地下の駅から地上に出るとピューピューと木枯らしが四条河原町の雑踏に舞っていた
ズズーと鼻水をすすった
肩を丸めポケットに両手を入れて足早に向かった先はいつものパチンコ屋
開店と同時にいつものお気に入りのパチンコ台に向かう
たとえ、その日にお気に入りの台が調子良く出たとしても
結局は有り金が無くなるまでパチンコ屋から出る事が無かったので店が損をする事は無かった
昔々、19歳の今の時期
どういう理由だったか京都のパチンコ屋に毎日通った
当時の大学受験は1年や2年の浪人は普通だったので
受験勉強もほとんどしていない僕にとっても幾らか精神的に余裕はあったとはいえ
さすがに19歳のこの時期にパチンコ屋通いはやばかった
でも、今思い出して見ると孤独好き?の僕にとってあの時期は楽しかったのかも知れない
時間にも誰にも束縛されず、他人の目を気にしないで
ふらふらと京都の町をさまよった
・・・
そうだ京都行こう!