青空世界

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江戸のどぶさらい

2014年09月10日 | Weblog
江戸の火消したちは「粋」の代名詞だけれど、

粋な彼らは自分達を謙って「どぶさらい」と呼んでいた。

火事と喧嘩は江戸の華、と言われているけれど、

いくら江戸でも、四六時中火事がある訳はないので、

町の衛生を保つのは、彼らの大切な仕事のひとつだった。

害虫が湧かないように、水の溜まる所を常日頃綺麗にしていた。

今度のデング熱騒動のようなことを発生させない、日本の智恵だったのだ。

だから、世界一の人口密度でも、江戸は衛生が保たれていた。

大店の旦那衆は、様々な細かい仕事を彼らに頼んでは、

煙草代という名前で現金を渡していた。


こういう日本の智恵を、現代にうまく復活させれば、

今度のようなデング熱騒ぎのようになる前に、防ぐ事ができたかも知れない。

なんでもかんでも、官僚がボランティアを利用するのを良いとは思わない。

むしろ暇で金のある官僚が休日にボランティアをやってほしい。

庶民の本当の姿に接したら、考え方が変わるかも知れない・・・・・

仏教は昔戸籍管理システムだったけれど、布施は庶民を利用する

手段だったかもしれないと、勘ぐりたくなる時がある。


今、仕事の無い若い男女や元気な人達に、きちんと事前に話して、

賃金を決めてから、できる仕事を依頼するシステムは、

お金のあるお年寄りや具合の悪い人には、賢い方法だと思うし、

顔見知りだと安心して頼むことができるだろう。


また、江戸の大店の旦那衆のように、現代の大店、大企業等に勤めるお金持ち達が、

地域に住むお金の無い人も助かる仕事、どぶさらい以外にも色々あるでしょう。

そういう仕事を、地域の信頼できる仕事が無い人に頼む事ができれば、

随分住みやすい世の中になるのではないかと想う雲なのです(^^)