「お帰りなさいっ。」

「山」「旅」「食」を中心に綴りたいと思います。
ただいまって遊びにきて頂ければ嬉しいです。

私のハートをウシづかみ。

2011年08月28日 | 

お帰りなさい。

 

夏だ! 

太陽だ!

青い空だ!

 

 

えっ、なつネエ、足のじん帯痛めたの!?

ええっ! 大雨警報!?

じゃあ、今回は裏銀座はあきらめヨ。

家で映画でも観てようかな・・・。

 

えっ! 飛騨牛!?     

行く、行く!

 

やって来ました。 奥飛騨温泉。

クマ牧場?

 なんて用は無いわ! 

 はドコ?  は!

 

「・・・ヒサちゃん、落ち着いて。牛は逃げないから 」

「飛騨牛・・・」

「はいはい。雨も小降りになったから少し歩いたら? お腹空かせた方が美味しいわよ」

「なつネエは?」

「私はロープウェイのしらかば平で待ってるから、3人で歩いてきて」

 

 

「ヒサちゃん、トリカブトよ。もう秋ねぇ」

 

「それよりさぁ、ゆきネエ、お腹空かない?」

 

 

「えっ、さっき、朝ごはん食べたじゃない」

 

「いっただきまーす!!」 

「えっ、いつの間に・・・」  

 

「せめて独標までは行きたかったけど、この天気じゃしょうがないな。ヒサ、下りるぞ。」

「・・・相方くん。ヒサちゃん、もう下り始めたわよ。しらかば平のアルプスのパン屋さんパン食べるんだって」

「・・・・・・」 

 

で、一日目のお宿は福地温泉湯元◎座 さん。

風情ある長い通路の先にようやく玄関。

 

冷えたトマトも、ご自由にどうぞ。

って、言われる前から食べるな、ヒサっ!

 

 

直前の予約だったので4人一部屋だったけど、囲炉裏の間の他に二間なので充分。

肩身が狭そうな人が一人いたけど、みんな一緒の方が楽しい。  

 

広い大浴場と貸切風呂でまったり温泉三昧。

 

部屋に戻って、寝心地がいい椅子でウトウト。

 

お食事は個室の囲炉裏端で。

鮎の塩焼きや五平餅、そして飛騨牛。 

ヒサっ! まだ焼けてないのに食べるなっ! 

 

アッハッハっ! なつネエが高座に座って、ゆきネエが浴衣で隣にいると、黄門さまと格さんみたい! 

ヒサちゃん、悪代官みたいに懲らしめられたいの?

あっ・・・、いえ。 なつネエ、足の具合はどうかしら?

 

 

翌日は槍穂の展望がいいと聞いていた 福地山トレッキングの予定。

でも、明け方から雨が降ったりやんだり・・・。

予定を変更して奥飛騨温泉卿を探索。

 

平湯大滝 にうたれて、煩悩(=食欲)をはらったり・・・・・・ウソ。

 

足湯に浸かりながら、飛騨牛コロッケぱくついたり、

 

平湯バスターミナル隣の「飛騨・北アルプス自然文化センター」でクマと闘ったり、

 

やっぱり、午後のスイーツは外せなかったり・・・。

 

あっという間に楽しい時間は過ぎて、二日目のお宿は、新平湯温泉の◎家さん

くいしんぼの私がずっと目をつけていたお宿です。

全5部屋の小さなお宿で、お料理が美味しいと評判。

相方と私の部屋はロフト付きの二間。

 

まずはお風呂へ。

こちらのお宿は大浴場は無く、趣向の異なる4つの貸切風呂。

それぞれのお風呂に内湯と露天がついています。

5部屋に4つの貸切風呂なので、全部埋まっているということはほぼありません。

それぞれのお風呂もゆったりしていて、とても心地いい。

  

  

お風呂あがりの牛乳やアイスクリームもフリー!

  

 

さぁ、お待ちかねの夕食です。

こちらのお宿も囲炉裏の個室です。

地元の食材を使った創作和食が次々に運ばれてきます。

噂どおりの美味しさで、器も素敵!

  

  

 

もちろん 飛騨ぎゅーっが私のハートを ウシ ワシづかみ!

 

その日の夜は遅くまで、山の話をたくさんしました。

来年の夏は、必ずみんなで縦走しようね。

 

アクシデントで、歩く旅 食べる旅になってしまいましたけど、

山の麓の温泉で心も 胃袋も 身体も満たされた2011年の夏旅でした。 

 

 


岳◎くんがゆく! その8.「岳◎くんの野望。」

2011年08月23日 | 岳◎くんが行く!

