南海泡沫の後で

貨幣収集を時代背景とともに記述してゆきます。

明治一朱銀

2011年07月22日 02時00分49秒 | 投資
ダウのボラが激しい。こんなもんだろうか??
もう完全転換したのか??
しかし基本的には戻れば売りでいいと思っているが…オシレーターみてじっくり待つ。

上下動の激しい時は迂闊にCFD手を出さないほうがいいのかも。サマーラリーの可能性もあるし。夏に買って秋に売れって言うし。
しかし7月19日深夜の記事。

「国際通貨基金(IMF)のスタッフが19日、「ユーロ圏から世界に重大な結果が引き起こされる可能性がある」「ユーロ圏から深刻なリスク拡散の可能性がある」などの見解を示したと一部通信社が伝えた。」

7月21日。「ECB、ギリシャの選択的デフォルト受け入れる見込み=独政府・銀行筋」

USDJPYかなり上値重くじわじわ下げている。このままだとズドーンと落ちる事態が来そうだ。だいたいそうだろう。
金もまた落ちる日が来るのでその時に買う。金買いは今はほんの少しだけにしている。

電力株、日本オラクル売ってからは特に大きく株は買ってない。FXもCFDも休み中。胃が痛まなくて済む。
しかし米国株あげてんのに超円高。為替の方が現実を正しく反映しているのではないか。



さて今夜のコインは…今夏の賞与で買った、明治一朱銀。(他にもいろいろネットでも買ってしまったが…)

明治政府が維新後まず作った貨幣の一種。ツナギ的に江戸時代の貨幣制度踏襲して1分銀、1朱銀、2分判、天保通宝を作った。
その期間は短くあくまでツナギであった。その後に新貨条例を明治3年に制定し新たな近代的な貨幣制度へと明治政府はシフトしていく。

脱亜入欧を国是とし欧米列強の帝国主義に比肩対抗することが最大優先目標であった明治新政府にとっては新たな貨幣制度と経済システムの構築は是が非でもクリアせねばならない重要事項だっただろう。

そのためこの短期間作られた4種の貨幣は生まれながらにしてすぐにでも廃貨になる運命の幕間ツナギにしか過ぎなかったのである。
銀の品位は江戸期に作られた1朱銀よりやや落ちる。879/100程度。江戸期のものは987/100と近代や現代銀コインよりずっと高い。
この明治1朱銀でも879もあるのだ。しかし発行枚数は明治のものがずっと少ない。期間が短くツナギだったので当然だ。
この明治1朱銀も36種のバリエがある。そして発行数というか現存数の多少により位つけがありコインとしての評価価格が4段階に分かれるようだ。江戸期のものは10段階に選別されそれぞれの評価額もカタログに載っている。
私のものはYt。位つけは2位だ。低いよりは持ってて楽しいが、このバリエというのが細かい。字体の跳ねとか形とかで分類されるのだが、
これまたマニアックなディテールである。コインに興味ない人からしたらナニソレ?同じだろ?という感じだろう。私もそう思う。もとよりコイン自体が非常に小さく書いてある漢字の形どうのこうのなどかなり凝視しないとまずわからない。

しかし小さい・薄い・なくしそう、ながらも存在感はあるコインだ。過渡期の不安定さというか、はかなさと特別な感傷を感じる。倒幕、明治維新の移り変わりの人々の営みの一片がこれなのだ。このコインは明治のものだが、むしろそれよりも時代間についた線香花火みたいに感じる。
このコインのすぐ次に、円形の金銀銅貨が登場する…
しかし、まだこのころは旧時代の面影が強くパラダイム転換にはまだまだ時間を要するのであった。
完全なる近世・旧時代からの転換は西南戦争後だろう。
しかし明治維新だの西南戦争だの新貨条例だの、その当時の人々が実際に使用していたコインが確固たる形を持って手のひらに乗って、
その現物を眺め想いを馳せることができるというのはコインならではの最大の楽しみではないだろうか。

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