髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「魔界島」 レビュー (ファミコン)

2018-04-13 21:00:12 | ファミコンレビュー
トップビューアクション
開発はカプコン第一企画室
発売はカプコン
1987年4月14日発売

あらすじ

富、名声、力・・・
この世のすべてを手に入れた”伝説の海賊キャプテン”
『ビアド』
彼が残した記録は人々を海へ駆り立てた。

「その昔、悪魔が治める7つの島があった…
 しかしその悪魔は、海神の怒りをかい、波に呑まれ、海に没したという……
 私は、この一帯を根じろとし、この地に私の集めた財宝を残そうと思う。
 昔は『伝説の海賊』と恐れられたものだが、その私も、もう老いた…
 勇気ある者達よ、
 この宝を必要とするなら自らの手で捜し出すがよい」

男たちは七つの島を目指し、夢を追い続ける。
世はまさに大海賊時代!!



と、某海賊漫画アニメの冒頭ナレーションでアレンジしましたが
ストーリーの背景は大体、同じのはずだ(苦笑)

それで主人公に関して言えば…
『モモタルー』は海を荒らす『ひげ丸軍団』を倒し、
財宝を手に入れて人々を幸福にすることができるのか?


特徴

海上から船に乗っている状態で始まり
海賊船に接触したり、島に行く事でアクション画面に移行する。

[海上時]

十字キー:移動
Aボタン:高速移動

スタートボタン:ポーズ

海は上下がつながっているが左右は見えない壁があり
そこから先に行こうとすると「STOP」と表示され先にはいけない。



アクション面ではトップビューで
ゼルダの伝説1」と同じく
画面端に触れるとスクロールして移動する事になる。
『モモタルー』を操作し、タルなどを抱え、敵に投げつけて倒して進んでいく。

[アクション面]

十字キー:移動
Bボタン:物を持つ。
 物持ち状態でBボタン:物を投げる。
Aボタン:ジャンプ(物持ち状態でも可)

セレクトボタン:アクション面でアイテム確認とパスワードの確認が可能
スタートボタン:ポーズ

宝箱にある「POW」や「ハート」や「果物」を取ると体力が回復。
敵を倒すとその場で体力が回復する。
(吹っ飛んだリアクションをした後、数字が表示され体力が回復する仕様なので
 敵の吹っ飛び中に画面を切り替えると体力は回復しないので注意)
体力は99990まで増やせる。
10万を超えて表示はするものの、
体力的には1周してしまって実際の体力は0になるとの事で注意。

ジャンプ中でも体に当たり判定は残っているので
縦からの敵の体当たりや攻撃に対しては無力である。



点数は25点

良い点
・樽投げアクション

悪い点
・まず何をやっていいのか分からない。
・パスワード、海では見られない。
・ボスが弱い
・パワーアップ要素がない



良い点の解説
・樽投げアクション

 アクション自体は軽快であるが…
 まず、ここまで持っていくのが面倒なんだよなぁ…



悪い点の解説
・まず何をやっていいのか分からない。

 スタートをすると、何の説明などもなしに大海原に船1つで放り出される。

 髭人「は?」

 と、いきなり途方に暮れさせてくれる。
 島を見つけて隣接させても上陸できない。

 髭人「港じゃないと、接弦できないのか?」

 取り敢えず島の周囲を航行していく。
 やっと門みたいなものが見えるのでそこに入ろうとすると

『かき゛かなけれは゛ とひ゛らはひらきません。』


 と、表示されて突き返される。

 髭人「じゃぁ、鍵はどこにあんねん」

 と色々探し回る羽目になる。
 しかも上記の表示だけでそこが何の島か分からず
 どの鍵を探せばいいのか分からないという不親切さ。
 (鍵を見つけた時は入手した鍵が何の鍵か表示してくれるが
  どの扉に対応しているか分からんからなぁ…)
 島も傍から見て砂漠ばかりで違いも非常にわかりづらい。
 現在地を示す地図どころか座標なども表示されん。

 そして鍵探しに海賊船を見つける羽目になるがノーヒントである。
 それに海賊船はすぐに見つかる訳でもなく彷徨い続けて
 やっと海賊船を見つけるというレベルである。
 迷った山中を彷徨い歩いて人里をやっと発見するという所だろうか?

