大雨の夜

真夜中に緊急エリアメールが
何回も鳴る。

雨は相変わらず
ザーザー音をたてて
降り続いている。

お稽古に行く時間帯は
少し雨が小降りになって助かった。

特大のビニール袋に作品入れて
風呂敷につつんで
自分よりも作品が濡れないように

たった一点だけ
師匠に選んでもらわなければ
ならない。

師匠は私に聞いてくださる。
どっちがいい？

でも
私は分かっているのだ、
師匠の審美眼。

私の眼じゃない。

こうして
選ばれなかった作品は
こうやって
私の気がすむまで
時を過ごすのだった。

哀愁DAY

わっ！○○さん！
見てください！

月曜日の朝、
会社の女の子の叫び声。

どーしたが？

見ると壁のボードとクロスの間に
雨漏りの水が溜まってる。

えーっ！
どっから水が入ってきた？

下にコンセントがあるし
社長呼んできて
クロスの水溜まりに針刺してみる。

ピューン！

しょんべん小僧みたいですね。
女の子が言う。

お前、
若いんだから
しょんべん言うな。
小便と言えよ。と
五十歩百歩じゃ～ん。

写真撮るっけん。と
壁の写真撮ったら
「目」描きたくなっちゃった。



気持ち悪りぃー。けど
ちょっと哀愁感じませんか？



スゲー、
鼻水垂らしてるみたいだしぃ。