三日坊主の日記

日々のできごとを綴る

卒業論文の思い出

2008年03月31日 16時32分46秒 | Weblog
僕も今から19年前、大学4年生の時に卒業論文を書きました。
僕の大学でも卒論は必修ではなかったのですが、大学院進学を希望している学生は
いずれ修士論文を書かなければならないので、卒論は書くことが望ましいと
されていたのです。
英文科だったので、卒論は英語で書かなければいけません。
僕の記憶が確かなら、僕の年度からワープロで作成することが許可されるようになったのですが、前年度まではタイプライター(!)で打たなければなりませんでした。
よかった・・・
当時使っていたワープロ(コンピュータはまだ使っていなかった)は、
東芝のRUPOで、わずか40字×10行表示の緑色の液晶モニター。大学1年の時にアルバイト代で購入したもので、10万円弱しました。
印刷がやたら遅い代物でした。論文は参考文献を含めて25枚だったのですが
全部プリントアウトするのにめちゃくちゃ時間がかかりました。
自動で紙を送る装置がなかったため、1枚1枚セットしなければならなかったのです。

卒論の話はもう少し続けます。





来年度の授業計画覚書~卒業論文指導

2008年03月30日 16時04分56秒 | Weblog
来年度初めて卒業論文の指導を行なう。
希望者は3名。卒論は必修ではないし、8単位分他の科目を受講することで代替できるので、途中で辞退する学生もいるかもしれない。

学部生の卒論であるから、新しい発見やオリジナリティに溢れる論文を期待するわけにはいかない。
自分が選んだトピックに関して、必要となる文献の熟読やデータの収集をした上で、先行研究を引用しつつ自分の主張に沿う論旨を展開すること、(自分の主張に沿わないものは、論拠を示して反論すること)が出来れば理想的かな。

指導していく上で、試行錯誤を重ねることになるだろうな。



来年度の授業計画覚書~基礎演習

2008年03月29日 15時47分46秒 | Weblog
この手の授業はこれまでも担当してきた。「日本語表現」という科目名でレポートの書き方を教えたり。
1年生対象のこの授業では、単にレポートの書き方(事実と意見の区別、パラグラフの構成など)といったことに留まらず、包括的なことを教えることになる。
すなわち、学習技術(スタディ・スキル)を身につけさせるための授業。

用いる教科書は、
「大学生からのスタディ・スキルズ 知へのステップ 改訂版」 (くろしお出版)

学習技術とは、大学で学ぶために必要な技術-「聴く・読む・書く・調べる・整理する・まとめる・表現する・伝える・考える」のことと、この本の前書きにある。
レポートの書き方だけではなく、講義におけるノートの取り方、文献の調べ方、
プレゼンの仕方など、大学における学習方法のありかたをこの授業で教えるわけだ。

僕が大学生の頃はこういう授業はなかった。
20数年前の大学生だからって、入学する時点からこういう技術が身についていた
わけではない。僕自身大学の授業・講義を右も左も分からぬまま聴いていたように思う。
もちろん、初等・中等教育段階で上記のような技術は(全てではないにしても)修得
されるべきものかもしれないが、大学でこのような科目を設置することは有意義であると思う。

来年度の授業計画覚書~英語の構造

2008年03月28日 15時30分03秒 | Weblog
目標:学習英文法から英語学への橋渡し
4技能の土台となる学習英文法ではなく、英語という言語を他の言語(日本語や
ヨーロッパのその他の言語)と比較することによって、英語のしくみを理解すること。

気をつけなければいけないのは、言語学の専門用語に頼らないこと。
言語学の知識がないことを前提に話さなければならない。

教科書
春学期は「町田教授の英語のしくみがわかる言語学講義」(研究社)
秋学期は「言語学の専門家が教える新しい英文法―あなたの知らない英文法の世界」(ベレ出版)
秋は少し学生には難しいかも。

来年度の授業計画覚書~言語学

2008年03月27日 15時09分31秒 | Weblog
例年教えている言語学だが、来年度の受講者数はどのくらいなのか検討がつかない。
評価方法は、毎週の課題(13回提出)50%と期末試験50%。
期末試験は授業中に扱った項目から客観式試験(短答形式、多肢選択など)
ほとんど1問1点×50問。論述は一切なし。
毎週の課題は、その回の講義で扱った内容に関する練習問題(英語の接頭辞の例を
挙げる、英語単文の枝分かれ図を書くなど)をさせることもあれば、
講義の中で出てきたキーワードを調べさせる場合(ソシュールのラングとパロールについ
て、インド・ヨーロッパ語族の言語についてなど)もある。
どちらもレポート用紙1枚程度で収まるものを毎週提出させる。