お帰りなさい。

 

八ヶ岳に行ったときのこと。

久しぶりに会った岳◎くん、ヤマLove  は相変わらずのようです。  

「岳◎くん、やっぱり、ヤマ大好きは変わらないんだね」

「そうなのよ。それはいいんだけどね。幼稚園の七夕会でねぇ・・・」

と少し悩ましげな岳◎ママ。

「七夕会? 何するの?」

「みんなの前で自分のお願いを発表するのよ」

「へーーー、で、岳◎くんはやっぱり、山?」

「うん…・・・。」  

 

岳◎ママの話を再現すると…

「さぁ、次は岳◎くん、お願いは何かな?」  

「ボクネ オッキクナッタラ ヤツガタケニ ヤマゴヤ ツクルノ。 ソレデネ パパトママガ  ツクッタ ヤサイ ヤ  オコメデ オイシイゴハンツクッテ ヤマニノボル  ヒトニ  ヨロコンデモラウノ」 

ほぉっーーーと感心する先生やお父さん、お母さんたち。  

そんな事、考えてたの と少し涙ぐむ岳◎ママ。 

しかし、まだ続きがあった。

「ソレデネ…、オキャクサンノナカデ イッチバンキレイナ  オンナノヒトト
ケッコンスルノ」 

えっ?、ざわつく教室。    

焦り出す岳◎ママ。   

しかし、まだまだ岳◎くんの話は続く。

「ソレデネ…、コドモガオッキクナッタラ ソノコニ ヤマゴヤヤッテモラッテ
ボクハ  スキナダケ  ヤマニ ノボルノッ!」

爆笑の教室。  

その場から逃げ去りたかった岳◎ママ。 


将来設計万端のヤマッ子岳◎くん。

君の未来は明るい……のか !?



精霊馬

2011年08月16日 | いろいろ

お帰りなさい。

 

義母の新盆が終わりました。

義父が亡くなってから、私の役目は毎年、きゅうりとナスで「精霊馬(しょうりょううま)」をつくる事です。

最初はただ泣きながらつくっていたけれど、やがて、お父さんが乗りやすいような形のきゅうりを選んだり、家に迷わずに帰ってこれるようにお豆で目をつけたり・・・。

「お父さん、今年の馬はどう? 目を大きくしてみたんだよ。」

いつしか、お父さんに話しかけながらつくるのが、楽しみになっていました。

 

「お父さん、今年はお母さんと一緒だから、二人で乗りやすいように大きなきゅうりを探してきたよ。早く帰ってきて。」

「お母さん、できるだけ長くいて欲しいから一番重いナスを選んだの。向こうに戻るときはこの牛でゆっくり戻って。たくさん話したいことがあるの。」

 

お父さん、お母さんのいつもの席に、みんなと同じ食事を用意しました。

みんなでたくさん話をしました。

 

送り火のときは少し辛かったけれど、お父さんも今年からはお母さんと一緒だから寂しくないよね。

また来年。

来年の夏は、もっと乗りやすい精霊馬つくるからね。

待ってる。

 

 


水の森から、風の高原へ。

2011年08月09日 | ヤマアルキ

お帰りなさい。


松本の友だちから「お祭りに来ない?」と誘われました。
お祭りは土曜日だったので、一日早く松本入りして少し歩くことにしました。

行き先は「焼山沢」

美ヶ原に登るルートのひとつですが、以前から気になっていました。

松本市街から上田方面に国道254号線、県道62号線を経て登山口まで車で1時間ほどです。

登山口手前の「武石観光センター」を左手に見ながら約1kmで登山口の大きな標識が見えてきます。

登山口には車2台が停められるスペースがあります。
登山口の手前にも路肩に停められるスペースがあり、そこも一杯ならば武石観光センターの駐車場に停められます。

メジャーなコースではないので、たぶん登山口に停められると思いますが、朝は私たちだけだったのが、下山時にはもう1台停まっていました。

さて、登山口で朝食を済ませてスタートしたのが7時過ぎ。

最初の1kmは広い道、丸太橋を渡ると山道に入ります。

このルートは、ほとんど沢沿いを歩くので、真夏とは思えない涼しさです。

登山道の脇は北八ヶ岳を思わせる苔の世界。

沢の瀬音、瑞々しい苔、木々の間を吹き抜ける風、

ここ、好き!

