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英国と欧州連合(EU)が自由貿易協定(FTA)などの交渉で合意し、財とサービスの取引に関税が復活する事態は避けられた。日本での「ブレグジット論」は経済に関するものがもっぱらだ。その陰で見すごされがちなのが英国が抱える国境問題と連合王国の分裂問題である。 以下小見出しと抜粋 原文をお読みください。
●帝国時代のツケ
最大の国境問題は、EU加盟国のアイルランド共和国と英領北アイルランドとの「南北問題」だった。これについては妥協が成立した。一方、英国が欧州大陸にもつ領土ジブラルタルとスペインとの国境問題は棚上げが続く。ジブラルタルはイベリア半島の南端、海峡を挟んでモロッコを望む、文字どおりの欧州安全保障の要衝だ。18世紀初頭、英国はスペイン継承戦争の勝利によって割譲を受けた。以来3世紀。今回の英EU間のFTA合意を受け、スペインのサンチェス首相はすかさず「ジブラルタル問題は英国との協議を継続する」とツイートをした。ジブラルタル問題が英スペインの2国間交渉という位置づけなのは、この問題の見通しの悪さを暗示する。
●高まる独立機運
英政府はほかにも悩みを抱えている。連合王国が「分裂王国」への一歩を踏み出すのではないかという懸念だ。今回の英EU合意を受けて、スコットランド自治政府のスタージョン首相(スコットランド民族党=SNP=党首)は「スコットランド住民の意思はあくまでもEU残留だった」と述べた。英国がEUから抜けるなら、スコットランドが英国から独立してスコットランド国としてEU加盟をめざすのが、同党の悲願である。スコットランドの立法府であるスコットランド議会は2021年に議会選を控えている。同党がマニフェスト(政権公約)に英国からの独立を問う住民投票の再実施を明記するのは間違いない。
(*日経記事から)写真はロイター
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