お帰りなさい。
お義母さんと初めて一緒に旅をしたのは早春の修善寺だった。
梅林を歩いて、お寺にお参りした。
それから毎年、お正月に相方の実家に行くと、お義母さんは御守りを用意してくれていた。
車の運転をしないお義母さんは電車とバスを乗り継いで修善寺に向かう。
お寺でみんなの無事を祈って、御守りを頂いてきてくれる。
今年は私がお義母さんの代わりにお参りすることにした。
少し早いけど、お義母さんのことを一日でも早くお願いしたかった。
車で行くのは止した。
お義母さんと同じように電車と自分の足でお寺に向かった。
そうしなければ願いが通じないような気がした。
週末のお寺はたくさんの人で賑わっていた。
でも、本堂の前で手を合わせると、不思議と周囲のざわめきは聞こえなくなった。
帰りに梅林に寄ってみた。
お義母さんと一緒に来たときは白やピンクの梅が満開だったのに、晩秋の梅林は何の色も無かった。
急に心がザワザワして、紅葉林まで足を伸ばした。
朱や紅に染まった樹を見上げると少し心が落ち着いた。
お義母さんの枕もとに御守りと色づいた葉を1枚置いた。
お義母さんが少し微笑んでくれたような気がした。
お義母さんと初めて一緒に旅をしたのは早春の修善寺だった。
梅林を歩いて、お寺にお参りした。
それから毎年、お正月に相方の実家に行くと、お義母さんは御守りを用意してくれていた。
車の運転をしないお義母さんは電車とバスを乗り継いで修善寺に向かう。
お寺でみんなの無事を祈って、御守りを頂いてきてくれる。
今年は私がお義母さんの代わりにお参りすることにした。
少し早いけど、お義母さんのことを一日でも早くお願いしたかった。
車で行くのは止した。
お義母さんと同じように電車と自分の足でお寺に向かった。
そうしなければ願いが通じないような気がした。
週末のお寺はたくさんの人で賑わっていた。
でも、本堂の前で手を合わせると、不思議と周囲のざわめきは聞こえなくなった。
帰りに梅林に寄ってみた。
お義母さんと一緒に来たときは白やピンクの梅が満開だったのに、晩秋の梅林は何の色も無かった。
急に心がザワザワして、紅葉林まで足を伸ばした。
朱や紅に染まった樹を見上げると少し心が落ち着いた。
お義母さんの枕もとに御守りと色づいた葉を1枚置いた。
お義母さんが少し微笑んでくれたような気がした。