兵庫県赤穂市浜市にあるJR西日本の坂越駅は、山陽本線の相生駅と東岡山駅とを瀬戸内海に沿って結んでいる全線単線の国鉄赤穂線(57.4km)の一般駅として、1951(昭和26)年12月12日に開業しました。
播州赤穂方面に向かって左側に配置された長い単式ホーム1面1線のみを有する業務委託駅です。
開業時の1951(昭和26)年12月に建てられたブロック積みの駅舎は、播州赤穂駅側の部分を減築したため、かつての半分ほどの床面積になっているものの今も健在です。
2018(平成30)年度の1日の平均乗車人員は1,363人で、これは起終点駅を除く赤穂線の全17駅中7位です。
坂越駅が属する赤穂線は、山陽本線の輸送力を補う代替・バイパス線として計画・建設された路線でした。 しかし、赤穂線が全通した時点で、並行する山陽本線は電化が完了し、輸送力の増強が図られた一方、赤穂線自身は単線で、かつ一部区間が非電化での全通であったため、当初想定されていた「山陽本線の輸送力を補う代替路線」ではなく、「地域住民のためのローカル線」という存在での開通となりました。 それでも、全通当時沿線に赤穂市・西大寺市の二つの市を抱えていたことから、大阪と山陽・九州方面を結ぶ優等列車(急行「鷲羽」「つくし」など)の一部が当路線を経由していましたが、新幹線博多開業の1975(昭和50)年3月10日のダイヤ改正以降、定期の優等列車は設定されていません。
<坂越駅の年表>
・1951(昭和26)年12月12日:国鉄赤穂線の一般駅として開業
・1961(昭和36)年3月30日:相生駅~当駅~播州赤穂駅間が電化
・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる
・2003(平成15)年11月1日:IC乗車カード「ICOCA」の利用が可能となる
・2008(平成20)年10月:駅舎の一部をリニューアル
・2010(平成22)年12月1日:組織改正により、神戸支社の管轄から近畿統括本部の管轄に変更される
・2013(平成25)年3月23日:IC乗車カード全国相互利用開始により、PASMOなども利用可能になる
・2013(平成25)年8月1日:駅構内終日全面禁煙化
(駅 名 標)
(播州赤穂方面を望む)
(駅舎・ホーム側)
(坂越駅駅舎)
(駅 舎 内)
撮影年月日:2016(平成28)年4月2日