目覚し時計をセットしておいたので4時半頃に起床。
冷蔵庫を開けて昨日の残り物を食べて、準備をする。
前日、やるのを忘れていた自転車のライトを付け直し、持っていくものを再度確認する。
「リュック、地図、着替え、コールドスプレー、筋肉痛用の塗り薬、ウエストバッグ、etc」
「良し!」という事で玄関のドアを開け家を出る。
物置から自転車を出し携帯電話等で自転車を撮影した。
行ってくる前と行って来る後の違いを調べる為でもあった。
一応、旅行する数日前に新車を買ったのである。
今思えば、そんな傷だらけになるほどの壮絶な自転車旅行になるとは思えんがな(笑)
自転車は「マウンテンバイク」サドルには「ひも付きのスポンジ」を結び付ける。
何故そんな不格好な事をするのかというと
マウンテンバイクのサドルというのは固すぎるだよね。
それに半日以上ケツを乗せていると…あまりきれいな話ではないが
肛門がケツの奥深くに潜り込んでしまうのだ。
そうすると、用を足す時に激痛が走る。
だからスポンジを置くことで少しでも軽減しようというやり方だ。
で、気合を入れて出発。今回は、始めから過去3度行った自転車旅行とは別ルートで行く事になる。
簡単に説明しておくと、最初は友人達と九十九里に行くつもりだったが、疲労等で途中から電車で行く事で九十九里に行った。
次の年、リベンジを果たそうと友達なしの一人でその時行った海に見事、行って来る事が出来た。
その2年後、やはり一人で房総半島1周を果たした。
つまり、過去3回は同じような道を通っていったと言う訳だ。
だから、今回はかなり新鮮味があるというのと、不安もある。これが冒険心って奴なのだろう。
早朝、涼しく、元気であるし、車も少なく、人通りもないから知らずとテンションも上がる。
そんな状況だから歌を歌ったり、ちょっと雄叫びを発したくなった。
早朝だし、アホだからやらんけどね。にしても、自転車乗ってテンション上がる…
でも、たまに犬の散歩で歩いている人がいたりして歌声を聞かれてこちらに視線を向けられる事もあるが
走っていると、トンネルを発見するのだが、自転車と歩行者が入る事は禁止だと標識に書いてあり
「はぁ?自転車や歩行者は別の道を行けってのか!」
と、怒りつつ、他に行ける道がないかと探してみると、別の道を発見した。
ただ、そこの至るような表示は一切無い。不親切だなと思いながら行くと、自転車と歩行者用のトンネルがあった。
そういう試みは本当に好感を受ける。
ただ、これから先、そのように安全対策の為にトンネルが分けられていると言う事はなかった。
狭く暗くそして、ガードレールなどもないので危なくてもトンネルは車道共通だったものな。
トンネルを超えると、オバちゃんが地面で横になって体操をしていた。
それはいいが髪を巻くロットをつけたままやっているから面白かったなぁ…
早朝一人爆笑していた。
と、そんな所に気になる落書きを発見したので撮影した。
ルパン三世だった。
「どんだけ力入れとんねん…」
と、思いながら…もはやアートだった。
それから進んで10分後ぐらいにある場所にこのような落書きがあった
「昨日家族が車によって殺されました。
車は最も身近な殺傷道具です。
死は簡単に愛する者を奪います。
どうか安全運転を」
本当に昨日、家族が死んで落書きしたんだろうか?
そんな心境に立ってられないって思ってしまうのだが…
そんな落書きを見つつ、そして1時間ぐらいしてからかコンビニに入った。
ジュースを買う為だ。ペットボトルをまず本、購入した。
自分のウエストバッグにはペットボトルや缶ジュースを入れる所が2つ着いているため、そこに差し込んだ。
そのペットボトルの蓋を1つゴミ箱に入れた。何故か?自分はペットボトルの蓋を持ってきたのだ。
その蓋は特殊な物で、簡単に言えば、食器用洗剤の蓋のように押したり引くことで開閉を行う物で回したりすること無く、
すぐに中身を飲む事が出来る優れ物である。4年前の房総1周の時に、
自転車のボトルジャック(自転車にジュースをつけることが出来る金具)を買った時に着いて来た者で、
前回、忘れてしまったので今回、使用することを思い出したわけだ(そんな事、良く覚えていたし、良く残しておいたなぁ…俺)。
ただ、その蓋が後々、悲劇があると言う事を髭人は知る由も無かった!!
