
運動不安定症とは、運動器症候群(ロコモテイブシンドローム)の中で、評価基準によって診断され、転倒しやすく骨折しやすい状態である。
運動器に関連する原因は、高齢による衰弱、転倒・骨折、関節疾患など、社会構造が変化し高齢化するに従い、日常生活動作(ADL)に関わる障害、起立や歩行が不安定で転倒しやすく、骨粗鬆症などで脆弱した骨は転倒によって簡単に骨折する。転倒リスクのうち、環境ファクターは、履物、滑りやすい床、つまずきやすい段差、暗い照明、慣れない場所などがあげられる。。

予防法は、歩行を分析して工夫したフィットネスウオーキングやヘルスウオーキングによって、筋強化、柔軟性の獲得、神経筋群の連動性を潤滑にすると安定した歩行が獲得でき転倒予防を可能にする。さらに、肥満防止、老化防止、高血圧・糖尿病・心臓病などの改善並びに予防にも対応できる。また、ヘルスウオークは、運動器不安定症やメタボリック症候群対策に有効である。

さらに、ウオーキングによって、精神活動を安定させ、有酸素運動を実践するとカテコルアミンは代謝され消失し、イライラ感や不安感は解消される。

フィットネスウオーキングの特徴は、踏接地、膝関節伸展位、大股ステップ、肘関節直角、肩関節中心に上肢をスイング”というレースウオーキングのデチューン・フォームを採用していることであり、下肢~体幹筋群を適切に使用しながら関節可動域を拡大することができる。重力を感じながら行うエクササイズなのでシニアに求められる理想的な健康増進運動のひとつといえる。このウオーキングフォームは各部位の正常なる関節可動域や筋力を要求し、ウオーキングイベント前に身体チェックを行いエクササイズウオーキングに適合しているか判定する。これらの準備によってトラブルを未然に防ぎ、楽しいエクササイズを実践できる。
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