 海賊船に突入すると雑魚を倒して進んでいくとボスがいる。
 ボスはそれほど強くないのだが
 ダミーの海賊船があるのだ。
 それを倒しても通常の敵と同じく体力が回復するだけである。
 ここまで苦労させておいてヒントも出さずに体力回復だけって嫌がらせか?

 動いている船は何も所持しておらず停泊している船が鍵を所持しているのだが…
 必ず出すとは限らないのだ。
 現在、次の門に必要な鍵のみを出してくれる。
 つまり、7つの門があるので7つの停泊した船があるが
 最初の段階では最初の1つ目の鍵しか出してくれず、それ以外の船を攻略したところで鍵は出してくれないのである。
 タダの骨折り損である。

 停泊している船を探し出すのも一苦労なのに
 次に必要な島の鍵しか手に入れられない。
 何なんだろこの異常な面倒くささは。

 取説があると若干違うのだろうか?(未所持なので分からない)


・パスワード、海では見られない。

 セレクトボタンを押すとアイテムと同時にパスワードが見られるのだが
 それはアクション面だけであり何故か海では見られないのだ。
 海に揺られ続け、探索することが多いゲームなのに、何でパスワードが見られんのだ!
 というか、アクションしている最中にパスワードなんか確認するかぁ?


・ボスの殆どが動かない。

 7つの島には当然ボスがいるのだが大抵があまり動かない。
 こちらの攻撃は画面端まで届くので遠くから攻撃が可能。
 海賊船の船長のナイフはこちらの攻撃をかき消す効果を持つので
 接近を余儀なくされるが、
 島のボスの多くはかき消し効果がなかったり
 かき消し効果があってもボス本体に容易に当てられるという事があり

 「海賊船船長の方が実質強くね?」

 って事態が多い。


・パワーアップ要素がない。

 攻撃力が上がるとか、新しい武器が加わるとか、新たなアクションが可能になるとか…
 そういったパワーアップとか追加要素がないのだ。
 樽の代わりに球などがあったりするが使い勝手は変わらないし
 アイテムはあっても常時使用の物ばっかだしなぁ…
 面白味ねぇ…







ひとまず攻略サイトに直行し、地図ぐらい写した方がいい。
海は広く、ヒントは乏しく、地図もなく町など情報を与えてくれる場所もなく
海賊船の情報もないので海賊船探しが大変。

海賊船の出没地域は決まっていて、しかも攻略する島の順は決まっていて
次に必要な鍵以外は出ないようである。
広い海が恨めしい…
だから、色々探し回るのは無駄な時間を過ごすことになる。

何としても自力攻略したい方、暇を持て余して仕方ない方は止めはしませんけど…

アクションとしては
これと言って操作感に不満はないが
パワーアップしないし、敵の個性はあるがゲーム内のギミックも乏しく
パズル要素なんてのもない。ちと寂しい。

海で地図は表示されんし…
一度行った島にはワープ可能なんて便利機能はないし…
何か海での大変さを軽減させてくれるような面白要素も皆無だし…


『魔界島』

というタイトルなのに大海原を漂流してしまい
1つ目の『島』にすら辿りつけず脱落した人が数多くいたであろうゲームである。
島じゃなくて海そのものが魔界ってってかんじだよな。うん…







裏ワザ
・コンテニュー

 タイトル画面で「GAME」を選んだ状態にし
 上を押しながらスタート。

PS1)元々アーケードの『ひげ丸』のファミコン移植版と
 ファミコンオリジナル企画の『魔界島』が別々に開発が進められていたが
 『ひげ丸』側が魔界島に吸収され本作のような形になったとの事…
 だから、パッケージやゲーム中タイトルに「HIGEMARU」の表記が見られる。



PS2)海賊船…
 操舵輪が2つも設置してあるけどどー言う事なん?
 1つは舵でもう1つは?