にしても、早朝である為、普段目にする事が出来ない色々な人間模様を見た。
犬の散歩をしている人、道路の端に生えている草を刈っている人。
自分のうちの草むしりをしている人、当たり前の事だけど、実際目にすると違う物だ。
それから、家を出て1時間半ぐらいか?埼玉県に入国した(自分としては国越えをしているに近い感覚があるからそれで行く)。
急な坂道は歩く。体力の消耗を極力抑えるためだ。
8時を過ぎると太陽も上がってきたので、日焼け止めを早速、体に塗りこむ。腕、顔、首、特に、首は重要なので念入りに塗る。
再び、走行開始、9時半頃、もう一つウエストバッグの空きの為にペットボトルのお茶とおにぎりを買う。
その後はペットボトルは買わなかったっけか?その後はコンビニで売られている1リットル100円の紙パックジュースである。
安くて、量も多いという非常にお得な品である。既に、500mlのペットボトル2本を飲み尽くしていたので補充する為に買うわけだ。
水分はどれだけ摂るか分かりませんからね。
おにぎりは栄養補給。食べてから走り出す。山に近い所を走行していると言う事で、人間模様のほかに自然の営みを見る事がある。
せみがひっくり返って足をジタバタさせている姿を見たり、
蟻に解体されている虫を見たりという車やバイクでは見られないものを走りながら見ることがある(勿論、周囲には気をつけている)。
後、こんなのがあったな。坂道で自転車を降りて歩いていたら、コオロギが道路に向かってジャンプしていた。
『そっちに行ったら死ぬぜ~』
なんて思って見ていると、コオロギがジャンプした瞬間に、車が走った。
コオロギはその後、地に着く事はなかった…痛い瞬間である。
合掌しておいたよ。コオロギの運の悪さを想いつつ…
それから、何度も休み、何度も地図で確認しながら行く。
変な所を走って時間をロスするって訳にもいかんからな。
そして…走っていると、何となく、違和感があるように思えた。
ちょっと下を見ると、スポンジが無くなっていた。
サドルの上にスポンジを乗せてタオルを巻きつけて固定しておいただけだから
タオルがずれたりすればスポンジはいとも簡単に吹っ飛んでしまう訳だ。
「やっちまったか・・・」
自分の浅はかさを痛感しながら、更にスポンジを買おうとは思わなかった。
また同じような事になればゴミになるだけなのだから…今、思えば紐なりでタオルともども固定しておけばよかったと思う。
って事でスポンジはなく厚手のタオルをサドルに巻いた。
暑い中走るものだから汗は滝のように流れる。口で呼吸していたので、喉もすぐ乾く。
1リットルの紙パックは本当に重宝した。ちなみに買うのはお茶類限定である。
他にもレモン水などがあったが、ペットボトルに入れているだけだから否が応でも温度が上がる。生ぬるい甘い物を飲む気はしないからだ。
それに甘い物はお茶系よりも喉を渇きが早いというのもある。
そして、11時半頃になってきたので昼食を取る事にした。
近くに定食屋を見つけたのでそこに入った。
もつ煮のお店であったか?そこに入ってもつ煮定食を頼む。
勿論、大盛り!!
体力を使うので、定食は大盛りに限る。地図を見ているとちょっと気付いた。
現在地から考えるといつのまにか群馬県に入国しているではないかと。
大体、県境には○○県などという標識があるものだがそんな実感として湧かないまま群馬県に入っていた。
そして、来た時驚いた。どんぶりに山盛りのご飯。お店によってご飯の入れ方が違うもんな~。
小さな茶碗に山盛りという事もあれば、今回のようにどんぶりで山盛りと言う事もある。
ご飯大盛りです。自転車で腹が減っていたとは言え、かなりの量。
「辛い…辛い…辛い…でも、食べなきゃ!勿体無いから!」
心に言い聞かせてご飯を口に運ぶ。
確か定食を買うと特製味噌をほんの少しいただけるらしいです。
ただ俺は、持っていてもしょうがないので残しました。パックなのでお持ち帰り。
ちなみにそれだけ食べるのに苦しんだのは水分の取りすぎで、めちゃくちゃ空腹という訳でもなかったからだ。
喉の渇きを感じたらお茶、渇きを感じたらお茶って事を繰り返していた為にめちゃくちゃ腹が減っていたということではなかった。
折角大盛りにして出してもらったのだから残す訳にはいかん。
苦しみながらも水や味噌汁で何とか流し込みご飯を制覇した!!
個人的にはここで1つ目的を達成したかのような満足感を得ていた(笑)
代金を支払う時に店員に聞かれた。
店員「自転車が好きなんですか?」
自分の姿格好を見れば、自転車などで遠出していると言う事はすぐに分かるだろう。
髭人「はい」
店員「それでどちらまで行かれるんですか?」
髭人「新潟まで行こうと思っているんですが、今日は行って沼田まで」
店員「へぇ。私の出身地なんですよ」
髭人「そうなんですか・・・」
話はそれほど広がる事は無かった。悲しいが髭人自身、人との話が上手いって訳ではないからな。
(あんまり長話をしていても時間の無駄だからそれで丁度よかったのかもしれないがな。)
後々、思えば、自転車が好きかって聞かれた時に
髭人「恋人みたいなモンですよ」
なんて言えたらカッコよかったかもしれない。
さて、群馬に入り、地図を確認しながら進んでいた。そこで、高崎と言う都市に入ったのだがそこでお祭りをやっていた。
どこの祭りでも町内会より大きい規模だと山車(だしって言うんだっけ?)ってのは出るものですな。うちに地元でも出る。
参加する事もせず近くに寄る事もせずそのまま進む。
ここで体に異変が発生した。時刻は午後1時前後。
暑さのピークに差し掛かる時である。容赦なく照りつける太陽。
アスファルトに照らされて、気温もぐんぐん上がる。そして、食いすぎた飯に摂取しすぎの水…
これらの要素かこれら全ての要素かどちらか分からないが、体が突如としてだるくなった。
缶ジュースを飲んだり、冷房の効いている本屋に少し避難して少し回復してから進むのだがまただるくなった。
近くには休めるようなお店は無かったが、そこはバイパスで電車を避ける為に陸橋となっていて、
丁度、そのバイパスの下の一部が公園となっていたおかげでそこで休む事が出来た。
水道で水を被ったりする。ここで20~30分くらいの休憩をして若干持ち直したので走り出した。
真っ直ぐ新潟に向けて走り出したが、やはり体力は戻らない。しかも、高崎という大きな駅前であった為に、
道が良く分からない。どこで曲がればいいのか、目印がない所だったからな。
そんな二重の苦しみを味わいつつ、まず、栄養ドリンクを飲んだ。
それで店員に道を聞いて走り出した。
しかし、意識は少し飛んでいるので、分かっているのかいないのか…
ちょっと進んでから交番で再び聞いた。(店員さんごめん)
それでようやく道が分かり、走り出した。走り出して1時間ほどでこれで3度目か4度目のダルさを感じる。
公園で休憩。サングラスをかけていたのだがそこで鼻当ての片方が取れている事に気付く。
地味にショックだったが嘆いていてもしょうがないので多少体調がよくなってから走り出した。
すると栄養ドリンクの効き目が出てきたのかダルさは消えて何とか走れるようになって行った。
調子よく進めると思っていたら今度は肉体ではなく遙か上のほうで異変が…
ゴロゴロと音がするのだ。やべぇと思いながら走る。
雨はまだ降ってなく雷はまだ遠いと思っていたが次の標識に書かれている大きな町はこの先20kmと言う。
間違いなく1時間以上はかかるだろう。坂ばかりであったし、信号待ちという事もある。
それでも、肉体的には元気になってきたと走り出したのだが、雷はピカッと光り直後に激烈な音!!
