あるがままに高齢を生きる! シャンソン、菜園とともに・・

予測不可能な未来のドラマに期待を寄せつつ、明日を見つめてまだまだ濃い時間を紡げたらとブログを書き続けます。

反省が追いつかない

2015-02-27 20:53:46 | 日記
このところ13歳の中学生が殺された事件を、テレビが毎日報道しています。

それを止むを得ず見てしまっている私の胸は、日々張り裂けんばかりです。

多くが家族のように過ごしていた小さな平和な島から、転居してきた無垢な少年を、悪の道に引きずり込むのは簡単なことだったのでしょうか。

いろんな議論を聞きながら、私は20数年前に起こったある事件を思い出しました。

当時、私はテニスをしていたのですが、所属していたテニスクラブに、素直で可愛くて誰からも愛される、抜群にテニスのうまい中学生がいました。友達も、おじさん達も、おばさん達も、彼を大好きでした。

やがて彼は高校生になって、学校の寮に入り、会うこともなくなりました。

その後1年も経たない頃、ある病院でぱったり出会った私は度肝を抜かれてしいました。彼は眉を細く剃り、おでこを四角く剃り上げて、まるで別人になっていたのです。決して真面目な高校生には見えませんでした。暴走族のリーダーのお見舞いに来ていたのです。

私たちは昔のように何事もないかのごとく挨拶をして別れました。

それから間もなく、新聞記事で彼の死亡を知りました。

夜中に仲間たちと、彼の父親の車をこっそり運び出し、無免許の仲間の運転で走っているうちに検問に引っかかり、逃げきれずに衝突をして即死だったのです。


私は今、自分の子供時代を思い出しています。近所の大人たちが、自分の子供と同じように、よその子供たちにもいいことはいい、悪いことは悪い、と躾けていたことを。

小さな力が何の役にも立たないなんて、りっぱな罪悪なんですね。


満更でもない老老介護の日々

2015-02-26 20:58:17 | 日記
「おはよう! あーぁ、夕べも夢の中で忙しかったよ。人助けでね。」「起きたらほっとするよ。」
認知症の夫の、朝一番のご挨拶です。毎朝なのです。

長い医師人生の中で、まだまだし残したことがあるのでしょうか。

今日はデイケアの日だったのですが、中村さんが来られると明るくなって、皆さんが楽しそうです。といつも言っていただきます。多くの時間を歌って過ごしているようですが、彼は若いころから稀にみる音痴なのです。

自宅にゆっくりしてるのも楽しいし、施設でも楽しいし、認知症だろうが、筋肉が衰えて杖をついていようが、こんな晩年だったら満更でもないか! と思ったりしています。

私にはシャンソンを歌う喜びがあるから、そう思えるのかも知れないけれど。