もぐりの語学教室+修行が辛くお寺を逃走した元僧侶見習の仏教セミナー

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

1341番:仏教日記(16)

2022-06-30 13:59:46 | 日記
仏教日記(16)
 
 
鹿野苑でのブッダは教説を説くときに「不死を得たのだ、それを私は説こう」
と言って、「死なないの法」を説いた、とされる.
 
「死なない法」を説いた割には、クシナーラーで入滅したではないか?
と反論があっても当然です.
 
このブッダの「死なないの法」は、六道輪廻(この概念はブッダ在世の頃には
まだなかったかもしれない)からの脱却のことであり、これによって、その先
「死」ぬことも「生」まれることもなくなる、と言っているわけです.
 
ブッダは繰り返し魂が母体に宿るのは「苦」である、と教えています.
 
「母体に宿る」のも、「あの世に行く」のも、「魂」にしてみれば
「世界を移動する」ということで、これが肉体を持つ魂にとっては
「死」の苦しみであり、これから肉体を纏うことになる「生」を受ける
「魂」にとってはも、やはり「苦」であるというわけです.その世界
から亡くなる、というわけで、「苦」なのであります.
 
もう一度まとめて言いますと「肉体を捨てる世界へ移動=死」も
「肉体を纏う世界へ移動=生」も
魂にとってはおそろしい「苦」なのであります.
 
この繰り返し「母体に宿る」苦しみから解脱する道(それは昔から
ある古道)を見つけたと言っていたのがブッダであり、のちの
仏教である、ということです.
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1340番:仏教日記(15)

2022-06-30 13:58:09 | 日記
仏教日記(15)


 

悪魔は出家したブッダに対し、覚りに至るまで、都合7年間
つきまとっていたといいます.6年間のことでしょうが、
数え年で数えたのでしょう.そして悪魔が立ち去るときの
捨てセリフが:
「われは7年間も世尊につきまとっていたが、
 ついにつけ入る隙は見つからなかった」

 

そして、
「鳥が脂肪の色をした岩石の周りを飛び回ってエサを
 さがしていたが、みつからず、飛び立つようなものだ」

 

そう言って、消えて行ったのですが、

 

ところがどうして、悪魔は成道後のブッダにも執拗に
つけ回しました.

 

これはどういうことかと言いますと、
成道しても、悪魔はやってくる.
ブッダになっても悪魔はブッダを誘惑する.

 

ということを言っています.

 

「悪魔がやってくる」とは、どういうことでしょうか?

 

おそらく、心の中の迷いだと思います.

 

悪魔の3人の娘が、ブッダを誘惑に行った話は有名でしょう.

 

若い乙女に化けたり、人妻に化けたり、熟女に化けたり
してブッダをそそのかそうとしました.

 

これはどういうことかと言いますと、
成道後もブッダは娘っ子を見ると、いちおう、意識した
のだと思います.しかし不死への強い意志があり、苦しみ
のもととなる色欲・煩悩の攻めを受けかわした、という
ことと考えていいと思います.

 

ブッダも身体は物理、化学、生理学のこの世の支配は受けている
わけですから、美女が耳もとで「あっふん」とすれば、
「あっ」と思ったかもしれません.
男根が硬直したかもしれません.
ただし仏教書には、ブッダのあそこは体に隠れていて
みえない、と書かれています.

 

だからと言って、包茎だったわけではないと思います。
これはおそらく仏滅後、遠慮なく聞く人がふえたので、
お弟子さんたちが相談して、体の中に隠してしまった
のだと思います.

 

さて、美女に吐息を吹きかけられて、
「あっ」で終わるのが、ブッダ.
そのまま連れて行かれるのが凡人、才能なしのみなさま
ということでございましょう.

 

(私めですか? もちろん才能なしでございます)


 

「あっ」と思った次の瞬間、ブッダはこう思ったはずです.

