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【DQ、FF、マリオ、ゼルダ、KHなど演奏】 群馬交響楽団コンサート、詳細版レポ

2010-08-24 23:05:00 | イベントレポート
こんばんは、ヘレンです。
おととい開催された、ゲーム音楽をメインに演奏されたコンサート、
『群馬交響楽団 2010 夏休みコンサート~オーケストラの大冒険~』
その詳細レポを書き上げたので、アップしたいと思います。
かなり長めですが、お時間ある際に読んでもらえたら嬉しいですm(_ _)m


≪コンサート概要≫
日時:2010年8月22日(日) 午後3:00開演【午後2:00開場】
場所:かぶら文化ホール(群馬県富岡市)
指揮:竹本泰蔵
案内人:TARAKO
演奏:群馬交響楽団
チケット:おとな 2,000円/こども(高校生以下):1,000円 ※全席自由


【Act.1 偶然知ったコンサート】―――――――

事の始まりはTwitterでした。
「群馬でゲーム音楽のコンサートやるみたいだよ!」
・・・フォロワーSさんのつぶやきで、自分はこのコンサートの存在を知りました。

つぶやきの中に張られていたリンクから公式サイトに行って曲目を見てみると、
ドラクエ、FF、マリオ、ゼルダ、キングダムハーツと・・・まぁ豪華絢爛なこと。
どこのプレスタだよと思いましたね。w
生粋のゲーム音楽好きの自分としては、いてもたってもいられず、
群馬まで赴くことに決めました。






東京都八王子市在住の自分は、京王線とJR湘南新宿ライン&高崎線を使って
群馬県にある高崎駅まで行き、さらにそこから、このコンサートを
発見してくれた先ほどのSさんの車に乗せてもらって会場まで向かいました。
(Sさんホントにありがとうございましたm(_ _)m )




ここが会場のかぶら文化ホール。




当日券あります!と書かれた看板が。;






まだまだ残暑の厳しい中、蝉の鳴き声を聴きつつ建物内へ向かいます。
(いけね、写真撮る手が映り込んでたw)






建物内は親子連れが多く、賑わっていました。
自分はオンラインでチケットを申し込んでいたのですが、
開催直前の申し込みだったため、この場で直接チケットを受け取りました。




係員にチケットを見せ、パンフレットをもらい、ホールの中へ。




座席は自由席だったので、自分は会場のほぼ真ん中あたりに陣取りました。
開演時間の頃には、座席全体の7~8割ほどが埋まっていましたね。




席に座って一息つき、もらったパンフレットを見てみると・・・




ほんとにゲーム音楽ばっかりのプログラム!w
がぜんテンション上がりましたねー。w


【Act.2 ゲーム音楽だらけの演奏】―――――――


そして開演時間。
楽団の皆さんと、指揮者の竹本泰蔵さんが入場します。
チューニングの後、おもむろに演奏が始まりました。

■ドラゴンクエスト「序曲のマーチ」

まずはドラクエ。
イントロは、ドラクエ4~8で使用されたバージョンですね。
コンサートの始まりを飾るにふさわしい勇壮さでした!


その後は案内人(司会)のTARAKOさんが登場。
ちびまる子ちゃんの声で広く知られている方ですね。
「今日もあっついねぇ~~~~」とまるちゃんそのままの声。w
TARAKOさんは群馬交響楽団と竹本さんを紹介したんですけど、その際に
「ヒューヒュー!」とか言ってたりして盛り上げ方がうまかったです。w


■スーパーマリオブラザーズ
(地上BGM ~ 水中BGM ~ 地下BGM ~ 地上BGM ~ ゲームオーバーの曲)
■ゼルダの伝説メドレー
(メインテーマ ~ 『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』裏の地上 ~
 ゼルダ姫のテーマ ~ 『ゼルダの伝説 時のオカリナ』ハイラル平原 ~ メインテーマ)

