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晴れときどきブログ。

趣味(料理、本、マンガ、ゲーム、絵描き etc.)全開で日常をつづります。

ナイト ミュージアム

2007年04月04日 | 映画
梅田ブルク7ナイト ミュージアムを観てきました。

直前に誘われて、何となく観に行ったんですが・・・。
予想をいい意味で裏切る、ものすっごく楽しい映画でした!

★以下、ちょっとだけネタバレあります★

仕事が続かず、辞めては新しい仕事に就いて、そしてまた辞めて・・・
をくり返すダメ男、ラリーが主人公です。
愛想をつかされた妻には離婚され、最愛の息子ニッキーは
元妻の再婚相手の男の方になついている始末。

(元妻が再婚してるっていうのは、映画を観ている途中では気付かず。
 だって、ラリーが普通に元妻のアパートに入ってるし、
 再婚相手という男性も普通にラリーに接しているので・・・
 アメリカでは、離婚はまた違った感覚なんでしょうか?)

元妻に「(情けない姿をさらすことで)ニッキーをこれ以上傷つけないで」
と言われたのを1つのきっかけに、
ニッキーがラリーを父親として慕う気持ちを取り戻すため、
ラリーは真剣に仕事を探し始めます。

ハローワーク(アメリカでは何て言うのでしょう?)で
やっと紹介してもらえたのが、自然史博物館の夜警の仕事。
現場で「夜警」と聞いてやる気が萎えるラリーですが、
息子ニッキーのために、と、試しに業務に就いてみることに。

そして、勤務初日の晩、ラリーが見たものは・・・

というような冒頭から始まるこの映画。
冒頭は正直どっかで見たようなありきたりの設定ですが、
勤務一日目の夜に、博物館の中にある、あらゆるものが動き出すところから
ストーリーが一挙に盛り上がり、エンディングまで突っ走ります。

「夜の博物館・美術館でものが動く」っていう設定も
率直なところ、ありふれた展開ではあります。

しかーししかし、動き出した蝋人形や石像、ミニチュア人形一人ひとりが
とても個性的に動き、話し、怒ったり笑ったりする様子が
いきいきと画面に映されているのがこの映画の特徴。

舞台が自然史博物館なだけに、展示物もアメリカ史を中心とする
歴代の偉人の像がたくさんあって、それら(彼ら)が全部動き回ってるんです。
で、それぞれ好き勝手活動している。
言葉も、その時代に、その地方で使っていた言語を使っていて、
違う年代・土地に生きた人同士は、基本的に意思疎通ができてません。

今まであった、同じように無機物が動き出すストーリーの中でも、
これだけ主人公以外のものが個性を主張しまくるのは珍しいのではないでしょうか。
(無機物が動く=不気味、みたいなイメージが強いですもんね。)

例えば、この映画では、ものが動き出した最初の部分で、
ティラノサウルスの骨格模型が襲ってきます(ここらはベタ)。
主人公が必死になって、引継ぎのときにもらったマニュアルを見ると
「1.骨を投げろ(Throw the bones)」
と書いてあって、

主人公「ハァ???」
 ↓
試しに骨を遠くに投げてみる
 ↓
ティラノサウルスがものすごい勢いで骨を拾いに行く
 ↓
嬉しそうにしっぽをパタパタ
 ↓
お前は犬か!(ツッコミ)

みたいなノリで、キャラクターの意外性がよく表現されてて
観てて本当に楽しいです。

全編を通して、テンポのよい流れで、コメディ要素が随所に入れられてます。
ラリーの一日目の勤務日のあたりからは、
館内中からひっきりなしに笑い声が聞こえていました。
私も涙流しながら笑ってしまいました(^^;

調べたところ、主人公とセオドア・ルーズベルト(かなりメインの役)の
役者さんが、二人とも有名なコメディアンなんですね。
脚本のよさももちろんですが、出演者のいい味も
たくさん出ているよい映画だと思います。
頭カラッポにした状態で、十分楽しめますよ~。

ただ、歴史上の人物がたくさん出てきますので、
世界史に詳しいともっともっと笑えるかと思われます。
個人的には、アッティラとオクタヴィウス&カウボーイコンビLOVEです(笑)。

個人的に惜しいのは、CMの内容ですね。
あれ(動物がラリーを追っかけている)を見たとき、
「あーパニックもの?ふーん」というイメージしか受けなかったです・・・。
動物はサブなんですよ! あくまで人物がメインなんですよ!
そこんところ、もっとアピールしてほしかったなぁ、と思います。
本当に残念。

ブラッド・ダイヤモンド

2007年03月27日 | 映画
gooの懸賞に応募したらブラッド・ダイヤモンドの試写会に当たったので、
ありがたく行かせていただきました。場所は御堂会館
初めて行ったけれど、結構広い会場でびっくりしました。

実際のロードショーは4月7日(土)からだそうです。

主演はレオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・コネリー、ジャイモン・フンスーの3人。
舞台は1999年の、アフリカ・シエラレオネ。
反政府軍RUFが周辺を荒らし回る、非常に治安の悪い地域です。

ジャイモン・フンスー扮するソロモン・バンディーは
RUFの手によりいきなり家族と引き裂かれ、
ダイヤモンドの採掘場へ連行され強制的に働かされます。

採掘場でダイヤモンドを採る作業をする中で、
ソロモンは偶然、とても大きなピンクダイヤモンド(100カラット!)を発見します。
監視の目を欺き、どうにか上手くピンクダイヤモンドを
隠すことに成功したソロモンですが、
その直後に捕らえられ、投獄されてしまいます。

入れられた監獄で、監視役だった兵に「ダイヤモンドはどこにやった!?」
と問い詰められるソロモンですが、固く口を閉ざします。
その話をひそかに聞いていたのが、ダイヤモンド密輸の罪で
投獄されていたダニー・アーチャー(ディカプリオ)でした。

