2014年 2月8日 (土)
ヴァージリオさんと、ベネットさん・・・
それが昨日ご案内したおふたりの名前でした。
きょうも、また、4時間観光のガイド役をお
受けいたしました。 きょうは、伏見稲荷大
社に行くのだそうです。😃
【カンラ、午前10時】
ゴタ : おはようございます。
フロント: おはようございます。
XXさん: ゴタさん、きょうもよろしくお願いします。
ゴタ : 連続のお仕事、ありがとうございます。
お客様は、只今、食事中です。カンラでは、朝食レスト
ランは、フロントから、覗き見ることができます。
いつもなら、ツカツカと入って行って、予定をお聞きす
るところ。
でも、きょうは、伏見稲荷大社だと聞いていますので、
特に、打ち合わせはありません。 五重塔については、
きょうのお客様の場合、二階まで、登っていける法観寺
(八坂の塔)の方が面白いだろうと思い、電話をしてみ
た。 が。
残念、お休みです。 (´・ω・`)
【伏見稲荷へ】
ヴァージリオ・
ラッシーさん:Good Morning, Mr. Gota.
Thank you for waiting for us.
ゴタはん、おはようさんどす。 待ってくだすって、ありがとうござんす。
ゴタ :Good morning.Mr....ererer
おはようございます。ミスター...えーと、
ヴァージリオ・
ラッシー : Virgilio Russi.
ヴァージリオ・ラッシーだす。
ゴタ : Mr. Virgilio Russi.
ヴァージリオ・ラッシーはん。
ベネットさん: Good morning, Mr. Gota.
Do you remember my name , Bennet ?
おはようさん。私の名前は、覚えてはります? ベネットでっせ。
【教訓】 名前は、必ず覚えておこう。
翌朝、パニックにならないためにも。
ただ、ゴタの場合、普通の通訳ガイドさんと、。
少し違うところがある。
それは、ゴタが、長年、タクシードライバーで
あったこと。
そのため、ゴタのお客様は、原則として、
タクシー時代の客と同じである。
タクシードライバー時代に、無線で、
呼んでもらったホテルや、旅館がほとんど
なので、原則として、仕事を受けるのは、
当日か、前日である。
お客様の名前は、お会いするときまで、
わからないのが、普通のケースである。
それが、エージェントの仕事と大きく
違う点である。
エージェントからの仕事では、名簿をもらう。
ただし、ひとつ、厄介なことがあって、
たいていの場合、そこに、たとえば、
ベジタリアンだとか、豚肉は食べない、とか、
めんどくせーことが、書かれている。
ちゃんと、してあげないと、クレームが来る。 その他、違う点といえば、
普通のガイドは準備期間がある。
登録先の旅行会社もしくは、代理店から、
1~2ヶ月前に仕事を受けるが、
中には、半年先というのもある。
近年は、パソコン上で、ガイドを募集する
という形式が増えている。
こんなヤフーオークションみたいなやり方、
反対!おやめになって
烏丸通りを横断して、南行きのタクシーを
拾います。
タクシーは、烏丸七条ではなく、
手前の路地を入って行った。
この辺り、客にめっちゃ、気を遣っている。
烏丸七条の交差点は、やや、西に振っているので、
遠回りに感じるからである。
しかし、実際は、東本願寺に、遠慮して、
道がお寺の前でワインドしているから、
そう感じるだけで、決して遠回りではない。
ここが、京都のタクシードライバーの辛いところか。
師団街道を南。稲荷新道で、左折。
タクシーは、参道前につきました。
ゴタ : Here we are. 着きましたよ。
タクシーに乗る前に、セブンイレブンで、
換金を済ませたヴァージリオさんが、支払います。
参道を歩きます。鯛焼きの屋台の前で、立ち止まり、
ヴァージリオさん: What that ?
これ、何や? ゴタ
: A kind 'f pan cake. Sweet red bean paste is
put inside like that. We call them taiyaki.
Tai is a Japanese counter part of sea bream. ホットケーキですな。
中にあんこが入ったホットケーキっちゅう
わけでっさ。(?ちょっと、ちゃうかも。)
自分のガイドに、ときどき、自信がもてない
ときがある。まあ、ええやん。
ゴタ : Would you like to try ?
食べはる?
みなさん : No. いらん。
【手水舎】
普通は、ここから案内しますが、時と場合による。
こんな寒い日には、手を洗うのも、口をゆすぐの
も、もうええやん。
ゴタ : As a fundamental rule we should be prepared
for being in front of God by washing hands
and rinsing in the mouth. But today is exception
on this cold day like today. Let's skip it. we are
all born to be purified.
ホンマは、神の御前に出るときは、
禊ぎをするのですが、
こんな寒い日は例外ですわ。
手を洗うのんは、パスしまひょ。
我らは、生まれつき、清らかなんだから。
😃
とか、何とか、屁理屈こねて、手水舎をパス。
本殿では祝詞(のりと)をあげています。
ゴタ : The priest is reciting the Shinto prayer.