 

「ああ、美女というのは、皮一枚のこと.その下には、
 臓器があり、大腸には糞が充満してる.おしなべて不浄の
 存在である」

 

「私はこの楽屋を隠すカーテンのような肉体の皮膚をもつ
 無常の存在を相手にしているときではない.
 私の目指す所は、不死の世界、六道輪廻の外なのだ」 

 

そのときすでに、男根は硬直を免れて、知らんふりを
していたのだと思います.
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1339番:金の脳みそを持った男(11)

2022-06-30 13:54:05 | 日記


金の脳みそをもった男(11)


———————————【11】———————————————————
 
 Il  vécut  cependant  et  grandit   au  soleil comme 
un  beau  plant  d'olivier; seulement  sa  grosse  tête 
l'entraînait  toujours,   et  c'était  pitié  de  le  voir se 
cogner  à tous  les meubles  en  marchant ...

 
———————————(訳)————————————————————

しかしそれでも彼は生きた.そして日を浴びて、オリーブ
の苗のように美しく成長した;ただ、彼はいつも大きな頭
に引きずられていました.そして歩けば、あらゆる家具に
ぶつかる彼を見るのは哀れに思えました.

 

———————————《語句》———————————————————
        
vécut:(単純過去3単) <vivre (自) 生きる、生きている
cependant:(接) しかしながら、にもかかわらず      
grandit au soleil:陽を浴びて成長した(単純過去3単)
    <grandir (自) 成長する、大きくなる
plant: (m)❶ 苗、苗床、苗木;
     ❷(同一場所の同一の) 植物、植え込み
gros(se):(形) 大きい       
entraînait:(半過去3単) <entraîner (他) 引張って行く、
    引きずる、運び去る
seulement sa grosse tête l'entraînait toujours:
    ただいつも大きな頭が彼を引きずっていた.
        ここは受け身に訳したほうがいいです.
    ただ彼はいつも大きな頭に引きずられていました.
        l'entraînait のleは「頭の大きな彼」     
pitié:(f) 哀れみ、憐憫       
cogner:(自) 強く打つ、たたく 
se cogner (代動) ぶつかる
   se cogner la tête contre les murs. 
      壁に頭をぶつける             
meuble:(m) 家具、備品

 

———————————≪文法≫———————————————————

—— vivre 単純過去 ——
....je vécus..........nous vécûmes
....tu vécus..........vous vécûtes 
....il vécut...........ils vécurent

 

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1338番:金の脳みそを持った男(10)

2022-06-30 13:52:30 | 日記


金の脳みそをもった男(10)

 


———————————【10】———————————————————

Lorsqu'il vint au monde, les médecins pensaient que
cet enfant ne vivrait pas,  tant sa tête était lourde et
son crâne démesuré.


———————————(訳)————————————————————

彼がこの世にやって来たとき、医者たちは、この子
は生きていけないだろうと考えた.それほど、この
子の頭は大きくて、重たかったのです.


———————————《語句》———————————————————
      
vivrait:(条件法) 過去における推測
    (3単)(この子は)生きるだろう             
crâne:(m) 頭蓋骨、 頭蓋
démesuré:(形) 並はずれて大きい、度外れの、途方もない

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1337番:金の脳みそを持った男(9)

2022-06-30 13:50:35 | 日記


金の脳みそをもった男(9)


———————————【9】———————————————————

 Il était une fois un homme qui avait une cervelle
d'or; Oui, madame une cervelle tout en or.


 
———————————(訳)————————————————————

昔々、金の脳みそを持った男がいました.そうです、奥様、
すっかり金でできた脳みそだったのです.


———————————《語句》———————————————————
               
tout:(副) すっかり
il était une fois...:(非人称構文) 昔々;
        文語では il y a の代わりに il est を用いる.
    ここの表現は童話の書き出しによく用いる形式.   
une cervelle d'or:金の脳みそ;この場合、d'or に他に
    en or を用いて、une cervelle en or という言い方もある.   
        d'or とen or、全く同じというわけはなく、比喩的な
    意味のときはd'or を用いる傾向があり、en or は、
    金時計(montre en or)のように1個の名詞として
    確立化されたものに用いる場合が多いとのことです.

 

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