線維筋痛症 その悪魔の正体

凄まじい全身の痛み。
今年の春に診断されてから回復までの道のり。
自分に起きた痛みの正体は思ってもみないものだった。

弟の病気 2

2017-02-14 13:47:19 | 日記


弟と私はふたりだけの姉弟です。
将来、両親亡きあと弟には他に頼れる人間はいません。

今は私達夫婦の元でどうにか暮らす事が可能でも・・
もしその先私が先に死んでしまうと
弟は私の夫か、息子に頼らざる得なくなります。
彼らの将来の負担を少しでも減らしておく必要もありますよね。
実際には夫と息子にそこまでの負担を強いる事は避けたい・・というのが
正直な気持ちです。
だって、もし逆に夫の兄弟を私一人で面倒見る事になったら、
本当に大変だと思いますし、
経済面でもどうしたら良いのか困り果てると思います。
やってあげたくても、
そこまでの余力があるかどうか・・

だからこそ、これ以上問題を先延ばしにしてはいけない・・
もう十分過ぎるほど、時間は過ぎてしまったのですから。

でも、それがどこまで可能なのか・・
今の状態からは何も見えてこないのですが、
それでもやっぱり人間というものは
どんな病気であれ、人との関わりの中で
良くもなり、悪くもなるものだと思うのです。

私も昨年自分にあんな事が起きなければ、
正直弟の事に関して、
今ほど心が動く事は無かったと思います。

25年という月日は・・長い長い年月です。
何かを試しても、何かを望んでも・・それが叶わない・・
幾度となく繰り返される落胆の日々。
家族の誰もがもう「治らない」ものなんだと思うのも
仕方のない事・・・そう考えてしまっていました。

人生での楽しいはずの時間を
殆ど家の中で過ごす羽目になってしまった事に対して・・
本当に今、心の底から申し訳なく思っています。
本人の心の問題もあるにしても、
やはり環境も大事だし、
周りもどこか諦めムードになっていた事で
本人はもう何をして良いのかわからなくなっていったんだと思います。


今の段階でも弟の症状についての病名はついていません。
また再び精神科の門をくぐれば、
何か病名を付けてもらえるのかもしれませんが、
本人も私達家族もそれは望んでいないのです。

だって、病名が付いたところで
やる事と言えば、薬物治療がメインになると思うから・・。

前回も書きましたが、
弟が変わり始めたきっかけになった
最後に診てもらった医師ですが、
この方は総合内科の先生です。
なので、どこか他に悪いところはないか・・
色々検査をしていただいていました。

内科的には何も問題が無く・・
MRIで脳や首なども撮っていただき、
それも問題無し・・・・

弟に現れている症状ですが、
極度のだるさと首の痛みから
数分間立っている事も困難です。

また、精神面ですが、
これはずっと本人は否定していますが、
間違いなく、心(脳)の問題もあると思います。
初期の頃は家族もそれを感じていませんでした。
とにかく良く外にに行きたがり、
常に行動的であったから・・というのが大きな理由です。
治すという気力に溢れていて、
うつや不安神経症などという病名が合っていないように思っていました。

それで今回医師に過去の様々な経緯をお話しし、
今の弟の状況から、どんな病気が考えられるか
お聞きしてみたのです。

すると、
内科的にも身体的にも表に現れているものは見つからない(数値として)・・
だからと言って、体が健康だとは言い難い。
考えられる事としてはやはりメンタルからの
影響が大きいように思う・・との事でした。

ただ、この医師が他の医師と違っている所は
そのあと、こう話してくれたのです。

「だからと言って、精神科に行けば良いとは僕は思っていません。
病名は付けられるかもしれないですが、
そこで処方される薬が必ずしもご本人の助けになるかは
わからないですし、逆に精神科に行ったばかりに
今度は副作用や離脱症状との闘いが始まってしまう事だってありますから。
そうなると、元の症状より酷くなってしまう事もあります」と・・。


この医師は、
弟に初めて精神科へ行くことがベストじゃない・・と言ってくれたのです。

過去に色んな病院に行き、
色んな医師に診てもらってきた弟です。
ろくに検査もしてもらえず、
紹介状には毎回「不安神経症」と記載されていました。
調べるまでもない・・という事で、
決めつけてしまうのはどうなんだろう・・。
確かにいつまでも治らない事に対して
不安はあったと思いますが・・

過去に睡眠薬や向精神薬なども処方されていましたが、
服用した期間は数か月ほどでした。
弟自身が病院不信になり、また薬を服用しても良くならなかった事を実感していましたが、
それをわかってくれる医師に巡り合う事はありませんでした。
25年も前の事ですから、
当時はもっと「薬が全て」だったように思います。
今のようにネットも普及しておらず、
目にする情報も限られていましたし・・。

医師たちへの不信感は相当大きくなっていき、
いつしか民間療法に頼る日々でしたが、
それらは殆ど人を食い物にしているような商売ばかり・・。
もちろん、中にはちゃんとした所もあると思います。
でも、難病だとか、いつまでも治らない病に対して
あくどい商売が多いのも事実ではないでしょうか・・。

どこに行けばいいのか・・
何をしたら治るのか・・

本人はずっと悩み続けたはずです。

今回病院に行ったあとからなのですが・・
弟に変化がありました。

ずっと長い間部屋から出る事が出来ず
笑う事も出来なくなっていたのが
翌日から、母に笑顔で話しかけてくるようになったらしいのです。
実は病院に連れて行くことすら困難で、
弟を説得するのも本当に大変でした。
病院不信に陥っているため、
どうしても行きたくないと言ってきかなかったのです。

でも・・
母は涙ながらに弟を説得し、
頼み込んだ所、渋々行く決心をした・・といういきさつがあります。


長くなるので、
続きはまた次回書きますね。




にほんブログ村 病気ブログへ
にほんブログ村


読んでいただき有難うございました(^-^)。