10月も中旬にもなると釣り人もめっきり減り、オフを迎えた海岸線には、やっと静かな元の海辺が戻ってきます。
波の音、カモメの声、青い空、流れる雲 ・・・ 時間が止まる穏やかなオホーツクの海です。
「 銀太郎 」 は流氷の接岸した3月のオホーツクが好きです。 毎年3月上旬、まだ消えぬ残雪を30分程スキーを履いて歩くと、あの時自分たちが走りまわった懐かしい海辺に到着します。
シバレも緩み、3月はオホーツクの流氷が去り行く季節。 直径何メートルもの無数の氷のかたまりたちが、寄せる波に揺られ、ぶつかりあいます。
「 ギ-ッ 」、「 ギュ-ッ 」「 キキ~ッ 」 ・・・ 大自然が奏でる豪快な演奏会。 海岸から離れ行く流氷は、積もった雪も解けてエメラルドグリーンに輝きます。
こんな綺麗な色があったんだ・・・。 心が吸い込まれ、自然と自分が融和する瞬間です。
流氷が去り、凍って硬くなった海岸線には、あの流氷に深く削られた荒々しい砂地が残ります。 この荒れた海岸が再びサケ釣りで賑わう9月には、みんなが知っている緩やかな元の浜辺が戻ってきます。
北西から吹く偏西風が長い時間をかけてコツコツと1粒1粒の砂を運び、やさしいオホーツクの海岸線に戻していくのです・・・。
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流氷を知らない地方の皆さん、春を迎えようとするオホーツク海の1コマを表現してみましたがいかがでしたか?
海一面が流氷に埋めつくされ、白い平原のごとく広がるオホーツク海。 そして春を迎えるオホーツクをイメージしていただければ幸いです。