お次はマリオとゼルダ。
マリオはPRESS START 2009で演奏されたもの、
ゼルダはPRESS START 2006・2007で演奏されたものと同じ編曲でした。
やっぱゼルダいいっすねー。勇ましく、そして美しい。
聴いてて鳥肌が立ちます。w


ここでMCが入ります。TARAKOさんが竹本さんに質問する形でのMCでした。
TARAKOさんが、マリオが登場したのが25年前の1985年なんですね、という話の後、
竹本さんに「25年前って何されてましたか?」と話を振ります。
「29歳の時は・・・遊んでました」と竹本さん。w
(ちなみに竹本さんは現在54歳とのこと。全然そうは見えない!と
よく言われるそうです。たしかに全然そうは見えない!;)
竹本さんはゲームもよく遊ばれていたそうで、喫茶店などに置かれていた
インベーダーゲームに当時ハマってたとのことです。


■キングダムハーツ〈テーマ〉

お次はKH。プログラムにはテーマと書かれてましたが、いわゆる『光』ですね。
これもプレスタで過去に演奏された編曲と同じものでした。


ここでMCが入ります。
なんとキングダムハーツについては、竹本さんが「この曲をやりたい!」
ということで、竹本さん自らが楽譜を購入したんだそうです;

竹本さんいわく、ゲームの曲はいい曲がたくさんあり、是非皆さんにも
聴いてもらいたいと考えている。だが、楽譜はなかなか手に入らなかったり、
メーカーの許諾を得ないといけなかったりして、なかなか簡単には
演奏できないんです、とのこと。
竹本さんは群響の人に、この曲やりたいので楽譜を買いましょう!と言ったそうなんですが、
群響では楽譜を買えない・・・と言われたため、自ら購入されたのだそうです。
ものすごい情熱ですよね。感銘を受けました。
(ちなみに、マリオとゼルダの曲については快く楽譜を貸してもらえたとのこと)


■FINAL FANTASY X〈ザナルカンドにて〉
■FINAL FANTASY IX〈独りじゃない〉


お次はFFからの2曲。
『ザナルカンドにて』は今までに行ったいろんなコンサートで
何回も聴いてるんですけど、何回聴いてもいいですねw
ちなみに竹本さんも、『ザナルカンドにて』は個人的にすごく好きとのことです。

ザナルカンドとは逆に、『独りじゃない』は今回初めて生で聴きましたが
とても感激しました。ジタンのもとに仲間たちが1人ずつ帰ってくる・・・
というシーンでかかるこの曲。聴いてて感動がよみがえってきましたね。
今回のコンサートで一番印象深かったです。
(・・・ちなみに『独りじゃない』って、生で聴ける曲としてはけっこう
レアな曲かもですね。自分の記憶が正しければ、2004年に開催された
FFコンサート『Tour de JAPON』でしか演奏されていないはずなので)


MCでは竹本さんから、「ファイナルファンタジーを遊んだことのある方?」
という質問が。客席からはわりと少数ではありましたが手が挙がっていました。
(・・・え? 自分? もちろん挙げました。w)

また、群響のメンバーに対しても竹本さんから同じ質問があったんですけど、
こちらもぽつぽつ数人手を挙げる人がいました。
群響のとある方で、FF1から9までやったことがあるという方がいたんですが、
竹本さんいわく、その方には竹本さん自らFF10を勧めまくったそうで、
その方は中古でFF10を買い、今遊んでる最中なんだそうですw 竹本さんGJ!