間違いなくどこかで落ちた。
「こりゃやべぇ!」
次の町の半分ぐらいまで行った所で泊まれるような場所を探そうと小さな町に入っていった。
そこでお店に入ってみて店員のオバちゃんに聞いてみた。
髭人「近くに安く泊まれるような所はないですか?」
おばちゃん「ここら辺だと、あそこしかないねぇ・・・それか、先に行くか・・・」
そう言って、オバちゃんは電話をかけてみるが、そこは満室らしい。
後1つあるがかなり料金はお高めらしい。
髭人「ありがとうございました。戻ります」
結局、10km近く戻る事にした。雷が強いのはこれから行く方向である。
安全を考えるのならば戻るしかない。当然、ブツブツ言いますわな。
髭人「ああ!自転車旅行に行くと何かしら問題が生じるが今回は雷かよ!」
1度目は体力的断念。2度目は右足股関節に足がちぎれると思わせるぐらいの激痛。
3度目はタイヤが磨耗していた事によるパンク。しかし文句を言っていても仕方ないので
「双六(すごろく)で言えば、振り出しから20マスぐらい来て、3マス戻るってぐらいだ。
振り出しに戻された訳ではない」
と、割り切るしかなかった。一々文句言っていてもしょうがない。
戻ってから解決しなければならない問題がある。宿を探す事だ。
自転車旅行をしている人の多くはテントを持っているような本格的な人もいるが自分はそこまでしない。
キャンプ場とか知らんしそこまでのパワーはない。
で、大きな町の駅前で交番を探す。宿を探すには交番を利用するのが一番である。
ただ、その渋川という駅は交番が近くにない。大体、駅前に交番の一つはあるものだが…
歩いている人に聞いてみるかなと思っていると駅に1枚の看板が張ってあった。
宿の位置と電話番号が書かれた地図である。物凄くありがたい。交番だとたまに不在の時もあるからな。
一応、警察署に連絡できるように直通電話が取り付けられているが宿を探してもらうのに電話で聞き出したりするのは非常に大変だ。
こういうことは他の駅でも見習って欲しい所である。
それでまず1軒目
髭人「今日1日お部屋は空いていますでしょうか?」
店員「はい」
髭人「素泊まりで一泊一人の場合、料金はお幾らでしょう?」
店員「5500円」
5500円。極力、5000円未満にしたいところであった。
今まで、ビジネスホテル等で一番安い所は3000円だったしなぁ・・・
髭人「申し訳ありませんがちょっと金銭的に難がありますね・・・他に当たってみます」
そう言って切る。そして2軒目、同じように聞くと
店員「4000円だよ」
髭人「じゃぁ!お願いします!」
他に何軒もあったが一々探していくのも大変だし、近いのでそこに決めた。
地図で確認し、宿の場所に行ってみると看板を見つけた。そして、玄関に入った。しかし・・・
髭人「真っ暗」
玄関はおろか奥の部屋も真っ暗なのだ。本当にやっているのか?と疑問に思いつつ
髭人「ごめんくださ~い!」
と、何度か呼ぶと
ばあさん「はいはい」
と、ばあさん登場。宿帳を書きながらいろいろと話を聞く。
ばあさん「風呂は、うちにはないから、銭湯に行ってくれ」
髭人『そんな話聞いてねぇよ!だから4000円って低価格だったのか?』
と、思っていると、タダ券をくれたのでそれで行けということらしい。
部屋の窓は街灯で明るくて寝る時は、衣服で目隠しする事にした。
それから部屋を案内されるんだが、ばあさん良いね。好きだよ。
髭人「自転車なので早く発ちたいんですが・・・そのまま出て行けば良いですかね?」
ばあさん「別に、玄関から出て行けば良いじゃないか?」
まぁ、解答としては間違っていないんだがそう言う事を聞きたいんじゃないんだが・・・
それで、鍵を渡してもらえなかったので鍵に着いて聞くと
髭人「ああ?別に他の客はいないんだからそんなもん必要じゃないだろ?」
いやいや、物を盗まれる盗まれないという問題ではなくて、客の安心感を考えれば鍵を出すのは当然かと…
まぁ、そんな事を説明するとうるさがられると思ったので黙っていましたが…
そんな事を気にする事もないほど平和な町なのだろう。
その日に着ていたTシャツに白い染みが出来ていた。
髭人「塩か…我ながらキメェ…」
それで、部屋に入って早速、銭湯に行く事にした。
しかし、扉が2つあるのに男湯か女湯か書かれていない。
どっちに入れば良いのかちょっと迷っていたが銭湯の前でオバちゃんが椅子に座ってまったりしていたので、
恐らく店員だろうと聞いてみると
おっさん「右側だよ」
そういわれたので入ってみると、番頭はおっさん
