京都中央信用金庫(中信)被害者の会

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大阪高裁13民判決のおかしさについて⑦ ~最高裁判所も認めている事実を「反証」すらないとは?

2020年08月25日 09時15分36秒 | 日記

原判決は,

「控訴人H及び控訴人Sの作成部分については,それぞれの署名部分は自署によるものではないが,名下にある印影が登録印章により顕出されたものであることは当事者間に争いがないから,反証のない限り,当該印影は両控訴人らの意思に基づいて顕出されたものと推定されるから,当該文書は真正に成立したものと推定されることになる(同法同条項)。」(原判決41頁)

と判断しています。

 

ところが,そもそも,最高裁判所が是認した大阪高裁第10民事部判決では,

・AさんがHさん本人に無断で印章を持ち出した旨,

・権限なく手形に署名した旨

を認定しています。

 

また,本件では,

①筆跡がHさん及びSさんの筆跡ではないこと

②当事者双方ともにHさん及びSさんが署名押印を行っていないことにつき争っていないこと(中信は,AさんやM子さんが署名押印をした可能性を示唆しているのみです)

③偽造に関与した両当事者(Aさん及び中信職員Oさん)が双方とも本人に意思確認をしたことがないと供述していること

④多数の偽造筆跡の債権書類群が存在していること(特に,同時期に作成された偽造の変更契約書の存在)

⑤これらの事実は本件と共通していて,そのことを前提に最高裁判所が判断をしていること

の各事実が前提となっています。

 

にもかかわらず,原判決は,その最高裁判所が是認した認定は「反証」にすらあたらない,として最高裁判所がした判断を否定する判断を行いました。

 

「本証」に至っている最高裁判所の判断を,「反証」にすらあたらないとしたのです。

 

日本の裁判は三審制です。

その最終審である最高裁判所が認定・判断した事実について,下級審が最高裁判所の判断を無視した認定・判断をするのは明らかにおかしいです。

 

実際に不正を行った当事者(敵性証人である中信職員)が自らの非を認めて,不正の自白をしているというのに,その場に居なかった裁判官が,何の証拠も根拠も示さずに,当事者の主張・証言に反する判断をする。そして,その判断が,最高裁の認定・判断した事項とは矛盾するものである。こんな判断が,公平公正であるといえるでしょうか?



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