お帰りなさい。
体調が悪くても、やっぱり山は行きたい。
登頂にはこだわらないけど、敗退はやっぱり気が滅入る。
去年の夏、体調不良で青年小屋で諦めた権現岳。
相方から、天女山からのルートで登ろうと提案がありました。
体調が良ければ権現まで行くけど、
そうでなかったら、前三ツ頭や三ツ頭が目的だったということにしよう、
そうすれば敗退じゃないよ。
ヒサのめまいが出ても、このルートならば大事には至らないしね。
と、優しさ全開の相方だったけど、お酒の前では無力でした・・・。
前泊した諏訪の友だちの家で、やっぱり酒盛り。
予定時刻より大幅に遅れて、朝6時前に天女山の駐車場をスタートしました。
10分ほどで、天の河原(1,620m)に到着。
今日は、あまり展望がよくありません。
しばらく、アップダウンが少ない道が続きます。
お花を見ながら、のんびり歩きます。
標高2,000m前後から、徐々に傾斜が強まります。
うーーん、がんばろっ!
急坂でもお花は力強く咲いています。
8時30分、ほぼコースタイム通りの2時間40分で前三ツ頭(2,364m)に到着。
「ヒサ、どうする? 前三ツ頭が目的だったということにしようか?」
「大丈夫、三ツ頭まで行こっ!」
と言いつつ、立ち枯れの木につかまって立ち枯れるワタシ・・・。
それでも、お花に励まされながら、三ツ頭を目指します。
9時30分に三ツ頭(2,580m)到着。
「ヒサ、どうする・・・・・・って、あれを見て引き返せないよな」
「うん」
三ツ頭から、権現や赤岳を前方に見ながら進む、この道が好き。
お地蔵様も励ましてくれる。
以前は大好きだった岩場が少し怖い。
でも、岩場を登りきって振り返ると、三ツ頭の上にご褒美が見えました。
やがて、このルート唯一の鎖場です。
鎖は補助的に使う程度で登れると思います。
そして、10時40分。
着いたーーー。
権現岳山頂(2,715m)です。
この時間帯、私たち以外は誰もいなかったし、鉾の位置が以前と少し違うのが気になって、狭い山頂で右往左往していて、危ないと相方に叱られました・・・。
でも、もうちょっとだけと粘って、広い空と八ヶ岳の峰々を満喫しました。
行けるところまで行こうという山登りだったため、ペース配分がうまく行かなかったらしく、二人ともお疲れモード。
ギボシはあきらめて、ご飯を食べて、11時45分に天女山に下山開始。
ゆっくり下ろうと歩き始めましたが、アブの集団に追い立てられ、最後はトレランモードで15時前には駐車場に到着してしまいました。
梅雨明けして10日たっていたので大丈夫かなと思いましたけど、まだまだアブ盛り。
私を置いて走り去る相方の背中が涙で滲む下山路でした・・・。
相方の優先順位が、「 お酒 > アブの攻撃 > 私 」 ということが判明したのは残念でしたけど、久しぶりに山に登れて、とても幸せな一日でした。