■シューベルト/3つの軍隊行進曲より 第1番
■ヴェルディ/歌劇《アイーダ》より〈凱旋行進曲〉


お次はクラシックから2曲。どちらも耳馴染みのある曲でした。
どういう曲かすぐ分かるように動画はっつけておきます。w

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ちなみに演奏前のMCではこんなやりとりも。
TARAKOさん「竹本さん、次の曲はどういう曲ですか?」
竹本さん「サッカー日本代表を応援してた時によく流れてた曲ですね」
TARAKOさん「あー、あれですか! オーレーオレオレオレー」
竹本さん「アレじゃないです;」
・・・・・・気持ちは分かりますTARAKOさん、でも違うんですw


ここで第1部は終わり。
15分間の休憩の後、第2部が始まりました。


【Act.3 群馬に現れたトトロ】―――――――


■久石譲/オーケストラトーリーズ《となりのトトロ》
1.さんぽ
2.五月の村
3.ススワタリ~お母さん
4.トトロがいた!
5.風のとおり道
6.まいご
7.ネコバス
8.となりのトトロ

なんというトトロづくし!
『風のとおり道』を生で聴けたのは特に嬉しかったですねー。

各曲の合間には、随時TARAKOさんのナレーションが挿入され、
音楽と声でトトロの物語を追っていくような感じでした。
TARAKOさんの独特な声は、聴いててちびまる子ちゃんにしか
聞こえませんでしたけど、さすが声優さん。抜群の演技力で
トトロの世界観に入りこませてくれました。

あと、ネコバスを呼ぶときの「うぉ~~~~~~~~ん」というトトロの野太い声も
楽器で再現されていたのがとても印象深かったです。w

ちなみに、最初の『さんぽ』演奏の際には各楽器の紹介もされてました。
木管楽器(フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット)、
金管楽器(ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバ)、
弦楽器(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)、
打楽器、ハープ、ピアノなど、オーケストラを構成する全ての楽器が1小節ずつ
演奏していき、最後に全ての楽器で合奏する・・・、という形での紹介でした。
おそらく、子どもたちに楽器を知ってもらいたいという意図があったんでしょうね。
オーケストラを身近にする、という意味ではとてもいい試みだったと思います。


■スーパーマリオギャラクシー2「Theme of SMG2」

アンコールはマリギャラ2でした!
任天堂公式サイトの「社長が訊く」の中で紹介されてた曲ですね。
(そういえば竹本さんはマリギャラ2のオケ演奏でも指揮してましたね)

しかし本当に竹本さんの指揮は見てて気持ちがいいですねー。
まるでステップダンスのような、バレエのような。踊ってるような動きかつ、
満面の笑みでタクトを振ってらっしゃるんですよね。
本当に音楽を愛してるんだなぁというのが伝わってきました。

ちなみに竹本さん、曲紹介する際に間違って
『スマッシュブラザーズ』と言っちゃったのには思わず笑ってしまいました。
最初の「ス」しか合ってないですよ;


【Act.4 コンサートが終わって思ったこと】―――――――


・・・はい、そんなこんなでコンサートは終了しました。
行く前から予想はしていましたが、演奏中はそこかしこから
小さい子どもの泣き声やうなり声や叫び声がしていました。
あとは、たまに後ろの席から子どもが足蹴してる震動が伝わってきたりね。w
まぁ、これはしょうがないと言えばしょうがないんですけど。;


群馬交響楽団は、2002年から毎年夏休みにファミリー向けのコンサートを
開催しているようなのですが、今年は親子で楽しめるコンサートを開催したい、
という思いからゲーム音楽がメインのプログラムになったようです。
一般的な楽団が、「みんなで楽しめるコンサートを開催する」うえで
ゲーム音楽を題材に選んでくれたことは、ゲーム音楽を愛する1人として
この上なく嬉しいですね。

これは、今回のコンサートの指揮者・竹本泰蔵さんの功績がとても大きいと思います。
竹本さんはゲーム音楽について本当に理解や造詣が深く、自らが楽譜を購入をしてまで
ゲーム音楽を演奏したい、ゲーム音楽の良さを多くの人に伝えたい。という
大きな情熱をお持ちな方ですね。
自分は以前から竹本さんのファンだったのですが、この公演を観て完全に彼に心酔しました。


実際のところ、お父さんお母さんの年代の方や年配の方の中には、
まだまだ「ゲームで流れる音楽=ピコピコ音、電子音」という認識の方も
多いんじゃないかなという気がします。
こういったコンサートから、ゲーム音楽に興味を持ってもらえたり、
そのゲームを実際に遊んでみたくなったりして、ゲームに興味がない人にも
少しずつゲーム音楽というジャンルが浸透していけば嬉しいなぁと思います。

