろ、お前、来年にはパイロットになって家出て行くんやろ?その後、工場がどうなんのか考えたことあるのか?お前のやってることはその場しのぎの親切やねん。どうせ手離すんやったら鼻から助けん方がええ。無責任やぞ。」

現実に目を向けて話している悠人くんの言葉に何も答えられない舞ちゃんでした。

舞ちゃんは久しぶりに恋人の柏木くんと電話で話します。実家の工場が大変で手伝っていることを伝えると「パイロットにはなるんだよな?」と柏木くんからも尋ねられ、歯切れ悪そうに来年にはなると答えました。舞ちゃんは、状況でパイロットになることに集中することなんてできません。

浩太さんは、会社の立て直しに奔走し、工場では新たな大口発注が見込めそうな太陽光発電機に使うネジの試作品が完成。IWAKURAの各部署の代表を集め、試作で合格をもらったネジが100万本以上の大量発注を受けることになるが、納期期限は2週間後かもしれないと説明する。

浩太さんの工場で一日に作れるのは5万本ほど。すぐにフル稼働で作り始めないと納期に間に合わすことが出来ない。しかし、まだ正式な本発注は受けていない。浩太さんは、本発注の前にネジの生産を始めるか決断を迫られ量産を開始をすることに。

しかし取引先から急な設計変更の通知があり、IWAKURAのネジ本注文が立ち消えになってしまう。たくさんの在庫をかかえてしまったIWAKURAは最大のピンチを迎え、浩太さんは工場の中で途方にくれていた。

舞「発注なくなってしもてんやな。」

浩太「今までで一番しんどいわ。けどな、ここを無くすわけにはいけへん。ここはな、おじいちゃんの代からIWAKURAで働いてきた全員で作り上げた工場なんや。工場が潰れてしもたら、全部散り散りになってしまう。二度と作られへんネジが出てくる。ここには全部詰まってる。従業員で力合わせて進んでた。これまでの思い出も、これからの夢もや。」

舞「お父ちゃん!私も手伝いたい!もっとお母ちゃんみたいに工場を支えたい。」

浩太「舞、お父ちゃんはな、舞が自分の夢に向かって頑張っているのが嬉しいんやで。悠人もいつかホンマの自分の夢見つけてくれるって信じてるわ。舞、パイロット目指して頑張ったらええねん。」

浩太さんは衝突している悠人くんのことも気にかけていて、舞ちゃんの夢も応援してくれました。それが舞ちゃんと浩太さんとの最後の会話となってしまいました。その後、浩太さんは心筋梗塞を起こして亡くなります。

祥子さんは浩太さんの突然の訃報を受け、貴司くんと共に急いで東大阪へ向かう。浩太さんの葬儀を終え、憔悴した岩倉家に貴司くんの両親が気遣います。貴司くんは憔悴した舞ちゃんをとても心配していました。

浩太さんが亡くなってから落ち着く間もなく、IWAKURAのこれからを家族で話し合います。舞ちゃんは工場を続けたいと悠人くんに話します。しかし悠人くんは工場を早く売ることが一番いいと提案します。投資家としての冷静な判断です。

めぐみ「せやけどな悠人、お父ちゃんは工場売るつもりなかった。立て直すことだけ考えてた。そのお父ちゃんの気持ち大事にしたいねん。」

舞「なんか続けられる方法ない?」悠人「親父がおらんようになった今、状況前より悪なってんねん。」

めぐみ「もうちょっとだけ考えさして。」

めぐみさん、心の整理をする間もなく決断を迫られます。今、工場を売れば融資の返済ができる。めぐみさんは笠巻さんに相談します。笠巻さんは、浩太さんの慰労をたたえIWAKURAのことでめぐみさんと舞ちゃんに無理してもらいたくないと言いました。訃報を知った章兄ちゃんが弔問に訪れます。

結城「これからIWAKURAはどないなるんですか?」めぐみ「たたむわ。」

めぐみさんは、悩み抜いて工場をたたむことを決断しました。

舞「お母ちゃん、ホンマに工場やめんの?なんで?まだ助かる方法あるかもしれへんやん。」

めぐみ「お父ちゃんやったら、せやなぁ工場立て直せたかもわかれへんな。でもお母ちゃんには無理や。時間が経つにつれて、状況が悪なる一方やろ?悠人がゆうたみたいに今売っといたら何人かでも会社残れるかもわかれんしな。」