髭人『ええ!普通ばあさんかおばちゃんじゃないの?』
女湯の様子は定かではないが、風呂屋の古さから考えて、
女湯の脱衣所は番頭から見えないように設計されていたりする事はないだろう。
そんな事をしたら、脱衣所でスリ行為を見つけることも出来ないだろう。
まぁその銭湯を主に利用するにはお年寄りばかりだし若い女性がそこを利用するとは思わんし、
もしかしたらさっきのばあさんが若い女性が来た時に番頭を交代するのかもしれないと思って一人納得した。
なんだか良いね。こういう空気は…
一々細かい事を気にしている俺の方がバカバカしいとさえ思える。
こういう人たちの感覚は『雑』というよりは『下町的』なんだろう。
銭湯には貴重品入れなどという物は存在してない割に、貴重品は持ってこないで下さいという張り紙は見える。
仕方ないので、木製の鍵付きの下駄箱に靴と財布と携帯を入れた。
まず体を念入りに洗う。だけど湯船は染みたね~。
風呂を出て夕食を食べに行こうとばあちゃんに近くに美味しい店は無いかと尋ねると
店員「近くにSATYがあるからそこで食ってきな」
髭人『ええ!普通、地元の人なら近くの顔見知りの定食屋なんかを紹介するんじゃないの?』
と、思っていたので、その予想外の反応に驚くと同時に面白かった。やっぱいいね。
この周辺の人たち。
で、SATYに行って店頭の料理の一覧を見てみるがデパートの一角を借りてやっている店なのでお高い…
他を探してみたが居酒屋ばかりで定食屋は見つからない。雷と同時に雨も降ってきたので仕方なくファミレスである「すかいらーく」で食べる事にした。
その「すかいらーく」でこの旅で最も衝撃的な事があった。
それとは何か?
①店員が知り合いで衝撃
②客に知り合いがいて衝撃
③出て来た水は旨すぎて衝撃
④出て来たハンバーグが旨すぎて衝撃
⑤昔、旅行で立ち寄ったお店だと思い出して衝撃
その答えは…
まぁすぐに出て来るので読んでいってください。
お店に入る。
何の変哲もないファミレス、初めて来る。
客も疎らで特に特筆する点もない。
店員が来て水とメニューを渡してくるがこれと言って気にする事はない。
というか店員あんまり見てないし…
メニューを考えながら水を口に流し込む。
髭人「!?」
コップを見る。
髭人「あ?これ水か!?」
コップを置き、再び空のコップを手に取る。
髭人「うん。水だよな…」
ゆっくりとコップを下ろそうとして…
髭人「本当にこれはただの水だったのかぁ!?」
ただのコップの水を3度見したのは今までの生涯の中でこの時だけだ。
今までの文に書かれている通り、水分はしっかり取って来た。
だが、それはコンビニでのやっす~いお茶ややす~いウーロン茶であり、ただの水は一度もなかた。
ジョジョ第3部でトニオの店の「水」に感動していた「虹村 億泰」を思い出した。
もしくは物が違うが、地下で「ビール」に涙を流す「伊藤 カイジ」とかね。
最終的に3杯もらったけど、物足りなかったな。
店員も
『2度も水を頼むコイツ、キメェ…』
と思ったに違いない(笑)
だが、髭人の当時の心境としては水差しをドンと置いて行ってもらいたかったぐらいだ。
置いておいてもらえばよかっただろうか?
そんなに水に感動していたのなら食べたハンバーグにも感動したのかと思いきや…
ハンバーグは普通だったよ(笑)
って事で
答え③。現実は非情である。(何でやねん!ってただ言いたかっただけなんだがな…)
飯を食べながら外の雷の様子を見ていた。
ピカッと鋭い光を放つ。雨が止むのを待ったが近いからいけるだろうということでそのまま突っ切っていった。
部屋に戻ると、やる事もないので、コールドスプレーを早速使った。
それはただのコールドスプレーではなく筋肉疲労や筋肉痛にも効く医薬品なので使うと物凄くスースーした。
ふくらはぎ、太もも、股関節…
ちなみに股関節に使ったら微妙にチ○コにかかったらしく、めちゃくちゃスースーした。(笑)
別に問題は無いだろう(多分)
テレビは100円を入れるタイプだったのだが、100円玉がなかった。(懐かしい)
一々お金を崩しに外に出たりするのもだるいので寝る事にした。しかし、トイレに行くと廊下は物凄く暗く、
ギィギィと軋む為ちょっと不気味だった。
ここで、下でばあちゃんが
「ヒッヒッヒ…」
と笑いながら包丁を研いでいたらビビるなと思った。(ドラクエ5かッッ!!)
ちなみにやる事もないので寝たのだが、寝た時刻は8:30である。
今では幼稚園児もそんな時間では寝ないんではないのか?
