兵庫県朝来市新井字中川原にあるJR西日本の新井駅は、山陽本線の姫路駅と山陰本線の和田山駅とを結び、陰陽連絡路線としての役割も担っている全線単線の播但線(65,7km)の駅です。
もともとは播但鉄道の一般駅として1901(明治34)年8月29日に開業しましたが、その後、山陽鉄道を経て国鉄播但線の駅となりました。
かつては単式ホームと島式ホームの2面3線を有していましたが、現在は相対式ホーム2面2線を有する列車交換可能な簡易委託駅です。
開業時の1901(明治34)年8月に建てられた木造駅舎が下りホーム(和田山方面行きホーム)側に健在で、上りホームへは跨線橋で連絡しています。
2018(平成30)年度の1日の平均乗降人員は245人で、これは起終点駅を除く播但線の全16駅中14位です。
この新井駅は旧朝来町の代表駅で、1996(平成8)年3月15日に廃止された急行「但馬」の停車駅でした。
新井駅が属する播但線は、兵庫県の中央部を流れる市川・円山川に沿って山陽本線と山陰本線を結ぶ陰陽連絡路線ですが、普通列車は電化区間の姫路駅~寺前駅間と、非電化区間の寺前駅 - 和田山駅間で運行系統が分かれており、1998(平成6)年3月14日のダイヤ改正以降は全線を通して運行される列車は、特急「はまかぜ(大阪駅~香住・浜坂・鳥取駅間)」のみです。
<新井駅の年表>
・1901(明治34)年8月29日:播但鉄道の終着駅として開業
・1903(明治36)年6月1日:播但鉄道が山陽鉄道に譲渡され、同鉄道の駅となる
・1906(明治39)年4月1日:山陽鉄道が和田山駅まで延伸したことにより、途中駅となる
・1906(明治39)年12月1日:鉄道国有法により山陽鉄道が国有化され、国鉄の駅となる
・1909(明治42)年10月12日:国鉄線路名称制定により播但線となり、同線の駅となる
・1980(昭和55)年4月1日:貨物取扱い廃止
・1983(昭和58)年4月4日:駅の無人化(簡易委託)
・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる
・1991(平成3)年4月1日:福知山支社から福崎鉄道部の管轄に変更される
・2010(平成22)年6月1日:福崎鉄道部が廃止され、福知山支社の管轄に戻る
・2013(平成25)年8月1日:駅構内終日全面禁煙化
(駅 名 標)
(踏切上から姫路方面を望む)
(駅舎・ホーム側)
(新井駅駅舎)
(駅 舎 内)
撮影年月日:2016(平成28)年3月13日