ソロモンの見つけたピンクダイヤモンドをどうにか手に入れたいダニー。
散り散りになった家族と再会することを夢見るソロモン。
そして、ダイヤモンドの密売・裏取引の罪を世間に暴くため
精力的に活動を続けるジャーナリスト、マディー(ジェニファー・コネリー)の
3人の運命が複雑に絡み合いながら、物語が展開していきます。

しょっぱなから村が襲撃されるシーン、マシンガンで人が射殺されるシーン、
非道なやり方で反政府活動が繰り広げられるシーンなど、
すごく鬱が入るシーンのオンパレードでちょっとめげそうでした。

冒頭のシーンだけでなく、ほぼ全編に渡って
暴力シーン、惨殺シーンが目白押しですので、
そういうのに弱い人にはあまりオススメできません・・・。
(めちゃくちゃ人が死にまくります。
 戦争(内戦)がテーマの一つですからね・・・。)

アフリカという地域で、罪も無い人々が
次々と不幸に巻き込まれているという事実、
そして、その不幸があって、ダイヤモンドや象牙や石油が
先進国で売買されているんだよ、というメッセージが
強烈に訴えかけられてきて、すごく心が重くなりました。

観終わって、「スッキリ!」というタイプの映画では決してありません。
人によっては結構後味が悪いかもしれません。

ただ、私にとっては、違う大陸にある国で、こんなに悲惨な状況があった
ということが(フィクションももちろん含んでいますが)
わかったということだけでも大きいです。

そして、そういった悲惨な状況と自分の生活を
決してきっぱり切り離すことはできない、ということも。

うーん、何か言いたいことがうまくまとまりません(汗)。

とりあえず、ダイヤモンドのついたアクセサリーを
つける勇気がちょっとなくなりました(^^;

ストーリーとは関係のないところですが、
個人的に、字幕がよかったなーと思います。
"now, I'm your commander."=「今から君は俺の部下だ」
みたいな訳し方(正確に覚えてませんが)してて、自然でいいなぁと。
・・・とは言ってもほとんどヒアリングはできないんですけどね。
翻訳は今泉恒子さんという方が担当されているようです。

娯楽大作ではありませんが、真剣に映画のストーリーを楽しみたい方は
観る候補に入れてみてください。

パプリカ

2007年01月18日 | 映画
筒井康隆原作のアニメ映画「パプリカ」を観に行ってきました。
場所はテアトル梅田です。



【あらすじ】

主人公は、精神医療研究所に勤務している
若く優秀なサイコセラピスト、千葉敦子(ちばあつこ)。

彼女は、所長からの依頼される極秘のサイコセラピーを行うとき、
まったく別の人格「パプリカ」となって、クライアントの夢に入り込みます。
夢にダイブするときは、同僚の時田が開発した「DCミニ」という
サイコセラピー機器を利用しています。

しかしある日、その「DCミニ」が誰かの手により3機も盗まれてしまいます。

「DCミニ」はまだ研究段階の機器であり、
他人の精神に簡単に入り込める(制御装置をつけていなかった)ため
悪用された場合は、非常に危険・・・。
実際に、所長や職員が「DCミニ」による侵食で精神異常を来たし始めたのを
目の当たりにした敦子は「DCミニ」の奪還に乗り出します。

「DCミニ」を盗んだのは一体誰なのか、
犯人の目的は何なのか・・・。

敦子/パプリカは事件を解決することができるのか?



予備知識一切ナシで観てきましたが、
全体を通してとても楽しめました!

よかったところは
・パプリカの蠱惑的な魅力、かわいさ
・夢の中の非現実的で奇妙な場面の描写
・アクションなどでキャラクターがくるくるよく動き回る!
・声優陣の演技
・世界観
などなど。
私の好きーなタイプの物語でした。

敦子/パプリカ役の林原めぐみさんの演技は
さすがベテラン!と思わせる上手さ。
クールビューティーな敦子と、天真爛漫なパプリカの
どちらも魅力的なキャラに仕上がっていました。

刑事・粉川役の大塚明夫さん、同僚・小山内役の山寺宏一さん、
同じく同僚の時田役の古谷徹さん、いずれも好きな声優さんです。
声だけで結構満足してしまったかも(笑)。

キャラクターデザインは「もののけ姫」や「千と千尋」の安藤雅司氏。
ドロドロとした気持ち悪い部分、非現実と現実が混じり合う部分、
言葉で表すのが困難な幻想的な表現は、
これらジブリ作品を髣髴とさせるものでした。

一気に場面転換してキャラクターの容姿や服装が変わったりする
ものすごくスピード感のある展開も気に入った点。

ちょうど、明け方に見る夢ってこんな感じだなーと思います。
不可解で、めまぐるしく展開が変化して、何だか楽しい。
けれど、ちょっぴり切ない。

実写だとこういった言葉で表現できないような演出が難しいと思います。
アニメならではの演出ですね。

昨日も同じような世界観の「鉄コン筋クリート」を観ましたが、
こちらと違って、あらゆる点で「すっきり」している映画だと感じました。
「鉄コン筋クリート」は、観客に「自分の頭で補完してね」と言っているような
あいまいな表現が多々見られ、そのせいかちょっとついていけなかったですが、
「パプリカ」はあいまいな表現があるものの、それが指し示しているものが
はっきりしていたと思います。
観ている途中は「あぁ、そうか」と納得し、観終わった後は「すっきり」。
人それぞれ、感じ方は違うでしょうが、私は断然「パプリカ」の方が好きです。

「パプリカ」は原作の小説があるので、いちど読んでみたいと思います。



※2007年1月19日追記。