歩き始めて、すぐにそう思いました。

相方も気に入ったようで、いつもよりペースもゆったりです。

 

唯一、誤算だったのは、いまの私の体調ではちょっとハラハラする(相方がですけど…)箇所が幾つかあったこと。

切れ落ちた草付きの崖、滑りやすい丸太、崩落地、沢の渡渉…。

でも、気を付けて歩けば問題無しです!


歩き始めて1時間少し、「トガの親木」の案内標識があります。

コースを一旦外れて約3分。

沢を渡った先に、周囲を苔や木々に囲まれて、樹齢約400年の堂々たる巨木が見えてきます。

静かな森のなかにそびえ立つ姿は荘厳ささえ感じます。

このコース全体に、とても静かで穏やかな空気が流れていますが、トガの親木のある場所はさらに別世界。

相方も私も何も話さず、ただそこに座りこんでいました。

トガの木が創りだす優しい空間にただ身を委ねていました。

サワサワっという風の音で我に返ったときには30分近くの時間が流れていました。

「時が止まる」という感覚を久しぶりに味わいました。

 


コースに戻り、少し歩くと、今度は「焼山の滝」の案内標識。

ちょうどコースの中間点付近です。

またまたコースを外れて、焼山の滝へ。

わぁ…。


左手が荒々しく流れ落ちる「雄滝」、
右手に見えるのが幾すじもの細い流れが落ちる「雌滝」です。

 

水が流れ落ちる音、白煙のような飛沫、滝を彩る緑、

またまた時の流れから隔離されてしまう二人…。

 

 


ようやく、コースに戻ると、ここから少し道は険しくなります。

崩落地を過ぎると、こんどは「ヒカリゴケ」の案内標識。

恐るべし、焼山沢!

なかなか先に進めません…。

この後もコメツガやシラビソの道、苔むした川石や倒木に心を奪われ、なかなか足が前に進みません。

 

ようやく牧場ゲートに着いたのは、コースタイムを1時間も超過した11時過ぎ(コースタイムは約3時間)。

 

鹿止めならぬ牛止めの柵を越えると、視界全体に青い空と緑の草原が突然広がります。


しっとりした静かな森と、開放感あふれる明るい高原のギャップに、その場に一瞬立ち尽くしてしまいました。


突然開けた視界にとまどいながら、美しの塔をぼーっと眺めていると、背後から熱い視線と激しい息づかいが…。

 

んぎゃっ!

 

 

じっと私を見つめる牛さんたち。

ごめん、ごめん。びっくりしたよね。

 

焼山沢ルートから美ヶ原に上がると、牛の放牧されているエリアに出ます。

遊歩道への連絡柵までは放牧エリアを歩くことになるので、牛を驚かさないように気をつけましょう。

あっ、牛さんの落し物にも…。

 

あいにく雲の多い天気で周りの山は見えませんでしたけど、高原に吹き渡る風は爽やかでした。

何より、この開放感はたまりません。

 

塩くれ場の近くのベンチで牛さんたちに見守られながら、お昼ごはん。

牛にもいろんな性格の子がいるんですね。

のんびりと草を食む子、

他の子にちょっかいばかり出す子、

この子はちょっと怖そう。

 


予報は下り坂で、沢筋のコースなので雨が降り出さないうちにと、牛さんに挨拶してから、早めに下り始めました。


でも下りも時間泥棒のコースにしてやられ、コースタイム2時間15分のところを約3時間かかって登山口に着きました。

歩いてる時間とぼーっと止まってる時間があまり変わらなかったかも…。

 

  

  


 

私、このコース好きです。

また、あそこに戻りたいな、もう、そう思っています。

皆さんの候補リストの端っこにでも加えてもらえたら嬉しいな、

心から、そう思える場所でした。

 

 




ひまわりの気持

2011年08月01日 | いろいろ

お帰りなさい。

 

お陽さまに顔を向けつづける向日葵。

明るい方を見つづける向日葵。

花言葉は「あこがれ」。

向日葵は自分が太陽になりたかったのかもしれない。


いつも明るい方だけを見てはいられないけれど、

自分が太陽にはなれないけれど、

でも、

やっぱり、

向日葵のように生きたい。


                                   八ヶ岳からの帰途.明野にて

余計な話.

ネットで調べたら、向日葵が太陽に顔(花)を向けるのは生長中の“若いとき”だけらしい…。

若いっていつまで?

私が向日葵を目指すのには手遅れってこと!? 

でも、紫外線が怖くないのは若いときだけだよなぁ。

シミを気にする(?)向日葵の気持もよくわかる…。