
あ・・
今日は雨が止んでいる。
昨夜は大雨の中、
憂鬱な気分で向かった納涼会。
円卓には大皿に盛られた料理が
運ばれてくる。
円卓を囲む8人は
知らない人が半分で女は私一人。
ヤバい・・
みんな思ってる・・
女のお前が料理取り分けろよ。
心の声が刺さるじゃ~ん。
どうする、私!
他の円卓を見れば
ホテルのお給仕さんが
取り分けてくれている。
もう少ししたら
この円卓にも来てくれる。
みんなお腹が空いてるだろうが
待っていてくだされ。
待
待
待・・・お給仕さん来ない!
この円卓だけ💧
ヒェー、どうしよう!と
思っていたら
私の正面に座っている
どこかの社長さんが
ムッとした表情で取り分け始めた。
すみません・・
私がやらないといけないのにと
社長さんに謝るが
別に・・と沢尻エリカ並に
言われてしまった。
大皿の料理の取り分けは
今まで何度も挑戦してきたが
こんな奴いねーだろ?と
太鼓判押される程の不器用さで、
数々の美味しそうな料理を
台無しにしてきた。
特に何だ、あれは。
でっかいフォークとスプーンを
重ねて持ち、
料理を挟んで皿に移すってヤツ。
あまりに緊張して力が入り
円卓を回してしまい、
そのでっかい
フォークとスプーンで
ビール瓶を何本も
なぎ倒した事もあったし、
焦るあまりに菜箸で
大量の料理を掴んでしまい、
重さに負けて
円卓にぶちまけたり、
私が動くと
結果、
余計な事はするな!
出来ないくせに!という
心の声を聞くハメになるのだが。
取り分けても地獄、
取り分けなくても地獄。
石のように固まって
周りの心の声が
聞こえなくなるのを
ひたすら待つしか無い私。
どうにかならんもんかな。