レポートでインターネットから引用することの是非については意見が分かれるところ。
僕は、もしそのレポートがその講義における評価の大部分を占める場合
(期末試験のかわりにレポートを課すような場合)は、wikipediaなどから
そっくりそのままコピー&ペーストしたようなレポートは、評価対象とはしない。

しかし、毎回提出させる上記のレポートで、講義で扱ったキーワードについて
調べさせる場合は、wikipedia等のウェブサイトを利用してもかまわないと言っている。
なぜなら、授業中に聞いた専門用語を授業時間外に自分で調べることで、理解力の
強化に役立ててくれさえすればいいからだ。
課題がなければ、学生はそのような専門用語を期末試験まで見直す
こともないだろうし、期末試験の頃にはどういう意味だったか忘れて
しまっているだろう。

ただし、ウェブサイトから引用する場合、次の二つを条件付けている。
1.必ずペンで手書きのこと。
2.引用元となるサイトを明記すること。
1はもちろんコピペをさせないため。たとえ引用でも自分の手を通して書くことに意味が
あるからだ。2はレポート作成上の当然のマナー。






来年度の授業計画覚書~Reading

2008年03月26日 14時28分13秒 | Weblog
文法訳読方式の批判はよく耳にする。それでも、初級レベルのリーディングでは
ある程度この方式をせざるをえないのではないかと思っている。

来年度は2種類のリーディングクラスを担当するので、
一つはオーソドックスな訳読を重視した精読授業、もう一つはphrase readingや
skimming/scanningなどいろんな読解方法を試みる多読の授業を行なう。
高度な読解力を身につけるためには、両者の方法をバランスよく
やっていく必要があるのではないかと考えている。
英文を正確に読み取る能力と多くの英文を短時間に処理する能力。
どちらにも不可欠なのは語彙力だ。したがって、単語テストは今年も毎週行なう。

来年度の授業計画覚書~Composition

2008年03月25日 14時05分46秒 | Weblog
目標:中学校1~3年で学ぶ文法項目を用いて、英文が書けるようになること。
「大学生に中学校の学習内容なんて・・・」と思われるかもしれないが、
日本語から英語へと変換するのは、案外難しいこともある。
たとえば、
1.「何のクラブに所属しているの?」「テニス部に入っているよ」
2.「君、今何しているの?」「家でテレビを見ているよ」
3.「長崎にどれくらい住んでいるの?」「16年だよ」

1~3のすべての日本語には「動詞+ている」が含まれているが、
英語では

1. "What club do you belong to?" "I belong to the tennis club."
2. "What are you doing now?" "I'm watching TV at home."
3. "How long have you lived in Nagasaki?" "For sixteen years."
というように1は単純現在形、2は現在進行形、3は現在完了形で表現するのが適切だ。
(3は現在完了進行形を用いて
"How long have you been living in Nagasaki?"
としても可だが、中学校での学習内容から外れるのでここでは教えないこととする)
単に文法の学習項目としてなら、単純現在形も進行形も完了形もある程度
の知識を学生たちは備えているだろうが、それらがどのような時間的状況を表すのに
用いられるかは区別できないでいる。(もちろん形式自体あやふやな学生も
少なくない)
どういう状況を表すのにどの形式を用いるのが適当かということを知らなければ
英語を身につけたとは言えない。
というわけで、中学校レベルの学習項目を復習させるといっても、要求している
レベルが違うのだということを認識させることで、学生のプライドを傷つけないように
せねばなるまい。




文学研究

2008年03月24日 17時16分17秒 | Weblog
専門は言語学なのですが、大学は英文学科だったので、
英米文学の講義や演習は必修でした。
そこで、大学1年のときに使ってた文学研究の方法に関する
教科書(紙が古びて黄色くなってる)を引っ張り出してきて、
ぱらぱらと見ていたのですが、けっこう勉強してたんだなぁ。
赤鉛筆で下線を引いたりしていますね。

DVD「華麗なるギャツビー」

2008年03月22日 23時41分49秒 | Weblog
F. Scott Fitzgerald原作"The Great Gatsby"映画化した作品。1974年。あらすじはAmazonのリンク先をどうぞ。
舞台は1920年代のアメリカ。ジャズ・エイジと呼ばれた時代。

なんでこの映画を見たかといいますと、来年度の担当科目で3回だけ原作のThe Great Gatsbyを取り上げて講義をしなければならないからです。文学が専門でもないのに・・
村上春樹の翻訳を先に読了した後、これを見て、原作との相違をチェック。ほぼ原作に忠実でしたが。
これからこの作品の時代背景や批評などいろいろ調べなければなりません。
けっこう大変だ。