PS3)本作発売同年にMSX2に移植され
 2006年にiアプリが出たとの事

ここからがネタバレ






















途中、「魔界村」を意識した島が出て来るんだよな。
ヘビ島

『アーサー』
『ゾンビ』『ブルーキラー』『一角獣』

が出て来る。

というかラスボスが
でっかい『レッドアリーマー』だし…
(正式名称は『デビル・ザ・レッドアリーマー』)

それなりに体力があれば『モモタルー』は
1回当たるとパンツ一丁になって2回目当たると骨になるって訳ではないので
『アーサー』よりも強い!!
『プリンプリン姫』もパン一オッサンより樽投げ青年に助けを求めた方がええで
(アホか…)

10万弱まで体力を上げられる本作
『レッドアリーマー』からの火の玉攻撃はダメージ100。
体当たりは4000。
最大体力だと25回、体当たりを受けるとこちらは死ぬ。
一方でラスボスの『レッドアリーマー』には12回、攻撃を当てると倒せる。

『モモタル―』お前最強やん。

ゲーム中後半で海上の地図がもらえるんだだけど

「今更?」

って感じが凄い。最初からくれよ。
だけど、海上ではメニューが開けないのであまり意味がない…

「よーし!島に着いたな!海の地上を見よう!」

って言うアホがどこにいるの?
パスワードの表示と言いなんで航海中に見られない仕様なん?

しかし、暗号解読して、ちゃんと理解した人がいるんだろうか?
幾つかのステージにあるモノリスに訳が分からない文字らしき物が表示されるが
中盤辺りで手に入れられる「チャート」に文字の訳し方が出て来る。
そんで明らかになるのが…

クック島「MARU」
カース島「NISHIKARA SAN」
ジャックナイフ島「TARU ZYUU」

髭人「丸。西から3 樽10?」

丸はジャックナイフ島のオッサンが「丸とは船の事だ」というので

正確には「船。西から3 樽10」

となるが…

髭人「はぁ?
 船に乗って西に3歩行った所から樽を10個投げる?
 どういう事なんだよ…
 この先、船に乗っている時に樽投げられる事態になるのか?」

おおかみ島で『ビアドの墓』があるって情報を受けて
橋が最後までかかってない状態。
謎を解けば橋が完全にかかるんだろうと予想する。
海上に出て船に乗り込むが樽を発射する事は不可能。
攻略サイトを見ると

 「『おおかみ島』内のアクションゲーム時
  停泊している船(絵的)に樽を10個投げつける」

だそうだ。

髭人「何で船に樽を投げると橋がちゃんとかかるんだよ…」

疑問がありつつ、そうすると確かに橋がかかった。

髭人「何で?」

原理の説明などはない。
考えたら負けって事なのかもしれない。
思考のドツボにハマると這い出るのが不可能。
発売当時、攻略本なしにまともにクリアできた人いたんだろうか?
(まぁ、多少はいたんだろうけども…)

ちなみに、このゲーム、マルチエンディングである。
宝玉の持っている数で3種に変化するとの事。
宝玉を3つ揃えると真エンディングを見る事が出来る。
(2つだと、キャラクター紹介が追加、3つだとスタッフロールが追加)

その宝玉集めもノーヒントなんだがな…
ただ、真エンディングって事もあって、キャラクターの紹介の曲はいい曲。
それが本作の唯一の救いって所だろうか?
「ビアドの宝」って事だろうけど…
ここまでの苦労を洗い流してくれるほどではない。
だけど、キャラ紹介の後にあるスタッフロールの曲は
うんざりするほど聴かされた航海時の曲なので実に萎えさせてくれるわ~


某海賊漫画の主人公は

「この海で一番自由な奴が海賊王だ!」

と言った。
本作はまず鍵探しに奔走する羽目になる。
鍵の出現の仕様上、島の攻略の順は選べない。

どこへでも行けると見せかけて
結局はレールの上を航海させられる訳だ。

自由度があまりにもない!!

そんなゲームなら態々プレイヤーが船を動かして海を探索するようなゲームではなく
単純にステージクリア型にした方が賢明であったと断言できる。
たまにカプコンもやらかすねぇ~。


しんどい…
ま、多くの続編やら関連作がある「魔界村」と比べて
本作は移植版があっても続編はない。

ラスボスもオリジナルではなく「魔界村」関連だしな…


好きな所に行こうとしても見えない壁があり行く手を遮られてしまう…
そんなあまりに不自由な海に
海賊王になりたがっている某主人公も

「何だこれ?
 悪〇の実の能力か!?

 このゲームの海で
 海賊王やるぐらいなら
 山賊王にでも鞍替えすっか?」

と言いかねないゲームである。







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