番外四国編・２

　　　　ちょっと～、やめてや～。



「ホリーままが、急にこっちに来ることになったけん、
あわてて、ホリーは飛行機に乗せられたんやとー。
わし、そんなん乗ったことないわい。
そしたら、バリケンの中でンコ、してしもたらしい。
ブブブ…びびったんやろ～♪

初めは、わしもおどかしてやったよ。
先輩として、メンツもあるし。
そやけど、何回もまとわりつくんで、いい加減あきらめたわ。

犬式あいさつに則って、
ホリー、仲良うしよや。と思たら、
このチビ助、わしに何したと思うー？

犬パンチするんよー!!
何発か入ったわ～。ちょっとー、どういうこと～？

しつこくお尻の匂い嗅ぎに来るけん、唸ってやったら飛んで逃げるけど、
すぐ来るし…。
もー。しばらく外におることにするわー。


次の日はペットホテルいうとこに泊まったらしい。夜もおらんかった。
次の夕方、帰ってきたけど、
なんか、おとなしかったけん優しくしてあげた。
しっぽも振って、わしの部屋の寝場所も貸してあげた。

エライやろー？
そやけん、その棒たら、半分もろとくわ。


一緒に海へ散歩したけど、チビ助は水がコワないらしい。
なんでー？
わし、ホリーぱぱに連れられて医者に行ったけど、
医者と車と水が嫌いなんよー。
(いっつも先生が、ハリーさんは気が小さいのお、言うんやけど。)
おかしいなあ。

最後、ホリーぱぱらと一緒に
また飛行機に乗って、先に東京に帰ったみたいやけど、
ホリーままがおると、
なーんか向こうから、来るみたいで何べんも匂い確認したわ。

そしたら、ホリーままが
海に散歩に連れて行ってくれた♪
わし、ちょっとでも早う行きたいけん、綱を自分でくわえるンよ。
１５センチくらいは進むやろ？
いっぱいなでてもろたけん、今日はあんまり引っ張らんようにした。

あー、おもしろかったわい！


あれ、もう帰るン？

ふーん、そしたら、また夏おいでや。」