午後10:56頃にやる「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」を見られなかった…
毎週欠かさず見ているのに…ううう…
当時はフリートークとかやっていたから面白かったんだよな~。
今はたまに見ると面白い回もある…
ま、そんな事はさておき、寝ましたよ。ハイ。
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自転車旅行リスト
冷蔵庫を開けて昨日の残り物を食べて、準備をする。
前日、やるのを忘れていた自転車のライトを付け直し、持っていくものを再度確認する。
「リュック、地図、着替え、コールドスプレー、筋肉痛用の塗り薬、ウエストバッグ、etc」
「良し!」という事で玄関のドアを開け家を出る。
物置から自転車を出し携帯電話等で自転車を撮影した。
行ってくる前と行って来る後の違いを調べる為でもあった。
一応、旅行する数日前に新車を買ったのである。
今思えば、そんな傷だらけになるほどの壮絶な自転車旅行になるとは思えんがな(笑)
自転車は「マウンテンバイク」サドルには「ひも付きのスポンジ」を結び付ける。
何故そんな不格好な事をするのかというと
マウンテンバイクのサドルというのは固すぎるだよね。
それに半日以上ケツを乗せていると…あまりきれいな話ではないが
肛門がケツの奥深くに潜り込んでしまうのだ。
そうすると、用を足す時に激痛が走る。
だからスポンジを置くことで少しでも軽減しようというやり方だ。
で、気合を入れて出発。今回は、始めから過去3度行った自転車旅行とは別ルートで行く事になる。
簡単に説明しておくと、最初は友人達と九十九里に行くつもりだったが、疲労等で途中から電車で行く事で九十九里に行った。
次の年、リベンジを果たそうと友達なしの一人でその時行った海に見事、行って来る事が出来た。
その2年後、やはり一人で房総半島1周を果たした。
つまり、過去3回は同じような道を通っていったと言う訳だ。
だから、今回はかなり新鮮味があるというのと、不安もある。これが冒険心って奴なのだろう。
早朝、涼しく、元気であるし、車も少なく、人通りもないから知らずとテンションも上がる。
そんな状況だから歌を歌ったり、ちょっと雄叫びを発したくなった。
早朝だし、アホだからやらんけどね。にしても、自転車乗ってテンション上がる…
でも、たまに犬の散歩で歩いている人がいたりして歌声を聞かれてこちらに視線を向けられる事もあるが
走っていると、トンネルを発見するのだが、自転車と歩行者が入る事は禁止だと標識に書いてあり
「はぁ?自転車や歩行者は別の道を行けってのか!」
と、怒りつつ、他に行ける道がないかと探してみると、別の道を発見した。
ただ、そこの至るような表示は一切無い。不親切だなと思いながら行くと、自転車と歩行者用のトンネルがあった。
そういう試みは本当に好感を受ける。
ただ、これから先、そのように安全対策の為にトンネルが分けられていると言う事はなかった。
狭く暗くそして、ガードレールなどもないので危なくてもトンネルは車道共通だったものな。
トンネルを超えると、オバちゃんが地面で横になって体操をしていた。
それはいいが髪を巻くロットをつけたままやっているから面白かったなぁ…
早朝一人爆笑していた。
と、そんな所に気になる落書きを発見したので撮影した。
ルパン三世だった。
「どんだけ力入れとんねん…」
と、思いながら…もはやアートだった。
それから進んで10分後ぐらいにある場所にこのような落書きがあった
「昨日家族が車によって殺されました。
車は最も身近な殺傷道具です。
死は簡単に愛する者を奪います。
どうか安全運転を」
本当に昨日、家族が死んで落書きしたんだろうか?
そんな心境に立ってられないって思ってしまうのだが…
そんな落書きを見つつ、そして1時間ぐらいしてからかコンビニに入った。
ジュースを買う為だ。ペットボトルをまず本、購入した。
自分のウエストバッグにはペットボトルや缶ジュースを入れる所が2つ着いているため、そこに差し込んだ。
そのペットボトルの蓋を1つゴミ箱に入れた。何故か?自分はペットボトルの蓋を持ってきたのだ。
その蓋は特殊な物で、簡単に言えば、食器用洗剤の蓋のように押したり引くことで開閉を行う物で回したりすること無く、
すぐに中身を飲む事が出来る優れ物である。4年前の房総1周の時に、
自転車のボトルジャック(自転車にジュースをつけることが出来る金具)を買った時に着いて来た者で、
前回、忘れてしまったので今回、使用することを思い出したわけだ(そんな事、良く覚えていたし、良く残しておいたなぁ…俺)。
ただ、その蓋が後々、悲劇があると言う事を髭人は知る由も無かった!!
