六月灯というお祭り

2010年07月10日 | 日記
 毎年、この7月になると鹿児島では六月灯という年中行事が各地の神社で開催される。
発祥は江戸時代初期に領主島津光久公があるお寺参りのときにたくさんの灯篭を献灯したという言い伝えである。
 現在では、子供たちが各子供会などで和紙に絵を書き、思い思いの言葉などを書いて木で作った灯篭の枠に貼って中に蝋燭をともす。「ロッガッドー」という。
 鹿児島はこの時期は梅雨末期。ヒステリックなほどのバケツをひっくり返したような雨が毎日続く。「死人が出なければ梅雨は明けない」といわれるほど厳しい。梅雨が明けて、夏休みに入ると子供たちが怪我や病気、水難事故にあわないように願うお祭りとなっている。
子供の数は減っている。限界集落も多くなってきている中、地方では「コミュニティーは崩壊した」などと言っている暇はない。若者たちや中年層が何とかがんばって地域興しをしている。パソコンや携帯の画面を通じてコミュニティーの絆を求めるのではなく、顔と顔とをつき合わせ、焼酎を酌み交わしながら会話している姿は、せちがない都会の人間ももう少し学んだほうがいいのではないか。教育も文化も芸術も人材も地方には宝が転がっているのだ。

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