神主さんが、祝詞をあげてはりますわ。
神主 : 何とか かんとか はじめちょろちょろ
なかぱっぱ. 赤子泣いても わしゃ知らん~
かしこみ~かしこみ~
ゴタ : Oh listen. There is a music called Kagura a kind 'f
court music played.
あ、神楽や。宮廷音楽の一種でっせ。
聞こえますやろ?
みなさん: Yes. but what is he doing with that bough
with strips of paper ?
そうでんなあ。せやけど、あれ、何しとり
まんねん?あの紙切れのついた木の枝で。
ゴタ : He is now exorcising evil spirits from the
believers in front of him.
あれは、お祓いですやん。お祓いして、
悪霊退散させてまんねん。 😄
【千本鳥居】
鳥居の奉納は、1本100万円すると言ったら、
びっくりなさいました。でもな。この手前の大きな
鳥居は、130万円。それに、名前を入れてもらうと、
プラスん10万円。奉納儀式で、支払うお金が別にか
かる。
150~180万円ですねんけど。ほんで、
寿命があるので、ええとこ、30年ですねん。
「テリブル」 を繰り返すお客様。terrible
(テラボーとゴタは発音している)
意味は、「えげつなー」 😃
【奥の院】
奥の院では、重軽石にチャレンジしてもらいます。
あなたの胸辺りまでの高さの石灯籠が、ふたつあります。
その両側、灯籠の上に、まあるい石の玉がチョコンと
置いてあります。
その石をどうするか。食べられません。その石を・・・
持ち上げるのです。 が その前に、
その石の重さを想像してみます。
それから、持ち上げるのですが、思ったより重いと、
あなたの願いは叶わない と言います。
逆に、軽かったら、心願成就します。
おふたりとも、軽かった、とおっしゃいます。
よかったねえ。 ほな、次、行こうか。
😄
【本町通りからタクシーに乗って、三十三間堂へ】
稲荷大社を出た本町通角には、お漬け物屋さんがあります。
ここは、「すぐき」
(これは、suguki としか言いようがない。)
という、ちょっと変わったお漬け物を売っています。
そのもとの正体は、「かぶら」 turnip
で、普通のお漬け物との違いは、このお漬け物は、
「ラブレ菌」labre という
「乳酸菌」 lactobacillus の一種で
発酵させたお漬け物。加熱殺菌していないので、
乳酸菌は生きたまま。 ・・・てなことをいうと、
「他のバイキンも生きてますのか?」
ということになりますが、
もちろん、素材はちゃんと、洗うてはりますし、
塩漬けした段階で、バイキンとは
バイバイしていると思いますが・・・
という説明をしている真っ最中に、
空車タクシーがやってきた。止めました。
が、
おふたりとも、お買い求めなのか、漬け物の前に
立ったまま、微動だにしないではないか。
運転手さん: 乗るの? 乗らないの?
ゴタ : 乗ります。ちょ、ちょっと待ってて下さい。
お客様にお声掛け。
「行きまっせ。レッツだゴーだぜ。
ミスターラッシー、行こうよ~。」
雨の土曜日、この空車を見逃すと、あとの保証がない。
必死に食らいつくゴタ。
とりあえず、全員乗りました。
運転手さん: すぐき見てはりましたんか。
ゴタ : そうです。
運転手さん: すぐき売ってるお漬け物屋さんは、
他にも、ありますよ。
たとえば、この先の・・・
ゴタ : ああ、そうでした。赤尾屋。
運転手さん: そうそう、よう知ってはりますなあ。
ゴタ : 看板だけ、知ってますねん。
入ったことないけど。
(赤尾の豆単やったら、見たことあるけど。)
その昔、旺文社という会社が、赤尾の・・・
とと、話が脱線。これから三十三間堂に行く話を
してますのやで。ゴタのおっさん、脱線したら、
あかんで。
【三十三間堂】
本町通を七条で、右折(つまり、東へ)して、
すぐに、三十三間堂があります。
~堂、という名前ですが、パン屋さんではありません。
お寺です。 お寺の中のひとつの、建物が~堂と呼ばれ
たりします。もともと、仏道修行は、
洞窟で禅定する習わしだったためでしょうか。
お寺の建物は、~堂という名称が よく使われます。
こちら、柱間が33あるので、三十三間堂と呼ばれます。
蓮華王院というお寺のお堂です。
ただし、実際に、柱間を数えてみると、
35ありますのや。
「なんでやねん。33と、ちゃうんか。」
と、言いたくなるが、この柱間の33というのは、
内陣のことなのだそうで、 建物の外観は、35。
1164年、後白河上皇が、平清盛に建てさせた
このお堂、。上皇の邸宅の敷地内のお堂です。
邸宅は、「法住寺殿」と呼ばれていました。
創建当初は、五重塔もある、大寺院だったそうですが、
1249年の火災で、焼失したのだそうです。
桃山時代に、敷地は、秀吉の建てた「方広寺」に
接収されます。 秀吉は、この三十三間堂を保護し、
築地塀や、南門などを増築しました。
後白河上皇の前世は、蓮華坊というお坊様でした。
そのお坊様のドクロが川底に沈んでいました。
その中を魚が泳ぎ回り、また、柳の木が、頭の中や、
目玉を通り抜けていました。
なので、上皇は、いつも、頭痛にうなされていたの
だそうです。 😃
ある日、上皇は、熊野詣をします。 そのとき、
権現さんに、お告げをいただいたのです。
「汝、ゆきて、洛陽因幡堂の薬師如来に祈りを捧げるべし。」
そう言われたので、その薬師様にお祈りをしました。
そしたら、そう言われたのでした。
「あんたの、頭痛は、柳の木のせいよ。早く、
川底のあんたのドクロなんとかしなさい。」
そして、ドクロを救い出し、洗って、弔い、
納骨したところ、上皇の頭痛は治ったのだそうです。
「蓮華王院」の名は、上皇の前世の名、「蓮華坊」
の名から取ったものだという。 (^O^)
【タクシーで、祇園へ】
きょうは土曜日。 「花見小路へ、お願いします。」
と言ったら、
「きょうは、競馬開催日なので、通行禁止です。」
「(競馬は中止せよ。) (そんな、無茶な。)」
自問自答の結果、白川に行ってもらうことに。
みなさん : No maiko ? No geiko ? Oh, no.