にしても、早朝である為、普段目にする事が出来ない色々な人間模様を見た。
犬の散歩をしている人、道路の端に生えている草を刈っている人。
自分のうちの草むしりをしている人、当たり前の事だけど、実際目にすると違う物だ。
それから、家を出て1時間半ぐらいか?埼玉県に入国した(自分としては国越えをしているに近い感覚があるからそれで行く)。
急な坂道は歩く。体力の消耗を極力抑えるためだ。
8時を過ぎると太陽も上がってきたので、日焼け止めを早速、体に塗りこむ。腕、顔、首、特に、首は重要なので念入りに塗る。
再び、走行開始、9時半頃、もう一つウエストバッグの空きの為にペットボトルのお茶とおにぎりを買う。
その後はペットボトルは買わなかったっけか?その後はコンビニで売られている1リットル100円の紙パックジュースである。
安くて、量も多いという非常にお得な品である。既に、500mlのペットボトル2本を飲み尽くしていたので補充する為に買うわけだ。
水分はどれだけ摂るか分かりませんからね。
おにぎりは栄養補給。食べてから走り出す。山に近い所を走行していると言う事で、人間模様のほかに自然の営みを見る事がある。
せみがひっくり返って足をジタバタさせている姿を見たり、
蟻に解体されている虫を見たりという車やバイクでは見られないものを走りながら見ることがある(勿論、周囲には気をつけている)。
後、こんなのがあったな。坂道で自転車を降りて歩いていたら、コオロギが道路に向かってジャンプしていた。
『そっちに行ったら死ぬぜ~』
なんて思って見ていると、コオロギがジャンプした瞬間に、車が走った。
コオロギはその後、地に着く事はなかった…痛い瞬間である。
合掌しておいたよ。コオロギの運の悪さを想いつつ…
それから、何度も休み、何度も地図で確認しながら行く。
変な所を走って時間をロスするって訳にもいかんからな。
そして…走っていると、何となく、違和感があるように思えた。
ちょっと下を見ると、スポンジが無くなっていた。
サドルの上にスポンジを乗せてタオルを巻きつけて固定しておいただけだから
タオルがずれたりすればスポンジはいとも簡単に吹っ飛んでしまう訳だ。
「やっちまったか・・・」
自分の浅はかさを痛感しながら、更にスポンジを買おうとは思わなかった。
また同じような事になればゴミになるだけなのだから…今、思えば紐なりでタオルともども固定しておけばよかったと思う。
って事でスポンジはなく厚手のタオルをサドルに巻いた。
暑い中走るものだから汗は滝のように流れる。口で呼吸していたので、喉もすぐ乾く。
1リットルの紙パックは本当に重宝した。ちなみに買うのはお茶類限定である。
他にもレモン水などがあったが、ペットボトルに入れているだけだから否が応でも温度が上がる。生ぬるい甘い物を飲む気はしないからだ。
それに甘い物はお茶系よりも喉を渇きが早いというのもある。
そして、11時半頃になってきたので昼食を取る事にした。
近くに定食屋を見つけたのでそこに入った。
もつ煮のお店であったか?そこに入ってもつ煮定食を頼む。
勿論、大盛り!!
体力を使うので、定食は大盛りに限る。地図を見ているとちょっと気付いた。
現在地から考えるといつのまにか群馬県に入国しているではないかと。
大体、県境には○○県などという標識があるものだがそんな実感として湧かないまま群馬県に入っていた。
そして、来た時驚いた。どんぶりに山盛りのご飯。お店によってご飯の入れ方が違うもんな~。
小さな茶碗に山盛りという事もあれば、今回のようにどんぶりで山盛りと言う事もある。
ご飯大盛りです。自転車で腹が減っていたとは言え、かなりの量。
「辛い…辛い…辛い…でも、食べなきゃ!勿体無いから!」
心に言い聞かせてご飯を口に運ぶ。
確か定食を買うと特製味噌をほんの少しいただけるらしいです。
ただ俺は、持っていてもしょうがないので残しました。パックなのでお持ち帰り。
ちなみにそれだけ食べるのに苦しんだのは水分の取りすぎで、めちゃくちゃ空腹という訳でもなかったからだ。
喉の渇きを感じたらお茶、渇きを感じたらお茶って事を繰り返していた為にめちゃくちゃ腹が減っていたということではなかった。
折角大盛りにして出してもらったのだから残す訳にはいかん。
苦しみながらも水や味噌汁で何とか流し込みご飯を制覇した!!
個人的にはここで1つ目的を達成したかのような満足感を得ていた(笑)
代金を支払う時に店員に聞かれた。
店員「自転車が好きなんですか?」
自分の姿格好を見れば、自転車などで遠出していると言う事はすぐに分かるだろう。
髭人「はい」
店員「それでどちらまで行かれるんですか?」
髭人「新潟まで行こうと思っているんですが、今日は行って沼田まで」
店員「へぇ。私の出身地なんですよ」
髭人「そうなんですか・・・」
話はそれほど広がる事は無かった。悲しいが髭人自身、人との話が上手いって訳ではないからな。
(あんまり長話をしていても時間の無駄だからそれで丁度よかったのかもしれないがな。)
後々、思えば、自転車が好きかって聞かれた時に
髭人「恋人みたいなモンですよ」
なんて言えたらカッコよかったかもしれない。
さて、群馬に入り、地図を確認しながら進んでいた。そこで、高崎と言う都市に入ったのだがそこでお祭りをやっていた。
どこの祭りでも町内会より大きい規模だと山車(だしって言うんだっけ?)ってのは出るものですな。うちに地元でも出る。
参加する事もせず近くに寄る事もせずそのまま進む。
ここで体に異変が発生した。時刻は午後1時前後。
暑さのピークに差し掛かる時である。容赦なく照りつける太陽。
アスファルトに照らされて、気温もぐんぐん上がる。そして、食いすぎた飯に摂取しすぎの水…
これらの要素かこれら全ての要素かどちらか分からないが、体が突如としてだるくなった。
缶ジュースを飲んだり、冷房の効いている本屋に少し避難して少し回復してから進むのだがまただるくなった。
近くには休めるようなお店は無かったが、そこはバイパスで電車を避ける為に陸橋となっていて、
丁度、そのバイパスの下の一部が公園となっていたおかげでそこで休む事が出来た。
水道で水を被ったりする。ここで20~30分くらいの休憩をして若干持ち直したので走り出した。
真っ直ぐ新潟に向けて走り出したが、やはり体力は戻らない。しかも、高崎という大きな駅前であった為に、
道が良く分からない。どこで曲がればいいのか、目印がない所だったからな。
そんな二重の苦しみを味わいつつ、まず、栄養ドリンクを飲んだ。
それで店員に道を聞いて走り出した。
しかし、意識は少し飛んでいるので、分かっているのかいないのか…
ちょっと進んでから交番で再び聞いた。(店員さんごめん)
それでようやく道が分かり、走り出した。走り出して1時間ほどでこれで3度目か4度目のダルさを感じる。
公園で休憩。サングラスをかけていたのだがそこで鼻当ての片方が取れている事に気付く。
地味にショックだったが嘆いていてもしょうがないので多少体調がよくなってから走り出した。
すると栄養ドリンクの効き目が出てきたのかダルさは消えて何とか走れるようになって行った。
調子よく進めると思っていたら今度は肉体ではなく遙か上のほうで異変が…
ゴロゴロと音がするのだ。やべぇと思いながら走る。
雨はまだ降ってなく雷はまだ遠いと思っていたが次の標識に書かれている大きな町はこの先20kmと言う。
間違いなく1時間以上はかかるだろう。坂ばかりであったし、信号待ちという事もある。
それでも、肉体的には元気になってきたと走り出したのだが、雷はピカッと光り直後に激烈な音!!
