はとるのメモ帳

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重力の再発見

2011-03-22 00:47:34 | サイエンス・テクノロジー
重力の再発見―アインシュタインの相対論を超えて
ジョン・W・モファット (著), John W. Moffat (著), 水谷 淳 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4152090898

簡単に言うと、アインシュタインの相対性理論で説明できない事象が観測されてるので
ニュートンの重力理論をアインシュタインが拡張したように
アインシュタインの相対性理論を拡張した理論を考えました!って内容です。

相対性理論で説明がつかない事象とはいくつか書いてあるんですが
1.初期宇宙の姿
2.銀河の外周速度から計算される重力
3.パイオニア異常

1はまぁ、理論を上げても検証が非常に難しい。
一応著者は、過去の光速は現在と速度と異なっていた、という理論を唱えています。
間に空間の相転移があったので変わりました、というわけです。

相転移というのは、水が液体から気体になるように
性質がガラッと変わるようなことです。

2と3に関しては、超長距離になると重力が計算より強くなるようだというものです。
(違いが観測される距離は土星の公転半径あたりかららしい)

これらに関しては、重力波は遠距離になると高速になるという理論と
新しい素粒子(ファイオン)を仮定した修正重力理論。

他の理論と大きく異なる著者の主張は「ダークマターは存在しない」という点です。

ただ、そもそもその視点が
「理論には仮定が少ない方が良い」というポリシーに基づくもので
この修正重力理論なら、存在しない(観測できない)ダークマターを仮定するより
方程式に組み込まれ定まるので(仮定が少ないので)より良いというものです。

科学的な方法論としては、その主張は正しいものだと思います。
ただ、本書の最大の問題はここなのです。

科学には、仮説と検証が必要なのです。
本書には、その方程式が記述されていません。
著者は、方程式で計算すると観測される数値に近いと主張しているのですが
それが検証できません。
もし、著者の主張通りだとすれば、まさに新しい理論が生まれる所に立ち会えるわけで
知的興奮を覚えざるを得ません。

これは、本書の序盤に語られているように
「バルカンが存在しないこと」や「天動説が誤りであること」が正しいと
社会に認知されるようになる場に立ち会っているのに近いのです。

以上のようにこの書を読むと「検証したい」と思うようになるはずです。
そこでネットで検証できないか調べました。

著者の公式WEBサイト
http://www.johnwmoffat.com/

論文の一部
Scalar-Tensor-Vector Gravity Theory(スカラー-テンソル-ベクトル重力理論)2005
http://arxiv.org/PS_cache/gr-qc/pdf/0506/0506021v7.pdf

Fundamental parameter-free solutions in Modified Gravity
(修正重力理論における根本的にパラメータフリーな解法)2009
http://arxiv.org/PS_cache/arxiv/pdf/0712/0712.1796v5.pdf

これらの論文には数式が出てるんですよ。
ところが大きな問題が!

数式が難しすぎる

いや、勿論英語も分らないんですけどw

誰か易しく解説希望


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