ISHIN祭間近!!

2009年10月29日 | 日記
 いよいよ今月31日は戦後初めての試みとなる、加治木、姶良版「妙円寺参り」開催である。
 
 古老の話や古い文献によれば、島津義弘公没後はこの終焉の地、加治木本誓寺(義弘公の御霊舎)で士踊りを始め、敵中突破のご偉功にあやかるべく甲冑詣でが行われていたのだとか。その若武者達は、姶良地区に存在する郷中教育の青少年達であったという。また、数年に一度の割合で徳重神社へ詣でる鹿児島市内の学舎の人たちも、加治木の精矛神社へ詣でたのだとか。
 
 当日の重富 岩剣城趾出発隊が無事、精矛神社に到着する16時を待たずに、境内では様々なイベントが企画されている。甲冑隊の到着時刻16時に当社に伝わる「関ヶ原合戦供養祭」並びに「朝鮮泗川合戦敵味方供養祭」が執り行われる。

 当日はこのほか薩摩琵琶、天吹弾奏、野太刀自顕流奉納演武などが予定されている。

また、限定にて振る舞い鍋が用意される。さらには精矛神社の御神酒を新たに開発した。
これは単にラベルを新たに作って既成販売商品に貼り替えたものではない。
今回のために新たに瓶を指定し、ラベルデザインをオリジナルでおこし、源水質のお墨付きを鹿児島大学の大木教授にいただいたものである。
 後日、一般の方への頒布も前向きに検討している。こうご期待!!
詳細は、ISHIN祭のブログを探されたし。 http://blog.livedoor.jp/satsumaishinsai2009/
 なお、当日は駐車場がないため、公共交通機関利用となる。JR加治木駅からは徒歩約10分。

ある大学の講義風景

2009年10月26日 | 日記
 本日は鹿児島国際大学音楽科の第2週目の講義であった。
 本日より実習にはいるということで、琵琶の楽器構造の説明、弾奏上の注意、歌唱法などを説明し、「金剛石」の歌唱及び琵琶弾奏実習として3名の優秀なる学生諸君に留め撥を叩いてもらった。見ているのと実際に弾奏してもらうのとではかなりの隔たりがあるということを実感していただけたようだ。

 受講学生数は昨年より2名少ない。やや、みなさん実技になると奥ゆかしくなるようだ
 琵琶歌を歌うときは姿勢を正しく、息づかいを正しくしましょう。

 ブログを始めてはや一週間が経つ。調子に乗ってNPOのホームページもいい加減に更新しようなどと無謀な取り組みをして、古いホームページビルダーを駆使してやるがわからない。明日またチャレンジしよう。



 

生涯学習講座始まる。

2009年10月26日 | 日記
 鹿児島国際大学の生涯学習講座(後期)が始まった。
 毎月第1、3水曜日の19時~20時 鹿児島国際大学城西キャンパスにて開催中。
 本年12月16日(水曜日)が最終講義日となる。
 この授業は「薩摩島津の美学の根元を探る」となんとも難しいテーマである。
自分としては従来数年間、薩摩琵琶の歴史と歌唱法を中心に指導テーマとしてきたが、受講希望者がここ2年ほど皆無で講義が成り立たないため、別のテーマを苦心して考えた結果である。
 なぜ幕末から明治維新にかけて薩摩が時代のイニシアチブを取ったのかということが自分にとっては最大の関心事である。その行動の原動力にある哲学、思想ということを鹿児島では余り大きく取り扱っていないような気がする。そんな思いからこの講座を通して、歴史を知ると同時にこの混沌とした現世にどう活かせるかが目的である。
 ご興味のある士は随時申し込みをされたい。
なお、鹿児島国際大学 生涯学習センターは099-263-0801である。

薩摩琵琶お教室1

2009年10月23日 | 日記
 今年の10月から新たな取り組みとして、鹿児島市内にあるMBC学園で薩摩琵琶の講座に取り組む事となった。
 
 賛否両論あろうが、当方としてはそんなことを言っている時間がない。1秒でも早く、鹿児島県重要無形文化財後継者を養成せねば、この文化は滅びてしまうのだ。

 昭和60年、自分が鹿児島の地で薩摩琵琶の情報を掻き集めたとき、ほとんど何処で行われているのか、何人弾奏家が存在するのか、レコードやテープに録音されたものが何処で販売されているのか、皆目分からなかった。

実際、一般に聴く事が出来る機会は年3回しか無く、これは20年以上たった今でもほぼその状況は改善されていない。それどころか、名人級はますます減少していくのだ。一体、鹿児島というところは重要無形文化財にしておきながら今まで何をしてきたのであろうかと首を傾げたくなる。

東京では、音楽大学はもとより、普通の4年制大学の中にも薩摩琵琶の専攻科や専門コースがある。早稲田大学にいたってはあの有名な「毘沙門」という琵琶サークルまである。鹿児島の大学よ!学生よ!一体目を何処に向けているのだ?薩摩琵琶はもともと鹿児島が生んだソウルミュージックなのだぞ。同じ事は古武道や天吹にもいえよう。鹿児島の人間が見向きをしなくなってどうする!
 
 受験勉強が終わった諸君!!一度しかない青春の時期を就活だけ終わらせないでほしい!

入門希望者には随時門戸が開いている。ためらう事なかれ。いろは歌に曰く、
「我が行ひにせずば甲斐なし」
アクションを起こせ!!!!!

今日は我を忘れて熱くなってしまった...

映画「半次郎」クランクアップ

2009年10月22日 | 日記
 あっという間の1ヶ月だったような気がする。
 昨年の「チェスト」に続き、今年は「真夏の金魚」「半次郎」とダブルで鹿児島発信の映画製作が行われた。
 
「半次郎」は当初計画段階での資金予算立ての直後にリーマンショックが世界を駆け巡った事もあり、厳しいスタートを余儀なくされた。

 主演の榎木孝明氏は、さすがに鹿児島男児らしく、「もし、己の志しさえ曲がらなければ、この映画はいかなる困難があろうとのクランクアップの日を迎えるでしょう。」と企画段階の時点で語っていた。
周りからは、無謀だとか、やれるものならやってみなさい、だとか、やめた方がいい、なにも今の時期にやらなくとも時期を遅らせれば、などと言う反対意見が続出していた。

正直に言えば、私自身も、タイミングをずらすのも一考かなという気がした。しかし、榎木氏は強い信念で、否、執念に近いものを持って推進した。

 そして、昨日がクランクアップの日。
霧島市隼人の小浜海岸そばでワンシーンを取り終えた。最後だけは見届けてやらねば、という思いがあった。そして最後のカットが撮り終わった。

監督の声が響いた。「はいカット!!  OK!!」
沸き起こるスタッフや通りすがりの見物客たちからの拍手。
常吉役の田上君の顔が涙でくしゃくしゃになった。
スタッフから「常吉!」と声がかかる。

近くで今回キャメラを睨んだ撮影監督 阪本善尚氏の声がした。
「俺なんか、もうとっくに涙も涸れちまってるよ。」
一流の男の台詞である。


今回は映画の主役、半次郎自身が颯爽とした風のような男である以上に、撮影スタッフやキャストの皆がかっこいい大人たちであったような気がする。

感無量である。