間違いなくどこかで落ちた。
「こりゃやべぇ!」
次の町の半分ぐらいまで行った所で泊まれるような場所を探そうと小さな町に入っていった。
そこでお店に入ってみて店員のオバちゃんに聞いてみた。
髭人「近くに安く泊まれるような所はないですか?」
おばちゃん「ここら辺だと、あそこしかないねぇ・・・それか、先に行くか・・・」
そう言って、オバちゃんは電話をかけてみるが、そこは満室らしい。
後1つあるがかなり料金はお高めらしい。
髭人「ありがとうございました。戻ります」
結局、10km近く戻る事にした。雷が強いのはこれから行く方向である。
安全を考えるのならば戻るしかない。当然、ブツブツ言いますわな。
髭人「ああ!自転車旅行に行くと何かしら問題が生じるが今回は雷かよ!」
1度目は体力的断念。2度目は右足股関節に足がちぎれると思わせるぐらいの激痛。
3度目はタイヤが磨耗していた事によるパンク。しかし文句を言っていても仕方ないので
「双六(すごろく)で言えば、振り出しから20マスぐらい来て、3マス戻るってぐらいだ。
振り出しに戻された訳ではない」
と、割り切るしかなかった。一々文句言っていてもしょうがない。
戻ってから解決しなければならない問題がある。宿を探す事だ。
自転車旅行をしている人の多くはテントを持っているような本格的な人もいるが自分はそこまでしない。
キャンプ場とか知らんしそこまでのパワーはない。
で、大きな町の駅前で交番を探す。宿を探すには交番を利用するのが一番である。
ただ、その渋川という駅は交番が近くにない。大体、駅前に交番の一つはあるものだが…
歩いている人に聞いてみるかなと思っていると駅に1枚の看板が張ってあった。
宿の位置と電話番号が書かれた地図である。物凄くありがたい。交番だとたまに不在の時もあるからな。
一応、警察署に連絡できるように直通電話が取り付けられているが宿を探してもらうのに電話で聞き出したりするのは非常に大変だ。
こういうことは他の駅でも見習って欲しい所である。
それでまず1軒目
髭人「今日1日お部屋は空いていますでしょうか?」
店員「はい」
髭人「素泊まりで一泊一人の場合、料金はお幾らでしょう?」
店員「5500円」
5500円。極力、5000円未満にしたいところであった。
今まで、ビジネスホテル等で一番安い所は3000円だったしなぁ・・・
髭人「申し訳ありませんがちょっと金銭的に難がありますね・・・他に当たってみます」
そう言って切る。そして2軒目、同じように聞くと
店員「4000円だよ」
髭人「じゃぁ!お願いします!」
他に何軒もあったが一々探していくのも大変だし、近いのでそこに決めた。
地図で確認し、宿の場所に行ってみると看板を見つけた。そして、玄関に入った。しかし・・・
髭人「真っ暗」
玄関はおろか奥の部屋も真っ暗なのだ。本当にやっているのか?と疑問に思いつつ
髭人「ごめんくださ~い!」
と、何度か呼ぶと
ばあさん「はいはい」
と、ばあさん登場。宿帳を書きながらいろいろと話を聞く。
ばあさん「風呂は、うちにはないから、銭湯に行ってくれ」
髭人『そんな話聞いてねぇよ!だから4000円って低価格だったのか?』
と、思っていると、タダ券をくれたのでそれで行けということらしい。
部屋の窓は街灯で明るくて寝る時は、衣服で目隠しする事にした。
それから部屋を案内されるんだが、ばあさん良いね。好きだよ。
髭人「自転車なので早く発ちたいんですが・・・そのまま出て行けば良いですかね?」
ばあさん「別に、玄関から出て行けば良いじゃないか?」
まぁ、解答としては間違っていないんだがそう言う事を聞きたいんじゃないんだが・・・
それで、鍵を渡してもらえなかったので鍵に着いて聞くと
髭人「ああ?別に他の客はいないんだからそんなもん必要じゃないだろ?」
いやいや、物を盗まれる盗まれないという問題ではなくて、客の安心感を考えれば鍵を出すのは当然かと…
まぁ、そんな事を説明するとうるさがられると思ったので黙っていましたが…
そんな事を気にする事もないほど平和な町なのだろう。
その日に着ていたTシャツに白い染みが出来ていた。
髭人「塩か…我ながらキメェ…」
それで、部屋に入って早速、銭湯に行く事にした。
しかし、扉が2つあるのに男湯か女湯か書かれていない。
どっちに入れば良いのかちょっと迷っていたが銭湯の前でオバちゃんが椅子に座ってまったりしていたので、
恐らく店員だろうと聞いてみると
おっさん「右側だよ」
そういわれたので入ってみると、番頭はおっさん
髭人『ええ!普通ばあさんかおばちゃんじゃないの?』
女湯の様子は定かではないが、風呂屋の古さから考えて、
女湯の脱衣所は番頭から見えないように設計されていたりする事はないだろう。
そんな事をしたら、脱衣所でスリ行為を見つけることも出来ないだろう。