舞「ずっと…ずっと工場守ろうって頑張ってきたやん。今売ってしまったら…。」

めぐみ「他に方法があれへん。」舞「私も手伝うから!」めぐみ「無理やて。」

めぐみ「IWAKURAをたたむことに決めました。この会社を丸ごと引き受けてくれる所を探しています。」

IWAKURAをたたむことを社員に告げためぐみさんは、信用金庫が資産価値の視察に来るので、いつも通り仕事をするように頼みます。

「ええ仕事は機械の手入れから始まる」という浩太さんの思いはみんなに届いていました。浩太さんが元気だった頃のように、工場は活気あふれていました。「IWAKURAのプライド」を胸に動く従業員たち。従業員たちのIWAKURAへの愛情を目の当たりにしためぐみさんは、IWAKURAを続けることに決めました。

仕事に復帰した悠人くんのところへ舞ちゃんが訪ねてきました。

舞「IWAKURAに投資してください。」

悠人「断る。会社続けるんやったら経営者になんのは、おふくろや。無理や。」舞「私がそばで支える。」

悠人「あんな小っちゃい工場の為にパイロット辞めるとかアホなんか?」

舞「工場無くなってしもうたら、もう二度と取り戻されへんねんで。」悠人「それがどないしたん。」

舞「後から悔やんでも遅いんやで。ケンカしたまま二度と会われへんようになったのとおんなじで。」 

悠人「はよ帰れ!」

投資家として冷静な判断をしてきた悠人くんですが、浩太さんとの別れには冷静ではいられず、ケンカ別れしたまま会えなくなってしまったことをずっと引きずってました。

舞ちゃんは、貴司くんと久留美ちゃんに正直に今の気持ちを打ち明けます。

舞「私はお母ちゃんを助けたい…工場無くなんのも嫌や。今はそれしか考えられへん。」

柏木くんは「パイロットになって、親孝行すればいい」と言いました。舞ちゃんが頑張ってきたから諦めて欲しくないと思ったのです。しかし貴司くんは頑張ってきたことを肯定しつつ、舞ちゃんの進みたい方向に行くことを勧めます。

貴司「ほな、そないしたらええやん。誰かのために頑張ってる時の舞ちゃん幸せそうやし。」

久留美「ちょっとそんな簡単にゆうて。」久留美ちゃんはパイロットを諦めて欲しくない考えでした。

貴司「あんな、トビウオは、水の中におってもトビウオや。」

貴司くんの言葉は、いつも説得力があって安心させられます。貴司くんのような人がそばにいてくれると、舞ちゃんは心強いです。舞ちゃんのやりたいことを応援して、舞ちゃんのことをトビウオに例える貴司くん。いつの間にか頼もしい青年に成長していました。余裕すら感じられます。(日本中旅したおかげ?)この頃の貴司くんには、舞ちゃんへの恋心が芽生えていたんでしょうね。

2009年8月(舞ちゃん23才)

突然、舞ちゃんの元へ恋人の柏木くんが現れます。柏木「ちゃんと話したくて。」

柏木「工場を続ける…?」舞「…。」柏木「博多エアラインどうするんだ?」舞「内定…辞退する。」

柏木「どうして??あんなにがんばったじゃないか。パイロットになるために一生懸命勉強して、訓練して誰よりも飛びたがってた。今、パイロット諦めたらきっと後悔する。違うかな?」

舞「今、ここ離れたら絶対後悔する。お母ちゃん助けて工場立て直したい。それが今の私にとっての一番大事なことや。」

柏木「本当に決めたんだな。」舞ちゃんは頷きました。

柏木「ホントはさ、かすかにそんな気がしてた。でもそういう舞だから好きだった。短い間でも一緒に空を目指せて幸せだった。」

柏木くんはその場から去っていき、舞ちゃんと柏木くんは別れました。二人は一緒に空を飛びたいと言っていたし、同じ道に進んで支え合っていきたいという思いもあった。でも舞ちゃんからパイロットを諦めることを聞いた時に、柏木くんは一緒に空を飛べない=舞ちゃんの支えになれないと思ったのかなぁ。IWAKURAを再建する道を選んだ舞ちゃんとパイロットの柏木くんの距離は、物理的な距離以上に心の距離の方がもっと遠くになってしまう…。舞ちゃんは別れることになると覚悟していたけれど、初恋の人・柏木くんとの別れは辛く悲しい別れになりました。柏木くんは舞ちゃんの気持ちを尊重したけれど、最後までパイロットを諦めて欲しくなかったと思う。

