弥勒菩薩ラエルのコメント:20年以上前に予言していたように…。
RAEL'S COMMENT: As prophetized more than 20 years ago...
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■アフリカ・パラダイス
(Africa Paradise:6月20日英語版配信分)
若きヨーロッパ人たちが、死に物狂いでアフリカに辿り着こうとする世界を想
像してみて欲しい。“Slate Africa”というニュースサイトに掲載された興味
深い記事では、このシナリオについて考察が行われている。ベニン人のシルベ
ストル・アム氏が脚本・監督を務めた『アフリカ・パラダイス』という映画を
引き合いに出しているのだ。時は西暦2033年、世界をリードするのは統一をと
げて繁栄を謳歌する超大国「アフリカ合衆国」。一方、ヨーロッパは、失業、
紛争、疫病、相次ぐクーデターに悩まされる途上国となり、貧しいヨーロッパ
人たちは楽園大陸アフリカへと押し寄せていた。フランス人の男女カップルは
退廃した自国に見切りをつけ、アフリカ移住を決意する。しかし、アフリカ合
衆国のビザは容易には下りず、闇ブローカーを通じて密入国を計ることに。そ
してここから彼らの身にトラブルが巻き起こり始める…。
大部分の人たちには幻想のように聞こえるかもしれないが、アフリカへ移住を
図るヨーロッパ人の数が将来増加するという話は、実際にそれほど非現実的な
ものなのだろうか?
実は、それはもう既に始まっている。ますます多くのヨーロッパ人たちが、就
労やビジネス、あるいは引退生活を送るため、マグレブや西アフリカ、その他
アフリカ大陸の至る所に移住を始めているのだ。しかし、一般的になぜ彼らは
移住者とは見なされず、国外居住者と見なされるのだろうか。
なぜ彼らは移住者ではないのだろう。彼らは「貧困者」や「絶望者」とは見な
されないからか。(少なくとも、西側メディアはアフリカの移民をこのように
描く。彼らの大半が貧しかったり絶望している訳ではないことを我々は知って
いるのだが)あるいは、彼らが黒人やイスラム教徒ではないからなのか。いず
れにせよ「移住者」という語は、次第に(望ましくない)他の意味を表現する
ようになってきている。
このことは、移住のこととなるとヨーロッパ人はご都合主義になることを明ら
かにしている。アフリカ人やその他の外国人たちが入国を拒否され、違法状況
の中で生活を送る、ということが日常的にあることをヨーロッパ人の多くは気
づいているが、ヨーロッパ人は世界のおおよそどこにでも行って定住する特権
がある、ということも同じく彼らは気づいているのだ。私の教え子たちは、こ
の世界および、または自分自身を発見するため、モロッコやエジプト、南アフ
リカなどの地で夏休みを過ごすのは、ごく普通なことだと思っているが、若き
アフリカ人たちも似たような欲求や夢を抱いているかもしれない、ということ
はよく忘れがちである。
こういう理由でアフリカ・パラダイスのような映画は重要なのだ。ヨーロッパ
の鑑賞者たちを鏡の前に立たせて自身の姿を振り返らせ、他の立場の人の身に
なってみると、それがどうなるのだろうかと想像せずにはおれなくなる。しか
し、逆にアフリカの鑑賞者たちに対しても、彼ら自身の社会における人種主義
や外国人嫌いについて考えざるを得なくさせる。
この映画では、完全に様変わりしたかのような世界においてある未来を描きな
がら、想像力の扉を開けてくれる。そして、たとえアフリカ・パラダイスのシ
ナリオ通りには事が進まないとしても、これは大切なメッセージであるのだ。
なぜならば、将来の世界的な移住の様相は、現在とはまったく異なっている可
能性がとても高いからである。
では、なぜ人々はアフリカに行かないのだろうか。
ますますヨーロッパは、老化や不景気、社会の硬直化などが目立つ大陸となっ
てゆくように思われる。アイルランドのみならず、特に南ヨーロッパでは、大
量の失業者や全体を把握する能力の一般的な欠如に直面しており、若者たちは
再び移住を始めた。将来、彼らがますますアフリカを選ばないと言い切れるだ
ろうか。
ヨーロッパと大半のアフリカ諸国との間に横たわる収入格差は、今のところ大
きな開きがあるが、アフリカの多くの経済分野は速いスピードで成長を続けて
おり、若者や野心に燃える人々に対して社会的、経済的な機会をたくさんもた
らしている。モロッコやチュニジア、ガーナ、セネガル、南アフリカなどの国
々は、アフリカ内部からますます多くの移住者たちを引き寄せており、アフリ
カ以外からもますます多くの移住者たちを惹きつけている。ヨーロッパ人だけ
ではない。いくつかの予測データによると、すでにアフリカに住んでいる中国
人は、およそ100万人に達するものとみられている。
移住先の楽園としてアフリカに思いを巡らせることは、アフリカについての固
定観念を正すのに役立つばかりでなく、ヨーロッパ人が自分たちのことを振り
返るのにも役立ち得ることなのだ。いかがだろう。
[英語版 元記事]
Source: http://heindehaas.blogspot.fr/2011/10/africa-paradise.html
『Googleグループ 日本語版ラエルサイエンス』