まぁその銭湯を主に利用するにはお年寄りばかりだし若い女性がそこを利用するとは思わんし、
もしかしたらさっきのばあさんが若い女性が来た時に番頭を交代するのかもしれないと思って一人納得した。
なんだか良いね。こういう空気は…
一々細かい事を気にしている俺の方がバカバカしいとさえ思える。
こういう人たちの感覚は『雑』というよりは『下町的』なんだろう。
銭湯には貴重品入れなどという物は存在してない割に、貴重品は持ってこないで下さいという張り紙は見える。
仕方ないので、木製の鍵付きの下駄箱に靴と財布と携帯を入れた。
まず体を念入りに洗う。だけど湯船は染みたね~。
風呂を出て夕食を食べに行こうとばあちゃんに近くに美味しい店は無いかと尋ねると
店員「近くにSATYがあるからそこで食ってきな」
髭人『ええ!普通、地元の人なら近くの顔見知りの定食屋なんかを紹介するんじゃないの?』
と、思っていたので、その予想外の反応に驚くと同時に面白かった。やっぱいいね。
この周辺の人たち。
で、SATYに行って店頭の料理の一覧を見てみるがデパートの一角を借りてやっている店なのでお高い…
他を探してみたが居酒屋ばかりで定食屋は見つからない。雷と同時に雨も降ってきたので仕方なくファミレスである「すかいらーく」で食べる事にした。
その「すかいらーく」でこの旅で最も衝撃的な事があった。
それとは何か?
①店員が知り合いで衝撃
②客に知り合いがいて衝撃
③出て来た水は旨すぎて衝撃
④出て来たハンバーグが旨すぎて衝撃
⑤昔、旅行で立ち寄ったお店だと思い出して衝撃
その答えは…
まぁすぐに出て来るので読んでいってください。
お店に入る。
何の変哲もないファミレス、初めて来る。
客も疎らで特に特筆する点もない。
店員が来て水とメニューを渡してくるがこれと言って気にする事はない。
というか店員あんまり見てないし…
メニューを考えながら水を口に流し込む。
髭人「!?」
コップを見る。
髭人「あ?これ水か!?」
コップを置き、再び空のコップを手に取る。
髭人「うん。水だよな…」
ゆっくりとコップを下ろそうとして…
髭人「本当にこれはただの水だったのかぁ!?」
ただのコップの水を3度見したのは今までの生涯の中でこの時だけだ。
今までの文に書かれている通り、水分はしっかり取って来た。
だが、それはコンビニでのやっす~いお茶ややす~いウーロン茶であり、ただの水は一度もなかた。
ジョジョ第3部でトニオの店の「水」に感動していた「虹村 億泰」を思い出した。
もしくは物が違うが、地下で「ビール」に涙を流す「伊藤 カイジ」とかね。
最終的に3杯もらったけど、物足りなかったな。
店員も
『2度も水を頼むコイツ、キメェ…』
と思ったに違いない(笑)
だが、髭人の当時の心境としては水差しをドンと置いて行ってもらいたかったぐらいだ。
置いておいてもらえばよかっただろうか?
そんなに水に感動していたのなら食べたハンバーグにも感動したのかと思いきや…
ハンバーグは普通だったよ(笑)
って事で
答え③。現実は非情である。(何でやねん!ってただ言いたかっただけなんだがな…)
飯を食べながら外の雷の様子を見ていた。
ピカッと鋭い光を放つ。雨が止むのを待ったが近いからいけるだろうということでそのまま突っ切っていった。
部屋に戻ると、やる事もないので、コールドスプレーを早速使った。
それはただのコールドスプレーではなく筋肉疲労や筋肉痛にも効く医薬品なので使うと物凄くスースーした。
ふくらはぎ、太もも、股関節…
ちなみに股関節に使ったら微妙にチ○コにかかったらしく、めちゃくちゃスースーした。(笑)
別に問題は無いだろう(多分)
テレビは100円を入れるタイプだったのだが、100円玉がなかった。(懐かしい)
一々お金を崩しに外に出たりするのもだるいので寝る事にした。しかし、トイレに行くと廊下は物凄く暗く、
ギィギィと軋む為ちょっと不気味だった。
ここで、下でばあちゃんが
「ヒッヒッヒ…」
と笑いながら包丁を研いでいたらビビるなと思った。(ドラクエ5かッッ!!)
ちなみにやる事もないので寝たのだが、寝た時刻は8:30である。
今では幼稚園児もそんな時間では寝ないんではないのか?
午後10:56頃にやる「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」を見られなかった…
毎週欠かさず見ているのに…ううう…
当時はフリートークとかやっていたから面白かったんだよな~。
今はたまに見ると面白い回もある…
ま、そんな事はさておき、寝ましたよ。ハイ。
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自転車旅行リスト
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