自分は、ゲームに詳しくない方や、まったく知らない方にも、
ゲーム音楽の良さや素晴らしさをぜひ知ってほしい。
また、興味を持ってもらえたなら、ぜひ実際にゲームを遊んでもらいながら
ゲームの音楽を聴いてほしい。と考えています。
だからこそ、こういった地方の交響楽団がゲーム音楽を題材にしてくれたことは
とても嬉しく感じますし、意義のあることだったと感じます。


【Act.5 これからのこと】―――――――


・・・・自分がこのコンサートについてこんなにも詳しくレポートを書いているのは、
一般的な交響楽団がゲーム音楽をメインにしたコンサートを開催したという実績を
このまま埋もれさせるのはあまりにもったいないと感じたからです。
また、このようなコンサートを他の交響楽団にもぜひ開催してほしいからです。

事実、このコンサートは本当に地元の方向けで、あまり全国的に告知はされておらず、
自分の知り合いのSさんがTwitterでこのコンサートのことを偶然発見しなければ、
自分も行けなかったと思いますし、ゲーム音楽演奏会情報のポータルサイトである
2083さんにも情報が載ることがなかったわけで、本当に地元の方オンリーの
コンサートになってしまってただろうなと思われます。
(まぁコンセプト的に地元の方が対象だと思うので、自分のようなよっぽどの
物好きでもない限り、行くことはないだろうとは思うのですが;)

今後も群馬交響楽団さんには、今年のようなメインの扱いではないにしても、
毎年1、2曲はゲーム音楽を演奏したり、できれば数年に1度は今年のように
ゲーム音楽をメインにコンサートをやるような流れになってほしいなと思います。
(ちなみにSさんによると、去年も1曲ゲームの曲が演奏されたそうです)

また、他の地方の交響楽団も、今後ゲーム音楽をメインに扱ったコンサートを
開いてくれたら・・・と思います。
今日、ゲーム音楽の演奏会が行われるのは、公式もアマチュアも、
興行上の都合からか、どうしても東京がメインになってしまいます。
(あとはちらほら大阪など、全国の各主要都市でぽつぽつ開催されるくらいでしょうか)

これはある意味仕方のないことなのかもしれませんが、日本全国各地域の様々な交響楽団が
ゲーム音楽を取り上げれば、それだけ「ゲーム音楽をオーケストラで聴く」ということが
少しずつ身近になっていくのではないかなと思います。
それがゲーム音楽文化のますますの発展、隆盛に繋がっていくのなら
こんなに素晴らしいことはないな、と。
また、子どもたちがゲーム音楽という入りやすい門戸から生のオーケストラに直接触れることで、
音楽への意識が芽生える、あるいは音楽の道を志すきっかけにもなるのではと感じます。
こういうコンサートから、俺も、私も楽器を演奏してみたい!という子どもたちが
1人でも多く出てくればいいなぁと思いますね。

ゲームは日本生まれの偉大な文化。
ぜひ、群馬交響楽団以外のいろんな楽団にも、ゲーム音楽を発信してもらって、
ゲーム音楽文化の波を広げていってほしいなと強く感じたコンサートでした。



謝辞:
こんな長いレポートを最後まで読んで頂いてありがとうございましたm(_ _)m
ご意見・ご感想などあればコメント頂けると嬉しいです。


余談:


会場に名古屋から(!)来ていた知り合いのKさんから頂いた、
『Distant Worlds II: more music from FINAL FANTASY』ストックホルム公演のパンフ。
コンサートのためにスウェーデンまで行くなんてすごすぎですよ・・・!;
ありがとうございます。

余談2:


なにげに入ってた2083のチラシ。
ゲーム音楽が演奏されるということで急遽挟み込みしたようです。
さすがだよタンさんw
コメント (12)
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