線維筋痛症 その悪魔の正体

凄まじい全身の痛み。
今年の春に診断されてから回復までの道のり。
自分に起きた痛みの正体は思ってもみないものだった。

弟の病気 3

2017-02-18 08:34:39 | 日記


ずっと病院を拒否していた弟ですが、
さすがに母の涙には勝てなかったようで、
どうにか病院に連れて行くことができました。

目的は・・
もう25年も何の健康診断もしていない為、
本当の所、体は一体どうなっているのか・・
何か悪くなっているところは無いか・・
今の状況からみて、どのような病気が考えられるのか・・
それを知る事で、
今後どのように本人の症状を改善していけるのか考えてみたかったので、
どうしても一度受診させたかったのです。

小さな子供なら
無理にでもとっくに受診させる事ができたと思うのですが・・
大人の場合は本人の気持ちが動かない限り
やはりどうしようもないものがありました。

もし、弟が家で暴れたりするような事があれば、
もしかしたらとっくに精神科にまた連れて行く羽目になっていたかもしれません。
でも、本人は暴れるどころか、
とにかく動く、話す・・が殆どできない為、
たかだか病院に行って「受診する」という事に
これほどの時間がかかってしまったのです。
ただ、今思うと精神科に行かなくて良かったと思っています。
なぜなら、本人の意思とは別に
ただ隔離するためだけに入院などという事になったら、
それこそ取返しのつかない事態になっていたかもしれません。

それと・・母の涙の訴えで心が動いたとしたら・・
やはり感情の部分がまだまともに機能しているとも言えるかも。
期待できる部分があるのでは?そう思いました。

人は誰でも、
自分の事を何より考えてくれる人の言葉は
心に響くのだと思います。
(感情が麻痺していなければ)
もちろん今までも何度も受診して欲しいと両親も伝えてはいましたが、
心に響かなかった何かがあったのだとも思うのです。
弟の為に・・という家族の想いが
弟には重荷になっていたかもしれません。

ただ、
ここまで精神的な事に触れてきていますが、
このような症状が出ている事に対して、
あらゆる原因を考えていかないといけないとも思っています。

パッと見ただけで、
精神が病んでいるのは誰の目にも明らかです。
それでもその精神状態はなぜ、そうなってしまったのか・・
何か原因があるはずです。

今の体の具合は・・
うつ病なども当てはまるかもしれませんし、
でもどちらかと言うと
慢性疲労症候群に近い感じがしています。

うつ病と慢性疲労症候群の違いなども調べてみると、
私個人の意見としては後者ではないかと・・

けれど・・
その慢性疲労症候群も
線維筋痛症と同じように(この二つは兄弟病とも言われていますね)
原因がはっきりしない事が多く、
その治療法も殆ど線維筋痛症と似たり寄ったり・・
つまりどちらにも効果のある薬が処方されるという事になります。

私も自分が繊維筋痛症だと診断されたとき、
家族間で同じような症状が出る場合がある・・と知り
もしかしたら、弟も繊維筋痛症なのかと思った事がありました。

自分の場合は、薬でなったものですし、
原因不明と言われる状態とは違うため、
正確には線維筋痛症様症状と言うのが正しいかもしれません。

ただ、自分がそのような症状に見舞われた事で
皮肉な事に、色んな事を調べる事になったわけですが、
本当に不思議な事に、
自分がこうなったのは、
弟を救う為だったようにも思える事があります。

私も自分が色んな痛みに見舞われていた時、
心のコリが体に痛みを生じさせる・・
また、心(脳)の疲労が体に大きな影響を与える事を知りました。

作家の夏木静子さんの著書、
「椅子が怖い」も有名ですが、
慢性疼痛のある方は、一度読んでおかれると良いかもしれません。

痛みは色んな原因で起こるものだと理解していますが、
内科的にも外科的にも何ら問題が無い場合、
やはり心(脳)の方に目を向ける事も大事なのではないかと思います。

夏木さんは長い間ずっと腰痛に悩まされていて、
色んな病院に行き、色んな治療法を試されてきました。
うちの家族じゃないけれど、霊的な事も・・
それでも一向に良くなることは無く、
日に日に悪化していき、やがては眠りにつく事さえ困難になった。

心療内科に行き、
メンタルからの症状では・・となったとき、
ご本人はその言葉を受け止める事が出来なかった。
なぜなら「心のストレスがそんな症状を生み出すわけがない」と思い込んでいたから。