めぐみ「柏木さんと何かあったんやな。」舞「別れた。目指すもんが違ってしもて。」

舞ちゃんは柏木くんとの別れを乗り越えて、めぐみさんを支えるため、博多エアラインの内定を辞退。IWAKURAの仕事をやっていくことを決断します。

融資を受けている信用金庫の支店長に、めぐみさんは再建を告げる。めぐみさんと舞ちゃんはIWAKURAの再建に向けて、いったい何が出来るのか策をめぐらす。会社では、めぐみさんが社員に在庫処理、経費削減、リストラを終えたことで信用金庫の信頼を得て、融資への返済期限が半年延長されたことを報告する。めぐみさんは営業に注力するとし、新しい仕事を獲得するために、舞ちゃんがそのメンバーになることを発表する。

IWAKURAを再建することを知り、悠人くんは今後のためにIWAKURAの工場を取り壊し、マンションに建て替える計画を提案するが、舞ちゃんとめぐみさんは再建を目指すことを告げ提案を断った。

めぐみ「楽やのうても工場続けたいねん。」舞「私とお母ちゃんな工場立て直すって決めてん。」

舞ちゃんは営業の担当になり、新しい仕事を得るために客先に営業に向かう。しかし、客先の担当者から知識不足を指摘され、全く仕事を得ることができなかった。そこでIWAKURAのネジがどのように作られているか笠巻さんから講習を受ける。講習を受けながら勉強をして知識をつけ、再度営業に挑戦した。すると薄型テレビに使われるネジの仕事を獲得することに成功した。にわかに沸き立つ社員たち。数量も多く、大きい取引だ。しかし章兄ちゃんがいない中で、その新しいネジの設計を誰がするのかと不安になる。

舞ちゃんは章兄ちゃんに「新しい仕事を獲得したけど、設計が出来る人がいなくて困っている」と連絡する。章兄ちゃんは転職先の社長の了解を取りIWAKURAを訪問。新製品の設計を手伝う。舞ちゃんに手渡された完成した小さなネジ。IWAKURAの技術と皆の熱意の結晶です。舞ちゃん、よかったね!

浩太さんが守ってきた、従業員、技術、機械。またひとつ、新しいネジを世に送り出そうとしています。浩太さんの残した「これからの夢」を引き継ぐのは…IWAKURAのみんなです!

IWAKURAを続ける覚悟を決めためぐみさんは、悠人くんにIWAKURAを買い取って欲しいと依頼。悠人くんは家賃の支払いが滞ったら即座に工場を売却するという条件で受け入れる。悠人くんがIWAKURAの事実上のオーナーとなる。IWAKURAの社長と若き投資家のビジネスは締結。めぐみさんは土地と工場を投資家に買ってもらい、その購入者に家賃を払うことで工場を続けていくことにしたと社員に報告する。

悠人くんは、困難な道を選んだめぐみさんの幸せを考えていました。やり方は舞ちゃんと違っていても二人は母の幸せを願っていました。めぐみさんは舞ちゃんに、これまでは従業員とその家族の生活に責任があったが投資をしてくれた悠人くんにも責任が生まれたと話します。悠人くんがIWAKURAを買い取ったことで、信金からの融資も完済し、他社に引き抜かれていた章兄ちゃんもIWAKURAに戻り、IWAKURAの復活に希望の光が差しました。浩太さんが大切にしていた工場を守り、めぐみさんを支える未来を選んだ舞ちゃん。二人の挑戦が始まります。

IWAKURAのために奔走する中、舞ちゃんは五島にいる貴司くんから短歌の絵ハガキをもらいます。舞ちゃんの未来への道標のような、お守りのような素敵な短歌です。

「君が行く 新たな道を照らすよう 千億の星に 頼んでおいた」

舞ちゃんは、順風満帆なことばかりではなく、何度も失敗しながら挑戦を繰り返していました。また悲しみや苦しみにも直面してきました。貴司くんはそんな舞ちゃんを見てきたから、応援したい、幸せになって欲しいと願いを込めて詠んだ一首でした。後にこの短歌は舞ちゃんへの恋心を秘めた情熱的な短歌だったと明らかになりますが、それはまだ先の話です…。

貴司くんが東大阪に帰ってきて、幼なじみは久々に集結。それぞれが進む道に光りが差して…希望にあふれた乾杯でした。おいしくビールを飲んだ三人の前にあらわれたのは八木のおっちゃん…!貴司くんにデラシネの鍵を預けます。さぁこれから幼なじみ三人はどうなる?舞台は一気に4年後へ向かいます。