舞妓はんは? 芸姑はんは? いや~ん。
ゴタ : Oh you are the substitution of maiko.
Please stand on the Tatsumi bridge.
じゃ、あなたがたが、
舞妓さんの代わりをしてください。
その巽橋に立って!
このあと、歩いて、花見小路へ行きました。
この雪の日に、舞妓はんは、出歩かないと思うが、
ひと目だけでも、見せてあげたいと願う気持ちも
あり、
「技芸学校(女紅場)」
(てる子の看板で、東に入ったところ)
に行った。
【結論】
いないものは、いない。 仕方ない。
こんなときは・・・飯食いに行こうぜ~レストラン
東山通を東へ渡ります。
洛中においては、東といえば、山が近くに見える
方向のことである。
その山を東山という。
東山山麓、長楽寺(建礼門院ゆかりの寺)
のおとなり。ここに、我らが、食事場所、
「東観荘」はある。
【東観荘】
ここは、結婚式場を兼ねる京料理の店。
ちょうど、花嫁さんが庭に出ていたこともあって、
お客様は、釘付け。
料理は、京弁当(3800円)を3人分。
ゴタは、遠慮の意思表示はしましたが、
「ご招待するから、。一緒に入りましょう。」
と、誘われたので、 「サンキュウ」
同席に招かれたら、運ばれてくる料理の説明をします。
弁当の場合、一度に、ドンと運ばれるので、忙しおます。
そして、たいていの場合、ひとつや、ふたつ、説明に
困難を覚えることがあります。
お客様 : What's this ?
これ、何でんのん?
ゴタ : (フキやけど、英語がわからん。)
It’s Fuki.
お客様 : Fuki, ? What is it ?
ほんとに、困ったゴタでした。
フキは、よく田畑で見かけます。
カエルが上に座っていそうな葉っぱですが、
食する部分は、葉柄(ようへい)とよばれる部分。
この葉柄という、英語すら、出てこなければ、
もう、説明はあきらめた方がいい。
ちなみに、フキを英語にすると、
a Japanese butterbur もしくは、
a coltsfoot です。
そして、葉柄は、a leaf stalk ですが、今頃、
知っても、遅かりし 由良の介~。
ついでなので、もうひとつ。
ふきのとうは、
a Japanese butterbur flower-bud (^O^)
食事がすんで、タクシーを呼んでもらうことにしました。
待っている間、玄関広間のソファーに座って、
調度品を眺めます。
タクシーは、すぐにやって来ました。
(ははーん。ヤサカタクシーか。)
ヤサカタクシーは、GPS配車なので、
自動的に、一番近くを走行中の
タクシーに無線配車されます。
ゴタも、ここの会社に勤務していたことがあるので、
このGPS無線配車のことは、よくわかります。
ひとことで言うと、ドライバーには、大変迷惑な無線です。
走行中、いきなり、ピピピと発信音がします。
その音を止めるボタンを押さない限り、喧しく、
いつまでも鳴り続けます。
で、喧しいので、ボタンをおすと、
お迎え先が表示されます。
そんな仕事いらんわ、と思っても、一度開くと、
勝手にキャンセルできません。
ほんまに、運転手をばかにしとんぞ。
だいたい、祗園で、呼ばれたら、宮川町とか、
河原町四条とか、近くばっかりやないか!
もっと、乗れ・・・て、すんません。
乗ったげてね。 😺
タクシーがやってきました。そのまま、ホテルに戻り終了。
おしまい
ゴタ