この日、岐阜県多治見市にある市立多治見図書館にやって来ました。
ここで鉄道の廃線企画展をやっていると聞いて…。
館内に入ると、突き当りに看板が出ていました。
「笠原鉄道の轍かぁ」
笠原鉄道(東農鉄道笠原線)は、1928年(昭3)に開業しました。国鉄中央線の多治見駅と笠原町を結ぶ4.6 ㎞の非電化単線路線でした。沿線には、市之倉・滝呂・笠原など焼き物の産地があったため、旅客とともに貨物も運びました。しかしモータリーゼーションが普及してくると、バスやトラックに役割を奪われ、1978年(昭53)に廃線となりました。
今年が廃線になって45年目ということでの企画展でした。
展示会場の入口にあったのは、
資料集の紹介でした。
「帰りに一部買いますかぁ」
目線を上げると、
壁に貼られたたくさんの写真。
展示会場の奥を見ると、
一人おいでになりました。
展示されていたのは、写真資料が多かったですね。
他に各種の鉄道用品や、
書籍・地図もありました。
「新多治見かぁ」
新多治見駅は、中央線多治見駅の近くに置かれました。
「歩いて5、6分だから、廃線跡を見てみますかぁ」
歩いてJR多治見駅南口にやって来ました。
右手手前にホテル、向こうにタワーマンション。左手に見えるのは商業施設のプラティ多治見です。最近、再開発が行われました。
商業施設の裏にある駐車場にやって来ました。
向うに中央線の電車が入ってきました。この道の上に笠原鉄道の線路が敷いてあって、新多治見駅はもう少し向こうにあったようです。
反対方向を見ると、
道は左にカーブしていますが、笠原鉄道は真ん中の電柱と、その右側の建物の間を向こうに走っていました。
下に降りて、新多治見駅のあった方向に歩いて行くと、
公園がありました。その向こうは中央線の線路。
「新多治見駅は、このあたりにあったようだけど…」
何かしら、痕跡が残っているかと思って探しましたが、見つけることはできませんでした。
「昭和に生まれ、昭和のうちに姿を消した笠原鉄道、ひと目見たかったなぁ」