自分の心と向き合うまでの心の葛藤もやはり理解できるし、
心(脳)の痛みが体に現れるなんて信じにくいものだと思うから。

この夏木さんに言い渡された病名は心因性疼痛(身体表現性疼痛障害)ですが、
この心因性というものには疑問があります。
欧米では「心因性」というものは存在せず、
心=脳であるとの考えが一般的である事、
このような「心因性」と言う表現自体が存在しない事、
日本の精神医療でしか通用しない事・・などを考えると
心因性とは言うものの、やはり「脳」の疲労だと考えるのが
一番しっくりくると思います。
そして、その方が理解もしやすいと思うのですが・・
夏木さんの場合、作家である事からも
脳への疲労も大きかったのではないかな・・と。
情報量が大きくなればなるほど、その疲労は大きなものになる。
よく「脳を休ませるために瞑想する」のが良いと言いますが、
悩みや色んな情報を頭に居れ過ぎると、
神経過敏になり、交感神経が優位になってしまいます。
それを改善するのに瞑想などで効果が得られるとのデータがあるようですが、
実際に「何も考えない」でいる事は一番難しい事でもありますよね(>_<)。

この本自体は1997年に書かれたもので、
当時もそうですが、それ以前からも日本では「心因性」という表現が良く使われていたようです。
線維筋痛症なども「心因性リウマチ」と言われていた事もあるようですし。

脳の疲労から様々な痛みを生み出す事がある・・
これは間違いなく本当に起きる事だと思います。


人は何かを考えたり、
ストレスが溜まると、体内では色んな変化が起き始める事も
自分が病気になって知りました。
沢山の細胞が死んでしまう事も。
防衛本能として、人間の一番大切な脳を守るために、命を存続させるために、
色んな手段で「無理をしないように」働きかけてくるのですね。
また人間の一番の苦痛は「痛み」だそうですが、
その痛みを手段としてでも休ませたいのです。

そこにまた、体が本来必要としない「化学物質」を入れる事により
本来人間の持つ、治癒力も下げて行ってしまう・・。

今の日本の医療は、
この人間のもつ「治癒力」に関しては何のアドバイスも無いのが普通ですし、
ただただ薬付けにされるのがオチ・・。
もちろん、中には薬が必要な病気も当然存在しますし、
それが無ければ、命に関わる場合もありますが、
本来必要としないケースでも処方されている事が多い様に思えてならないです。
不必要に薬を出し、不必要に長期での服用をさせて
どんどん弱らせていけばどうなるか・・。


ちょっと話が脱線しすぎましたが、
弟の事・・

実際、この前の様々な検査でも問題はありませんでした。

私も色んなケースを想定してみますが、
やはり原因を追究するのは非常に難しいです。

以前診断のあった「不安神経症」に関してですが、
仮にもし本当にそうだとしたら・・
それは薬で治すものなんでしょうか・・はなはだ疑問です。

そして、弟の様子なのですが、
例の病院に行った後から、
実は信じられない事に、家から自分で出て歩き始めたのです。
まだまだほんの10メートルくらいしか歩けないようですが、
これは本当に信じられない事で、
母から何度も電話がありました。

まるで生まれ変わったみたいに、表情が出てきて、
自分から「外に出て歩きたい」と言ったそうなんです・・。
25年近く(初期の頃は無理して良く外に出ていたものの)
殆ど家から出る事が出来なかったのに・・

もちろん精神面もそうですが、
筋肉の衰えなども相当酷いと思います。
本人もそれはわかっていて、
家の中でたまに筋トレを試みていたようですが、
思うように体が動かせない苛立ちから
やがて諦めてしまったみたいでした。

その事を聞いた時、
やはり長い間、弟の心(脳)にあった、
辛いしこりのようなものが取れ始めたんじゃないか・・という事。
鍼の先生にも何度も言われたのですが、
脳は体の中で別に存在しているのではなく、
体のどの部分にも繋がっていて、本当に体と脳は一つなんだ思わなくてはいけない・・
そこを切り離して考えるからおかしな事になるのだと言われた事がありました。
また、脳は疲労を伝える為に、体のあらゆる部分に痛みを発する事がある・・とも。
つまり脳疲労が起きると脳が体の中で一番大事な部分である為、自己防衛の為に
これ以上体を使わせない為に痛みを起こす事がある・・という事。
この疲労を排除するには、本当にぼんやりして何もしない事が一番の薬になるみたいなのですよね。


25年間・・
殆ど外に出られなくなっていた為、
本当は適切なリハビリをさせてあげたいと思っています。
ただ、医療機関に行くとどうしても薬物治療を免れないような気がして・・
これが悩みどころなのですよね。

何が弟の心に影響を与えたのか・・

病院に行った事で、何か心に響く事があったのかもしれません。
医師の言葉が嬉しかったのかもしれません。
(精神科に行けば良いというものではない・・という言葉など)

どこまで回復できるのかわかりませんが、
長いスパンで焦らさないように、
私達家族も応援していくつもりです。

また弟はくじけるかもしれません。
弱音を吐くかもしれません。
でも、今度は私も一緒に頑張ります(^-^)。



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